投稿者「mikio aoki」のアーカイブ

どうやら無事に・・・。

おかげさまで、どうやら無事に年末に辿り着けそうです。
一番ありがたかったのは皆さまのご愛顧ですが、もう一つは、12月に入ってから風邪を引かずに済んでいること・・・ですね。(まだあと4日ありますからね。)
本当は、今日で製造は終える予定でしたが、仕事が残って明日も目いっぱい、明後日まで引っ張りそうです。
そのあとは、餅つきだのそば打ちだの、年末恒例の家庭内イベントです。
おせち料理も、連れ合いが中心になって、私も娘たちも全員で造ります。
その前に、材料の買い出しにも出かけなくては・・・。
やっぱり最後まで忙しい年末です。
年賀状は、毎年お正月になってから書いています。
結局、先にいただいた方にお返事という形になっていますので、失礼の節はご容赦願います。
来年のことも考えようとしていますが、頭も体も、その前に一回休ませろ!と言っています。
どんなお正月になるでしょうか。
朝寝はまちがいなし!朝酒はいりません!朝湯・・・、いいかも・・・。
ゆっくりしたいです。
その前に、もう一山。


  おしらせ
明日予定していました、カフェクラブの集いは、現時点でお申し込みがありませんので、流会といたします。
その代わり、明日もコーヒー無料サービスやります。

この一年、ありがとうございました。




今日は朝から荒れ模様で、吹雪でした。
その中を、ポツリポツリと間をあけてご来店くださる方が続きました。
こんな日にこんな場所まで、本当にありがとうございました。
そしてこの一年、本当にお世話になりました。

明日は、年内最後のパン焼きになります。
食パン、ロールパンの他、カネリプッラとみのりのパンも焼きます。
お正月においしいパンを食べたい方、どうぞご来店ください。

天気予報では、どうやら明日も雪の模様です。
ポイント2倍になります。
そして急な思いつきですが、明日明後日最後の二日間、店頭にてコーヒー一杯無料サービスいたします。
皆さまのご来店、お待ちしています。

クリスマスの日に・・・

今日はクリスマス。
うれしいことが一つ、そしてちょっと哀しいことが一つありました。

うれしかったのは、娘たちが私と連れ合いのために一着ずつ、とても素敵なシャツとブラウスを縫ってプレゼントしてくれたこと。
思い出すのは、上の娘が8歳の時、サンタクロースからお針箱をもらって初めて針を持った時のことです

実は、最初に運針の手ほどきをしたのは、連れ合いではなく私でした。
もちろん、連れ合いは縫い物は達者でしたけど・・・。
それからというもの、お人形たちの洋服を何着も縫いながら、いずれ私と連れ合いの洋服を縫えるようになるための練習だと、うれしいことを言ってくれました。
あれから13年、妹も一緒に針を持つようになり、そしてとうとう今年は、本当に私たちの洋服を縫ってくれたというわけです。


哀しいこと・・・、それは今日、詩人のナナオサカキが亡くなったという知らせが伝わって来たこと。
ナナオのことを記憶に刻んでいる人は沢山いるに違いないと思いますが、私たちにもまた特別な記憶が刻まれています。

山暮らしをしていた頃、二度ほど彼の地をナナオが訪れて、私たちのところにも立ち寄りました。
私たち家族と食事を共にしながら、いかにもサンタクロースを思わせる風貌のナナオは、うちの子ども達に向かって「君たち、サンタクロースはねぇ、ボクの弟なんだよ。君たち、欲しいものがあったら何でも言ってごらん。伝えておくから・・・。」
「それでボクはねぇ、恐竜のお刺身を持って来てくれと、前から頼んでるんだけど、ちっとも持って来てくれないんだよ・・・。」と、表情たっぷりに語って私たちを笑わせたものです。
以来しばらくの間、子ども達はこんにゃくの刺身を食べる時、青海苔が入った緑色のを摘んで、「恐竜の刺身って、こんな感じかなァ・・・。」と笑い転げていました。
そう・・・、ナナオはユーモアの達人でした。

そして奇しくも亡くなったのは、12月23日天皇誕生日の朝だったそうです。
私には、12月23日、今後は同時にナナオサカキの命日として記憶に残ることになりました。

おいしいコーヒーのいれ方・後日談

12月3日のコーヒー通信に、「おいしいコーヒーの淹れ方・総集編」と題して、おいしいコーヒーのいれ方のノウハウを、あれこれご披露いたしました。
その後、お得意さまのお一人は、私の記事に沿っていろいろ気を使ったところ、コーヒーの味がそれまでとすっかり変わっておいしかったと、わざわざご連絡いただきました。
こうした例は、今までにも何度かあるのですが、お役に立ったことが分る度に改めてうれしい気持ちになります。

