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スミレ


開花時期を過ぎて、少ししおれ気味でしたが、見つけた時は思わず足が止まりました。


今日は、昨日の公言に恥じぬよう、ランニング再開で始まりました。
胸いっぱい息を吸い込むのは、気持ちいいですね。

久しぶりでしたが、今日は調子が良くて大方一周歩かずに走れました。
最後にきつい坂を下って、また上ってくる途中で息が上がって来ましたので、無理するのを止めて歩きに。

そこで道端に、濃い紫色のスミレが咲いているのを見つけました。
このあたりでよく見かけるのは、淡い紫色のタチツボスミレですが、おやこれは珍しい!と気にかかりましたので、カメラを持ってもう一度現場へ。

娘たちに話したら、すでに知っていました。
そして教えてくれました。あれは、「スミレ」ですと。
スミレは種類の多い植物で、たいてい○○スミレと名前がついているのですが、これは何も冠せずただ三文字「スミレ」だそうです。


そう言えば「すみれ色」ってどんな色、改めて知りたくなって検索してみました。
ちゃんと定義があるのですね。
16進法カラーコードもあるのにはちょっと驚きましたが、でもきれいなほど良い色調の紫です。
パープルではなくバイオレットですね。<こちら>


その昔、「スミレの花咲くころ」という歌が流行ったのですが、それを知っている人は、もう相当なお歳のはずです。
これもまた、その色のように美しい旋律が、耳に残って離れません。


よろしかったら聴いてみませんか。



これはと思う音源が、なかなか見つからなかったのですが、これかな・・・。
本当は、越路吹雪さんのとかあったら聴きたかったのですが、ありませんでした。


今日は穏やかに晴れて、本当にいい一日でした。


そして私は、コーヒー焙煎の煙に咽びながら、これを書いていたというわけです。


明日はパン焼きです。
ご来店、お待ちいたしております。

恵みの雨

今日は、昨日とは打って変わって雨模様の一日でした。
気温はそれほど上がらず、とは言っても寒くもなく、じゃがいもを植えた後には恵みの雨になりました。
明日は午後から、また晴れて気温も上がるらしいですね。
新緑が一段とまぶしくなることでしょう。


そうそう!草刈り機の手入れもしておかなくては・・・。
家の周りも少しずつ緑に囲まれて来ました。
今はまだ見た目も美しい緑の絨毯のようですが、ちょっと油断していると、あっという間に腰の高さくらいまで伸びて、家の中が湿気っぽくなってしまいます。


さぁて・・・今年こそは、また前みたいに畑の手入れをちゃんとやります!って言っておかないと・・・。
そうやって自分にプレッシャーをかけておきましょう。


体力の維持も課題です。
このところランニングも途絶えてしまっています。
忙しいからこそ尚のこと、体力維持のためのメンテナンスの時間が重要なのですが・・・。
いいサイクルが回って行くよう、やはり心がけが大事ですね。
これもまたそのように申し上げて、自分にプレッシャーをかけておきます。


ああそう・・・、さっきからプレッシャー、プレッシャーと言ってますけど、これは良い意味での緊張感を維持していたい、そのために自分で自分の背中を押す圧力が少しでも必要だと言いたいのです。


話しは変わって、今日は雨のせいもあって、百姓市の小屋建て作業はお休み。
久しぶりに家の中でまったりしていました。
実を申せば、今日は連れ合いの誕生日でした。
ここでもやはり、今日は恵みの雨だったということでしょうか。
夕食には、いつもより少しご馳走をいただいて、これもいただき物のワインを飲みました。
少量のお酒、これもまた人の心を潤す恵みの雨にちがいありませんね。


というところで良い締めになりました。ではでは。


明日からまた忙しいのです。



手にしているのは、なにより好きな赤いバラ

畑作業開始

今日も食工房の中で造り仕事をしていましたが、外があまりにも気持ち良さそうなお天気でしたので、3時までに仕事を終わらせ、日差しがあるうちに外で畑作業をやりました。
じゃがいもの種芋がもう保存限界状態でしたので、何とか植えられてやれやれ・・・。
明日は一時雨だそうですから、このチャンスを逃したのでは後がありません。
急ごしらえの苗床も仕立てて、かぼちゃの種を蒔きました。


