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私たちが失ったもの・・・


今は警戒区域となった山々

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この度の原発事故に巡り合って私たちが失ったもの、その大きさ、途方のなさに、どこまでも広がる荒野を見るようで、もうこの先ずっと一生の間、何に対しても心の底から喜ぶことは出来ないかも知れないとの思いがあります。


ある学者の分析によって明らかになった、広島原爆20個分に余る放射能がまき散らされたという事実。
多くの人が思考停止に陥ってしまうのは、ある意味仕方が無いことかも知れません。
しかしそれでは、失うものがますます増えるだけです。


中でも許せない、私たちにとって一番大きな喪失は、この原子力災害に対し、この国の責任ある人たちが、全く向き合おうとしないことです。
放射能は、先ず真っ先に人の心を壊したのだと思っています。


私たち福島県民の多くが、この文明社会の利便性、つまりありとあらゆる電力の恩恵を、厳しい被曝の現実を以て贖っているということを、何としても思い知らせたい・・・。


また子々孫々に対し、これほどの途方もない負の遺産を残すことになったことに、今を生きている大人たちは、これから先ずっと死ぬまで、後悔の念を絶やしてはならないと思います。


今回の事故で分かった通り、あのように稚拙な技術と愚かな人間性を以て原発を動かし続けることは、もう止めにしなければ・・・。


やはり、これは戦争です。




食工房は、明日から18日まで、夏季休業をいただきます。

仕切り直しです。

皆さまも、どうぞお元気で。

ご来店ありがとうございました。


板橋店長の顔が、今日は一段と頼もしく思えました。



昭和村のカスミソウ販売特設コーナー
この花があるだけで、店の雰囲気が
とても華やに感じられました。


本日は、百姓市、食工房、共に多数ご来店いただきまして、まことにありがとうございました。
この場を借りて、一言御礼申し上げます。


特に百姓市は、地元在住と新住民の若い方々が意気投合して頑張っている甲斐あってか、この頃集まって来るエネルギーの濃さを感じます。
これで何か起こらない方が不思議、そんな雰囲気があります。


いつまでも元気をなくしてはいられない。


そのエネルギーの基になっていることの一つに、この度の原子力災害に対する自分たちのスタンスを、はっきりと見定めていることがあると思います。


自分たちの生産物は、可能な限り(何しろ高額な費用がかかるので)自主的に検査に出す、このことだけでも面々の覚悟を感じていただけるのではないでしょうか。


努力はまだまだ始まったばかりです。
これから益々勉強し理解を深め、いろいろな方策を打ち出して行く所存です。


比較的汚染の程度の軽い会津ではありますが、なお今後も、それぞれの圃場の可否について詳細厳密に評価しながら、植える作物の選定や必要な対策を実践して行きます。


どうぞ皆さま、引き続き「百姓市」を応援してください。

よろしくお願いいたします。




雨が降ると・・・

今日、百姓市もあと30分ほどで店じまいという頃になって、突然猛烈な雨に見舞われました。
店先に線量計を置いて観察していた私は、この時急激に線量が上がって行くのを目撃しました。
それまで、0.08μSv/hだったのが、最高0.16μSv/hまで上がりました。
二倍にもなったわけです。
大変驚きましたが、雨が止むと間もなくまた急激に下がって行きました。
一過性とは言え、この変化は何だったのか。
大気中に放射性ダストが、未だに一定量浮遊していると言えます。


雨に濡れた時は、出来るだけ早く着替えて、シャワーを浴びて全身を洗い流すのが良いと思いました。

放射能との付き合い方・その2


5月に友人から貸していただいたもの
今にして分かりましたが、すごくいい機器でした。
現行品・新品価格が24万円だそうです。



私が購入したものです。決して悪いものではありませんが、
ちよっとレスポンスが遅くて、それが欠点と言えば欠点です。
測定自体は、そこそこ正確なようです。


放射能との付き合い方、その極意は?

何のことはありません。
「測ること。」です。

それ以外にあり得ません。

空間、土壌、農産物など、何でも。

個々人ですぐに測れるのは、まず空間線量です。
そのために測定器が一台必要になりますが、近くに持っている人がいるなら、頼んで計ってもらうか機器を貸してもらうか、とにかく試してみることです。

これにより、目に見えない放射能を可視化することが出来ます。
それまで漠然とした不安に苛まれていた感覚から解放され、一気に自分の現実として受け入れられるようになります。
危険ならすぐに回避行動を、さほどでなければ様子を見ようとか、いずれにせよ自分で判断しようという気になります。

これはとても大きい変化です。
いたずらに国や県の発表に、疑心暗鬼になることも避けられます。


私の場合は、まず簡易線量計を手に入れました。
これで、いつでもどこでも放射線量を知ることが出来て、被曝の程度も分かります。
何より不安に思いながら行動を抑制するストレスから、完全に解放されます。


