木曜日は、いつも申し上げるように忙しいのですが、合間を縫って配達に出かけます。
まず最初は、喜多方市の市街地にある「農民連直売所」です。
農民連は全国組織ですが、会津支部の事務所がここ喜多方市にあり、直売所を併設しているのです。
ここの目玉は、米どころ会津の自慢のおいしいお米を、その場で精米してくれることです。
そしてお値段もさすが産直、納得の行く良心的価格です。
少量でもオーケー、待っている間にすぐにやってくれます。
その他季節により、野菜、果物加工品などが並びます。
無農薬有機栽培に取り組んでいる農家の生産物もあります。
そして、食工房のパンと焼き菓子も販売しています。
毎週木曜日に配達に出るのは、まずここにパンを届けるためです。
それから一路、坂下町へ向かいます。
こちらでまた一ヶ所寄って、帰り道にもう一ヶ所寄って山都に戻って来ます。
配達だけではもったいないので、ついでにいろいろ用も足して来ますが、あまり欲張ると帰りが遅くなって翌日の支度をしてくれている娘たちの負担が大きくなりますので、ほどほどにしなくてはなりません。
何にしても、やっぱり木曜日は頑張る日になってしまいます。
※ここに、「お散歩マニア」というサイトにリンク出来る地図を張り付ける予定でしたが、うまく表示されないようなので今回はあきらめました。
どなたか良い方法をご存知でしたら教えてください。
「お散歩マニア」へのリンクは、こちら
「食工房のパンだより」カテゴリーアーカイブ
コーヒークッキー、そして続・悪豆拾い
昨日の賑やかさとはうって変わって、今日は静かな一日でした。
でも、その分かえって仕事の密度は濃くなるのです。
朝は少し寝坊しましたが、まず昨日から仕込んでおいた「山の子クッキー」を焼いて、それから急いで支度をして「コーヒークッキー」を焼きました。
コーヒークッキーに使うコーヒーは、もちろん自分ところのコーヒーです。
フルシティーローストの豆を少し、うんと細かく挽いてそのまま入れます。
えっ!と思われるかも知れませんが、クッキーだから可能なんですね。
ココナツの粗い粉末も入っていますので、かなりザラザラしていますが、悪い食感ではありません。
それより、これだけコーヒーの香りがするコーヒークッキーは、たぶん他にはないと自信を持っています。
カラメルや香料など一切使っていません。
それから午後も遅くなってから悪豆拾いです。
今週末は、イベント出店で大量に豆が必要なのです。
そこへ、ご常連のお得意様からコーヒー豆のまとまったご注文をいただきましたので、まず滅多にやることのない量(10kg)の豆を選別しました。
1kgずつ缶に入れて10個並んでいるのを見て、ちょっと恐ろしくなりましたが、手伝ってくれる娘たちも手慣れているので、気合いを入れて何と2時間少々で終えることが出来ました。
悪豆拾いも、音楽聴きながらおしゃべりしながら何人かでやれば、そんなに苦痛な仕事でもないんですね。
気楽にボランティアをお願いしてもいいのかな、と思ったりしています。
代わりに、その日はコーヒー飲み放題でいかがでしょう。
いろいろやりすぎ?
今日は、まず朝はパン焼きに精を出し、午後は昨日一部やり残したコーヒー焙煎を片付け、その後、小一時間かけて妖精美術館のある金山町の友人宅へ出かけました。
この秋に、アイリッシュコンサートを企画していることはすでに紹介しましたが、そのミーティングがあったのです。
メンバーは、私も含めて全員がボランティアでこの企画に関わっています。
何でこんなことをやっているのかと言われそうですが、いい音楽を生で聴きたい、でも東京までコンサートを聴きに行く時間もお金もない、だったら自分のいる場所でコンサートを企画して演奏家を呼べばいい、せっかくやるなら出来るだけ多くの人と分かち合いたい、という気持ちが元になっているのです。
そして、地方のそのまた辺地と言われるような場所に、わざわざ来なければ聴けないようなコンサートにしようじゃないかという意気込みで進めています。
多くの方に聴きに来ていただきたいと思っています。
どうぞお楽しみに。
いずれこのブログ上でも、詳細な情報を告知いたします。
こんなチャネルも、私にしてみればいつものことなんですが、いろいろやりすぎでしょうか?
