食工房のパンだより」カテゴリーアーカイブ

間のいい話し・Ⅱ



今年は天候不順の収穫期でしたが、
適切な施肥で、倒伏を免れたコシヒカリ
すばらしい出来栄えです。


昨日は、打ち立ての生そばをいただいて間が良かったのですが、今日は何と、玄米が届きました。
ちょっと出来過ぎな感じがする間の良さに、唖然としてしまいました。
届けてくださったのは、毎週うちのパンを買ってくださっている、町内のSさん。(公職にある方なので、お名前を公開しても差し支えないとは思いましたが、とりあえずイニシャルのみで。)
もうずい分前から、有機肥料、減農薬栽培の米づくりに取り組んで来られた方です。
それにしても会津は、農産物は何を作っても良く出来る土地柄です。
つくづく豊かだなぁと思います。
近い将来に懸念されている食糧危機も、会津には関係ない話しのようにさえ思えます。
この環境を、ぜひとも大切にしなくてはなりませんね。


  地粉うどんを造ります。

先にご紹介した、地元山都町沼の平産の小麦<参照>がまだ沢山ありますので、乾麺に加工して販売することにしました。
無農薬有機栽培(認証こそ取っていませんが、間違いのないものです。)で、特定農家の作になる小麦から造られた乾麺は、滅多にない貴重品です。
どうぞご期待ください。
来月には発売出来る予定です。

間のいい話し

今日は、パン焼きで忙しく作業のあとは、小休止を兼ねて配達へ。
いつものコースで、先ずは農民連直売所へ伺ったところ、私宛に発泡スチロールの箱が託けられてありました。
中は、打ち立ての生そばでした。
依頼主は、いつもこちらでパンを買ってくださっている、北塩原の蕎麦屋さん「あらさと」さんです。
あらら・・・!パンを買いにいらしたはずですが・・・、と思ったら、後にまたいらっしゃるとのこと。
でも、私の方が待っているわけに行かず、失礼してしまいました。
一回りして家に帰って来ると、何も連絡していないのに、夕食はそばの段取りでした。
ひょっとして、「あらさと」さんから電話があったのかなと尋ねたら、「えっ何で?」と全く承知していない様子。
そう言えば、玄米を切らしてしまい、今日はご飯が食べられないはずでした。
連れ合いは、買い置きの乾麺を使う予定だったのです。
まあ何という、間のいい話なんでしょう。

と言うわけでここは一つ、「あらさと」さんの宣伝をさせていただきます。
先ずは、センスのいいホームページを開設していらっしゃいますので、<こちら>をご覧ください。

そばへのこだわりは、私が申し上げるまでもありませんので、下手な口上は止めておきますが、つゆに使っている醤油とみりんについては一言申し上げないわけには行きません。
以前、自然食品の仕事をしていたことのある私は、こちらで使っている醤油とみりんがいかに秀逸な品質のものか、重々承知しています。
厳格に自然食をなさる方でも、こちらのメニューはいずれも安心して召し上がれます。
ところで、肝心のそばの写真を撮ることが出来ませんでした。
早々と腹の中へ。
おいしく食べることしか考えてませんでした。

  おしらせ
間のいい話しのあとに大変恐縮ですが、都合により、農民連直売所でのパンの販売を今月で終了いたします。
来週木曜日が、最終納品となります。

ご愛顧いただいた方には申し訳ありませんが、どうぞご了承ください。
もしご要望があれば、直接配達に伺うことも可能ですので、ご遠慮なくお問い合せください。
TEL. 0241-38-3102 食工房へ

  追加更新
食工房のホームページに、「食工房のパンだより37・晩秋号」 2008年11月 のpdfファイルをアップしました。
<こちら>からご覧いただけます。

ご心配なく。

今日は、会津若松市方面へ配達に回りました。
行った先で、「お体の調子は大丈夫ですか。」と質問され、ハッとしてしまいました。
先週、「微妙に風邪かも。」とブログに書いたからなんですね。
次の日には、回復に向かいそうだと書きましたが、ちゃんと治ったと申し上げてなかったですね。
他にも何人かの方に、ご心配をかけてしまったようなので、後日談を申し上げる次第です。

