食工房のパンだより」カテゴリーアーカイブ

機械の手入れ


人間が何もしなくて良いのが機械だと・・・、そうは行きません。
機械というものは、意外に世話が焼けるものなんですね。
でも、その辺は私の一番得意とするところなので、本業と違って気楽に楽しんでやっています。
モノづくり商売は、道具や機械が生命みたいなものですから、そちらも込みでモノづくりの技術だと考えた方が、無理がないと思います。
高価な機械を、それもやっとの思いで中古で手に入れて使っているわけですから、手入れをサボって壊してしまったら、それこそいくら悔やんでもどうにもなりません。
今日は、年内最後の製造仕事を終わらせた後、一部の機械の手入れをしました。
一番よく使うパンこね機(ミキサー)の各所に、グリースや機械油を補給し、空回しして十分に油を馴染ませました。
日常的にも必要なところには油を注していますが、今日は点検を兼ねて掃除をしながら、いっそう念入りにやりました。
何と言っても、人手の何倍もの仕事をするわけですから、各部分品には相当な負担がかります。
当然消耗するパーツもあるわけで、それを長持ちさせるためにも、適切な使い方と手入れが肝心です。
そして、これは私だけの感じ方かも知れませんが、機械と言えど人の気心が通じるような気がします。
愛され大切に扱われる道具や機械は、人の信頼に応えて良い仕事をするものだと・・・、まずこれは間違いありません。
そしてもう一つ、道具や機械を大切にする者は、悪い仕事は出来ないと・・・、それも本当です。

パン屋が増えている!?

以前、パン屋になりたい女性が多いという記事を書きましたが、今すでに、パン屋はどんどん増えているらしいですね。
それも、個人経営で始める小さいパン屋が・・・。
私的には、小さいパン屋が増えるのはいいことだと思います。
ただし、大企業製パンメーカーが無くなって行くならという条件付きです。
でも現実は、大企業製パンメーカーも必死でシェアを伸ばそうとしていますから、このままでは、否すでに、供給過剰になっているのじゃないかと思います。
これでは、否応なく厳しい競争になりますね。
この間、競争しないで生き延びる方法を探っているという話しをしたばかりですが、どこかに勝ったり負けたりするというのでなく、自分ところの存在価値だけで必要最小限の商売が続けられれば、私としては十分です。
他のパン屋さんたちがどのように考えるのか知りませんが、窺い知る限りでは、うちと同じように独自性に訴えようとしているところが多いみたいですね。
そういう意味では、やっぱり競争になってしまうのかなと、少々複雑な気分です。
こうなったらもう、コツコツと食工房のオリジナルづくりに専念して、あとはお客さまの評価に委ねるしかありませんね。



「会津のこだわり食材100選」の一つに、食工房の堅焼き黒パンが選ばれました。※工房の様子を紹介した、DVDビデオもあります。

今までに何度か、有名シェフのディナーに使っていただき、司厨士会関係者の方々にもご高評をいただいています。

静かに過ぎて行く一日


一昨日までとは違って、今日はもう一転して静かな一日になっています。
本当は、在庫切れになっているクッキーを焼いたり、いろいろやることはいっぱいあったのですが、電池切れになってしまいました。
そう、ほぼピッタリと使い切りました。
そういうわけで本日は、これといった仕事をしませんでした。
午後予定していた「カフェクラブの集い」にはお客さまが2名だけでしたので、私たちも同席させてもらって一緒にお茶会を楽しみました。
「ここは街の喧騒とは全く無縁の、別な時間が流れているようだ。」と幾人もの方が仰るのですが、今日は、いつもここに居る私自身もそれを感じました。
ゆっくりと、コーヒーや紅茶と一緒にシュトレンや星型パイなどを食べながら、おしゃべりして過ごしました。




夕方暗くなって間もなく、東の空に丸い月が上って、葉を落とした木の枝にかかっているのが見えました。
どんなに良く出来たクリスマスイルミネーションよりも、ずっと気の利いた計らいを、自然はしてくれるものですね。
かくして一日の終わりが近づき、この後は少しボーっとしたいと思います。
明日は、各方面へ支払いがあり、また思いっきり現実に引き戻されます。

