日別アーカイブ: 2008年7月24日

英語の話

この前、英語に毒されているのじゃないかと言う話しをしましたが、その続きです。
今、英語が母国語の国と言われて、私が思い出すのは、イギリス、アメリカ、オーストラリアですが、それ以外の国でも英語が通じる国は沢山ありますね。
それでその中で、一番きれいな英語を話す人たち、つまり英語が母国語の国の人たちと同じような発音で喋れると言う意味ですが、それは北欧の人たちだそうです。
ノルウェー、スウェーデン、フィンランドなどの国ですね。


私が少し知っているのは、フィンランドの話題ですが、この国では英語の普及率は現在ほぼ100%に近いと言われます。
どんな地方の片田舎でも、ちょっとしたお店に行った時など、英語で話しかければ即座に英語で返事が返って来るとか・・・。
またヘルシンキの通りで、酔っ払いに絡まれた女性が、フィンランド語は分からないというふりで無視しようとしたら、すぐに英語に切り換えて話しかけて来て驚いたとか、それほどまでに英語が浸透しているのですね。


それはそれとして、英語が何故それほど世界中で巾を利かせているのか?
それは、産業革命が起こったのは、他ならぬ英語の国イギリスだったから、だと私は思っています。
イギリスは、この新しい機械物質文明を先取りしたからこそ、世界中に覇権の手を伸ばすことが出来たのでした。
そういう意味では、ドイツやフランスも強い国でしたが、その後、半導体技術とコンピューターがアメリカで発明され開発が進んだことが、英語の地位を決定的にしたのだと思います。
何と言っても、今世界は、コンピューターと機械の力で動いているのですから。
新しい科学技術に関する情報は、まず英語でもたらされるのですね。
翻訳を待たず、少しでも早く情報に触れるためには、発信された国の言語に通じるのが早道ですから、どうしたって皆英語に近づいて来るわけです。
私たちの使っているパソコンだって、CPUはアメリカのインテル社が世界の90%を独占しているし、OSのWINDOWSもMACも両方ともアメリカですね。
パソコンのことに通じようと思ったら、英語が堪能な方がどれだけ有利か知れないことは、この私にさえ良く分かります。


で、ちょっと話が逸れますけど、OSの分野で今Linuxというのが一つの流れになりつつありるのをご存知の方、いらっしゃると思います。
Linuxを開発したのは、スウェーデン出身のリーナス・トゥーヴァルスという人で、彼がフィンランドのヘルシンキ大学在学中に、初めてこのLinuxの元になるカーネルコードという情報を開発し、世界に向けて公開したのでした。
ちなみに、Linux(リヌクス)と発音してくださいね。
スウェーデン語の読み方です。


それで話を戻しますが、それだけ英語が普及していて、北欧の国々の言語が英語に毒されていないか、ちょっと気になりますね。
フィンランドでは、母国語のフィンランド語と英語はもちろんですが、スウェーデン語もほとんど通じるそうです。
それは、過去に600年もの間、隣国のスウェーデン王国に支配されていた歴史があるからだそうです。
その他、北方に行けば先住民のサーミ族がいてサーミ語を話します。
彼らもまた、フィンランド語、英語、そしてサーミ語とマルチリンガルなのですね。
どうも私たち日本人の英語に対するのとは、感覚が違っていそうです。
一頃北欧の歌手たちは、世界に認めてもらうためにわざわざ英語で歌う時代がありましたが、今ではほぼ完璧に母国語で歌っています。


そうやって日本を振り返ると、日本人の英語に対するスタンスには、どこかコンプレックスが宿っているような、だから逆に毒されてしまうような、そんな気がするのは私だけでしょうか・・・?