あの後二日くらい、娘に風邪が移った様子でしたので、仕事量を調整していました。
週末が過ぎて、月曜日には少し頑張って沢山仕事をしましたが、娘共々大丈夫でした。
定休日には、連れ合いと一緒に出かけたりして、すっかりリフレッシュしました。
今回は、体の変調を見逃さず早めに対応したのが、よほど功を奏したと思えます。
いつもこういうふうに行けば良いのですが・・・。
と言うわけで、風邪に関しては、すでに全快していますので、ご心配なく。

ところで、巷では風邪をひく人が増えているらしいです。
このところ、不意に冷え込みがやって来てますからね。
皆さまも、どうぞお気をつけください。
気候の変化に細かく対応するのが、何より先ず一番の風邪予防法だと思います。
外出から帰宅した時は、手洗いとうがいの励行を。

そして食べ物にも気をつけていただきたいですが、何をどのようにと細かいことは今日は申し上げません。
ただ、昔から腹八分目に医者要らずと言われるように、食べ過ぎはよろしくないようです。
いくら食欲の秋でも、調子に乗り過ぎないよう、気をつけたいものです。

あとは、寝る時間を惜しんでまで、仕事なんかしないことですね。
結局後で、ツケは払わなくてはならなくなりますから。

かんづめの一日、うらめしい青空



クッキーを焼いている合間に、表に飛び出してワンショット


今日は気持ちのよい秋晴れの一日でした。
一年に何回あるだろうかというような、雲一つない快晴の空は空気が澄んでいるせいか、いっそう濃く青く見えていました。
この連休の晴天のおかげで、あちこち残っていた田んぼの刈り入れも、終わったのではないでしょうか。
店の前のそば畑も、どうやら明日あたりから刈り取りが始まるようです。

一方今日の私たちは、造り仕事が押せ押せで、一日作業場にかんづめでした。
パタポン、山の子クッキー、ロンサムパインの三種類のクッキーを焼いていました。
外の、いかにも気持ち良さそうな青空を垣間見ながら、今日ばかりは、屋根の下で仕事をしているのがうらめしく思えました。

でも夕方になって、やっと外に出ることが出来て空を見上げたら、東の空にほぼ満月に近い月が上って来るところでした。
稲刈りの終わったお百姓さんは、さぞかし満足の思いでこの月を眺めることでしょう。
まるでプラネタリウムのように、完璧に雲一つない夕空に一番星が輝き始める頃、木間越しに夕焼けが明かりが灯っているように見えていました。
いやぁー、満足、満足!


  おしらせ
☆今週は、木曜日・クリングラ、土曜日・カネリプッラです。
☆「パンだより」間に合ってませんが、金曜日に会津若松市方面へ戸別配達いたします。
ご注文は、水曜日午前中までにお願いします。

日が短くなりました。




「秋の日はつるべ落とし」と言いますが、今頃が一番その実感が強いですね。
本当に一日毎に、日の暮れが早くなって行くのが分かるような気がします。
今日はまた夕暮れ時になって、やがてやって来る冬の匂いのする風が吹き、雲間に見える月の光も青白く見えていました。
6時過ぎにはすでに外は真っ暗。
店内の明かりが暖かく感じられます。
これから先、屋根の下で仕事をしていられることがありがたく思える季節になります。
パン屋の仕事場は、とにかく暖かいですから。
その分、一生懸命おいしいパンを焼いて、皆さまのご来店をお待ちしております。

  ブラウニーが新食感に。
今まで卵を泡立てる時、卵白卵黄共立てでやっていましたが、今度から別立てにしました。
切り分ける時崩れず、口当たりも軽くなりました。
お味はもちろん今までどおりです。
文旦ピールと秘密のスパイスワークで、食工房だけのオリジナリティーをお楽しみください。
コーヒー党、紅茶党、どちらのお好みにもマッチします。