菓子づくりはアート


開演を待つ楽器たち


昨夜は、駅カフェでクリスマスイベントがあり、食工房の焼き菓子を使っていただけるということで、お手伝いに行って来ました。
そして、多勢の方にご来場いただきましたこと、改めてこの場を借りて一言お礼申し上げます。
私は昨夜は、フェアリーランドのお二人の演奏を聴きながら、菓子づくりと音楽は共通するものがあると思いました。
どちらも、人を楽しませることが大切な目的なんですね。
お菓子は、食べ物の中では決して必需品というわけではありません。
甘いお菓子で虫歯になったり病気になったり、害になるということも無いわけではりません。
でも、なければ寂しいと言うか、味気ない人生になってしまうと思います。
お菓子には、心の満足という大きなテーマがあると、いつも思っています。
つくり手のセンスとか込める気持がまず何より、そして技術ももちろん大切です。
そういうところが、歌や楽器の演奏と似ているなと思うのです。
料理はアートと言う人がいますが、菓子づくりはそれ以前にもっと、アートの色合いの濃い仕事だと思います。
昨夜は、皆さんにはどのくらい満足していただけたでしょうか・・・。
その結果は、これからしばらくするうちに現れてくるのだと思っています。

そうそう、忘れないうちに付け加えて置きます。
この大切なセンスや込める気持の大部分は、私よりもむしろ、一緒に仕事をしてくれている娘たちや連れ合いの方にあるということを、どうぞ皆さん、覚えておいてください。
そのおかげで私は、自分の仕事に楽しみをもらっていると思っています。

  食工房のホームページ
食工房のホームページは、今のところ見栄えもしないし、私の思うような体裁にもなっていなくて不満なのですが、Googleをはじめあちこちの検索サイトで、「食工房」の一語でトップか上位に出て来ます。
正直申し上げて、何の努力もしていません。
それなのに、どうしてこんな私にとって良い結果になっているのか、この頃やっとわけが分かるようになって来ました。
先ずは、食工房へのリンクを貼ってくださっているサイトの運営者の方に感謝をしなくてはなりませんね。
そして、検索サイトのシステム自体も一役買っていると思います。
せっかくここまで来た食工房のホームページですから、大切にしようと思っていたら、その思いが通じたのか、使っているウェブホストのサービスが、来年早々から大幅に改善され、ほとんど制約のないページ製作と運営が出来ることになりました。
皆さん、どうぞ新しいshokuko.comをお楽しみに。

忙しさも佳境に・・・

年末の忙しさは、今に始まったことではないので、とっくに覚悟は決まっていますが、今日、明日、明後日くらいがピークです。
この歳になっても、きしゃな体は何とか耐えてくれますのでありがたいことです。
私の頭はマルチコアに出来ているようで、とにかく体をこき使います。
いくつもの仕事を同時に始めて、短い時間を切り換えながら併行して進めるのが、忙しい時の常套手段です。
順序を間違えたり、ちょっとしたミスが出ると大変なことになってしまいますが、その緊張感を楽しんでいるようなところが、私にはありますね。
でも、そういう時は、物凄いエネルギーを使っていますから、長い時間は持ちません。
いいところ数日間が限度です。
うまい具合に風邪も治りましたので、ここ数日間のテンションは大丈夫と思っています。
と、そのくらいにして、これからまた深夜までコーヒーの追加焙煎作業にかかります。
併行して明日の支度も、配達の準備も・・・。


  間もなく30000ヒット!
キリ番プレゼントがあります。
詳しいことは、<12月17日の記事>の最後の方をご覧ください。

食工房オリジナル


商売は何でも競争という雰囲気が強くなっている昨今ですが、競争に勝たなければ生き残りはあり得ないと言うのは、なかなかしんどいことです。
下手をすると、人に喜ばれる良い仕事をしたいという「心」を、捨てざるを得ないようなところに追い込まれてしまいます。
もちろんそれは、自滅行為です。
しかし世の中を見ていると、そういった罠にはまったとしか思えないような事件が、次々と枚挙に暇なく起こっています。

