習刊 コーヒー通信」カテゴリーアーカイブ

近頃のカフェ流行り


高知駅のなかにある、その名も「eki Cafe」
けっこう広い店内には沢山の席が。
飲み物はもちろん、パンや焼き菓子の他、
うどん、そばなどの食事メニューもありました。
<こちら> からeki cafe の記事をご覧いただけます。



こちらとしては、七日町の「駅カフェ」を知っているので、
「そうか、横文字でお出でなさったか・・・」と、ニンマリ。
会津の「駅カフェ」は、何と言っても先駆者ですから。<こちら>


今回の高知への旅で、東京でも高知でも気がついたのは、駅の中にカフェがいくつも店開きしていたことです。
以前からやっているところに加えて新しく開業したところもあり、数は確実に増えたという印象です。
特に高知駅は大々的な改装工事が終わって、小奇麗なカフェがいくつも店開きしていました。

そしてそれらのカフェに共通しいる点は、コーヒーなどの飲み物だけでなく、パンや焼き菓子などの軽食を用意していることです。
中には、ベーカリーやパティスリーと兼業のところもあり、利用する側から見れば楽しみの幅が広がって結構なことにちがいありません。

一方、店をやっている側からすれば、流行に乗って開業したのはいいけれど、状況は早くも生き残りゲームだということを実感しているのじゃないでしょうか。
まるで雨後の竹の子のように次々と店が増えて、そんなに利用者が見込めるものなのか?似たような仕事をしている立場の私としては、自分のことも含めてちょっと心配になります。

製造業であるベーカリーやパティスリーと、接客業であるカフェを両立させて行くのは、よほど難しいことに違いありませんし、業界の競争はますます熾烈になっていますし、何年か経つうちにはいくつかの店が閉店せざるを得ないかも知れません。

では、食工房にはどんなスタイルが相応しいのか、今までどおりにやっていくとしてもさらにどのような努力が求められるか、こんな時だからこそブレないで自分なりのスタンスを守って行くことが大切なのかなと思っている次第。
誰とも勝負するつもりはありませんが、それでも昨日も言いましたけど、ある意味、生き残りを賭けています。


  おしらせ

一週間留守をしたおかげで、やっぱりいろいろ不足が生じてしまいました。
しばらくはパニックになりそうです。
次々片付けて行きますので、よろしくお願いいたします。
文旦ピールシロップが、まだまだ沢山あります。
ご来店の方には漏れなく差し上げています。どうぞご遠慮なくご催促くださいね。
通販や配達の方にも差し上げます。

地味な仕事に支えられている


いつもこのブログをご覧いただいている方なら、
これが何をしているところかご存知のはず。


ここ何年間か、女の子たちに人気の職業と言えばパン屋(ベーカリー)と菓子屋(パティスリー)が筆頭で、そして中高年の男に人気の職業の一つがコーヒーロースターだそうで、食工房はその両方を掛け持ちしている格好なんですね。
極最近は業績も上がり始めましたので、羨ましがられる側面もあるかも知れません。
しかし実際には、毎日の地味な仕事の積み重ねで、その割には金銭的な報いは少ないと言わなければなりません。
では何故そんな職業を選んだのかと言われそうですが、そこはそれ、また違ったところに価値を見出しているからだと、私の中では答えははっきりしています。


ところで、この仕事をしていて分かったことは、機械や設備あるいはレシピよりも、日々の細々とした作業の中にこそ、製品の出来を左右するノウハウが隠れているということです。
例えばコーヒー豆の選別ですが、悪いものは確実に拾い出し且つロスを少なくするためには、経験を積む以外に方法がないのですね。
情報化しようと思っても複雑な要素があり過ぎて、最後は人の目と手だけが頼りです。
現地であらかた選別してあるものでも、やはり焙煎前の手選別は欠かせません。