かぼちゃあんぱんまで、あと120日・・・かな?
芽が出たら、またご報告いたします。


それにしても今日は、本当に気持ちの良い晴天でした。
一昨日までの寒さがウソのようで、半袖シャツでご来店の方もいらっしゃいました。
こうでなくちゃ!ですよ。
「五月晴れ」って言うじゃありませんか。


今日は、周りでもトラクターのエンジン音が響き渡っていました。
田んぼにも水が入り、あっちでもこっちでも代掻きしていました。
もうすぐ田植えが始まります。


 



新緑のきれいな事と言ったら・・・。
こんな空の下で畑作業する幸せ、
代えられるものはないと思っています。
 



 米ぬかでつくったボカシを撒いて、その上に種芋を置いて行きます。



土をかけて行きます。あとは寝て待て、芽が出るまで。 



 圃場の地表面は、0.09μSv/h。
リスクを気にする値ではありません。



苗床の中では、かぼちゃの種を蒔いたポットが。
かぼちゃあんぱんまで、あと120日でしょうか。
どうぞお楽しみに!



放射能の問題は・・・ですって?


気にしてないわけはないでしょう。
やることはやっています。
でも、何と言ったら良いのでしょう・・・。
もういろいろ語る気になれません。


それでも一つだけ申し上げておきましょう。
今、福島は、全国でも一番リスク管理が出来ている場所だということです。
モニタリングスポットの数、検査機器の数、測定数、いずれも他県の比ではありません。
多くの人が危機感を以て対処しています。
まだ終わっていないということを、ちゃんと自覚しています。

寒さにオロオロ

今年は旧暦では閏月がある年で、3月が2回あるのですね。
今まさにその閏3月の最中で、本日5月11日は旧暦閏3月21日です。

道理で!今年は、季節の進みが遅い気がしていました。
いや、今日の薄寒いことと言ったら・・・、思い出すのはヤマセが吹き下ろして来る梅雨時の阿武隈山中です。
そして明日はさらに気温が下がるらしく、最低気温7℃の予想だとか!?


畑仕事も、焦ることはないみたいです。(やれやれ・・・)


そう言えば、今日のことではありませんが、裏の林で初夏の頃に鳴くツツドリの声がしていました。
何だか、新暦と旧暦がケンカでもしているような、行ったり来たりの季節の変化に、暖房器具も点けたり消したりです。

でも、おかげさまで一つ良かったこと・・・、それは今日のマフィンとスコーンの出来が良かったことです。
低温環境の方が良いということは、もう何度か申し上げています。


明日はまたその逆で、暖かくしなくてはなりません。
片付けたファンヒーターを、もう一度出すことになるかもです。


山の生き物たちは、どうやってやり過ごしているのでしょうね。
熊どもよ!達者でいるか?
ふと、そんなことを思った私です。

今年の畑は・・・


今年も、この赤いトラクターにお世話になりました。 


やっと畑に手を出せるチャンスが巡って来ました。
今日は午前中、近所の大ちゃんに頼んで、トラクターで耕してもらいました。

それで先ずは、畑の中の放射線量を測定してみました。
耕す前の状態で0.13μSv/h。
耕した後も変わらず、0.13μSv/h。
いずれも、地上1mです。
地表面ではどうかと思いましたが、これも変わらず0.13μSv/h。



畑の真ん中です。
いつのまにか、あたりは美しい新緑に



耕転後の線量・地上1m



耕転後、地表面


昨年の今頃、0.16μSv/hくらいでしたから、少し下がったのですね。

昨年の経験から推測する限り、今年は根菜でも問題になるようなデータは出ないだろうと思っています。
じゃがいもやかぼちゃは、もちろん大丈夫でしょう。
収穫出来たら検査してみます。


