習刊 コーヒー通信」カテゴリーアーカイブ

選別で決まるコーヒーの味

これまでに、コーヒーの味を決定付けるいろいろな条件について申し上げて来ましたが、今回はこれれもまた決定的に重要な条件として、皆さまに知っておいていただきたい項目です。


選別とは、言うまでもなく先日の「カフェクラブの集い」で、ご参加の皆さまが体験されたハンドピックのことです。
<参照>


もう何度も申し上げて恐縮ですが、コーヒーは農産物です。
当然のこととして、出来不出来が生じます。
同じ年度産の同じ生産者の作であっても、収穫された豆の状態がが全部揃っているわけではありません。
これはコーヒー豆に限らず、米麦、豆類、その他あらゆる農産物に共通の性質です。
どんな作物でも、必ず選別工程があります。
一方、コスト削減のために選別工程を省くこともあり、わざわざ無選別あるいは無選果などと表示して、消費者にアピールします。

しかし、コーヒー豆はそうは行きません。


選別の対象となるものを欠点豆と言いますが、欠点項目は13項目にも及びます。
そして、必ずしも生産地で十分な選別が行わるとは限らず、生産地や銘柄によって、欠点混入割合は大きく異なります。
また、保管中に管理が悪くて劣化した場合は、新たに欠点が生じます。

厄介なのは、きれいに選別されていても風味に劣るものがあり、逆に選別不完全なものの中にも風味に優れたものがあることです。
もちろん後者の場合、こちらで再選別した上での話しですが。


コーヒー豆の場合、欠点豆は残しておいて差し支えないというものではなく、確実に風味に悪い影響が出ます。
従って、選別の精度が品質つまり風味の良し悪しを決定付けます。
悪いものは確実に取り除き、且ついいものまで落としてしまわないためには、相当な熟練を要します。
その場合、米麦や豆類、またその他の農産物の状況に経験があるとないでは、選別の際の目利きに大きな違いが出ることは間違いありません。


ちなみに、コーヒー豆の品質に関して、ウォッシュド(水洗式)の方が有利とされ現在の主流ですが、私個人の感想としては、ナチュラルあるいはサンドライと呼ばれる天日乾燥方式の方が、好みにあっています。
ただし、ナチュラルのものは天候の影響を受けやすく、品質にバラツキが生じるので、そのへんは覚悟して付き合わなくてはなりません。

食工房では現在、ナチュラルが3銘柄(いずれもブラジル産)、ウォッシュドが3銘柄(ペルー、グァテマラ、ブラジル産)です。
選別にかかる手間暇は、ナチュラルの方が3~8倍くらい多くなっています。


もう一つ、基本的にほとんどの欠点は生豆の状態で発見していますが、焙煎してから炒りムラやその他の異常となって現れるものが若干あり、焙煎後の選別も欠かせません。

「おいしいコーヒーの真実」から見えて来る、・・・

「おいしいコーヒーの真実」から見えて来る、世界経済の構図そして日本の農業の現実。

先日来、映画「おいしいコーヒーの真実」を見て、改めて気がついたことがあります。

それは、この映画の中でも語られている、1989年にコーヒーの国際価格協定が破綻しコーヒー豆の価格が暴落した前後、先進国(特にアメリカ、日本)ではバブル経済が始まり、一方開発途上国、中でもアフリカ諸国の貧困が一層厳しいものになったことです。
また、1990年以降コーヒーの売り上げ高が、それまでの年間300億ドルから800億ドルに増えたという事実。
生産者価格が暴落したのに、コーヒーの売り上げは伸びたのですから、間で商売している者は大儲けしたということになりますね。
これまでにも申し上げて来たように、コーヒーを生産する国は貧しい国、コーヒーを飲む人がいる国は裕福な国、1990年前後を境に、この構図がいっそう際立つことになったと言えそうです。

この頃からでしょうか、日本でも、ドトールやスターバックスなどファーストコーヒーと呼ばれるコーヒーショップを見かけるようになったのは・・・。

そして最近のコーヒーを巡る動向を見ると、差別化が進んで価格にものすごく大きな格差が生じています。
独自の営業作戦が成功した一部の産地や生産者は良かったと思いますが、注目度の低い産地や銘柄は品質が良くても報われないことが少なくありません。
そして、そういった隠れた逸材を探し回って掘り当てて来るのが、バイヤーたちの腕の見せどころであったりするわけです。

