習刊 コーヒー通信」カテゴリーアーカイブ

毎週水曜日、コーヒー焙煎

定休日二日目の水曜日は、いつもコーヒー焙煎をしています。
そのために、先んじて営業日に合間を見つけて、例の悪豆拾い(選別作業・ハンドピック)をしておきます。
今日は、5つの銘柄のミディアムローストと1銘柄のフルシティーロースト、フレンチローストをやりました。

焙煎仕事も、もうかれこれ24年近く続いています。
尤も、本式のコーヒー屋と比較すれば、仕事量は微々たるものですが、持ち前の研究心で経験値は高いと自負しています。

自惚れになっては見っともないので、いつも成果は割り引いて受け留めるようにしていますが、概してお客さまの評価は悪くありません。
もう少し積極的にプロモーションすれば、売り上げも伸ばせると思うのですが、二足のわらじを履くにはいかにせん時間が足りません。

パン屋もいい仕事ですし、コーヒー屋もまたいい仕事です。
いや、他のどんな仕事だって、それぞれいいとろこがあり、やりがいを感じられるはずだと思っています。

話が逸れましたが、焙煎しながらいつも思うことは、このコーヒー豆を如何にして炒り立てのうちに手渡して、そしておいしく抽出していただくかなのですね。

おいしいコーヒーの条件として、豆が大事、水が大事、挽き方が大事、いやいや抽出だよ、ペーパーだネルだ否サイフォンだ、まあそれもこれも皆大事には違いありませんが、私の見解は、まずは良い生豆に出合うことが一番と申し上げます。

焙煎も大事ですが、農産物として一植物の種子として、良好な品質を備えている生豆は、然るべく焙煎され抽出されてカップに注がれた時、文句なく最高のパフォーマンスを見せてくれますから。
そこを見抜く力が大事ということになります。

でも、この部分は皆さまは関われない部分なので、ひとえに私に負わされた責任ということになります。
悪豆拾いから焙煎まで、これが私の守備範囲です。

誇りと自覚を持って、続けたいと思っています。
どうぞよろしく。


おいしいコーヒーのいれ方 <参照>





「カフェクラブの集い」 のご案内

1月27日(日) 午後1時頃より終了随時

参加費 お一人1000円

おいしいコーヒーのいれ方をマスターしていただきます。(実習あり)
いろいろな銘柄のコーヒーの試飲と焼き菓子の試食(アニスシードケーキ)


お問い合わせ、お申込み、お待ちしております。
ただし、予約なしで来ていただいてもかまいません。

モカ・シダモ/イルガチェフェG2


他の銘柄に比べてかなり小粒です。
でも、粒が揃っており、すごくきれい。



炒りムラも少なく、先ず見た目がきれい。
もちろん、お味がよろしいのは言うまでもなく・・・。


コーヒーの話題です。

最近、品質の良い豆に続けて出合っています。
ハイチ産のマールブランシュ、ケニヤ産のイーガーズ、それから久しぶりに入荷したペルー産のコチャパンパも今までになく高品質でした。

そして今回、エチオピアから届いた豆が「感動的」でした。

この豆は、ドキュメンタリー映画「おいしいコーヒーの真実」に登場する、エチオピア南部のコーヒー産地シダモ地区の豆です。
イルガチェフェは、生産地の地名らしいです。
あの映画に出ていたタデッセ・メスケラさんのお顔が思い浮かびました。

それで気になるのは、もちろんお味の方ですね。

先ず一言申し上げます。
文句の付けようがありません。
おいしいです。アロマが素晴らしいです。
飲んだ後、口の中に残っている香りが、これまた目出度い。

昔、私が二十代の前半の頃、行きつけのコーヒー専門店で良く飲んでいたモカの味わいと店に漂っていた香りの記憶が蘇りました。

今までの食工房テイストにはなかった、しかし大歓迎したいキャラクターです。
ぜひぜひ、お試しください。

550円/100g にて、100gより計り売りいたします。

余談ですが、映画「おいしいコーヒーの真実」のDVDをご覧になりたい方、食工房にあります。
ご希望あれば、無料で貸し出しいたします。
一人でも多くの方にご覧いただきたいと思っています。

茶房・千 にて


ティーカップ・苔玉・窓枠・・・、絵になります。



特製・そば粉シフォンケーキ
お皿もスプーンも、いいですね。


今日は朝からずっとコーヒー焙煎をやっていました。
大口のご注文が二つ重なったため、一昨日と今日の二日かけて20kg近い生豆を焙煎しました。
と言うことは、先んじてどれだけの豆の選別作業をしたか・・・、どうぞご想像ください。

