パンだより、出来ました。

パンだより・2012年1月初夢号が出来ました。

「食工房のパンだより・初夢号2012年1月」 表面・カラー

「食工房のパンだより・初夢号2012年1月」 裏面・モノクロ

ホームページの方にもご案内しようとしたのですが、サーバーの不具合なのか更新出来ません。
パンだよりは、前回からSKY DRIVE というストレージサービス上のフォルダーに置いていますので、問題なくアクセス出来ます。


今号もカラーイラストを沢山入れたので、編集にずい分時間がかかりました。
でも、やっていて楽しいですね。
もっとも、本業外で月一度ですから、こんな呑気なことも言っていられるのかもです。


ところで、長い休暇をいただいていますが、その間にもいろいろ下準備的な仕事をしています。
昨日は、ライ麦と小麦の全粒粉を製粉し、その後駅カフェさんまで営業と集金をかねて出かけて来ました。
夜はおそくまでパンだよりの編集。
今日も、大方一日編集作業をしていました。
デスクワークで肩が凝って来ると、外で雪かき作業をして体をほぐします。
案外冬が運動不足にならずに済む季節なのですね。
何と言っても、寒い時には体を動かすに限ります。


明日もまた細々とした雑用で一日が終わりそうです。

パンだより編集中

昨年の内にと思っていましたが、案外時間がなかったのですね。
そしてお正月の三日間は、離れて暮らしている息子やその家族が訪ねて来て、孫たちと一緒ににぎやかにしていましたので、まあ出来るわけがありません。

一昨日あたりから取りかかって、もう一息というところまで来ました。
否、実のところ私にとって、印刷物の製作は楽しいのです。

インターネットの時代になって、ホームページもブログも使っていますが、それでも一枚の紙の表裏という限られたスペースに込められる心は、逆にずっとずっと大きく深いのだと分かっているのです。

止められませんよ、これは・・・。
近日中にご覧に入れます。
どうぞお楽しみに。

巨大利益誘導装置

震災によって明らかになった、この国の国民を欺く確信犯的構造があると思っています。

多分、原発がこれほどの事故を起こさずに動き続けていたら、私たちには分からないままだったかも知れません。

もちろん、事は何も原発に限るものではなく全てに渡りますが、何と言っても原子力政策に典型的に表れています。
政治と産業と資本が結託して作り上げたその構造は、一部の限られた者だけが恩恵に浴するための巨大な利益誘導装置です。


まず政治が原子力利用を政策として打ち出します。
次に学者を集めて案を練り、一方で国民を啓蒙教育します。(早い話し、洗脳です。)

原子力利用以外に未来のエネルギーはないという宣伝。
原子力は放射能汚染という大変な危険を伴う事業だが、優れた技術力を以てすれば安全に利用可能だと言う、一方で不安を一方で安心を植え付けて科学技術に依存せざるを得ない心境にさせるのですね。

一方、原子力発電所のような巨大なプラント、危険な放射性物質を大量に扱う設備を造れるのは、一部の限られたメーカーだけですから、そこには初めから大資本家の顔がちらついています。


平和憲法をいただく日本では、軍需産業を育成することは出来ませんから、同じ核の利用でも爆弾を作るのではなく原子力発電になっただけのことです。


「原子力、明るい未来のエネルギー」の標語に見るとおり、原子力への期待がいかに高かったか・・・。
国民への教育啓蒙は、見事に功を奏していたのですね。

期待が高ければ高いほど、それを安全に動かすためならどんな代償も払うという国民的合意が形成されていますから、いくらでも予算を注ぎ込むことが可能になります。

こういう見えない底辺のところで合意が形成されているのですから、反対運動を潰すことなどわけはなかったのですね。
いくら反対の声が上がっても、原発の数は増える一方でした。


しかしここまで申し上げて、私はふと思うのですね。


当初、原子力発電を導入しようと思い立った人たちは、ひょっとすると自分たちの善意を信じて疑わなかったのではないか?
ある意味、憑依されていたということではなかったのか。


