昨年夏、開店前にお邪魔したカフェ大芦屋さんに行って来ました。 <参照>
その後再会のお約束をしていたものの、実は昨年10月には開店していたのですが、訪ねる機会がついに無いまま年を越してしまいました。
今日は、たまたま造り仕事をお休みしても大丈夫そうだったのと、あまりにもお天気が良くて出かけるとしたら今日をおいて他には無いと思えましたので、思い切って出かけることにしました。
いつも食工房の仕事に掛っきりで頑張ってくれている上の娘と、家の用事や食事の支度を手伝ってくれる下の娘を誘い出して一緒に出かけました。
連れ合いにはちょっと悪かったのですが、店番に残ってもらいました。
ま、この次は私が留守番すればいいということで・・・。
さて、同じ会津でも昭和村のある奥会津地域は、山間部だけあって雪の量が違っていました。
でもその分だけ自然に近い雰囲気が濃く、山が近くなるにつれ興奮している私でした。
昭和村に入る一歩手前の、喰丸峠を越えたあたりから眺める山々は、何かが違うとこの前訪れた時から思っていましたが、今日改めて分かりました。
そうです、山々の稜線をどこまで辿っても、送電線の鉄塔や電波中継搭などの人工構造物が見えないのです。
これは今時とてもとても貴重な風景です。
人口構造物が目に入らない山の稜線は、どこかが違います。
美しくまた神々しく見えるのは、私だけではないような気がします。
そんな山深い里の一角に、大芦屋さんがあります。
いわゆる日本的な古風な集落の中にあって、そんなに違和感のない外観ですが、中はとても垢抜けたお洒落な雰囲気の空間になっています。
二階構造になっていた物置を改装した折、低い位置にある梁を露出させて天井だけ上げています。
見た目も悪くないし、実はこの梁にビデオプロジェクターやライブ録音用のマイクをセットしてあります。
最近メニューに加わった、ウィンナーコーヒー(アイン・シュペンナー)
ホイップされたクリームは、もちろんほんものの生クリームです。
真剣な面持ちで、丁寧にコーヒーを抽出してくださっているところ。
失礼ながら、このお手元を拝見しただけで、
コーヒーのお味が間違いないことが分かりました。
そんなお店の器もさることながら、メニューの秀逸さも特筆ものでした。
カフェですから、コーヒーがおいしいのは当然の要求ですが、もちろんこれはOK全く文句の付けようはありません。
それよりも感激したのは、手打ちそばの素晴らしいまでの出来でした。
美しいまでに揃った切り口の繊細なそばで、軽やかな食感がたまりません。
会津では定番の、鶏肉の出汁にごぼうや大根などの根菜類、きのこなどを具材に使った、温かいかけ汁の「けんちんそば」が特にお勧めです。
※お腹が空いていたせいか、出されてすぐ何も考えずに箸をつけてしまいました。写真を撮れば良かった・・・。
大芦屋オーナーの佐藤さんご夫妻
自分のお仕事に、満足と誇りを持っていらっしゃる方に共通の笑顔。
まだ少し冬の気配が残る静かな山里のカフェ、ゆったりとした時間を過ごすのには最高です。
飲み終わった後のカップも妙に絵になる、ウッディ―なテーブルとやわらかい窓明かり
静かに時間が流れていました。
大芦屋への地理案内