ところで、いろいろ言われながらも、私としては信頼しているT田先生の最近の見解では、40Bq/kg以下というのがラインだそうですから<参照>、昨年使用を断念した沼ノ平のライ麦も、本当は使って良かったのかも知れません。


それはそれとして、なお引き続き監視して行きます。


今後も、皆さまに心配をかけるようなことはないと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします。






  百姓市の小屋建ても・・・


今日も午後からでしたが、建設作業をして来ました。
少しずつですが、進んでいます。
壁もトタンにするか、あるいは板壁にするか、ただいま思案中です。



壁の下地になる間柱を入れています。



インパクトドライバーを使ってビス留めしています。
釘でも良いのですが、これはなかなか便利です。






  「パンだより 74・苗代号」 出来ました。

これからpdf ファイルを公開します。
あとで、ホームページを見てください。 <こちら> です。

孫たち帰って、嵐去る

こんな言い方をすると、いかにも騒がしくて大変だったと受け取られてしまうでしょうか。
否、そうではありません。

今年の連休は、何だか変だったと言うか、こんなお天気の悪いゴールデンウィークは初めてです。
2日、3日、4日と雨模様で、子どもの日の今日も午前中雨でした。
風も吹いて、ちょっとした嵐。

孫たちも外に出られなくて、家の中で持て余し気味でした。
じーじの私は、ずっと仕事だったので、夕方になるまで遊び相手にはなれません。
ちょっと不完全燃焼のまま、今日のお昼頃帰って行きました。
そして皮肉なことに、直後から日が差して来てすっかりいいお天気になりました。
そう言えば、うちの息子の一人が、雨男なのでした。
でも、晴れ女もいたのですが・・・、今年はやっぱり変です。


ま、夏にはまた来るそうですから、その時を楽しみにしていましょう。


さて一方食工房はと言うと、変りやすいお天気の下、ポツポツと遠くから近くから、三々五々ご来店のお客さまが見えました。
幸い、パンも焼き菓子も品が揃っていましたので、お気の毒なことにならず一安心。
このところの人気は、スコーンです。
どうやら今までの蓄積が効いて来たということでしょうか。
多くの方に認知されているようで、造り手の私たちとしてはとても嬉しく思っています。
もしまだ召し上がっていない方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度お試しを。


連休最終日の明日、いつも通りに営業いたしております。
お天気も概ねよろしいかと存じます。
新緑が美しくなり始めた山の風景も楽しめますので、ぜひご来店ください。


小屋建て・第三週

 


本日の作業は、まず垂木の取り付けから。
解体の時に損じてしまったものが何本かあり
ましたので、新しい材料が混ざっています。
 



垂木の次は、トタン板を打ち付けるための受け材・抜き板を取り付けます。
高い所での作業は危険なので、専ら浅見さんと私でやりました。



下地が出来て、これからトタン張りにかかります。



ポリカーボネート製・ワイヤーメッシュ入り・ブロンズカラーの高級感あふれるものを使用。
中が暗くならず、かと言って直射日光は防ぎますから、蒸し暑くならないはず・・・。



