投稿者「mikio aoki」のアーカイブ

うれしい電話

今朝、新地町の友人から電話がかかって来ました。

新地町と言えば、震災の時まともに津波が襲って来た所ですから、そして津波がどのあたりまで到達したかどうかでその友人の運命が決まってしまうような位置に住まいがありましたから、あの日以来案じはするもののこちらから連絡することが出来ずにいました。


それが先日パンだよりを発送する時、住所リストに友人の名前を見つけて、前回は届かないかも知れないと思って発送しなかったことを思い出し、今回は送っておいたのでした。


それを見てくれたことがきっかけで、向こうから電話がかかって来たというわけです。


今回の震災では、ちょっとしたことで生死が分かたれた話が沢山聞かれますが、友人の場合も、あと50メートルという所まで津波が押し寄せて来たのだそうです。


辺りの風景を知っている私の質問に、何も無くなってしまったよ!と、あっけからんと話してくれる友人の声から、壮絶な目に遭った人だけが到達し得るある境地と言うか達観と言うか、そんなものが感じられました。


よく、被災地にボランティアに行った人たちが、口をそろえて「自分たちの方が、かえって元気をもらった。」と語っているのを耳にするにつけ、ある意味それは当然のことじゃないかと思うのですね。


また、友人はこんなことも語ってくれました。
用があって他県まで出かけることがあった折、出会った人々皆が、自分とは違う人種に思えたとか・・・。
それも何となく分かるような気がします。


そしてパンと焼き菓子のご注文も・・・。


何はともあれ、電話を切った後何故だか元気になっている自分を発見した私です。




  今週のクッキーとマフィンのお知らせ


今週は、ジンジャークッキー、バタービスケット、わらいごま、森のパン屋のビスケットを焼きました。
他に、どろんこクッキー、ナッツクッキー、パタポンの在庫があります。


マフィンは、シマリス君の朝ごはんとそば粉マフィンです。




明日、明後日は定休日です。


また草刈りと畑作業と・・・で、忙しく過ぎてしまいそうです。

金子さんのブルーベリージャム入荷


早速、店頭に並べました。
限定20本です。


今日はいつもより早めに仕事を切り上げて、食工房製造スタッフ一同で会津柳津町西山地区へ、ブルーベリージャムを造っている金子さんを訪ねて来ました。

パンだよりにもすでにご案内ずみですが、こちらのブルーベリージャムを食工房で販売させていただくことになりました。
今日は、その仕入れとご自宅の一角に開店したカフェにお邪魔するのが目的でした。


金子さんについては、私がいろいろ語るよりもご本人のブログを見ていただきたいと思います。
<こちら>です。


金子さんのいらっしゃる柳津町もいいところです。
とくに西山地区は、山の中の川沿いに開けた小さな集落で、まわりの山の表情がとてもいいです。
ここもまた日本の原風景かと思います。


カフェは、何のことはない家並みの真っただ中に、素気なく存在しているって感じです。
うっかりすると見落として通り過ぎてしまうかも・・・です。
でも、中に入るとなかなかいいのです。
お席はたった二つの丸いテーブルだけ。


それで間に合うくらいのお客さましか想定していないのかな・・・?
でもその小ぢんまりとしたところが、何とも落ち着くのですね。


 



これがその「赤ねこカレー」 クミンとレッドペパーが効いていて、ホット&スパイシー
金子さんご自慢の、自家製ベーコンをたっぷり楽しめます。


今日は私は、ご自慢のメニュー、「赤ねこカレー」とダージリン紅茶をいただきました。
同行した娘と宮下さんは、アッサム紅茶とスィーツ。


私もそうですが、金子さんも元々お喋りな方のようで、いつまでも話題が尽きなくてなかなか腰を上げられませんでした。
でも楽しかった・・・。


さてさて、肝心のブルーベリージャムです。
一瓶500円とご案内いたしましたが、消費税をプラスさせてください。
外税表示の価格だということでしたので。
500円+25円(消費税) 525円となります。
原材料は、無農薬有機栽培ブルーベリーと砂糖のみ。
なおこのジャムは、昨年収穫の原材料で製造したものです。
今年の収穫はどうなりますか・・・。
ブルーベリーの収穫を待って、モニタリングをするそうです。
全てはその結果次第。
何ともやり切れない状況になったものです。

まとまりません

今日もいろいろなことがありました。
はるばる仙台から友人が訪ねて来てくれました。
元気そうで安心しました。
この友人は、R-DANというガイガー計数器を持参して、道中ずっとモニタリングしながら移動して来たそうで、家の前でも早速スイッチを入れて計ってくれました。
先日の私の測定とほとんど同じ結果で、先日来の雨でも大した変化は起こっていないということなんですね。
ちょっと安心・・・、いろいろな意味で。
一つは、大気中にはもうほとんど放射性ダストが無くなっていること。
地面の放射性降下物は、少々の雨では流れて行かないこと。
と言うことは、今のうちにホットスポットを見つけて除染すれば大きな効果があるということです。