ところで先日、それでは私の他にもおいしいコーヒーの入れ方に触れた記事は沢山あるだろうと、ネット上を検索してみました。
いやいや、出て来るは出てくるは、皆さんそれぞれにこだわりの技をご披露なさっていました。
中には、動画で解説しているものもあり、まず情報に事欠くことはあり得ないと思った次第。

しかしです。
驚いたのは、私がまっ先にノートすべき項目として上げた、紙フィルターにお湯を通すことをしない例が大半だったこと。
もう一つは、抽出時間は量に関わりなく3分以内に終わらせること、そして最後の一滴まで落とさないこと、この一番重要なポイントを解説している例は、これまた少なかったことです。

一体何なんでしょうね。
私が知っている有名店でも、スマートな身のこなしとあざやかな手付きで、その場でコーヒーを入れてくれるのはいいのですが、紙フィルターに直にコーヒーを入れていました。

ネルのフィルターだったら、最初から濡れた状態のものを使うのに、紙フィルターは乾いたままでいいのかどうか、疑問に思わないのでしょうかね。
この紙フィルターにお湯を通すことは、製紙段階で使われた薬品の臭いを取り去ることの他に、もう一つすごく大切な意味があるのです。

それは、紙の繊維を膨らませ、且つ水を湛えることによって、抽出初期に速やかにブリッジング(架橋現象)を起こさせることにあります。
小難しい物理学的説明になってしまいますので、詳しいことは申し上げませんが、これによって濁りのない即ち雑味のないコーヒー液が得られるということです。

3分以内のセオリーは、もうすでに申し上げていますので省きますが、こんな風に多くの情報が核心に触れないのは何故だろうと、私は思うのです。
本当に知らないのか、あるいは知っていても何か理由があって出し惜しみしているのか、それとも異論を持っていらっしゃるか、この三つの中のどれかであることは間違いありませんね。

いずれにせよ、おいしいコーヒーが淹れられればいいことではあります。
たまたま比べる機会があれば、その時に結論が出るだけですね。


さてさて、今日はどなたもご存知、クリスマスイヴです。
北欧フィンランドでは、この日、深夜にお墓参りに出かける慣わしだそうです。
季節柄、外は真っ暗です。
そしてお墓にろうそくを灯して祈るのだそうです。
ちょうど日本のお盆の行事と同じような意味があるらしいです。
先祖の霊と会い見える大切な時、キリスト教伝来以前からあった冬至の行事が、クリスマスと結びついたのではないか、そんな説明がありました。

我が家は、家族で静かに、シュトレンを一切れ食べてお茶を飲んで、早めに寝ます。
明日は、パン焼きですから。

一年の疲れ

今日は定休日で、それも久しぶりに完全にオフ。
朝一旦暗いうちに目を覚ましましたが、何だか一年の疲れを感じて起き出す気になれず、9時まで寝てしまいました。
起きてみるといい天気で、雪の予報は大外れです。
それに何だか暖かいような気がして、いっそう気が緩みました。

そろそろ雪が降ってもおかしくない頃なんだけど・・・、とその瞬間に家の裏のお稲荷さまのことが頭に浮かびました。
そうだ!まだお掃除もお清めもしていなかったと気がつき、午前中に落ち葉をかき集めて周り掃除をしながら、火を焚いて煙を立てお清めの儀式をしました。
午後から予定があったので最後まで出来ませんでしたが、掃除だけは終わりました。
あとは、もう一回祠を掃除して、お餅をついてお供えすれば、今年一年のけじめが付きます。

やれやれと胸を撫で下ろして、午後からは、「ガイアシンフォニー・第6番」の上映を見に出かけました。
龍村監督の講演もあり、全部終わって帰る頃はもう暗くなっていました。
途中から雪が降り出したようで、やっぱりいいタイミングだったんだと、映画や監督のお話しの中でも何度も出て来た、「すべては響きあっている。」という感覚が自分の中にもあると分かってうれしかったです。
そしてまた私は、パンを焼くことは、この母なる地球の恵みである小麦を生命の養いに適うパンに変えて、食べてくださる方々に提供すること、そのために私は、自分の焼くパンに対してあくまでも誠実でなければならないと思いました。
今日の映画を見ていて、音楽を演奏することもパンを焼くことも、相通じるものがあることを感じました。