高い所からの眺めは、上に登った者だけが味わえるのです。
でも、「それがどうした!」と言われれば、それまで。
「バカと煙は、高い所に上る。」と言いますからね。



終わりの頃には、近所の子ども達が遊びに来ました。
「上に上がる?」と私。  「ヤダ!」とひよりちゃん。
百姓市の時も、毎週のように遊びに来てくれる子めらです。


これで三週間連続で建築作業です。

毎週、私のために、食工房の定休日に合わせて作業日を取っていただいています。
棟梁の身勝手に付き合っていただき、恐縮です。

尤も他の日では、何もお引き受けできませんから、まあ仕方がない事情ではあるのです。


本日の作業は、屋根張りでした。

最後まで終わるはずでしたが、トタン板が品切れで必要な枚数に足りず、少し残ってしまいました。
まあでも、いいところまで終わりましたので、めでたしめでたし。


あとは、両側面と背面を塞げば、とりあえず完成です。
とりあえずと申し上げるのは、まだこの先建て増しをする気でいるからです。


さてさて、本日も作業に参加した浅見さん、大ちゃん、太田君、ヤッさん、ごくろうさまでした。


来週、もう半日だけ作業して、とりあえず一段落します。
そこから先は、ボチボチと・・・。
少しずつ仕上がって行くと思います。






食工房は本日、明日と営業いたしております。

本来定休日ですが、臨時に営業中です。

皆さまのご来店、お待ちしております。

百二姓の底力


小さい小屋でも、水平や直角は重要です。
後の作業がスムーズに運びます。



水平を出すための小道具「水盛り缶」
理科の極基礎的な法則を活かした、
しかしながら画期的な道具。自作も可能。



基礎部分の完成です。前面は開放
2間半×1間半(4.550 mm×2.730 mm)



昨年秋に解体して、冬の間保管していた小屋本体の部材


昨日は、百二姓ネットの仲間と、朝から夜までかかって百姓市の小屋建ての作業をしていました。
今回は基礎部分なので、大方モルタル練りやブロック積みの仕事、しゃがみ込んで下ばかり向いていたら、すっかり腰が痛くなってしまいました。
セメントが固まってしまうと続きの作業が出来ませんので、キリのいいところまでやっていたらいつの間にか日も暮れ、最後は車のヘッドライトを頼りに夜間作業となりました。
私は、参加出来ませんでしたが、一部残った仕事を今日の午前中にやって、目出度く基礎部分の完成となりました。


百姓百品百の姓と言って、何でもやるのが百姓の所以ですが、そこをあえてプラス2で百二姓と名のる我らのこだわりです。


こうした土木建設作業は、実は百姓の必須能力なのです。
作業小屋、家畜小屋など、簡易なものは一々大工さんに頼まないのが普通です。
プラス2の一つが、この工の部分。
百姓市は残る一つの商の部分。
自己完結が百二姓のモットーです。


さてさてこの後、棟上げから竣工完成まで、折々にご報告申し上げることになると思います。


来週は、棟が上がります。


今年の百姓市、どうぞご期待ください。






  ホームページ、新装公開!

まだ完成ではありませんが、トップページのみ公開いたしました。

<こちら> からご覧いただけます。

4月30日までは旧サイトも閲覧出来ますので、メニューなどはとりあえず旧サイトをご覧ください。

今回、スタッフのMさんにお願いしながら自分でも少し手を出しているホームページの作成ですが、なかなか面白く奥が深い分野ですね。
これもまたモノづくりのカテゴリーに違いありません。
こだわり出すとキリがない・・・、でも出来る限り手を尽くしたい・・・、やっぱり食工房病です。

本日、人足

今日は、部落内の道路や集会所内外の清掃ボランティアの日でした。
各世帯から一人ずつ出て、作業にあたります。

ここ数日のうちに、やっとあたりの雪も融けて地面が顔を出しました。
そこらじゅうに落ち葉や泥などが溜まり、側溝も詰まったりしています。
これを綺麗にして行くのです。


今までならどうということのない作業でしたが、今回は放射能のことを気にしながらの作業でした。
本当言うと昨年の同時期、やはり人足で同じ作業をした時の方がはるかに危険だったはずですが、この時は認識が追い付いていなかったし、だれも線量計など持っていませんでしたし、自治体の発表も地域に即したものではなかったので、皆平気で側溝の泥上げなどをしていたものです。


今日は区長さんも、側溝の泥上げは無理にやらなくても良いと説明していました。
私は線量計を持参して、時々計測しながら周りにいる人に説明していました。


結果、空間線量は、降雪前とほとんど変わらない0.11μSv/h平均。
側溝の付近などでは微妙に線量が上がりますが、高い所で0.16μSv/hくらいでした。


そしてこうしたデータを、お年寄りも含めて部落の中のほとんどの人が理解出来るようになっていたことにちょっと驚いた私でしたが、福島ではそのくらいもう当たり前になっているのですね。


