黒光り・・・、多分、私が一番好きな風合なんじゃないかなと思っています。
例えば、使い込まれ、よく手入れされた道具の、黒光りする金属の肌を見ると、私の心は動きます。
黒光りから感じ取れるのは、人の手が触れたその時間の長さと、注ぎ込まれた愛情の深さですから。
「ああ、自分の道具もそんなだったらいいな。」と思って、私も一生懸命使っている道具と付き合うことにしています。
例えば天板。
油を引いたその上に、ロールパンやスコーンの生地を直に置いてオーブンに入れます。
焼けたものを取り出したら、熱いうちに乾いた布で油を拭き取ります。
その後もう一回、熱い湯をかけながらタワシで擦ります。
洗剤は使わないので、微妙に油分が残ります。
それが逆に、使わない間の錆止めになります。
そうやって2年、3年と使い込むうちに、いつの間にか黒光りするようになっていました。
皆さんのお家には、何か黒光りしているものがありますか・・・?
私の実弟は料理人なので、結婚のお祝いに包丁をもらいました。きちんと研いで使って今年で20年目。当時は大きすぎる牛刀でしたが、今では刃渡りが半分になってしまいました。
そして右手の人差指の付け根にタコができてます。
主婦の勲章だと思っています。
卵焼き専用のフライパンも10年以上使っています。弟に洗剤は絶対に使うなと言われたので、食工房さんと同じ手入れ法です。
いとしい道具です。
オリオリさん、コメントありがとうございます。
いやー、すごいですね。
半分になっても使っているということは、研ぎ方がいいということですよね。
素晴らしいです!
ご結婚20周年おめでとうございます。