業界誌が語る、コーヒー業界の現実


先日、生豆の取引き先から、業界向けに刊行されている冊子を回していただきました。
「珈琲と文化」というタイトルのその業界誌は、珈琲に関する興味深い記事が満載されていて、なかなか読み応えのあるものでした。
その中の一つに、コーヒー焙煎業者の売り上げが、近年減る一方で深刻な経営危機の状況にあるという記事に目を引かれました。
ところが、焙煎豆の販売が振るわなくなっているにも関わらず、コーヒー豆の輸入量は逆に増えているのだそうです。
その理由の一つに、自家焙煎する喫茶店が増えていること、もう一つに一般のコーヒー愛好者の方々の中にも、自家焙煎に挑戦する方が急速に増えていることがあるようです。
なるほど、私も素人からいきなり飛び込んだ口ですからね。
またこうした現象の背景には、喫茶店業界の激変、つまりコーヒーの飲まれ方の変化があるそうです。
例えば今、市中で飲まれるコーヒーの主流は、スターバックスに代表されるファーストコーヒーだそうで、既存の喫茶店は大変厳しい淘汰の波に洗われています。
自家焙煎を、生き残りの作戦の一つとして取り入れる店も出てくるわけですね。
それからもう一つ、最近若い年代を中心に消費者のレギュラーコーヒー離れが進んでいるそうで、つまり皆さん家庭ではコーヒーを入れなくなっているということなんですね。
これは焙煎業者にとって、とても恐ろしい現実です。
スーパーマーケットに行くと、いつも気にして見るのですが、コーヒーの商品棚の大半を占めているのは、インスタントコーヒーですね。
もうすっかり否定的状況が出揃った感がありますが、それでも私は、密かに思っています。
コーヒーは嗜好品です。
だから、何でもありなんです。
それぞれ独自の生き残りが可能だと。
そして、コーヒーだけを売っているのじゃないってことを忘れたくないですね。
付随して、目に見えない色々なものがくっ付いているんです。
センスとアイディアを大切に、どういうスタンスになっても、とにかくコーヒーと関わることを止めないでやって行こうと思っています。

  村上の紅茶



先週の紅茶の記事にコメントをくださったsumiさんが、つい先日、話題のお茶の北限の地村上の紅茶をおみやげにご来店くださいました。
しかも、同じ茶葉から加工した煎茶も一緒です。
とりあえず先に、興味をそそられた紅茶の方をいただきました。
色合いは、渋くて淡いオレンジ色って感じですが、風味に驚きましたね。
繊細でやわらかくて、甘みを感じる、やっぱり日本の紅茶ですね。
すごく良かったです。
お茶菓子も和風が合いそうな気がします。
今度、煎茶も同時に入れて、飲み比べしてみます。

業界誌が語る、コーヒー業界の現実」への2件のフィードバック

  1. オリオリ

    そうそう、私がお勧めしたのは
    この在来種の富士見園の紅茶です。
    個性がないというのではなくて本当にとげとげしたところがない、優しい紅茶でした。
    sumiさんのおかげで口にできてよかったですね。私も味というのは文章では伝えきれないので
    とてもうれしく思います。

  2. Mikio

    オリオリさん、コメントありがとうございました。
    先日、オリオリさんからいただいたコメントがきっかけになつて、貴重な村上の紅茶を味わうことが出来ました。
    あらためてお礼申し上げます。
    どうぞ、今後ともご指導のほど、よろしくお願いいたします。

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