「パン屋さんじゃなかったの。」と言う声が聞こえて来そうです。
そう、私は面白いパン屋です。
さてさて、今日はもう時間がなくなってしまいそうです。
明日は、カフェクラブの集いに10人近く集まりそうです。
また忙しくなりそうです。
悪豆拾い
「わるまめひろい」と読んでくださいね。
アクトウではありません。
今日は、午前中はマフィンとスコーンを焼いて、午後からは「悪豆拾い」とコーヒー焙煎で終わりました。
コーヒーの生豆というのは、ご覧のとおり緑色をしていて、別名「グリーンコーヒー」とも言うのです。
農作物ですから、当然出来不出来があります。
粒の大きさ、乾燥具合などのバラツキを、完全に無くすことは出来ません。
一番困るのは、腐敗醗酵した豆とカビが生えた豆、それから虫食いや割れの入った豆です。
これらは確実に風味に影響しますから、バットに広げて一粒一粒目で確かめながら、悪い豆を見つけたら拾い出します。
手選別ともハンドピッキングとも言いますが、うちでは悪豆拾いと言っています。
これがまた大変な手間で、しかしこれをやるかやらないかで、そこのコーヒーの価値が決まってしまうほど重要な作業なので、絶対に手を抜くわけには行かないのです。
大方は現地で出荷前に選別してくれていますが、輸送中、保管中に悪くなってしまうものがどうしても少しはあるのです。
この悪豆拾いをしながらいつも考えるのは、現地の人は多分、こちらの何十倍も手間がかかる選別の仕事を一日中やっているんだろうなぁ、ということです。
食工房で取り寄せているものの内、一銘柄だけ多分無選別と思われるものがあるのですが、これの悪豆拾いはさすがに音を上げたくなります。
約20%のロスが出る上、一人でやると1㎏分の豆を選別するのに小一時間かかります。
でも、この豆がどうにも捨て難い風味の良さを持っているので、止めるわけには行かないのです。
さておかげさまで、あさってのカフェクラブの準備もどうにか間に合ったようです。
いつものように
今日も、いつものように忙しい木曜日になりました。
でも、今週はご注文が少なかったので、仕事量が減って少し余裕がありました。
朝は先ずいつものように、昨日からすでに仕事をしている酵母のご機嫌を伺うことから始まります。
本当に、この酵母はただの一度も私を裏切ったことはないんです。
今朝も、このブログの5月3日の記事の写真のように、いつものように泡を吐きながら醗酵してくれていました。
そしてパン生地をこねると、いつものように、バスクの子守唄を聴きながらコーヒータイムです。
この地で店を持ち、本気でパン屋をやるようになって3年半ほどになりますが、この間ずっと、いつものように変わらぬ品質のパンを焼くことが、どれほど難しいかということを思い知らされています。
いつものことがいつものようであることの裏には、大変な努力が必要なんですね。
子どもの頃からずーっと、根気がない、一つのことが長続きしないとさんざんに言われた私は、同じことがずっと続くことに耐えられず、恐怖さえ覚える性格でした。
それがこの歳になってやっと、いつものことがいつものように出来ることの意味を悟り、「継続は力なり」の言葉の意味も骨身にしみて分かったような気がします。
今頃になって本気でパン屋をやるんなら、何でもっと若い頃からその道で努力して来なかったのかと、思ってももう遅いですよね。
でも、いろいろ回り道して来たことも、きっと死ぬまでには何かのためにはなるに違いないと信じて、これからは「いつものように」を大切に生きて行こうと思っています。
告知情報
「カフェクラブの集い」 開催のご案内