私は、前にも申し上げましたが、競争することには耐えられませんので、競争しなくても生き残れる道を探し続けてやっています。
そしてそのために一番大切なのが、オリジナリティーだと思っています。
と、言うのは簡単ですが、それを実現するのはとても難しいことです。
同じようなものを造っても、それが食工房ならではの特質を備え、なお且つ他が真似出来ないアイディアや技術に裏打ちされているためには、どれほどの努力が必要か、今までにもさんざん思い知らされています。
卓越した製品が出来るために必要な条件は、豊富なアイディアと高い技術にあると思いますが、二つとも兼備することは普通は望めないことです。
技術のない人のアイディアは、往々にして実現性に乏しく、逆に技術のある人のアイディアは、斬新さや奔放さに欠ける傾向がどうしてもあるからです。

私は最近になって、連れ合い共々自分たちが素人の独学で通して来たことの成果が、これから少しずつ上がって来るかも知れないと思っています。
それは、本当に5年10年かかって一つか二つというペースですが、世の中に向かって誇れる食工房オリジナルが出来上がっていると思えるようになったからです。

手前味噌ながら紹介させていただくと、筆頭は今年もご好評いただいたシュトレンでしょうか。
それからブラウニー。
あと一つ、堅焼き黒パンですね。
あと一つ、パン屋の本業から外れますが、オリジナルカリーマサラも。

私は、それら食工房オリジナルがお客さまに喜ばれ、必要最低限の収入の源になれば、それで満足です。
今までは、そのレベルに達することさえままなりませんでしたから・・・。

おかげさまで

おかげさまで、忙しくしております。
一昨日、昨日と、娘たち共々夜遅くまで残業となり、昨日のブログはお休みいたしました。
ちょっと、充実し過ぎているというくらいの仕事量になっています。
そんなに沢山造って、売れて、結構じゃないの!と言われそうですが、前にも申し上げましたが、うちは仕事の半分以上は後片付けなので、そこがなかなか苦しいところです。
沢山造れば造るほど、後片付けも増えるのは当たり前ですが、ここ数日間はさすがにそれが辛いと感じます。
洗い物は、丁寧にやったからと言ってすぐに幾らになるってものじゃぁありませんが、そういうところで手を抜くと後で必ずがっかりすることになりますから、とにかく気を荒立てず黙々とやっています。
いい修行になりますね。
若い頃の私だったら、到底耐えられない仕事です。
でもそのおかげで、納得の行く製品づくりが出来ていると、自分では思っています。
あとは、それがお客さまの評価と一致するかどうかですが、始まった頃から比べれば、ずい分良くなって来たと自負しています。
今週いっぱい頑張れば、とりあえず一段落です。
風邪も治って、少しは無理が利きそうで助かります。
ありがたいことです。
今週もまた、休日返上で仕事をしているはずです。
おしらせ
☆シュトレンのご予約受付けは、とりあえず終了とさせていただきます。
一部、事前にお約束していた方の分は別ですのでご心配なく。
☆12月21日(金)午後 会津若松市方面に戸別配達に回ります。ご用の方は、2日前までにご注文ください。
☆12月22日(土)と12月24日(月)に、それぞれイベントがあります。
皆さまのご参加をお誘い申し上げます。
詳しいご案内は<こちら>をご覧ください。

寒さの中、ご来店ありがとうございます。

雪ではなく雨が降るここ何日間、今日も朝から曇り空でした。
時折り青空ものぞきますが、風は湿気をおびて冷たく、外に出かける気持に水を差しそうです。
そんな中をお近くから、また遠方から、ポツポツとお客さまがお見えになりました。
クリスマスが近づいて、ご予約のシュトレンを受け取りに見える方も・・・。
遠く新潟から、シュトレン1個のためにおいでくださったsumiさん、ありがとうございました。
あとで、ご感想、ご意見などいただけるとうれしいです。


このシュトレンが、今週から会津若松市内七日町の「駅カフェ」のメニューに登場します。
クリスマス期間中限定です。
まだお召し上がりでない方、この機会にぜひ一度ご賞味ください。
なお、12月22日(土)には、クリスマスティーパーティー+ライヴコンサートのイベントも予定されています。
☆詳しくは<こちら>をご覧ください。




食工房オリジナルレシピ シュトレン クリスマスギフトパッケージ


  どうやら抜けました。
風邪と闘いながら5日間仕事を続けましたが、どうやら免疫獲得が成ったようで、急速に症状が軽くなって来ました。
ただし、痛めつけられた鼻と喉は、もう少し保護してやらないといけないようです。
明日調子が良かったら、軽く運動して完全に風邪っ気を追い出せるかも知れません。
今回もまた、堅焼き黒パンが大変役に立ってくれました。
食事の大切さ、対応の仕方、いずれまた詳しくお伝えしたいと思います。
それで今週は、とうとう定休日も休日返上で仕事をすることになりそうです。
綱渡りの心境です。

