今日、たまたま見つけたこの動画を見て、「いや、全くそのとおり!」と思いました。
秋田犬を連れて歩く途中、度々クマに遭遇するというこの方は、クマとの距離感をとてもよく理解しているとお見受けします。
犬を伴っているからこそ可能な対応とも思いますが、基本的な認識は正しいと思います。
野生との付き合い方で最も重要なのは、相手の性格と自分の能力を考え合わせて、最適の距離感を保つことです。
それは、クマでもイノシシでもサルでも、基本的に同じでしょう。
そして、例えば相手がクマだったとして、クマにもいろいろな性格を持つ奴がいますから、それぞれにその場その場で対応が異なることになります。
私の場合は、犬はいませんし体力も自信がありませんから、クマとの距離感は、まず出会わないことが第一です。
幸か不幸か分かりませんが、私はまだ生きている野生のクマに出会ったことはありません。
(※檻の中に捕らわれたクマなら、一度ならず見ています。)
一方、クマの出没の痕跡を確認することは度々あります。
逆に、私が気づかないうちにクマに私の姿を見られたことがあったかどうか、それは今一つ分かりません。
ただ確かだと思うのは、私が明確に縄張り宣言をしていることを、クマは承知しているということです。
その圧力を感じ取っていることは間違いありません。
ただし、向こうも向こうでこちらに対して圧力をかけて来ているわけで、そこは勝ち負けで決まる世界です。
そして、イノシシに対しても、似たような対応になっています。
一方サルは、ちょっと違っています。
サルに対しては、如何に強く見せるか、強い相手だと勘違いさせるかに注意を払います。
まず、威嚇します。
こういう場合、最初が肝心です。
動画の投稿主も言っていますが、何もしないで立ち去ることは、逃げることでありつまり敗北です。
相手は、勝った!と認識します。
次からは、より大胆に近づいて来ます。
その点、このあたりにいるサルに対しては、ある意味成功していて、サルたちは私や娘たちの姿を見ただけでパニックになって逃げて行きます。
もちろんそこに至るまでには、地道な努力を続けて来ましたし、本当は弱いことが絶対にバレないように細心の注意を払っても来ました。
ここの集落では、女性やお年寄りや子供たちに対しても、サルは手出しして来ません。
皆、それなりの抵抗をしているからです。
それでも、もちろん油断は禁物です。
こうした認識がいかに大切かということを、今回のこの動画は物語っているのではないかと思いました。