6月3日(日) 午後2時から、時間の許す限り
参加費 お一人1000円
今回は、コーヒー VS 紅茶。
ウィスキーフレーバーのカフェ・ラテとマサラ・チャイの対決もお楽しみに。
「ふるさと会津 工人まつり」 出店のご案内
6月9日・10日の両日、会津三島町の生活工芸館前広場で開催される工人まつりに、「空色カフェ」応援出張カフェを開店します。
自家焙煎コーヒーとシナモンロール、スコーンをお召し上がりいただけます。
イベントや地理のご案内は、「生活工芸館のホームページ」をご覧ください。
また併せて「空色カフェ」のホームページもご覧ください。
食工房のホームページよりご案内
「パンだより・緑雨号」2007年6月号のPDF版を掲載しました。
ご覧いただければ幸いです。※ダウンロードのページへのリンク
ジンジャークッキー
食工房の焼き菓子には、たいてい何かしらスパイスワークがしてあります。
ジンジャークッキーは、名前からしてスパイス入りのクッキーですが、皆さんが思うほどクセのある風味ではありません。
よく「子どもに食べさせて大丈夫ですか?」と質問されるのですが、いわゆるジンジャー=ショウガの辛みはありませんので、小さい子ども達が食べても大丈夫です。
それより、ジンジャーの甘さを感じさせる香りのおかげで、砂糖控え目でも十分な甘さを味わった気分になれます。
甘い香りのするスパイスを使って砂糖控え目のレシピを考えるのは、健康志向に適っていますし、何より第一やっていて楽しい仕事です。
ジンジャー、シナモン、カルダモン、アニス、バニラ、ナツメグ、クローブなどを目的によって配合し使い分けています。
ジンシャークッキーでは、ジンジャー+シナモン少々、あとは秘密・・・です。
ラベルにも遊び心を
最近はパソコンとプリンターのおかげで、手の込んだカラーラベルも簡単にプリント出来ますが、元になるイラストはすべて連れ合いの手描きです。
以前は、一枚ずつ色鉛筆でワンポイント色差ししていたこともありましたっけ。
春と秋で、木の葉の色を変えたり、キャラクターの洋服の色を変えたり、いろいろ遊んでいましたが、仕事量が増えてからはそういう遊びが出来なくなってちょっとさみしい気がしています。
でもまたそんな遊びを復活させたいと思っています。
バスクの子守唄を聴きながら。
Illust by Machiko Aoki
食工房の作業場で、いつも音楽を流していることは前にも書きました。
パン生地にいい音楽を聴かせると、何となくパンの出来が良いような気がします。
早朝、こねあがった生地をホイロ(醗酵室)に入れると、いつも最初にかけるのは、バスク(スペインの一地方)の女性歌手Olatz Zugasti (オラーツ・ズガスティ)のblun blunka というアルバムです。
子守唄を集めたこのアルバムは、パン生地もお気に入りかどうか分かりませんが、私はとても気に入っていて、その中の9曲目がとても簡単な歌詞で曲も可愛らしいので、この曲は一緒に歌ったりします。
今まで全くなじみのなかったバスク語なので、発音がよく聞き取れませんが「アンマリシャンゴ アイタリシャンゴ ピーリンパーラン チャンチャンチャン」と聞こえます。
この文句をずっと繰り返すだけなんですが、いいですよ。
もちろん他の曲もみんな素敵ですけどね。
それから、余裕がある時はいつも曲に合わせてリコーダーを吹くんですよ。
そんな私を、「笛吹きパン屋」と呼ぶ知人もいます。
朝早くに、シャッターの閉まった店の中から聞こえて来る笛の音に、ご近所の方は気がついたでしょうか?