さあ、年末年始のお休みまであと5日、もう一山忙しい時を過ごします。

パンが主食のここ何日

先々週あたりに沢山売れ残ってしまったパンがまだあって、もったいないのでご飯を炊くのを止めて、パンを主食にしています。
元々パンが好きでパン屋を始めたのですし、食工房では食事用のパンが主流ですから、この際、どのくらい主食に堪えられるものか試してみようという気になっています。

例えば今日の夕食だと、トースト1枚にバター、堅焼き黒パンのスライスを5、6枚、それにいわしのつみれと白菜と大根のすまし汁、切り干し大根の煮物、塩茹で小豆、白菜の漬け物、それにりんご1/4個でした。

お昼は、堅焼き黒パンとプンパニッケルとみのりのパンを2、3切れずつ、いただきもののゴーダチーズ2切れ、ベーコンエッグと小豆かぼちゃ(小豆は塩茹で)、飲み物はミントティー、そしてみかん1個。
だいたいいつもこのくらいのボリュームです。

私の場合、白米より玄米、さらに玄米より黒パンの方がお通じも良いし、体の調子も良いような気がしています。
堅焼き黒パンとプンパニッケルで2、3日過ごすと、本当に爽快感が増して体の動きが軽くなり、肩こりがしていたのがすっかりほぐれていたり、ほとんどいいことずくめです。

それならパン食一本で行けば良いというわけなのですが、一方ではご飯も食べたいのですね。
白飯には全くこだわりませんが、お米の香りや食感は、やはり子どもの頃から親しんで来た食のルーツではあります。

これでもし、パン屋を止めたらどうだろうかと想像してみると、自家用にパンを焼くのはなかなか大変なことですから、米食になるのだと思いますが、それでもどうしてもパンが食べたくなって、多分おいしいパンを探すことになるでしょうね。
でも、パン屋を始めた動機を思い返すと、自分の好みに合ったパンがなかなか見つからないことがきっかけでしたかから、やっぱり止めるわけには行きませんね。

そんな私のパンを気に入ってくださる方々のご愛顧によって食工房の仕事が成り立ち、私も毎日こうしておいしいパンが食べられるというのは、本当に幸せなことだと感謝しています。

マイブログ中間報告 vol.11

今日は冬至ですね。
一年のうちで最も日照の短い日。
この日を境に、また少しずつ日が延びて行くのですね。

昨年の今頃の記事を読み返してみたら、アクセス3万ヒットを目前にしている記事が目に留まり、今日のカウンターを見たら9万超です。
一年間で6万アクセス。
この数が多いか少ないかは、実はそれほど重要なことではありません。
本当の意義は、このブログが私個人や食工房にとって、どんな役割を果したかということです。
その点で評価出来ることは、まずこの一年間にホームページやブログを見て、お問合せやご注文を寄せてくださる新しいお客さまが、以前よりずっと多くなったことです。

私は、このブログを始める時、半信半疑でどの程度またどんな成果があるか、全く想像が付きませんでした。
それがこの頃、ご来店くださる方の多くが、毎日このブログを見てくださっていることが分ったり、メールで新しいお客さまからお問合せやご注文が舞い込んだりするようになって、やっと「ああ、こういうことなのか。」と理解が及んだ次第。

アクセス解析でも、こちらが意図したキーワードで検索上位にピックアップされていたり、あるいは予想もしないキーワードでトップにランクされていたり、認知度は確実に上がって来ているということも想像が付きます。

だからこそ、ここで何をすべきか。
それもよく分かるようになったのですが、足りないのは何と言っても時間です。
まあ、ブログの毎日更新には、出来る限りこだわりたいと思っています。
皆さまには、今後のお付き合いをどうぞよろしくと申し上げます。


  おしらせ
この調子で行くと、年明け間もない頃に10万ヒットを達成しそうです。
10万ヒットの時は、キリ番プレゼントを考えています。

おかげさまで・・・。

おかげさまで、無事に一山越しました。
今日、今年最後のシュトレンを焼きました。
クリスマスを迎えてから食べる用ですが、案外お正月にお客さまに出したり、自分たちで食べたりする用にも重宝ということで、ご注文をいただいています。

今回は、思い切って個数に余裕をもって仕込みましたので、年内に間に合えば良いという方なら、ご注文を承ります。

おかげさまで、今年もシュトレンは各方面からご好評いただいております。
皆さまからの情熱的なご要望に支えられ、幸か不幸か、もはや年末の食工房は、シュトレンなしでは成り立たない状況です。
しかし、ありがたいことです。
来週からは、シュトレンづくりですっかり脇に押しやられた格好のクッキー類の製造を、少しずつ再開したいと予定を立てています。

それにしても今月に入ってから、風邪を引くこともなく健康で頑張れたことは、何よりありがたいことでした。
もうあと一週間で、本年の営業を終えることになります。
最後まで、油断しないで過ごしたいと思っています。