でも現実が動き始めた時、それが国民を欺く行為だと気がついたはずですが、やはりこの巨大な利益誘導装置を手放すことは出来なかったのですね。
そこで止めなかったから、私は確信犯的と言っているのです。


全く上手い仕掛けです。


こうして事故を起こしてなお、何百年何万年先までその対応のために、国家が予算を注ぎ込まざるを得ない事業なのですから。


原発の電気が、本当に採算に合っているかどうかなど、今や問題になりません。
私たちは、目前の危機を回避するために、どんな代償でも払わざるを得ない状況に追い込まれているのですから。


東電は、最終的に責任を取れません。
一企業ですから、全責任を負わせたら潰れます。
潰れたら、国が引き受けるしかありません。
プラントを納入したメーカーも同様です。


何分今回の事故は、想定外(!?)の重大事故なのですから、責任の範囲を超えているということで免責される公算が大きいのです。


そんなことも何も、最初から計算済みなのです。


かの保安院もSPEEDIも、オフサイトセンターもモニタリングスポットも、すべて国民の生命と財産を守るためではなく、ただ関係者担当者が給料をもらうためにのみ役割を果たしていたということなのでしょう。


言わずもがな、この巨大利益誘導装置の向こう側にいる人たちの行く末は、まだまだこの先も安泰というわけです。


 


 


本当になっちゃったよォー!


去年の夏は 泳げなかった
今年の夏も 泳げねェ
こんなにきれいな海なのに
原子力発電所が事故ったから
セシウム ストロンチウム プルトニウム
1000年先まで サマータイムブルース

静かな時間

今日は、明るいうちにお客様たちが帰って行きましたので、また静かな我が家に戻りました。
いろいろしなくてはならないことは沢山ありますが、今日一日はまだ休んでいます。


この一年のこと、しっかり考えてどんな状況に対しても心づもりはしておかなくてはなりません。
自然現象も、人間社会の行く末も、予測が難しいと言うか出来ないと言うか、これから先はもう何が起こるか分かりませんから。


一年前、二年前、三年前と、このブログに書いて来たことを読み返して見ても、どこにも今のこの状況を想定している気配はありません。
でも現実はこのようになったわけで、それに対応している自分がいるのですね。


今までだったら、未来を疑うことなく何年後にはこうありたいとイメージして、目標を持って進むことが出来ましたが、原発事故以来、未だに未来を信じることが出来ません。
それでも先ずは生きなくては・・・、それだけですね。
生きていれば、その中に喜びも見つかるのですから。

昨日も今日も宴会

昨日は、茨城から三男が駆け付けて、先ずは年の初めと長男の誕生日にかこつけて宴会。

今日はさらに近くに居る四男夫婦と二人の孫が訪ねて来て、総勢十人で鍋を囲んでまた宴会。

私も、日頃は全く飲まない酒を、結構おいしくいただいております。
明日も多分、・・・です。


でも、自分でも気が付いていること、それはそうやって楽しんでいる間にも、ビシビシと気合いが入って来ていることです。


充電してます!


だから、とてもいい気分です。


店の方、もうしばらくの間休ませていただきます。

2012年元旦


皆さま、新年おめでとうございます。
とりあえずは一区切りです。
何はともあれ、こうして長らうことが出来たのですから、目出度いことに違いはありません。


また新たな決意で、放射能災害と向き合って行く所存です。


今日は、連れ合いや娘が手間暇かけて造ってくれたお節料理を並べて、昨日のそばつゆの残りでお雑煮を造って、新しい年のお祝いをしました。
今日はまた、我が家の長男の誕生日でもありました。