プレーンロール
コロコロと丸く膨らんだロールパン、フィンランド語なら「プッラ」ですね。
赤ちゃんみたいに可愛らしく出来るのは、きっと子守唄を聴きながら醗酵したからにちがいありません。
プレーンの名のとおり、中に何も入っていませんので、いろいろな食べ方が楽しめます。
真ん中に深く切り込みを入れて、小豆あんをはさめばアンパンに、ジャムをはさめばジャムパンに、その他何でも自在にアレンジしてください。
本日の食工房
今日は初めて、全く見ず知らずの方がインターネット上で食工房を見つけ、遠く新潟から場所を探し探し訪ねて来てくださいました。
いやー、驚きました。そしてうれしかったですね。
インターネットの影響力や使い方を、少し学んだような気がしました。
粉屋のダスティー
食工房ではライ麦の全粒粉を自家製粉しています。
何と言っても全粒粉は酸化が速いので、こまめに使う分だけ挽くようにしています。
粉挽きの時は、粉塵が舞うのでいろいろ工夫しているのですが、それでも作業が終わって見ると鼻の頭や頬に粉がついて真っ白で、いつも連れ合いや娘たちに笑われてしまいます。
そして私は決まって、「のばらの森の物語」に出て来る粉屋のダスティーを思い出します。
写真の製粉機は、もうかれこれ25年くらい使っているものです。
石臼ではありませんが、少し回転数を落として発熱を少なくして使っています。
いつもはライ麦専用ですが、炒り玄米を挽く時もあります。
また、たまにご近所の方に頼まれて、もち米を団子の粉に挽くこともあります。
ちなみにこの製粉機、モーターの入っている架台の箱は私の自作です。
ライ麦入り角食パン
自家製粉のライ麦全粒粉10%入り、繊維質を取りたいけど食感もそこそこに、という方におすすめのバランスの良い配合です。
トーストした時、白パンでは味わえない香ばしさと麦芽の風味が、いかにも食欲をそそります。
バターとメイプルシロップの重ね塗りで召し上がってみてください。これが一番のおすすめです。
マイブログ中間報告
あと何日かあるのですが、このブログを書き始めてから間もなく二ヶ月になります。
始める前は、更新は一週間に一回くらいと思っていたのですが、いざ書き始めてみると、書くことがあるうちは毎日書いた方がいいなと思いなおして、ずっと一日も休まずに書き続けています。
最近では、とにかく毎日一編を日課にしてどこまでやれるかやってみよう、という気でやっています。
ところで私の場合ですが、ブログを書くことは即ち公衆の面前、大道に立つのと同じと考え、緊張感を持って取り組むことにしています。
当初はいろいろ悩んで、匿名のコメントを受け付けない設定にしたり、コメントを公開しない設定にしたりしましたが、私の場合はそれでは意味がないと悟り、誰からでもコメントをいただき、原則すべて公開としています。
トラックバックに関しては、今一仕組みがよく分からないのと、ほとんどの場合特定のサイトへ誘導することやスパム目的だったりすることが多いので、無害と確認出来るもので、こちらの記事に多少でも関連のあるもののみ公開しています。
どんな方が見てくださっているのか分かっている方もいれば、全く想像のつかないところで知らない方が見てくださっているかも知れないのがインターネットの世界、私の発信する記事がほんの爪の先ほどでも、この世界の平和や私も含めた人々の幸せに貢献出来るようだったら、こんなうれしいことはないと思っています。
本日の食工房
今日は恒例、忙しい木曜日です。
実は、午後7時半を過ぎてまだ仕事が終わっていません。
今朝は5時前から始まっていますので、何時間労働になることやら・・・。
ペタペタ、ペタペタ!
何をやっているかと言うと、天板の上でクッキーの生地を成型しているところです。
これは「ロンサムパイン」という名の、松の実とエダムチーズが入っている塩味のスパイシークッキーです。
重曹と酢を使うベーキング法なので、写真では分かりませんが、とにかく急かされてやっています。
でもこんな一つ一つ、スプーンでペタペタ、ペタペタ形をつくるなんて非能率的なことをやっていては、実際のところ商売にはならないわけなのですが、それでもこの不定形なところがいかにも手づくりという感じで食感もいいので、他にこれに代わる方法を未だに見つけられません。
娘二人に手伝ってもらって三人で手間暇かけても一度に10袋分がやっとで、それ以上は二回に分けてやるしかありません。
食工房のクッキー類の中で、他にもう二種類「山の子クッキー」と「どろんこクッキー」がこの成型法です。
さてもうお分かりかも知れませんが、どろんこクッキーの名前の由来は、どろんこ遊びのようなこの成型法にあるのです。
この次は、「どろんこクッキー」のことを詳しく紹介いたしましょうか・・・。