それはそれでいいのですが、今コーヒービジネスに群がり、次々と儲けのネタを創り出す商売人たちのやり方に、私は少々辟易しています。
消費者には、おいしいコーヒーを出来るだけ安く提供し、生産者には労働に見合った、また品質に見合った正当な報酬を支払うこと、間の仕事は出来るだけ省いて最低限の利益で奉仕すること。
これが業者に課せられた社会的使命だと、私は思います。
そうでなくては、この世界は平和になんかなりませんから・・・。


さて約20年の時間差で、今この日本で起こっていること。
それがお米の値段の暴落です。
今年は、一俵60kgが7,000円とも6,000円とも言われています。
20年前には、22,000~25,000円はしていたコシヒカリ玄米の価格です。
1/3、1/4になってしまって、これでは生産コスト割れです。

自由競争にさらすのはいいけれど、地域間の生産現場の実情を無視したのでは、格差が広がるだけです。
国際間ではその傾向がなお強く、日本の農民は意欲を失うばかりです。
どこか外国の大金持ちに、特別な価格で直取り引きしてもらわないと生き残れない現状になりそうな・・・。
すでに中国で、日本の米が高値で取引されているそうで、日本国内よりもいい商売になるのだとか!?
それはまさしく、世界各地のコーヒー生産者の現実と重なりますね。


経済の真の目的は、物と物の等価な交換をスムーズに運ぶことにあるのであって、決して富の偏在と貧困を作り出すことには無いはずだと思うのですがいかがでしょう。


  おしらせ


  8月30日(日) 午後2時より  「カフェクラブの集い」を開催します。

今回のテーマは、コーヒー生豆のハンドピックです。

「おいしいコーヒーの真実」のDVDも見られます。

参加無料です。(コーヒー1杯付き)

参加ご希望の方は、ご連絡ください。
当日の朝まで受け付けています。

おいしいコーヒーのいれ方、再び

おいしいコーヒーのいれ方(淹れ方)と題する情報は、それこそ数えきれないほど沢山流布されています。
どれもそれなりに説得力を持って響いて来るのですが、果たしておいしいコーヒーの真実はどこに・・・。


さて、食工房でもこれまで度々、コーヒーの抽出についていろいろとご説明申し上げて来ましたが<参照>、今回は最も一般的に使われているペーパーフィルターについて、科学的にもう一歩踏み込んで解説してみたいと思います。


ご存じのようにペーパーフィルターは、ドリッパーと呼ばれる器具にセットして使います。
抽出量(人数分)に応じて大きさと容量が決まっており、フィルターとドリッパーは、適合するものが必ずセットになっています。



カリタ 103 4~6人用 ドリッパー


写真は、広く出回っているカリタ式のドリッパーです。
安価で一般的なプラスチック製のもの、またプラスチックに不安を感じる方には、ちょっと値が張りますが陶製のものもあります。




この形状や出っ張りの付け具合には、沢山のノウハウが詰まっているはず。


ご覧になって分かるとおり、内側には筋状の出っ張りが付けられています。
この筋状の出っ張りは、実はとても重要な役割を果たしています。



この次、実際にコーヒーを抽出している時の様子を、動画に撮りたいと思っています。


写真は、ドリッパーに適合するペーパーフィルターをセットして、水で濡らしたところです。
水に濡れたペーパーフィルターは、ドリッパーの壁面にくっつこうとしますが、筋状の出っ張りがあるため壁面から離れて隙間が出来ています。
くっついているように見える部分にも、実は毛細管現象で水がたまっています。
抽出時に、コーヒー粉と湯で満たされた状態でも、この隙間は幾分狭くなるものの保持されています。
ここが非常に重要なポイントです。
もし、この筋状の出っ張りがなく、のっぺりとした平面だったらどうでしょうか。
ペーパーフィルターは、ペッタリと壁面にくっついてしまいます。
フィルターを通り抜けたコーヒー液は、壁に当たって行き場がありません。
穴の開いている底の部分のみが出口ですから、そちらに向かって圧力が集中し、非常に抜けが悪い状態になります。


ドリッパーは、単にペーパーフィルターを保持するだけが役割なのではありません。


筋状の出っ張りによって生じた隙間、つまり細い管の中では、重力の法則に従って落下する力と、毛細管現象によって留まろうとする力のバランスによって、抽出速度が速くなり過ぎないように調節されるのです。
当然、ペーパーフィルターのコシの強さや繊維の目の粗さも、デリケートに影響します。
そのメーカーの専用のペーパーを使うよう推奨するのにも、一理あるというわけです。
この筋状の出っ張りの高さと間隔は、開発者のノウハウの結晶だろうと想像します。