どんな仕事でもそうだろうと思いますが、コーヒー焙煎でも仕上がりを大きく左右するのは、実はほんの些細なことばかりです。
それをここで明かすわけには行きませんが、この「悪豆拾い」のように、やっていて全く楽しくない作業(時間と手間をかけて、目減りさせるわけですから)ほど、製品の出来に影響するもののようで、精神性を鍛えられますね。
結局話が元に戻りますが、自分の中ではっきりとした答えを持って臨まなければ、この時代にモノづくりという仕事は続けられないと思います。
やっと手応えのようなものを感じ始めた今、多くの人が定年を控えるこんな歳になってからかえって苦労していることも、まあ悪くないと思っている私です。


  おしらせ
「食工房のパンだより 41・早春号」を公開しました。
<こちら>からご覧いただけます。

コーヒーブレイクな話題

ネットのニュースを見ていたら、このブログでも習刊・コーヒー通信」のネタ<参照>にもなった元「はっぴいえんど」の鈴木茂が大麻所持の容疑で逮捕されたとか。

「オレと同じ歳だったよな。いい歳して、今頃ガンジャ(大麻の葉)なんかで捕まんなよナ!」と思った次第。
私の世代の者なら、居るところに居れば、ガンジャ狂いが沢山居て、珍しくも何ともなかったのです。

とっくに卒業してて欲しかったナ。
はっきり言って、体にも頭にも悪いヨ!
習慣にならないなんてウソだし、スピリチュアルな用い方が出来てるヤツなんて、先ず滅多にお目にかかれるものじゃありません。

ちょっとお気の毒・・・。

でも、これでかえって知名度が上がったりして。
発売になったばかりの、HQCD が案外売れるんじゃないかな。

少なくともボクは、こんなことがあったからと言って「はっぴいえんど」を嫌いになったりはしないですね。

EPINARD/エピナール


エピナール HP より


Shokuko Friends に新しい仲間が増えることになりました。
神奈川県の大磯町にある「エピナール」というカフェです。

本当は、エピナールは建築デザインと施工、各種企画、カフェ、スタジオ、イベントホールなど、多彩な仕事を総合的に展開している個人経営の会社です。
主宰の中里さんは、私たちが山暮らしをしている時からの友人で、あの山の中の小屋へもご家族連れで二度三度訪ねて来てくださいましたし、会津に移った時も、真っ先に訪ねて来てくださった方々のお一人です。

実は、今までにも食工房の品物を、個人的にあるいはお店用にお付き合いいただいたことがあるのですが、その時は私たちの力量不足で十分ご期待に応えることが出来ず、しばらくお休みになっていました。

今回またお声をかけていただき、今週から納品再開となりました。
今度こそ、ご期待を裏切ることのないよう、スキルアップした食工房の全力を尽くしたいと思っています。


      Shop


 


      Hall


 


ところで、カフェのスタイルというのは最近は本当に多種多様で、どのお店もお客さまを楽しませることに精一杯趣向を凝らしていますが、エピナールのそれは恐らくどこのお店にとっても注目に値する、多彩且つ一つ一つに奥の深さがある魅力に満ちています。
先ずはホームページだけでも、多くの方が目を剥かれると思います。
仕事を楽しみ、人生を楽しんでいるように見える中里さん、ポジティブなエネルギーに満ち満ちた空間を創り出しています。
ぜひご覧いただきたいと思います。


こちらで、パンと焼き菓子各種が販売になります。
この方面の方、どうぞ大磯・エピナールへお運びください。


ホームページは<こちら>からどうぞ。

サガルマータ



世界最高峰「サガルマータ」  出展 ウィキペディアより


サガルマータとは、世界最高峰エベレスト山のネパール語の名称です。
ちなみにチベット語ではチョモランマと呼びます。
さて今日の話題は、もちろん山のお話ではありません。
ネパールで産出されるコーヒー豆のお話。

コーヒーのメインルートである中南米、中でもブラジルは文字通り世界一の産出量を誇ります。
では第二位はどこか・・・。
意外にもベトナムだとか・・・。
そうです。アジアは、世界の中でもう一つのコーヒーの大生産地なのです。

その中でネパールのコーヒーは、決して注目に値するほどの産出量も知名度もありません。
しかし、ネパールのコーヒー生産は、実は日本のサポートが効いているのです。
そしてその実態は、山間地に点在する零細な農園ばかりなので、資材を購入することが出来ず、結果的に無農薬有機栽培になっているということです。
どちらかと言えば紅茶の産地として知名度の高いネパールですが、コーヒーもなかなかのものです。

