世の中はなべてキャッシュレスへと進んでいる最中に、こういうことを言うとまた何を言うか!と思われそうですが、まあ聞いてください。
キャッシュレス決済の利便性は、私もよく理解しているつもりです。
ただしそれは、消費する側での話で、店舗側には別な事情があります。
先ずその一番は、現金決済ではその場で100%回収出来る売り上げが、数日あるいは一ヶ月という時間差で回収されるという点です。
そしてそこには決済手数料というものが発生します。
決済の方法にもよりますが、1%~5%くらいです。
また、その売り上げをこちらの預金口座に振り込んでもらう時の振替手数料もこちら持ちです。これが1件あたり100~500円くらい。
今世の中には、数え切れないほどの決済サービスが立ち上がっていて、顧客の囲い込みにしのぎを削っています。
メジャーなところだけでも、PayPay、モバイルSuica、楽天ペイ、ファミペイ、楽天Edy、d払い、au PAY、メルペイ、LINEペイなどなど。
その他、旧来からのクレジットカード決済もありましたね。
それらの中から複数の決済サービスに対応しようとすると、それぞれに決済手数料を取られ、それぞれに振替手数料を取られることになります。
そしてまた、ポイント付与などの特典を用意するためにも、別なコストがかかります。
小さな個人商店では、数千円のキャッシュレス売り上げを回収するのに千円近いコストがかかるというばかばかしい事態になることもあるわけです。
である以上、それらを織り込んだ上での販売価格設定ということにならざるを得ません。
このように、決済サービス会社を設けさせるために、奉仕させられるのは主に店舗側なので、正直なところ店頭では現金だけに戻そうかな・・・などと思っている私です。