さて、今日は思ったより早く作業が終わりましたので、今日の内に届けようと、いつもお世話になっている茶房・千さんに配達に出かけました。
日が長くなったせいか、夕方の窓際が明るくてとても素敵な雰囲気でしたので、これはと思い立って写真を撮りました。
いつものご愛顧のお礼に、今日は宣伝させていただこうというわけです。

何と言ってもここのお店の素敵なところは、純和風の古民家の中に西洋の骨董品のテーブルや窓枠などが、いかにも自然に溶け込んでいることです。
ティーカップや皿もイギリスの骨董品だったり、かける所にはしっかりお金をかけて、お客さまへのサービスに徹しているのですね。

紅茶、ハーブティーもオーナーのセンスで選び抜いたものです。

そしてコーヒーは、私の焙煎によるオリジナルブレンドを使っていただいています。

ケーキやクッキーもお店の自家製です。

まだその他に、オーナーの秋庭さんは蕎麦打ちの段位をお持ちで、その腕前を活かして打ったうむどん(うどんの別名として名付けたそう。)が評判です。

ぜひぜひ、皆さまもお出でになってみてください。

お店のホームページがあります。<こちら>


地理のご案内  


 

やりがいのある仕事とは・・・

若い頃は、やりがいのある仕事なんてないと思っていました。
と言うか、お金を稼ぐためにすることは、何であれどこかしらつまらなくなるものだと決めてかかっていたような気がします。

今は違います。
お金を稼ぐことは、解りやすく言えばエサの獲り方の一つに過ぎないと思っています。
足りればそれでよろしい。

では、やりがいとは何でしょう・・・?
稼げるお金の額でしょうか?それもあるかも知れませんが、それだけではないような気がします。
達成感?プライド?・・・、どれも該当すると思いますし、それら全ての要素が関わると思います。
そして何より、やりがいとは人それぞれの主観に負うものなのですから、人それぞれに異なっていても不思議はないのですね。


では私は・・・ということになります。


食工房の仕事は、どれもやりがいを感じています。
パンを焼くことだけではありません。
天板一枚洗うことにも、やりがいを感じるのです。


そしていろいろある作業の中で、どれが一番?と言われたら、多分これです。
コーヒー豆の選別、そうですあの「悪豆拾い」と答えるでしょう。 <参照>


何と言ったら良いのでしょう・・・。
農産物であるコーヒー豆は、工業製品のように画一的な性質と外観を持っているわけではありません。
極端な話、一粒一粒皆顔が違うわけです。
その中に、風味を悪くする欠点を持った豆が混ざっているわけです。


ではどういう粒が悪い豆で、どういうのは良い豆かという基準をマニュアル化出来るかと言われれば、答えはNOです。断じて!
第一、銘柄ごとに基準が変わるし、外見だけでは判断が付かないことも稀ではありません。
外から見て、小さな虫穴が開いているだけのように見える豆をカッターナイフで切り割って見ると、中にカビが入り込んでいるということが時々あります。
こういう粒を見逃すと、確実に風味が悪くなります。
だからと言って、一粒一粒割って見るわけには行きませんからね。


ただもう経験を積み重ね、勘を養う以外に方法はありません。
それも、焙煎作業まで一貫してやって、初めて選別の結果の良否が見えて来るのです。


自分が拾った豆は確実に味が良くなっていると確信が持てるようになって来ると、そこからやりがいを感じるようになるのですね。
何しろ選別そのものは、目減りさせる作業なのですから、何かを産み出すこととは違い、直接的な喜びはないのですよ。


今日は休みだったのですが、あのモカ・マタリ1kg余りを一人で二時間ちょっとかかって選別しました。
選別分が1007g、落とした分が362g、結果欠点混入率は26.4%でした。
まあとにかくこの豆は難しい・・・。
私の二時間分の時給など、とても計算には入れられません。

だったら何故やっているの?と仰いますか。
お答えいたしましょう。
これが「食工房病」と言われる所以です。

イエメン モカ 焙煎

今日は朝からコーヒー焙煎をやっていました。

お昼過ぎ、間に合わないと思っていた豆が届きました。
その中の一つ、イエメン モカ・マタリを急遽選別、焙煎しました。

先日のサンプルは、七輪に炭火を起こして手網焙煎でしたから、焙煎機での本番は今日が初めてです。
手網焙煎とは時間スケールが違うので、ちょっと緊張しましたがまずまずの仕上がりでした。