世界最高峰の名を冠したこのコーヒー豆、お味も世界一かどうか?それは皆さまのご判断に委ねたいと思います。

食工房では、「サガルマータ」の生豆を入手し、自家焙煎しています。
ぜひ一度お試しください。


480円/100g 100g以上、100g単位にて計り売りいたします。


サガルマータに関する資料は、<こちら> からご覧いただけます。


 おしらせ

「食工房のパンだより・40・節分号」がやっと出来ました。
ホームページ上に、pdfファイルを公開いたしました。
<こちら> からご覧いただけます。

コーヒーの魅力


道具もまた、コーヒーの楽しみ。


 


コーヒーは、言うまでもなく嗜好品と認識されていますね。
栄養学上からも健康上からも、必需品とは認められません。
むしろ、カフェインのように摂取の仕方次第で有害性を現す、毒物とも言える成分も含まれているわけです。
それにもかかわらず多分、コーヒーは世界中で一番好まれている嗜好品です。
飲料として飲むだけでなく、焼き菓子やアイスクリームなどの冷菓にいたるまで、多種多様に愛好されています。

一体何が、それほどまでに人の嗜好に訴えるのでしょうね。
先ず一番に、間違いなく多くの人の気持ちを捕らえているのは、コーヒーの香りでしょう。
前にも申し上げたとおり、コーヒーを飲めないと言う方でも、コーヒーの香りだけはとても好ましいと感じる人がいくらでもいるからです。
コーヒーの香りを嫌悪する人は、よほど稀だと思います。
そしてまた、コーヒーの香りを嗅いで憎悪が強まるなんてことは、まずたいていはあり得ません。
コーヒーの香りはどちらかと言えば、人の気持ちを和ませ平和にする働きさえあるようです。
そのように、本来心地良いものだからこそ、これだけ多くの人々に愛好されるのだと思います。


さてそのコーヒー本来の性質の他にもう一つ、コーヒーの魅力を大きくしている要素があります。
それは、コーヒーを嗜むために必要な道具や器が、これまた大きな楽しみになるからです。
コーヒーを淹れる方法だって一つではありません。
皆さんが多分一番多く使っているのは、ペーパードリップでしょう。
この他に、ネルドリップ、サイフォン、パーコレーター、フレンチプレス、エスプレッソなど、それぞれに専用の道具立てを揃えて使いこなす楽しみがありますね。
そして、コーヒーカップという器も飲むコーヒーの種類によって、大きさやデザインにこだわる楽しみがあるわけです。


ところで、そんなコーヒーの楽しみを、贅沢だと言う方がいらっしゃるでしょうか。
まあ、それならそれでかまいません。
確かに贅沢品かも知れません。
しかし多分、どんなに困窮した時でも、非常時でも、むしろそんな時ほど、一杯のコーヒーの香りに癒され、人心地がつくことがあるのだと思います。
これもまたコーヒーの不思議な魅力です。


今日はいつもの水曜日に倣って、コーヒー焙煎に時間を費やしていました。
ブラジル産ジョアキン、セラード樹上完熟、ブルボン・クラシコ、カフェヴィーニョ、ペルー産コチャパンパ、どれもこれも違った個性で魅力的なコーヒーです。
新潟の「びおとーぷ」さんへも、明日出荷します。
「びおとーぷ」さんでは、現在、お店のメニューに全面的に食工房のコーヒー豆をご利用いただいています。


※「びおとーぷ」さんのご紹介記事は、<こちら>

仕事始め

今年の仕事始めは、コーヒー焙煎からということになりました。
明日の営業再開に備えて、酵母の調整や計量もするのですが、その前にコーヒー焙煎です。
昨日まで休んでいましたから、あの手のかかるジョアキン豆も、3人でたっぷり1時間かかって選別しました。
そうしたところへ、新潟のビオトープさんからブレンドのご注文をいただき、これで一気にテンションが上がりました。
昨日まで静かだった電話も、急ににぎやかになりました。