ネルドリップについても、触れないわけには行かなくなりました。


ところで、ネル(布)フィルターの場合だと、フィルターはリングで上端が固定されているだけで、空中に吊り下げられた状態です。
フィルターを通り抜けたコーヒー液は、自由空間に解放されることになりますから、抽出速度は主にフィルター自体の通過抵抗によって決まります。


紙も布も同じ一重のろ過装置だと思っていましたが、動作のメカニズムはかなり違うものだということが分かります。


さて、このような基本的物理的メカニズムを理解しておけば、あとはそれをどう活かすか、それは自分次第ということになりますね。


また機会を改めてこの次は、ろ過のメカニズムに迫ってみたいと思います。

いい仕事の条件


昨日、今日の二日間の仕事。


私、コーヒーを商売にしている手前、日ごろからコーヒーに関する情報を仕入れるためには努力を惜しみません。
で、つい先日、ネット上で「コーヒーは、体にいい飲み物。」という記事がいくつか目に留まりました。
その内容は、すでに少し前から言われていたことですが、カフェインやクロロゲン酸などの化学名を引き合いに出して、それらの効能を謳っているのですね。
集中力アップとかリラックス効果とか、体脂肪燃焼を助ける、発がん抑制効果、その他いろいろ。
いいことずくめのコーヒーという論調です。


その一方世の中には、コーヒーは体に悪いという説があって、私もよく知っているのは、コーヒー豆の焦げた成分の中に胃がんを引き起こす物質があるというものです。


だからと言ってどうなんでしょう。
諸説に動かされて、コーヒーの飲み方が変わるということがどの程度あるのかないのか分かりませんが、体にいいからと言って、いくらでも沢山飲めば飲むほど効果が上がるわけはないことぐらい、誰だって分かります。

逆に、コーヒー程度に発がん性のある食品は、探し出せばもうキリなく出て来るでしょう。
そんな理由でコーヒーだけを敬遠することは、全く意味がないと思えます。
そのせいかどうか、コーヒー業界誌はこうした話題を本気で取り上げることはありません。


今、コーヒー業界が血道を上げているのは、コーヒー豆の品質の差別化と新しい販売形態の構築です。
焙煎技術の革新も重要な課題と位置付けられています。
業界の話題の核心は、つまるところ売り上げです。
全体としてはコーヒーの需要が伸びている状況の中、焙煎業者はどんどん増えていて、もうすでに凌ぎを削る状況が生まれています。


さて、そんな状況のコーヒー業界に対してアウトサイダー的スタンスの私は、一杯のコーヒーがくれるもの、その満足感は、むしろ精神的なものの方にウェイトが大きいと思っています。
お客さまに満足していただくためにコーヒー屋がしなくてはならないこと、それは甚だ抽象的且つ月並な言い方になりますが、「心を込める。」ということに尽きると思うのです。
また仕事に対する意欲も、幾らになるから・・・と、本当はそんなところから出て来るものじゃないとも思います。
売り上げは単なる結果だと思うのですね。


目には見えない込めたものが、炒り上がったコーヒー豆という目に見え形あるものに凝縮され、お客さまの下で一杯のコーヒーとなって口に入れられた時、再び目に見えない何かに還元されて召し上がった方の心を満たす、そういう成り立ちだと思っています。

ですからそのためにコーヒー屋は、心が込められる自分自身のコンディションに対して、いつも心がけを持っていなくてはならないのじゃないか、それは人生の過ごし方にまで関わって来るはずだと。
いい仕事というのは、つまりそういうことなんじゃないか、そんなことを考えるようになったのも、そろそろ還暦が近づいて来た歳のせいかなと思う、今日の私です。



いつものコーヒーの風景です。これさえあれば・・・


先ほど、コーヒー焙煎が終わりました。
合計約16kg。
コーヒー専業なら、全然大したことのない量だと思いますが、食工房では滅多にない量です。
おいしいコーヒー、お届けいたします。

差別化の果て

物が豊富になると、売れなくなります。
それが経済社会の原則ですね。
そこで商売人たちは、いろいろと手を考えるわけです。

一つは、同じものなら一円でも安く売って数で稼ぐ。
あと一つは、同じものでも質的な違いを主張して、(つまり差別化ですね。)一円でも高く売る。
この二つのどちらかになります。
それが段々エスカレートすると、物の値段は高い安いの両極端に偏って行きます。