まあいずれ測定器を手に入れたいと思っています。
今はなかなか買えないようですし、欲しい機種も絞られて来ましたし、もうここまで来たら慌てることもありません。

というところで、少々疲れて気が抜けて、何だかまとまらない今日の私でした。




ETV特集 「続報・放射能汚染地図」が放送されます。

明日6月5日(日) 夜10時から

いわき市内に新たにホットスポットが発見されたことに触れているようです。

気になる目撃談

今日、福島市の知り合いから電話がかかって来ました。
震災以来ずっと音信が無く、どうしていらっしゃるかなと思っていました。

お元気そうなお声を聴けて、それはそれで良かったのですが、何と言ってもお住まいが福島市の中でも高濃度汚染地で有名になってしまった渡利地区なので、ひょっとして避難していたのかもと思って尋ねたら、いろいろ事情があってずっとそこにいらしたということでした。


「今、渡利中学校の校庭を剥いでますよ。思いっきり、土ぼこり吸ってます。」
「すぐ隣はスーパーで、普通に営業してるし・・・。」


そしていろいろ長々と喋っているうちに、ちよっと気になる目撃談を伺いました。


原発で水素爆発があって、大量の放射性物質が放出されたと見られる日に、駐車場に止めたあった車の上に、直径が3~4cmで丸くてふわーっと盛り上がった白いボタ雪のような埃のようなものが、一面に乗っているのを見たそうです。


その時、その方はピンと来たと言います。
ああ、これが死の灰という奴か・・・、脳裏には「命は有限」というイメージが浮かんだそうです。
怖くて怖くて、しばらくはどうにもならなかったそうです。
後になって、まわりの人たちからも同じものを見たという話しがポツポツと聞かれたそうです。


写真撮らなかったの?と尋ねたら、怖くてとてもそんなことは思い付きもしなかったとのこと。
もし撮影していれば、貴重な記録になったかも知れません。


福島市内のどなたか、同じものを見て写真を撮った人、いないのでしょうか・・・。


放射能は目に見えないとよく言われますが、そうやって見えるほどはっきりと大量に降り注いだのだとすると、大変なことです。


これでもよくもまあ国も県も市も、今まで何も手を打たずに市民を被曝させて、平気な顔をしていられたものだと、あきれてしまいます。


「もう笑っちゃいますよ!」と電話の向こうで、あっけからんとした声で話されるその方。
私には、福島市民はとっくに腹は決まっているぞ!と言っているように、聞こえました。


それにつけ、昨日の話しじゃありませんが、つくづく私たちは国を失ったと思い知る気がします。


福島市長の奥様とお子様方は、沖縄へ避難とか。
枝野官房長官のご家族は、海外に避難とか。
いろいろ伝わって来ます。
そしてその度に、ため息しか出て来ません。

国を失った!?

今日も絶好調のパン焼き、ご来店のお客さまは少なかったものの、事前にご注文が入っていたので、パンも順調に捌けました。
配達も終わってやれやれ、ちょっと疲れて頭もボーっとしています。


さてさて、日本というこの国は、全く困ったものです。


かの武田邦彦さんが語っていましたね。
私たちは、国を失ったと・・・。 <参照1>  <参照2>


そのとおりかも知れません。


菅さんが止めようがどうしようが、どっちだって同じじゃないですか?
人材もいるとは思えないし、もはや日本は国家として体を成していないと、思いたくないけどそうかもしれないという気がしている私です。


上から下まで腐っている、どこを切っても食えない林檎のような・・・。


原発と同じくらい壊れてしまったこの国ですか・・・。


こんな時だからこそというか、本当はいつだって、市民がしっかりしていなくては、民主国家は成り立たないのではなかったでしょうか。


私もそうだけど・・・、ちよっと油断し過ぎましたね。


これからは、一層我が身を正して、よく勉強して、言うべきことは言いますよ。
やるべきことはやりますよ。


怒れ、市民よ!