さて、一昨日のブログにコメントをくださったarz2beeさんのご質問に、この場でお答えいたしましょう。
小麦粉約30㎏・・・。
食工房の場合だと、角型食パンで100斤少々、ロールパンだと800個くらいの量です。
先日実際に焼いたのは、食パン36斤、ロールパン86個、ぶどうパン6斤、堅焼き黒パン特大1本、大14本、プンパニッケル12本、みのりのパン18本、シナモンロール50個、ナン12枚、バタール5本でした。
小麦粉の他に、ライ麦全粒粉と小麦全粒粉も使い、それらの総量で30.7kgでした。

このぐらいの量になると、パン焼きもちょっとした肉体労働になります。
作業場は30℃で、上半身は下着シャツ一枚で袖まくりしています。
時々用があって外に出ると、温度差で体が縮み上がります。
こんなことが出来るのも健康だから・・・、それともこれが健康法になっているのでしょうか。
明日からは、少しペースを落として仕事を続けます。


おしらせ
シュトレン追加分 限定15個 先着順!
ご注文承ります。

能力の限界

本日のパン焼き作業は、遂に食工房の製造能力の限界に達しました。
と言っても、そこらのパン屋さんに比べれば、全然少ないかも知れません。
粉量30.7kgでした。
醗酵時間の長い天然酵母を使用していること、焼き時間の長い堅焼きパンがあることなど、手間と時間を喰いますのでこれが限界です。

それで、何が先ず限界に達したかと言うと、それがオーブンでした。
自分たちのスタミナの方が先かと思っていましたが、そうではありませんでした。
今日の作業で、これ以上仕込むと釜が回らない状態になることが分りました。
そしてもう一つ困ったのは、焼き上げた大量のパンを冷ますために、置く場所を確保出来ないことです。
二度焼きするものもあるのでなおさらです。
でもまあ、こんなことは年に一度か二度のことですから、そのために作業場をどうにかするというわけには行きません。

そしてたった今も、作業場は洗い物の山です。
今日中に全部片付けるのは無理なので、明日明後日までかけて、一方で汚しながら少しずつ減らして行きます。

それはさておき、沢山のパンが焼き上がって、一時作業場の中に溢れかえっていました。
いやー、その様子はいかにも圧巻でしたが、宅配便の集荷までに荷造りしなくてはならなかったので、写真を撮る余裕はありませんでした。
これであと二日頑張れば、とりあえず一段落です。
この年末は、今のところ風邪を引かないで済んでいますので、大助かりです。
皆さま、風邪にはくれぐれもご用心ください。


おしらせ
みのりのパン、沢山焼きました。

コーヒーさえあれば・・・

年末の慌しさの中で、一息つくことが出来ない時でも、私の場合なら、せめてコーヒー一杯飲めれば、しばらくは辛抱出来ます。
そのためには、すっきりとして後味の良い、とにかくうまいコーヒーでなくては、気分が悪くなるというものです。

こんな、自分の満足のためのこだわりですが、お客さまの満足にもつながると思っています。
コーヒーは嗜好品ですから、人によって好みは様々なのはもちろん承知ですが、どんな人に対しても共通して説得力のある特質として、「雑味がない」という項目があります。

コーヒーの味わいの中に備わっていなくてはならない基本的な味は、苦みと酸味と甘みですが、他にもいろいろな味が混ざっています。
中には、コーヒーの風味を損なう成分も、必ず幾分か混ざっているものなのですが、その割合が大きいと、美味しくないコーヒーという印象になります。

美味しいコーヒーの条件というのは、例えば、すっきりとした苦みとかフルーティーな酸味とかほのかな甘みと言った具合に、好ましい特長を備えていることはもちろん重要ですが、一方その特長を損なうような余計な味成分が混ざっていないことが、同じくらい重要です。

雑味がない、つまり風味を損なうような雑多な味成分が混ざっていないことは、美味しいコーヒーの必須条件です。
そしてこれは、生豆の時にすでに決定的な特質ですから、焙煎や抽出の腕前でカバー出来るものではありません。

農産物としてのコーヒー豆を、厳しく鑑定する能力が問われることになります。
そのためにも、コーヒー以外のいろいろな農産物に関わる経験を積んでおくことは、大変有意義です。
そう思って私は、米や麦や豆など、また野菜や果物に至るまで、いろいろな作物に関わる機会を持つようにして勉強しています。

願わくはその成果が、コーヒー好きの方々に、「このコーヒーさえあれば・・・」と思っていただけるような、美味しいコーヒーを提供出来ることにつながればと思っています。