私も普段は飲まないお酒を少しだけいただいて、いい気分にさせていただきました。


せめて正月三賀日は、「休戦」です。

それでは、中締めということで・・・

大変な一年でした。

特に福島県は、言うまでもなく原子力災害で、一年の終わりに何も終わらない実感のまま、明日2012年を迎えます。

ここ会津では雪が積もって、少しだけ線量が下がったのがせめてもの慰め。
一息入れてくれとの天の計らいのようです。


餅もついて、そばも食いましたが、そんなことではけじめがつかないこの年末。


一年の終わりなんだから、何かけじめをつけたいじゃないですか!
でも何もかも実感は途中経過なのです。


それなら、同じシメでも中締めということで、区切りをつけたいと思います。


明日からまた気合いを入れて行きます。


それでは、一本締めで。


イョーーー、


ありがとうございました。

今日は餅つき、明日はそば打ち

年末の恒例というわけです。

餅つきのことは毎年のように申し上げていますので、今さら新鮮味のない話題ですが、今年はもち米25kgを搗きました。
家庭の餅つきとしては、これほど沢山!という量ですが、昔餅で稼いだことのある私としては、どうと言うことのない量です。


否、今日改めて分かったことは、パン焼きに比べたらどれだけか効率の良い仕事だということです。
小麦粉25kgをパンにするのはなかなか骨の折れる仕事ですが、もち米25kgは一人で軽々こなせます。
製品はコンパクトだし、単価もいいし、なかなかのものです。


でも結局餅屋では成功しなかったし、紆余曲折あってパン屋になって今は十分納得していますから、今日の餅つきは完全な楽しみです。


暮れは、この餅をあちこちに配るのが、私の楽しみなのです。
もちろん、裏のお稲荷様と家の神棚にもお餅をお供えします。


そして明日の大晦日は、そば打ちです。
全く下手くそなそば打ちですが、自分で打ったそばは実質以上の満足があるというわけです。
でもそれに毎年付き合わされている家族は、何と思っているでしょうか。


いつの頃からか、もうかれこれ20年以上も前から、毎年同じ年末の風景です。

事故調査・検証委員会、中間報告に接して

政府は、福島第一原子力発電所の事故について、原因の調査や検証を行う独立した委員会を立ち上げ、この度中間報告が出されました。

つい先日も、NHKの特別取材番組でこの報告の中身について詳しく報道していましたね。

あれを見ながら、次々と明かされる事実を目にして、憤りに堪えない感情に思わず我を忘れそうになっていました。

しかし実は、この事故調査・検証委員会(以下、事故調と略します。)には、いろいろと批判があって問題も多いようですが、とりあえず判明した事実だけでも、もう我々国民の忍耐の限度を超えていると思う私です。

膨大な資料ですが、例えば<参照1> ・ <参照2> などをご覧ください。


こうした報に接し私が感じるのは、あの時、官邸も保安院もほとんど何もせず(出来ず)、むしろ害になっただけじゃないのか!ということです。

余談になりますが、かの保安院には800人もの職員がいるのだとか!?
こういう人たちが、今でも高額の報酬を受け取っているのです。


否それでまた、事故調の基本方針というのが、個人の責任を問わないと言うのですから、もうどうにもなりません。


明らかに人災の側面が濃厚なのに、誰も責任を問われないなんて、あり得ない話です。


ちょっと話しが脇へ行きますが・・・。


たった今も、事故を起こした原発で収束作業に当たっている3000人超とも言われる方々の中に、現場の生の状況をツィッターで発信してくださっている方がいることは、もう沢山の方がご存じと思います。
そうです。Happyさんという方ですね。<参照>


彼のツィートを毎日拝見していますが、さっき申し上げた人災につながる組織の在り様が、今でも変わらず存在しているのだなと思わされます。


以下に、抜粋引用してみます。



Happy さんのツィートから


★そもそも今の汚染水処理システムや循環冷却システムは仮設なんだよね。


★仮設で何年もっておかしいと思うんだ。許認可とか法律とか色々あるけど国がそれこそ特例で早く造らせればいいのに、そんな動きもない。東電も各メーカーが恒久的なシステムや設備の案を提出しても、予算的な問題で発注しない。


