今日はちょっと頑張って、手間のかかるメニューを三品目、ジンジャークッキー、どろんこクッキー、そしてブラウニーを焼きました。
先ずは朝一番にジンジャークッキーを焼いて、午後はどろんこクッキーとブラウニーでした。
おかげで、午後はずっと店内も店先も、チョコレートの香りに包まれました。
ご来店のお客さまも、甘い香りに気分を良くされていました。
チョコレートの香りは、別名「幸福の香り」とも呼ばれ、人を幸せな気分にする香りなんだそうです。
皆さんご承知の通り、コーヒーの香りとチョコレートの香りは、この広い世界の中でも特別好まれています。
私は、二つとも自分の仕事にしていますので、この世界の二大芳香に毎日接することが出来て、幸せなことこの上ありません。
ところで、チョコレートの原料は、皆さんご存知のとおりカカオ豆です。
生産地はアフリカや中南米で、コーヒーの生産地と重なります。
チョコレートの風味は、このカカオ豆を醗酵させたり、ローストしたりすることで生まれます。
こちらも、コーヒーとよく似た工程を経るんですね。
それでコーヒーでもそうなのですが、カカオの香りの中には、微妙に異臭が含まれています。
皆さんがお気づきになる機会は、ほとんどないと思いますが、我々のように原材料として大量のカカオマス(苦チョコレート・カカオの固まり)を取り扱っていると、結構気になります。
何の臭いだと、敢えてお知らせしたくはないような、ちょっと嫌な臭いです。
これが最終的に製品として焼き上がった時、あの素晴らしい幸せの香りになるためには、ちょっとした魔法が必要です。
それは、一緒に合わせて使う原材料の選び方とそしてスパイスワークです。
そのあたり重要な企業秘密なので、何もかもお教えするわけには行きませんが、少しだけヒントを差し上げましょう。
ご存知の方も多いと思いますが、チョコレートには柑橘系の香りが、またラムレーズンの香りが、とても良くマッチします。
食工房では、どろんこクッキーにはラムレーズンを、ブラウニーには文旦ピールを入れています。
また、香ばしさを引き立てるために、どちらにもミックスナッツを加えています。
そしてこれも皆さんご存知かもしれませんが、チョコレートにはバニラです。
本当に!チョコレートを使う時、バニラの香りは絶対必要不可欠といえるほどに最高のパートナーです。
そして最後の決め手はスパイスワーク。
こちらは、残念ながら公開出来ません。
ヒントになるかどうか分かりませんが、どろんこクッキーには三種類、ブラウニーにも三種類、それぞれ異なるスパイスを使用しています。
この次、どろんこクッキーやブラウニーをお口になさる時は、ちょっと気にしながら召し上がってみてください。
ひよっとすると、何が入っているか分るかも知れませんよ。