牛乳の安全について確認して来ました。

今日、「会津のべこの乳」の製造元である会津中央乳業を訪ね、社長から直にお話しを伺いました。

その結果、以下の点を確認いたしました。


★出荷制限解除後もずっと検査を継続していること。
※検査結果は、県が公表している。 <こちら> ページ下方、畜産物の項目までスクロール

★毎回の検査結果が出てから加工に使用していること。
※その都度速報が入るそうです。

★ND以外は、微量でも検出されたものは使用しないこと。

★放牧は、全面禁止になっていること。

★飼料は現在のところ、輸入購入飼料を与えていること。

★加工場内で使用している上水道(地下水)の検査も行い、放射性物質不検出であったこと。


これらの結果から食工房では、今後も「会津のべこの乳」を使用することに問題はないと判断しております。


プレーンスコーン、カネリプッラ、クリングラ、バタービスケット、いずれもどうぞ安心してお召し上がりください。

パンだより、公開しました。

一昨日、昨日の二日間、スタッフの宮下さんにもお願いして集中的に作業し、今までにない速さで編集を終え、本日pdfファイルをアップしました。
ご覧いただければ幸いです。

いつものように、表面カラー版と裏面モノクロ版の二本立てになっています。

  表面・カラー版 <こちら> ・ 裏面・モノクロ <こちら>

編集作業も、もうすっかりイラストレーターに馴染んで、スムーズに進められるようになりました。
さあそうなると、いずれ新しいバージョンのイラストレーターを使いたくなるのが私の習性ですから、大変です・・・。
ま、しばらくは、否当分先まで、お預けです。




  茶房・千のホームページが新しくなりました。

我が山都町に昨年2月に開店した茶房・千、最初作ったホームページは、結局更新が滞ったまま廃止されました。

新たに作り直したホームページが、最近アップされましたのでお知らせいたします。

茶房・千さんには、食工房の自家焙煎コーヒー豆をメニューに入れていただいています。
オーナーの秋庭さんが、大のコーヒー好きということもあって、抽出にも神経を使っていただいています。
おかげさまで、コーヒーがおいしかったからと言って、食工房に豆を買いに回って来てくださるお客さまも少なくありません。
山都町にお出での節は、ぜひ茶房・千にお立ち寄りください。


茶房・千のホームページは、<こちら>からご覧いただけます。
なお、食工房のホームページ上、Shokuko Friends<こちら>のページにもご紹介しています。




  商工会に聞きました。

今日、商工会に顔を出して来ました。

一つは経理上の指導を仰ぐため。
今一つは、原発事故の影響について話を聞くため。


喜多方市の商工業にも、多大な影響が出ているそうです。
そしてまだまだこれから長い長い試練が続きそうな見通しです。
補償や支援の話しは、まだ当分先の話しになりそうです。
ただし、影響評価が出来るように経理データは詳細に残して置いてくださいと言われました。
そしてまもなく商工会でも、放射線量計を二台ほど購入して、自主的な測定が出来るようにするそうです。


何をやるにも、放射能・・・です。

水の汚染を読む


飯豊連峰・弥生3月の頃  この麓に我が山都町があります。


雪国の会津では、あの濃厚な放射能の灰が降り注いだ3月15日~17日、辺りはまだ大半雪に覆われていました。
水源の山々は、大方1m以上の雪に覆われており、すっかり融けるまでには1ヶ月かそれ以上かかったと思います。


ところで皆さま、雪は下から融けて行くことをご存じでしょうか。
冬の間も春になってからも、積もった雪の下ではいつも地面に接しているところが地温によって融かされ、水が地中にしみ込んでいるのです。


ですからその後放射能の灰は、表面に乗ったまま少しずつ下がって、ついには地表面に到達することになります。
その時、雪国の人ならだれでも見たことがあると思いますが、雪の上に乗った汚れはほとんどそのまま地表面に膜を張ったように留まります。


傾斜のあるところはある程度流れますが、平らな所はそっくりそのままです。


つまり、降り注いだ放射性ダストは、まだほとんどが山の上の地面や木や草の上に留まっていると考えられます。


よほど大雨が降って洗い流さない限り、それは少しずつ少しずつ水の流れに乗って移動します。
その他の汚れがそうであるように、放射性ダストも大半落ち葉や土に吸着され、浸み出してくる水はかなりな程度浄化されていると思います。


幸いにして今まで、会津管内の上水道からは、放射性物質は検出されていません。
よく考えてみると当然だったろうと、私は思っています。
積雪の下層が融けて流れ出した水は綺麗なはずですから。
いよいよ雪が融けて、汚れが地表に到達してからの方が、むしろ警戒すべき時です。


しかし、こうして時間稼ぎが出来たおかげで、少なくとも放射性ヨウ素の影響は回避し得たのだと思います。
そしてヨウ素と違って水に溶けにくいセシウムは、この後も一気に出て来ることはないと思います。
湧水を水源としているこの地区の上水道ですから、なおのことリスクは小さいと考えて良いでしょう。
県の5月21日の検査結果でも、管内全てでND(不検出)です。
決して不自然なデータではないと、私は思っています。


そして現在の原発の状況を判断すると、空気よりも水の汚染の方が深刻です。
水を注入し続けているので、大気中に放散するものは極少で、その代りに海の水が汚されています。