モカ豆は、選別が大雑把で粒も不揃い、ロスが多いと聞き及んでいましたが、確かに・・・・。
さあ、これがどんな味わいを出してくれるのか、明日からしばらくの間店頭にて、このイエメン モカを試飲していただきます。
どうぞお楽しみにご来店ください。




  餡の「おおすか」さん

会津若松市にある老舗の餡製造所「おおすか」さん <こちら> と、ひょんな行きがかりからご縁が出来ました。
3月初めに東京で開催予定されているイベントに、食工房とコラボレーションメニューということで、あんぱんの企画が持ち上がっています。
昨年のかぼちゃあんぱんで、餡子を包む作業にも少し慣れたところでしたので、挑戦してみようかということに・・・。


今年は早々から次々、ありがたいお話しが舞い込んで来ています。


その東京のイベントの後は、同じく「おおすか」さんがらみで横浜のイベントへ。
その後、会津若松で「あぐり・カフェ」。
それとは別にもう一つ、東京の取り引き先で食工房の製品を取り上げて全国向けの企画をしていただけるお話しも・・・。
あとまだ一つありました。
今、県内の有志で企画を進めている宿泊イベントの食事に、食工房のパンを使っていただけるお話しもいただいています。


いやいや何ともありがたいのですが、問題は食工房の手に負えるかどうかです。


開業10年にもう一息というところまで来て、やっと出た芽を大事に育てたいものです。
今が一番のがんばり時かも知れません。

スタッフ志願者、求めます!

今、コーヒーがおもしろい!

業界の話しではありません。
食工房の中の話しです。

先週、コーヒー焙煎に意欲的になっていると申し上げました。
その時申し上げた、新顔3銘柄のテイスティングをやりました。

先日、月曜日、私と店のスタッフ、そしてたまたま居合わせたお客さま数名の方もご一緒でした。

結果から申し上げると、3つとも個性的且つ秀逸な風味で、大変魅力的なコーヒーです。

まずハイチ・CMIA・マールブランシュは、予想通りブルーマウンテンに酷似した、バランスの良い優等生的なキャラクター。
逆に見れば、欠けたところがないので、ブレンドの相手が無いということになります。
つまり、ストレートで飲んで、すんなり満足出来るということですね。

次に、イエメン・モカ・マタリⅠ・バゼル・・・、これが一番個性的でしたね。
ブラインドテストでも、多分10人中10人とも言い当てられるだろうというくらいの個性です。
今回私は、この個性に妙にはまってしまいました。
近々、レパートリーに加えることは、ほぼ間違いありませんのでご期待ください。

そしてペルー・オロ・ヴェルデ。
先行のナランヒージョに似ていますが、こちらの方がずっとマイルドで甘みもあるようです。
この次はこれにしてもいいかなと思っています。


そして、これらを素材にブレンドを考えるのが、もう一つの楽しみです。


食工房テイストも、幅が広がりそうです。


ただ今、店頭ではコーヒーサービスを実施中です!


新銘柄2種、ペルー・ナランヒージョとケニヤ・イーガーズ、どちらもお客さまの評判は上々です。
ご来店の節は、ご遠慮無用、ぜひお試しください。







ブラウニー・バレンタインギフトパッケージ


ついに完成しました。
かわいい大きさのピロウボックス(枕の形)です。
ラベルシールは、連れ合いのイラストです。

早速、明日から2月14日までの期間中、通常価格(420円)プラス100円にて承ります。

バレンタインデー以後も、色違いのボックスに別ラベルを用意して、ギフトにお使いいただけるよう準備中です。こちらもご期待ください。

久々に、コーヒー談義

コーヒー豆の焙煎に意欲的になっています。

元々コーヒー好きの私が、今また意欲を燃やしているのは、最近になってコーヒー市場にフェアトレードやオーガニック認証に、積極的な流れが生まれたことが理由の一つです。

今回2銘柄を新しくレパートリーに加えましたが、他にもう3銘柄サンプルを取り寄せていました。
サンプル品は少量のため焙煎機にかけられず、昔やったように七輪に炭火を起こして手網焙煎しました。
3つともそれぞれ個性的なキャラクターを持っているようで、まだ試飲していませんが、とても楽しみです。



Pelu  Naranjillo                                                          Kenya    Eaagads