★今の仮設で問題が出たらその都度、処理と対策するスタンスみたい。保安院も具体的案や対策案なんて一つも持ってないんだ。まぁ今までも、ただ東電に説明受けてハンコ押してただけだし。その東電が出す説明資料も大半はメーカーが作ってるんだけどね。


★仮設なんだし、建屋床や壁の現耐震性も怪しいのに…。オイラ達はそこで検査したり記録数値とったりそれだけでも相当な被曝なんだけど…。でも東電や保安院の人は現場には来ないで報告書と検査記録の確認だけなんだよね。


★設備が本設になると東電や保安院も立ち会い確認になるから、線量の高いとこは全部仮設なのかなぁって疑ってしまうよ。


★直営もかなり被曝してるし、東電も作業慣れてないから大変かも。それに最近は、直営も東電も社員が退職してるみたいなんだ。だからメーカーに作業員出向者を出すように依頼してるみたい。これから廃炉に向かっての第一の問題は、やっぱ人なんだなぁ…って感じた1日でした。


★今まで実際の仕事はほとんど下請けでしていて、自分たちが作業となると退職ちゃうのか。廃炉に向けてベテランは被曝で作業できなくなり、慣れない方はだんだん被曝してベテランになるころには線量オーバーになりそうで。何十年という時間より被曝する方をどうするか心配。



・・・いやはや何とも。

現場で作業に当たっている方々に対しては、最大限の敬意を払いますが、それでも状況として見れば、全く先が思いやられるのですね。


話しは戻りますが、事故直後から福島県は、周辺のモニタリングをしていたのですね。
今でこそ、それらのデータを閲覧出来ますが、当時は計測しているのかどうかさえ、一般市民は知る由もありませんでした。<参照>

それで、大熊町の原発から5kmの所にあるオフサイトセンターに、現地対策本部が立ち上げられたものの、放射線量が上昇して危険になったため、福島市に移動しているのですが、その頃周辺の住民は、風下に当たる浪江町から川俣町を通って福島市に至るルート上を避難行動していたわけです。

中には、大変高い線量の場所に二週間以上、何も知らされないまま滞在してしまった人たちもいました。(浪江町赤宇木地区集会所)
件の現地対策本部は、この時SPEEDIのデータはもちろんでしょうが、すでに開始されていたモニタリングの結果を知っていて、線量の高い場所を迂回して福島に到着していたのでした。

こんなこと一つをとっても、本来一般市民の生命の安全を守るのが責務のはずの公務員が、職務放棄の状態で自分の生命を優先したことは、絶対に許されることではありません。


武士の時代なら、切腹ですね。
否、本当にそうしてもらいたいものだと思いますが、未だに何の咎も受けず給料までもらっているというのは、どういうことなんでしょう。


ただただ、悔しいと嘆くより他ないのでしょうか。

一年間のご愛顧、感謝

本日を以て、食工房の今年の営業を終了いたしました。
この一年とりわけ3月以来、大震災、原発事故と、大混乱の中、多くの方々に支えていただきました。
この場を借りて、改めて御礼申し上げます。


来年になって、何もかもが一気に好転するわけはありませんが、それでも少しは良くなることを期待して、がんばりたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。


これからパンだよりの新年号を編集して、お正月には公開したいと思っています。
なお新年の営業は、1月12日(木)からになります。
長めの休業でご迷惑をかけることになりますが、どうぞ悪しからずご了承ください。
それではどちらさまも良いお年を迎えられますように。


 






  「原発かるた」 発売!

毎年、版画カレンダーでお馴染みの古知屋恵子さんが、かるたを作りました。
それも今年事故を起こした原発がテーマになっています。
その名も「原発かるた」。
事故の状況、政府の対応、汚染の状況などを上手に織り込んで、ピリッと風刺も効いていて、なかなかの秀作です。




 


「原発かるた」は、一組1800円で売出し中です。

食工房にもありますので、どうぞお問い合わせください。
年末年始休業中も、このかるたのみご注文対応いたします。