スコーンの焼き戻し方

いつも申し上げることで恐れ入りますが、食工房の製品は、唯一重そうを除いて食品添加物を一切使用しておりません。
パンも焼き菓子も、日時の経過とともに食感が変わります。
それは仕方がないものとして、食べ方の工夫でカバーしていただければありがたいと存じます。
今日は、スコーンの焼き戻し方をお伝えいたします。




冷たく硬くなってしまったスコーン。
先ずは、しっかり予熱したオーブントースターで、1分間ほど焙ります。
表面が熱くなり、パリッと硬くなります。
☆焦げ目が付く一歩手前で止めるのがコツです。



次に、皿に乗せて電子レンジで、15秒間加熱します。
(もし一度に2~3個かそれ以上の時は、時間を延ばします。ただし、20~25秒間くらいまでにしてください。)
☆加熱の順序は、決して逆にしないように!うまく行きません。
これでほぼ完璧に焼き立ての状態に戻っています。



うまく焼き戻すと、このように簡単に上下に割れます。
中から湯気が立って、いかにも焼き立て!



ジャムやクリームを添えるなど、お好きなアレンジでお召し上がりください。
これと同じやり方で、マフィンやロールパンも焼き戻せます。
ぜひお試しください。

  ご注意
この方法が通用するのは、一度だけです。
焼き戻したものは、すぐにお召し上がりください。
繰り返し焼き戻すと、水分が抜けてパサパサ、コチコチになってしまいます。

休息は、ことさら大切に

年末の忙しさで、少しずつ疲れがたまって来ています。
それはまあある程度承知で、スタミナ配分を考えてやっています。
ところがやっぱりこの時期、風邪が回って来ました。
一週間余り前に、出かけることの多い息子が風邪を持ち込んで来ました。
感染症は、避けがたくやって来ますね。
それはもう仕方のない現実です。
あとは、発病という事態に至るかどうかだけですね。
そういうわけなので、いろいろと気をつけています。
そして休息は、ことさら大切に考えています。
休める時には、余計なことは何もせず、何も考えず、ただボンヤリとしているのが一番かなと思います。
軽い運動をした方が良いか、横になって仮眠でもした方が良いか、体の状態を見極めるのはとても難しいことです。
そんな時は、先ずボンヤリです。
病気というのは、なるべくしてなるという側面が必ずありますから、自分の状態に対してとにかくアンテナを敏感にしておくことですね。

今日は、午前中はゆっくり起き出して、とくに何もせずに過ごしました。
午後から、連れ合いと二人で用足しに、若松方面まで出かけて来ました。
あちこち回る途中、いつもお世話になっている「駅カフェ」に立ち寄り、しばしお茶の時間を楽しみました。

今「駅カフェ」では、食工房の焼き菓子が6種類メニューに乗っています。
他にライ麦入り食パンも、トーストメニューに使っていただいています。
そこで私は、このトーストとコーヒーのセットメニューをオーダーして、どんなアレンジで出て来るか楽しみに待ちました。
コーヒーとこんがりトーストにあんずジャムとホイップバターが、素敵なトレーに乗って出て来ました。
それにアールグレーティーケーキの小片二切れは、おまけだったのでしょうか・・・。
いつも自宅で食べ慣れている、自分の焼いたパンも、全然違った感じで味わえて楽しめました。

さて、その「駅カフェ」で
12月22日(土) 「アイリッシュ・クリスマスティーパーティー」が開催されることになりました。
飲み物とお茶菓子を味わいながら、会津の地元で活躍しているアイリッシュルーツミュージックのバンド、「フェアリーランド」のライヴコンサートを楽しんでいただきます。
お帰りには、焼き菓子のおみやげ付き!
料金は、お一人1,500円
当日は、午後6時開場、6時半開演の予定です。




☆詳しいことは後日、「駅カフェ」からの発表をお待ちください。
☆当ブログでも、追ってお知らせいたします。

 ※「食工房のパンだより・28・師走号」印刷バージョンが出来ました。
    <こちら>からご覧になれます。