先にレパートリーに加えた2銘柄も、やはりそれぞれ個性的です。

ペルー産のナランヒージョ(生産組合名)、アルファベットで綴るとNaranjillo、スペイン語あるいはポルトガル語の読み方ですね。
余談になりますが、英語圏とスペイン語圏は、日本で言うと東京と大阪みたいに絶対に譲らないところがあるみたいですね。
英語風にナランジーロなんて発音したら、きっと怒られますから。

そしてあと一つがケニヤ産のイーガーズ(農園名)、ちなみにこちらはEaagads。
余計な話になってしまいましたが、肝心の風味のキャラクターです。

ペルー・ナランヒージョは、すでに食工房の定番品のコチャパンパに類似した風味を持っています。オーガニック認証品です。
コチャパンパに比べて甘みに欠ける気がしますが、セラード樹上完熟とブレンドするととても好感の持てるいい味になります。
酸味の好きな方は、さらにケニヤ・イーガーズを加えてもいいと思います。

一方、ケニヤ・イーガーズは、酸味が際立つキャラクター。
あくまでも爽やかな酸味です。念のため。こちらもオーガニック認証品です。

また余談になりますが、コーヒーの風味の中で酸味が果たす役割は、皆さんが思っている以上に重要です。
全てのコーヒーの風味から酸味を取り去ったら、麦茶の苦いのと大して変わりなく、全く深みのない平板な味わいになってしまいます。
酸味は、コーヒーの味わいに深みを持たせる、大変重要な役割を果たしているのです。

ケニヤ・イーガーズは、酸味の好きな方にはストレートで、そうでない方にはブレンドの中に組み入れて、いずれもお勧め出来る優れものです。





Haiti  CMIA-Mare Branche               Yemen  White Camel <MatariⅠ> Bazel                 Pelu       Oro Verde


さてサンプル品の3銘柄も、なかなか興味をそそられます。

まず、ハイチ・CMIAマール・ブランシュ。
ハイチは、ご存じの通り西インド諸島の一角にある小さな国ですね。
西隣は、ブルーマウンテンで知られるジャマイカ島です。
地形も気候も似ていて、おまけに品種もコーヒーの原種と言われるティピカ。
ブルーマウンテンもティピカですから、キャラクター的に酷似していても不思議はありません。
ただハイチというだけで、ブランドにならないのかも知れません。

・・・と、そんな読みで手を伸ばしてみたのですが、はたしていかがでしょう?

実はずっと以前、第三世界ショップルートで、ハイチのフェアトレード・オーガニックの豆が入荷していました。
この時の豆は、今思い出しても素晴らしかった・・・。
バランスの良さは、ブルマンと遜色ないものでしたから。
でも残念なことに、内戦が起こってルートが途絶えてしまいました。

そのようなわけで、勝算はあるのです。

次が、イエメンのモカです。
紛争地帯故に危険で、買い付けに行けない・・・、幻のコーヒーと言われたイエメンモカです。
一度は飲んでみたかった・・・、そんな私の我がままで取り寄せました。
果たして、どんなキャラクター?

そして最後が、ペルー・オロ・ヴェルデです。こちらもオーガニック認証品。
こちらは、ナランヒージョと競り合って第二候補になった銘柄ですが、捨て難い気がして、試してみることに・・・。
この次の日曜日あたり、大試飲会になるかもです。
どうぞお楽しみに。

他所のコーヒーを飲んで、改めて分かる食工房テイスト

今日は全く久しぶりに、街でコーヒー豆を買いました。

と言うのも、店のコーヒー豆がすっかり在庫切れになってしまい、自家用に飲む分さえ無くなったからです。

スーパーマーケットで食料品の買い物のついでに、コーヒーの商品棚を見ると、しばらく見ない間にずい分品揃えがにぎやかになっていました。
以前なら、大手のコーヒー会社ものが置いてあるだけだったのに、今日はまたとんでもないサプライズに出合いました。
件の「エチオピア・モカ・イルガシェフェ・オーガニックバージョン」です。
※「おいしいコーヒーの真実」というドキュメンタリー映画の中に登場する、タデウス・メスケラ氏がオーガナイズするコーヒー豆の中の最高級グレード品。

全く、巷のスーパーでこんなものを売っているとは、思っても見ませんでした。
他のものに比べてちょっとお値段は張りましたが、と言っても200g・998円ですからお手頃です。