そんな中、初めての方からお電話をいただき、どうやらプレゼントに食工房のシュトレンを受け取って召し上がられたようで、とても美味しかったので今からでも注文可能かとのお問い合わせでした。
今シーズンはすでに終了し、すべて売り切れて在庫もないことをお伝えしたのですが、とても残念がられて、それでは他にどんなものを造っているのかとお尋ねなので、いろいろご案内申し上げました。
うちのような仕事をしている者にとって、こうした形で新しいご縁をいただけることは、願ってもない一番の理想的展開ですから、新年早々幸先の良いことだと喜んでいます。

食品に対する信頼が揺らぎ続ける昨今、この一年も昨年同様に、自分の造るモノに対する誠実さ、その一点に心血を注ぎたいと思っています。
皆さま、どうぞよろしくお願いいたします。



今日は散歩に出た折、蕎麦畑の切り株が雪の上に飛び出している様子が妙に面白かったので、写真に撮ってみました。
今年は、今のところ雪が少なくて、いつもならこんな風景が見られるのは春先です。
会津も暖かい冬を過ごしています。

おいしいコーヒーのいれ方・後日談

12月3日のコーヒー通信に、「おいしいコーヒーの淹れ方・総集編」と題して、おいしいコーヒーのいれ方のノウハウを、あれこれご披露いたしました。
その後、お得意さまのお一人は、私の記事に沿っていろいろ気を使ったところ、コーヒーの味がそれまでとすっかり変わっておいしかったと、わざわざご連絡いただきました。
こうした例は、今までにも何度かあるのですが、お役に立ったことが分る度に改めてうれしい気持ちになります。

ところで先日、それでは私の他にもおいしいコーヒーの入れ方に触れた記事は沢山あるだろうと、ネット上を検索してみました。
いやいや、出て来るは出てくるは、皆さんそれぞれにこだわりの技をご披露なさっていました。
中には、動画で解説しているものもあり、まず情報に事欠くことはあり得ないと思った次第。

しかしです。
驚いたのは、私がまっ先にノートすべき項目として上げた、紙フィルターにお湯を通すことをしない例が大半だったこと。
もう一つは、抽出時間は量に関わりなく3分以内に終わらせること、そして最後の一滴まで落とさないこと、この一番重要なポイントを解説している例は、これまた少なかったことです。

一体何なんでしょうね。
私が知っている有名店でも、スマートな身のこなしとあざやかな手付きで、その場でコーヒーを入れてくれるのはいいのですが、紙フィルターに直にコーヒーを入れていました。

ネルのフィルターだったら、最初から濡れた状態のものを使うのに、紙フィルターは乾いたままでいいのかどうか、疑問に思わないのでしょうかね。
この紙フィルターにお湯を通すことは、製紙段階で使われた薬品の臭いを取り去ることの他に、もう一つすごく大切な意味があるのです。

それは、紙の繊維を膨らませ、且つ水を湛えることによって、抽出初期に速やかにブリッジング(架橋現象)を起こさせることにあります。
小難しい物理学的説明になってしまいますので、詳しいことは申し上げませんが、これによって濁りのない即ち雑味のないコーヒー液が得られるということです。

3分以内のセオリーは、もうすでに申し上げていますので省きますが、こんな風に多くの情報が核心に触れないのは何故だろうと、私は思うのです。
本当に知らないのか、あるいは知っていても何か理由があって出し惜しみしているのか、それとも異論を持っていらっしゃるか、この三つの中のどれかであることは間違いありませんね。

いずれにせよ、おいしいコーヒーが淹れられればいいことではあります。
たまたま比べる機会があれば、その時に結論が出るだけですね。


さてさて、今日はどなたもご存知、クリスマスイヴです。
北欧フィンランドでは、この日、深夜にお墓参りに出かける慣わしだそうです。
季節柄、外は真っ暗です。
そしてお墓にろうそくを灯して祈るのだそうです。
ちょうど日本のお盆の行事と同じような意味があるらしいです。
先祖の霊と会い見える大切な時、キリスト教伝来以前からあった冬至の行事が、クリスマスと結びついたのではないか、そんな説明がありました。