  みのりのパン、好評です。
とにかく名前で得してますね。
名付け親の方に、改めて感謝を申し上げねばなりません。
どんな味がするんだろう?どんな口当たりなんだろう?と皆さん興味深々のようです。
皆さんのご期待に外れないよう、生地のこね方や焼き具合など、細かいところを少しずつ改良しています。


  追加更新

「ドコノモリ」の新しい作品 <こちら> からご覧いただけます。

地元産原料への期待

国産小麦の粉でパンを焼いている者として、出来れば同じ国内産でも地元で採れた小麦を使いたいと考えますが、品質や入手の容易さから、今のところ岩手県産を選択しています。
それでも、すでに何度かご紹介しているように、地元山都町の農家の産によるあおば小麦を、一部のメニューに全粒粉で使用しています。

ところで小麦は、政府が補助金を付けて買い取り、業者には安く売り渡すいわゆる逆ザヤのシステムになっているため、我々が農家から直接買おうとすると、お互いにとってかなりの損失を覚悟しなくてはなりません。

かと言って、外国産小麦の売り渡し価格を意図的に高くして、そこから得られる利益を国産小麦への補助金の財源にしている現状のままでは、国産小麦のシェアを伸ばすことは、甚だ心許ないと言わざるを得ません。
生産者は高く売りたい、加工業者は利益を出したい、そして消費者は安く買いたいと、それぞれが我がままを言っていたのでは、食糧の自給はままなりませんね。
ここは、三者がお互いに少しずつ我慢し合って、信頼に基づく良い関係を培って行く以外、他に方法はないと考えています。

幸いにも地元に、意欲的で私の考えにも理解を示してくださる農家があり、今後協力を得られそうです。
来年に向けて、これから小麦とライ麦の栽培に取り組んでいただけることになりました。
製粉の方法や価格の問題など、課題は沢山ありますが、少しずつ努力して現実的な取り組みにして行きたいと思っています。
どうぞご期待ください。

  おしらせ
今週は、木曜日・カネリプッラ、土曜日・クリングラです。

「パンだより」の発行が遅れています。まだまだ先になりそうです。

とりあえず、会津若松市方面への戸別配達の予定を、この場にお知らせしておきます。
今月は、10月17日(金)を予定しています。
どうぞよろしくお願いします。

小麦の味

滅多にないことですが、それでもたまに、他所のそれも大手パンメーカーのパンを口にすることがあります。
その度にがっかりするのは、小麦の味がしないことです。

パンは加工品なので、ストレートに穀物としての小麦の味が出ないのは分かるのですが、小麦以外の原材料、それもたいていの場合油脂分と香料の味を強く感じてしまいます。
そしてその油脂分が、お世辞にも上等とは言えない代物であることは、いつもバターと一番絞り菜種サラダ油しか使わない私にはすぐに分かります。

米飯なら、コシヒカリだのひとめぼれだのあきたこまちだのと、多くの方が、銘柄による味や食感の違いをうるさく言いますが、パンに関して小麦の品種のことをどうこう言うのは、聞いたことがありません。
パンは、まだその程度にしか認識されていない証拠だと、私は思っています。
本来主食であるパンも、この日本では、もうずっと長い間、菓子としての方向に迎合し続けて来ました。
そのおかげで、食パンでさえ小麦の味がしないようなものが出来上がって来たわけです。
菓子パンは菓子パンとして一つの方向であり、いいものも沢山あります。
一方、主食としてのパンは、穀物の美味しさが先に立つべきです。
そのためには、国産小麦を使いそして、あおばだのゆきちからだの南部だのと、それぞれの小麦の持つ美味しさを、最大限引き出す努力をパン屋はしなくてはならないのだと思います。
それを怠っていたから、主食としてのパンの地位は、ちっとも向上しなかったのだと、私は思っています。
確かに米飯は美味しいですが、パンにもまた小麦の美味しさがあって、両方楽しめるのです。
昔、日本にも確実に存在していた麦食文化を、本当に美味しいパンによって再興したいと、食工房は夢を大きく持ってパンを焼いています。