それで買い物から帰って来ると、何と!スタッフのMさんもお取り寄せのコーヒー豆を持参してくれていました。
こちらは、フィンランドのシナモンロール・カネリプッラにベストマッチのブレンドと謳った、コスタリカ産の豆を中心に東ティモール産、ブラジル産を合わせたもの。
早速その場で、大試飲会(大げさな!)となった次第です。


で、一同、二つの銘柄のあまりの個性の違いに、度肝を抜かれると言うとまたまた大げさですが、同じコーヒーと言うカテゴリーの中に、こんなにも異なる味が存在していることに驚きました。
どちらがどうだったか、それはさて置き、一同が首を揃えて頷いたのは、食工房テイストもまたはっきり分かる一つの個性を持っているという点でした。


コーヒーの世界の奥の深さは元より承知ですが、コーヒー本業というわけではないので、世界中のコーヒーを取り揃えて商売というわけには行きません。
いろいろ試した結果、私のコーヒーはこれだ!とたどり着いたのが、食工房テイスト。
この味一本で皆さまのご批評を仰いで、もうかれこれ20数年です。

それなりに落ち着いて、冒険することもないのですが、アフリカやアジアのコーヒーにも、そそられる魅力がありますね。
いやー・・・、大変です。

コーヒー焙煎・ボチボチ続けています

3月の震災の後、食工房のコーヒー豆を使ってくださっていた何軒かのお店が閉店しましたので、コーヒー焙煎も細々とした仕事になっています。
でも逆に、噂を聴き付けたお客さまが突然訪ねて来られたり、食工房のコーヒーはそれなりに認知されているみたいです。
看板の食工房テイストは、いつまでも変わらないようにと、生豆の選定には気を使っています。

今一番納得している銘柄は、セラードコーヒーから入荷する「樹上完熟・晩秋摘み」です。
ナチュラル(天日乾燥)で脱果精製されるこの豆は、樹上完熟の名に違わずほのかな甘みを感じ、やわらかくまた芳醇な風味が特徴です。
これに、ペルー産コチャパンパ豆をミディアムローストしたものをブレンドしたものをベースとし、さらにコチャパンパをフルシティーローストしたものを加えたものが、食工房オリジナルブレンド№1です。


私が自家用に使う時は、その場でブレンドして挽いて使います。
はじめにミディアムローストのものを少し細めに挽き、フルシティーローストのものを粗挽きして合わせています。
いわゆる挽き分けです。

こんな気遣いで、ずい分味が変わります。
お試しになりたい方は、ご注文の際その旨お伝えください。
対応いたします。




  今更分かっても・・・と仰いますな!

これが事実だったのですね。

<こちら>をご覧あれ。 リンク先の記事もジックリとお読みになってください。
  
  ※直接面識はありませんが、川内村に在住の方のブログです。

久々のコーヒー通信


ブラジル産・パウリーニョ


このブログを始めた頃、毎週水曜日は「習刊コーヒー通信」と題して、コーヒーに関わる話題を書いていました。
本当は、週慣の方が良かったのにと思ったこともありましたが、そのうちに毎週書くほど話題が無くなってしまいました。


実はコーヒー焙煎は、毎週必ずと言って良いくらいやっています。
ご注文も、何だかんだと言いつつ減りません。
ありがたいことです。


それで今年は、食工房の自家焙煎コーヒーにとって、とてもうれしいことが二つありました。


一つは、すでに申し上げたと思いますが、ブラジル産のパウリーニョ農園の豆が、全く理想的と言って良いほど素晴らしい風味だったことです。
もちろんそうなるについては、焙煎前の水洗い乾燥という裏技を必要とすることもご報告済みですね。
食工房テイストに新境地が拓けたと思っています。


そしてあと一つは、セラード樹上完熟豆の2010年度産が、とても素晴らしい風味だったことです。
本来の食工房テイストはこれだったんだ!と改めて確認させられた気がしています。
選別も良好で、今までよりはロスも少なめです。 (これは、本当にありがたい・・・。)


この二つのそれぞれをベースに、二種類のブレンドも作りました。
食工房カフェブレンド・№1と№18です。


№1が樹上完熟ベース、№18がパウリーニョベースとなっています。


どちらも甲乙付け難い、いいブレンドです。


何かと気持ちが沈みがちなこの頃、うまいコーヒーに出合って、やっぱりうれしくて元気が出ます。


同じように皆さまも、一杯のコーヒーで元気になれるようにと、今日も張り切って焙煎に臨んだ私です。