以上が、水に対する私の推測です。


なお今後、検査結果の発表を注視します。
多分、会津の水は大丈夫です。


どんな時でも、最後の最後は、自然の営みが味方してくれると信じている私です。




  食工房から、今週のクッキーとマフィンのお知らせ

森のパン屋のビスケットとわらいごまを焼きました。
その他、ジンジャークッキー、ナッツクッキー、コーヒークッキー、どろんこクッキー、パタポン、くるみびすけっと、バタービスケット、いずれも在庫があります。


その他、エルフの焼き菓子を焼きました。


マフィンは、今週はココリスのみ焼きます。

現状を認識する

ここ会津は、同じ福島県の中にありながら、今とても微妙な位置(状況)にあります。

浜通りと中通りが、はっきりと原発の事故の被災地であると認知されているのに対し、会津は被害を免れた安全な場所だという認識がある一方で、やはりここも安全ではないという見方が交錯して、地元の私たちも外からご覧になっている人も、混乱の中で判断に迷っているという状況があります。


実際、会津に避難していらして一安心される方がいる一方で、少しずつですが確実にこの会津からも避難して行く方が増えています。


私は、すでに申し上げていますが、ここを動く考えはありません。


今、迷っている方々のご参考になるかも知れませんので、私が、ここを自分の許容範囲の中で安全と考えている根拠を申し上げたいと思います。
ただしこれは、あくまでも私の個人的見解ですので、以下に申し上げることについては予め免責させていただきます。




現在、この会津管内の環境放射線量は、概ね0.1μSv/hから0.25μSv/hの範囲にあります。(この数値には、自然放射線も含まれているということに留意してください。)
我が山都町では、先日の私の測定で0.16μSv/h。
これは多分実態に合っており、現在もほぼ変っていないと思います。


さて、一般公衆が人為的に浴びる放射線量の限度が年間1mSvであることは、もうすでに多くの方がご存知です。
一方、私たちは日頃自然放射線に晒されており、日本の平均的年間被ばく量は1.5mSv程度です。
つまり合計2.5mSvが、あらゆる放射線を含めた年間被曝量の範囲ということになります。
どんな場合でも、これ以下が望ましいということです。


我が山都町の0.16μSv/hは、年間にすると1401μSv=1.4mSvの被曝量となります。
もちろんこれは、内部被曝を考慮していませんが、2.5mSvに対してまだ余裕があります。
出来るだけ内部被曝を避けること、ホットスポットに留意して行動すること、レントゲンを受けるなどのことをしなければ、今後汚染が強まらないことを前提に許容の範囲だと判断しています。




そしてさらに申し上げておきますが、こんな計算をするまでもなく、仮にこの10倍の値であったとしても、私はここに居ると思います。
強制何とかにならない限り・・・。
その時は、若い娘たちには、自分で考えてもらいます。


何故? 草や木が動けないのと似たような理由で、私たちも動けません。
根っこが生えてしまいましたから。


明日は、水の安全に対する私の推測を申し上げたいと思っています。

ひとつぶ農園の野菜が届きました。

昨日久しぶりに、「ひとつぶ農園」から野菜のパッケージが届きました。

昨年12月でいったん終了して冬のお休みに入っていたのですが、5月になってやっと今年の作物が採れ始め、そして今年初めての出荷となったわけです。


農園主のこみけん君とは、もう4年のお付き合いです。


かつて我が山都町で、一年間農業研修をしていたという経緯については、このブログの中で度々触れていますので省きますが、彼は今連れ合いと愛娘の葉菜ちゃんと共に、長野県の佐久穂町というところで、「ひとつぶ農園」を営んでいるというわけなのです。


そして昨年は、一シーズンずっと彼の野菜を届けてもらいました。
今年もまたシーズンになりましたので、お願いすることにしました。


それで実は出荷に先立ち、電話がかかって来ました。
その時聞いたのですが、個人で作物の放射線モニタリングを依頼したとのことでした。
えっ、長野県で・・・と思いましたが、彼の考え方はとてもしっかりしていて、よく勉強しているなと思えました。


どんなに距離が離れていても、ホットスポットに当たれば濃厚な汚染を被る可能性があること、自分の出荷する野菜でたとえ微量でも被曝する人が出てはいけないこと、そのことに責任を持とうとするなら検査に出す以外にないと判断したそうです。


結果、自分の作物の中では一番吸収率の高い、アブラナ科の大根の間引き菜を検体としましたが、不検出。
良かった、良かった!


それが昨日届いて、もう早速いただいてしまいました。


今回のことでこみけん君は、マスメディアのみでは本当に必要な情報が得られないことを痛感し、インターネットの接続を再開したそうです。


実は、以前からブログサイトも持っていて、これからの展開を楽しみにしている私です。


「こみけんブログ」は、<こちら> から




  お知らせ


今月の「パンだより」紙上に告知しておりました、「食工房カフェクラブの集い」は、都合により流会とさせていただきます。
悪しからず、ご了承願います。