ある程度被曝を覚悟で行動する場合も、その程度を正確に知り、それを自覚して行動するなら、精神的にはとても楽です。


それから私の場合、業務上の必要から農産物の残留放射能の検査結果に目を光らせています。
まわりの農家の方々が、すでにいくつもの検体を複数の検査機関に送って、結果を得ています。
そして私自身も本日、地元産のライ麦と小麦を検査に出しました。


このようにして測ることにより、その環境での物事の可否が明確になります。
自分で自分の行動を決断出来る前提となります。
これは本当に、重要なことです。


「測ること。」


やはり、放射能との付き合い方の極意に違いありません。

荒らしコメント多数につき

この頃、記事の内容と全く関係の無い、いわゆる荒らしコメントが度々入るので、コメントを承認制にしています。
ところが、それでも懲りずにごく最近、一度に50件、100件を超す荒らしコメントが投稿されることがあり、このようなありがたくないコメントと本来ありがたくいただけるコメントを判別するだけでも手間を取られて、とてもじゃありませんがうっとうしいことこの上ありません。
当分の間、コメントの受け付けそのものを中止いたしますので、ご了解ください。



 

夕焼け


夏の夕焼けは、きれいと言うよりも、ちょっと不気味な気配です。


「夕焼け空が真っ赤っか トンビがくるりと輪をかいた・・・」
歌の文句にありましたっけ。


今日は夕方になって、いやに外が赤く見えるので出て見ると、一面真っ赤な夕焼け空でした。
そう言えば、台風が我が郷里の高知をかすめているようです。
ずっと遠くのここ東北では、何の嵐の気配もありませんが、実はこの夕焼けが前触れなのですね。


母がよく言っていましたが、昔の人は「夏の夕焼け、家をからげよ。秋の夕焼け、鎌を研げ。」と言い伝えたそうです。


つまり、夏に夕焼けが差した時は、嵐が近づいているので家をからげて備えをせよと、そして秋の夕焼けは晴天の前触れなので、鎌を研いで稲刈りの準備をしておけということなのですね。


明日明後日にかけて、東日本一帯に、我が福島県にも多少の影響があるでしょうか。
原発では、対策に大わらわだとか。

この頃、長い一日

夏の東北は日照時間が長く、朝は4時にはもう明るく、日没後も7時半頃までは外で作業が出来ます。
このあたりの農家さんはほとんど兼業農家ですが、朝会社に出勤する前に畑で一仕事している方が多く、その働きぶりに感心させられています。
また、夕方帰って来てから畑に出ている方もいます。


私は、朝は他の仕事をするどころではありませんが、夕方は余力があれば草刈りなど外仕事をする時間があります。
何しろ、7時過ぎまで明るいのですから、草刈り機を使うのにも何の不自由もありません。


そこで、ここ3日間ばかり続けて、家のまわりの草刈りをしています。
とにかく雑草の伸びる勢いの凄いこと!
草茫々で何が具合が悪いの、とおっしゃる方もいるでしょうか?


草茫々では、第一湿気がこもって家が傷みます。
カビも生えます。
虫も湧きます。
とにかくいいことはありません。


きれいに刈り払って、カラッとさせておくのが一番です。


・・・と、分かってはいたのですが、毎年この草刈りが追い付きませんでした。
敷地が広いこともあるのですが、それ以上に完全に草の勢いに負けていました。


そこで今年は、心機一転で草刈りだ!と決心したのがつい先日。
やれば出来る!で、すでに1m以上にもなったジャングルを100坪余り、芝生のように刈り上げました。
敷地を全て一巡するのにどれくらいかかるか分かりませんが、多分一回りする頃には最初に刈ったところはまた刈らなくてはならないかも・・・です。


そんなわけで、毎日食工房で大汗かいて、そのあとまた草刈りで汗をかいて、そのあと冷水シャワーついでに風呂掃除をして、お湯を溜めるのが日課になりました。


いやはや、一日の長いこと、長いこと!


それでもまだ、畑は草茫々です。




  百姓市・ご来店御礼


本日よりいよいよ本番ということで、一同張り切ってお客さまのお出でをお待ちしておりました。

三々五々、遠くは郡山市からもお越しいただきました。

お天気にも恵まれ、先ずは上々のスタートでした。

この場を借りて、厚く御礼申し上げます。

そして、また来週の百姓市も、どうぞよろしくお願いいたします。

無策がもたらした苦悩と混迷

放射性セシウムに汚染された牛肉が出回ってしまった事件が、世を騒がせています。

放射能汚染のメカニズムは、識者の間ではとっくに解明済みのことなのに、どうしてこんなことが起こるのでしょうか。
それはもう、国や県など行政、あるいはJAなど農業機関が揃いも揃って無策だったから、この一言に尽きるのではないでしょうか。


薄々分かっていたはずなのに、何もせずに見過ごしていたというのは、一体何なのでしょう・・・。

震災発生直後から一週間くらいの間に、大量の放射性降下物が、どの方面にどのくらい降ったか予測がついていたのに、何も知らせず対策も取らず、大量の被曝を見過ごしていたのです。

