高知は、全国で一番街路市の盛んな街です。
「土佐の街路市」
実は来月早々、郷里の高知に出かけたいと思っています。
14年前に父を亡くして以来、それまで疎遠にしていた郷里に毎年帰省しています。
こんなことなら、父の生前からそうすれば良かったようなものですが、それが出来なかったのは、若気の至りと言うにはもういい歳になっていた私ですが、それ以外の何ものでもありません。
残る母は、間もなく満90歳。
本人は、いつまでも生きているのはしんどい(辛い)と、口を開く度にそう言うので、いつもこれが最後になるかも知れないと思いつつ、また今年も顔を見られるのを楽しみにしている私です。
さて、高知に行く度に、分かっていてもいつも新鮮な驚きを感じることがあります。
それは、スーパーマッケットなどお店の中が、すごくにぎやかなことです。
たいてい着いた日の夕方買い物に出かけて、まず一撃喰らってしまいます。
入口を入る前から、もう外にワイワイガヤガヤと人の声が聞こえてきます。
いっぱい人が来て込み合っているのかなと思って中に入って行くと、それがそうでもありません。
でも、見ると何人かの奥さんたちが、あちこちでしゃべり合っています。
「○○さーん、はよう来て、さばが安いでぇ!」と、手は高々と一匹つかみ上げています。
「ちょっと待っちよって。牛乳買うてから行くき!」とあちらのおくさん。
知った顔に出会うと、人目をはばかることなく大きな声で、声をかけあいます。
周りの人も、それくらいのことでいちいち振り返ったりしません。
品物を手に取ったまま迷っている風だと、「私もそれ買うてみたけんど、なかなかおいしかったでぇ。」と、知らない人にも声をかけたりします。
売り場の人が呼び込みなんかしなくても、お客さん同士で口コミしてくれるので、店内放送もしてなかったような、音楽もかかってなかったような、さっぱり記憶にありません。
でも、とにかくにぎやか!
それが会津に帰って来ると、分かっていてももう一度驚きます。
喜多方市内に買い物に行くと、「あれっ、まさか休みじゃないよね?」と思うくらい静かなのです。
この激烈なまでの相違。
土佐と会津、その両方に暮らした者以外は実感出来ないと思う私です。