我が家は、家族で静かに、シュトレンを一切れ食べてお茶を飲んで、早めに寝ます。
明日は、パン焼きですから。

コーヒーさえあれば・・・

年末の慌しさの中で、一息つくことが出来ない時でも、私の場合なら、せめてコーヒー一杯飲めれば、しばらくは辛抱出来ます。
そのためには、すっきりとして後味の良い、とにかくうまいコーヒーでなくては、気分が悪くなるというものです。

こんな、自分の満足のためのこだわりですが、お客さまの満足にもつながると思っています。
コーヒーは嗜好品ですから、人によって好みは様々なのはもちろん承知ですが、どんな人に対しても共通して説得力のある特質として、「雑味がない」という項目があります。

コーヒーの味わいの中に備わっていなくてはならない基本的な味は、苦みと酸味と甘みですが、他にもいろいろな味が混ざっています。
中には、コーヒーの風味を損なう成分も、必ず幾分か混ざっているものなのですが、その割合が大きいと、美味しくないコーヒーという印象になります。

美味しいコーヒーの条件というのは、例えば、すっきりとした苦みとかフルーティーな酸味とかほのかな甘みと言った具合に、好ましい特長を備えていることはもちろん重要ですが、一方その特長を損なうような余計な味成分が混ざっていないことが、同じくらい重要です。

雑味がない、つまり風味を損なうような雑多な味成分が混ざっていないことは、美味しいコーヒーの必須条件です。
そしてこれは、生豆の時にすでに決定的な特質ですから、焙煎や抽出の腕前でカバー出来るものではありません。

農産物としてのコーヒー豆を、厳しく鑑定する能力が問われることになります。
そのためにも、コーヒー以外のいろいろな農産物に関わる経験を積んでおくことは、大変有意義です。
そう思って私は、米や麦や豆など、また野菜や果物に至るまで、いろいろな作物に関わる機会を持つようにして勉強しています。

願わくはその成果が、コーヒー好きの方々に、「このコーヒーさえあれば・・・」と思っていただけるような、美味しいコーヒーを提供出来ることにつながればと思っています。

サービス業の自覚

パン屋にしてもコーヒー屋にしても、パンを焼くことやコーヒーを焙煎すること自体はモノづくりであり、要求されるのは、つくるモノへのこだわりや向上心など、職人的気質だと思います。
ところが、それらをお客さまに買っていただく部分は、明らかにサービス業です。
モノづくりとは違うスタンスが要求されますね。
私なんかには、ここのところがとても悩ましい・・・。

人と話をするのは、どちらかと言うと好きですが、それは家族や友人たちとの気がねのないおしゃべりであって、初めてお目にかかる店のお客さまなんかだと、とても緊張してしまいます。
まあそれでも歳の功でしょうか、必要に迫られれば、それなりに応対しています。


それはそれとして、商売というのはたとえ製造業であっても、半分か時にはそれ以上の部分はサービス業なのですね。
昔なら、そこそこ人が来やすい場所にお店を出して、コツコツパンを焼いて並べていれば、近くの人が買いに来てそれでご飯が食べられたのだと思います。

それが現代は、情報もモノも広範囲に伝わり流通しますから、思いもかけないような遠くの業者に、突然脅かされるようなこともあり得るわけです。
今の世の中、自分の仕事をいつも外に向かってアピールし続けていないと、次々出て来る新しい情報に埋もれかき消されてしまいます。


食工房の場合、パン焼きやコーヒー焙煎のような本体と言える仕事と、ホームページの作成やブログ、広報やチラシなど印刷物の編集、ラベルのデザイン、パッケージに使うカードなどなど周辺の仕事との割合は、6対4くらいになっているのじゃないかと思います。
余計な仕事が多くて困ると考えるか、やり方次第で自分流の仕事へのスタンスを取れると考えるか、人それぞれだと思いますが、こんな商売向きでない場所で店をやろうとした私は、言うまでもなく後者です。
忙しくなるのは止むを得ませんね。


そして人付き合いは苦手でも、長い間には、私流の誠意を汲んでくださる方は必ずいらっしゃると思っています。
改めて、皆さまとのお付き合い、どうぞよろしくと申し上げます。