ちなみに現在食工房では、岩手県産「南部地粉」と同県産「ゆきちから」を50%ずつミックスして使っています。
また一部、地元山都町産「あおば小麦」の全粒粉を使っています。

イベントサンデー

明日の日曜日は、先刻お知らせしましたとおり、会津若松市内にて「国際交流フェスティバル」に出店参加いたします。
明日は造り仕事は出来ませんので、イベントの準備も兼ねて、今日はいつもの二倍量の仕事をしました。
おかげで、後片付けがたった今やっと終わったところです。
これからまだ、明日の準備です。

ところで明日は、あっちでもこっちでもイベント開催のようで、人出も分散されるのではないかと、ちょっと余計な心配も頭をかすめます。
実は、この山都町でも、毎年恒例の「みちくさ通り」賑わいイベントが予定されています。
こちらからも、出店のお誘いをいただいていたのですが、国際交流という貴重な場に娘たちを参加させたいという親心で、そちらを採らせていただくことにしました。
お時間のある方、ご都合のつく方は、ぜひ両方の会場へお運びいただきたいと、手前勝手なお願いです。


「国際交流フェスティバル」のご案内は <こちら>
会場の地理のご案内は<こちら>
「みちくさ通り」及び山都町内のイベント案内は <こちら>

配達一回り、2時間の気分転換

木曜日はいつもの事ながら忙しいのです。
早朝から昼過ぎまで、コーヒーとパン一切れだけで、あとは喉が渇くので水を飲みながら仕事しています。
その後、ちゃんと食事をして、もう一仕事してから配達に回ります。

今日は、ちょうど日の暮れ時にさしかかって、気持ちの良い秋の夕暮れの風景を眺められました。
夕やけの空を背景に、山々の稜線がくっきりとシルエットになり、少し上に「鎌を研いだ」の例えがまさにピッタリの三日月と宵の明星・金星がかかっていました。

そうなんです。
配達に回ると言っても、走るのは大方山道と田園風景の中ですから、至ってのんびりしたものです。
そして運転中は、運転以外のことはしませんから、逆にそうやって外の景色を眺めながら気分転換出来る、貴重な時間になっています。

ところで今日は、途中買い物に寄ったスーパーマーケットで、市内の知り合いにバッタリ出会いました。
全く久しぶりだったので、ちよっと立ち話をしたのですが、出て来る言葉は「忙しい!忙しい!」の連続。
どうやら東奔西走の日々が続いているらしい・・・。
私もこのところ結構忙しいのですが、お互いため息つきながら別れました。
やっぱりどの方面も忙しい、おいそが氏ばかり。
歳のせいもあるかも知れませんが、この頃やたらと時間が過ぎるのが速いですね。
運転中が一番暇な時間とは・・・、それでも本は読めませんけどね。
今日は、夕やけ空を見られただけでも、何か得したような気分です。
あ!カメラ忘れて、写真はありません。

いざトマト


真夏のカリーソースづくりの頃は、トマトは意外に品薄で、加工用に使うのがもったいない気がしたものですが、今頃になってひぐらし農園さんで持て余すほど採れていると伺い、よしそれならトマトペースト造ろうと、今日、トマトを回していただきました。
何と言ってもトマトは大方水分ですから、保存用にペースト状態にするためには、どれほど煮詰めなくてはならないかということなんです。
先ずは水洗いして、それから皮を湯むきして、四つ割りしてヘタを落として、大鍋に入れて一度煮立てます。
この時にヘラなどで突き崩しておきます。



一旦火から下ろして、ザルを使って種とかたい筋を取り除きます。
それからもう一度大鍋に戻して、今度は湯せんにかけて水分を飛ばします。
こうすれば、時間はかかりますが焦げる心配はありません。



他の仕事でもしながら、気長に煮詰まって来るのを待ちます。
今日のうちには仕上がらないでしょうから、明日またパンを焼きながらやることになります。
実は、今回が二度目のペーストづくりですが、前回の例で行くと、5㎏余のトマトで約500gのペーストが出来ることになります。
何と、1/10になってしまうのですね。
この次には、食工房オリジナルのチリソースの造り方、ご紹介出来ると思います。