都会にいる娘に子どもが生まれたので、里帰りして来た時に安心なようにと、家の裏の湧水の検査をしてもらったという人もありました。


こうして皆それぞれに自主的に危機管理をしなくてはという考えが生まれているのは良いことだと思う一方、そんな対応をしなくてはならないことに憤りを感じます。


ここ会津では、とりたてて危機的状況にあるというわけではありませんが、農産物や製造品の販路は相変わらず厳しい状況です。


作業の合間に出て来る話題の半分くらいは、放射能には困ったものだという農家の苦悩を語るものでした。


食工房も、引き続き危機管理を徹底すること、正しい情報を伝える努力を惜しまないこと、と気持ちを新たにすることしきりでした。

明治神宮


日本は桜の国だと、今日は素直にそう思えました。



ここでは雀も人を恐れないのか、2mくらいの所で、誰かがまいたパンくずを啄んでいます。



気持ちが安らぐ風景です。



鳥居の奥が本殿



ふり返って、内宮入口を望みます。



ここでは、特別長い柄の箒で掃除をしています。
鳥居の内と外のコントラストが、何かを象徴するよう・・・。


本日、無事帰宅いたしました。


早朝、今回新たに停車駅となった、新宿駅東口に降りてみました。
会津便への乗り継ぎに2時間ほどありましたので、迷わず明治神宮まで歩いて行きました。
ここ数年来、乗り継ぎの合間は、明治神宮で過ごしています。


今朝は、代々木側入り口から中に入りました。


守衛さんと大きな声で「おはようございます。」挨拶を交わし、先ず一休みするために、宝物殿方向に歩きました。
ここの芝生の広場にあるベンチに座って、持参したパンをかじりパック入りのコーヒーを飲み、それが朝食でした。


見ると、散歩をする人、ランニングをする人、体操をしている人、写真を撮っている人、いろいろな人がいましたが、皆さんすれ違うたびに声を交わして挨拶していました。
もちろん私にも声をかけて行かれますので、私も返します。


大都会のど真ん中で、こんな時空間があることに驚くと同時に、これがこの場所の力なのだろうと実感しました。


私が実感しているその力とは、鳥居をくぐった瞬間から感じるある感覚です。
私は、境内の入口や中にいくつかある鳥居は、どうしても素通りすることが出来ません。
必ず立ち止まって、二礼二拍手一礼してからでないと、通過出来ません。
あの鳥居は、本殿に向かって幾重にも張り巡らされた、結界の出入り口だからです。


この際、極正直に申し上げるなら、天皇陛下が神であるかどうか、私には分からないし何とも申し上げられませんが、明治神宮の中が明らかに神々の座であることだけは、間違いないと申し上げます。
これは私の実感ですから、そう申し上げる以外ありません。


さてその後、本殿へと進み、参拝いたしました。


自慢ではありませんが、私の拍手は、あたり中に響き渡る大きな音を発します。
拍手は、神々を呼び出すための儀礼だと聞いたことがありますので、しっかりと気合を入れて臨みます。


それで、以前この場所に植えられている樹々について、好き勝手に生えている木は一本もなく、全て管理されている云々と申し上げましたが、この場に訂正申し上げておきます。
管理されているとは、とてもとても恐れ多い・・・、人間がお世話申し上げていると言わねばなりません。


何しろ、今日という今日は、どの樹も皆人の姿というか神様の姿というか、何かそういうものに見えました。
それも、ちっとも恐ろしくない、やさしい姿でした。


境内には、至る所清掃作業をしている方の姿があり、この方々も含めて、大勢の奉仕作業者がいると聞きました。
もちろん作業している方々個々の心情までは知る由もありませんが、私も最低この場所を汚すようなことはしないと心に誓っていますから、それもまたこの場所の力かも知れません。


実際の所、明治神宮がどこの所轄で、どれほどの予算があるのかないのか全く存じ上げませんが、この効率至上主義の世の中、大東京のそれも新宿のすぐ隣に、このような非生産的この上ない空間を維持している・・・、しかしこれが東京の本当の価値だと私は思っています。


大げさな言い方ですが、東京から明治神宮が無くなる時は、東京が終わる時、即ちこの日本が終わる時かも知れません。