ライ麦パン大研究

昨日準備して予定していた通り、山形のさかもと自然農園産のライ麦を使ったパンを焼きました。
ライ麦が違う以外はいつも通りに、食パン、堅焼き黒パン、プンパニッケルを焼きました。
ただプンパニッケルだけは、普段は小麦全粒粉を配合するのですが、そこのところをライ麦全粒粉100%でやりました。


 



 


先ずライ麦入り角食パンは、ライ麦全粒粉の吸水率が意外に高くて驚きました。
いつもの水量で、生地が硬めにこね上がってしまいましたので、ガス抜きの際に水分を足してこね直しました。
酵母の醗酵も上々で、きれいに伸びてくれました。
焼き色も焼き肌もい感じです。
肝心の風味ですが、今までなかったくらい、ライ麦のフスマの風味を味わえました。
好き嫌いが出る可能性は、若干あるものと思います。


 



 


次に、堅焼き黒パン。
これもやはり、いつもの水量では水分が足りませんでした。
ライ麦全粒粉は、とにかくグルテンの形成を妨げる性質が強いのですが、それが幾分でも弱めに感じました。
結果、形の良いきれいな焼き上がりになりました。
我が沼ノ平産のライ麦で、若干ほろ苦みのようなクセのある味があるのですが、それが全く気になりません。
いわゆる穀物の風味が大変濃厚です。


 



 


そしてプンパニッケル。
ザワータイクもこのライ麦を使い、時間をかけて仕込みましたので、どんな風味になるかと楽しみにしていました。
そしてライ麦だけの風味を味わってみたかったので、小麦全粒粉は混ぜずにライ麦全粒粉100%にしてみました。
ザワータイクの出来が良くて、そのおかげもあると思いますが、うま味の大変濃厚なこれぞ本物のプンパニッケルと言えるくらいのものが出来ました。


ところで、吸水率の違いと生地の手触りの違いから察せられることは、ライ麦粒の内皮(甘皮)の部分の性質が違うのじゃないかということです。
べた付きが少なく、生地はサクッと乾いた感じの感触なのです。


品種の違いは当然あると思いますが、その他に収穫時期の選定つまり成熟度による影響もあるかも知れないと思っています。


いずれにしても、ライ麦一つでまたまた研究テーマが増えてしまいました。


        食工房からおしらせ



今週は、「みのりのパン」も再開しています。
価格は、値上げしていません。



「うさぎパン」1個焼きました。
大きめなので 300円