当然、人間だけではなかった。
牛も被曝したし、餌も汚染された。


はっきり言って、怠慢ですね。
そして腹立たしいことに、今もってそれは変わっていません。


公務員として、給料を受け取る資格はないと思います。


それでいて問題が起こったら起こったで、犯罪者を取調べでもするかのような立ち入り調査と厳重な指導?です。


今、福島県では、自分の命と暮らしは自分で守るしかない、そんな言葉が囁かれる毎日です。
本当に、待っていたのでは何もしてもらえない。
だから自分で勉強して、考えて、何を要求し提案したら良いのか、市民も自らの資質を上げなくてはならないのです。


苦悩と混迷は、まだまだしばらくの間、私たちを悩まし続けるに違いありません。


「さすけねえ。」なんて、誰が言った!

2011 市民平和まつり


画像クリックで拡大表示します。


毎年夏、会津若松市にて開催されている、市民平和まつりです。

これまでずっと戦争と平和のことがテーマでしたが、今年はそれに原子力災害が大きく加わることになりました。
この福島の原発事故のことはもちろん、25年前のチェルノブイリのこともテーマになっています。
原子力災害は、ある意味戦争と変わらぬ悲惨さをもたらすということを、私たち福島県人は今まさに身を持って味わっています。


被災地でもある会津若松市にて開催される今年の市民平和まつりは、自分たちの現実の問題としての平和の大切さを求める、切実な思いのこもったイベントになるはずです。


ぜひとも多くの方に関心を持っていただきたい、そして会場に足を運んでいただきたいと思います。


★日時:7月29日(金)・14:00~19:00 ・ 30日(土)・10:00~19:00 ・ 31日(日)・10:00~16:00
★場所:会津若松市文化センター




悪意か、狂気か・・・

3月11日以来、福島県の置かれている状況、県知事さんや影響力のある方々の言動を見て来て思うことです。

この度も、福島市で発生した放射能を含む下水処理汚泥を、会津管内の柳津町に持って来て処分するという話しが持ち上がっています。
原発から漏れ出したものは、元の原発に返す方向でなくてはいけないはずです。
どうしてこのような筋の曲がった考えしか出て来ないのか、私には分かりません。
そしてそれが、あからさまな悪意なのか、あるいは狂気なのか、一体どちらなのでしょう・・・。

福島県はとてもいい所なのに・・・、そう思いたくはありませんが何か変な県だと言わざるを得ないことが、とても哀しい私です。

猛暑襲来


看板坊やも暑そうです。


ここ会津も梅雨が明けた模様です。
今日は朝から気温が高く、午前中に軽く30℃を超えました。
我が家の玄関先の寒暖計の最高気温は35℃。
オーブンを使っている作業場は、もっとずっと上でした。
いやはや暑いの何の・・・。


それにしても外は外でジリジリと照りつける太陽。
昨年の夏もでしたが、近年何だかお日さまの力が強くなったような気がします。


でも今日は、午後3時過ぎから次第に曇って来ました。
そのうちに空が暗くなって来て、遠くに雷の音が聞こえ始めました。


やがて大粒の雨が降り出し、一時間ほどでしたが土砂降りで、すっかり涼しくなりました。
子どもの頃の高知の夏を思い出しました。
でも、あれは8月の風景だったような・・・。


東北で7月のうちにこんな空模様とは、やはり気候が変わって来ているのでしょうか。


さてさて、おかげさまでまた食工房の一週間が終わりました。
みなさまのご愛顧に、改めて感謝申し上げます。


ところで話は変わりますが、このところ土砂降りの雨が何度か降る度に、少しずつですが環境放射線量が下がっています。


今、室内では0.07μSv/h。
外でも、最近は0.10~0.12μSv/h。
昨日「百姓市」の会場では、ほぼ一日中0.09μSv/hでした。


放射能は、どこへ行ったのでしょうか?
多分、地面から川へ、そして海へ・・・ですね。

百姓市・ご来場御礼


まだ、ちゃんとした看板が出来ておりません。
気付かずに通り過ぎられた方が、いたかも・・・。


記念すべき、オープニングイベントの今日。
本日は、お天気予報に反して絶好のイベント日和に恵まれました。


真夏の暑さに見舞われはしたものの、ご参加くださった方、また通りすがりにお立ち寄りくださった方、合わせて36人ほど。


にぎやかに楽しくスタートを切ることが出来ました。


食工房も、自家焙煎コーヒーの無料サービスで、皆さまにお楽しみいただきました。
またパンと焼き菓子などの販売も行い、ほぼ完売いたしました。


この場を借りて、ご来場御礼申し上げます。


いよいよ来週からは、野菜も販売開始となります。
いろいろ準備をしています。
昨年とは違って、一層ご満足いただけると思います。


毎週日曜日、午前10時~午後3時 雨天決行です。


山都町相川の「百姓市」を、どうぞよろしくお願いいたします。