コーヒーのような嗜好品の世界では、差別化のネタをいくらでも見つけることが出来ますから、差別化による付加価値は、全く途方もない所まで登りつめます。
昨年このブログでも取り上げた、100g7350円のコーヒーの話題<参照>は、いまだに記憶に新しいところですが、今年産販売の企画の新聞広告を少し前に私も見ました。
そうかと思えば、スーパーの安売りコーナーでは、200g3缶で1000円のコーヒー豆(挽豆)が山積みされています。
そしてさらにランク落ちしたものは、産業廃棄物並みに扱われて、一般消費者の知らないところで加工品になって行きます。

多分、大方の生産地では、消費地でそこまで価格差が生じていることなど知る由もないでしょう。
本当に良いものが高く売れて、その分が生産者にストレートに還元されるなら、それはそれで結構なことだと思います。
しかし現実、価格の決定権は、流通業者と焙煎業者など間に立つ者たちの手中にあります。

かく言う私も、その立場にある一人には違いありません。
自分のコーヒーを認めてもらうために、差別化は避けて通れない一つの手法として、この私も使っています。
ただし、そこには必ず明確かつ消費者の方に納得していただける理由があること、これだけは守りたいと思っています。
確たる根拠も無くでっち上げた差別化は、仮に一時的な利益を生むことがあるとしても、いずれ必ず業界全体の信用を大きく損なう元になりますから。

そしてやはり、一番に考えたいのは生産地のことです。
我々が取っている差別化という手法が、生産地にも良い刺激となって、質の高い生豆の生産に意欲が増す方向を見つけなくてはならないと思っています。


そんな意味合いも込めて、いつか皆さま方に、生豆の選別体験をしていただくイベントをやってみたいと思っています。

マイコーヒーロースト

食工房の自家焙煎コーヒー豆は、いわゆるコーヒー焙煎機と呼ばれる専用の機械ではないものを改造して使っていることは、前にも申し上げたと思います。
多分皆さんご存じの、ポン菓子とかバクダンあられなどと呼ばれるものを製造する、あのドーンと大きな音がする機械です。
それをどんなふうに使っているかは、企業秘密に関わりますので詳しくは申し上げられませんが、実は最近、このやり方が意外に功を奏しているのではないかと思い始めています。


 


コーヒー焙煎には、実際のコーヒー焙煎機に採用されている幾つかの方式があって、それぞれ長所がありまた欠点もあります。
それぞれに改良が加えられ、新しい技術も盛り込まれていますが、それでもどの方式が一番ということは一概には言えません。
それで我がポン菓子焙煎機はと言うと、それらのいずれにも該当しない方式になっているのですね。



コーヒー焙煎の方式は、大きく直火式と熱風式の二通りに分けられます。
直火式は、メッシュあるいは多孔鉄板製のドラム(焙煎窯)の中で、コーヒー豆が回転撹拌されているところの真下に熱源を置き、たいていはガスあるいは炭火ということもありますが、炎が直接豆に当たる構造です。
火が直接豆に当たるので、火力の調節を誤ると表面だけ焦げて芯残りになってしまう危険がありますが、上手に調整すれば焼きはしっかり入るので香りの高いローストに仕上がります。

対して熱風式は焙煎窯の外に熱源があり、そこで生成された熱風をブロワーで吹き込んで過熱します。
炎は当たらないので温度管理もやりやすい半面、いつも強い風が当たっている状態なので、せっかくのロースト香が幾分損なわれてしまうことは、どうしても避けられません。
このため、出来るだけ短時間で焙煎が完了するような温度設定や圧力設定が求められます。


他に、両者の良い所を取り入れた半熱風式と呼ばれる方式や、過熱蒸気を使って高温高圧下で超短時間焙煎を可能にする方式も開発されています。


 


で、我がポン菓子焙煎機はと言うと、直火式のように熱源は真下ですが、ドラムは鋳鉄製で孔は開いていませんので、炎は豆に直接当たりません。
また開口部は投入口一か所のみですから、煙の抜けも良くありません。
それらの欠点を使い方でカバーして、逆に長所に出来るように計らっているのです。


実はこの他に、焙煎が完了した豆はすぐに冷却しなくてはなりませんが、これにもいろいろとノウハウがあります。
これに関しても、私のやり方は全く独自の方法です。


最近、店頭で注文を受けてから短時間で炒り立てのコーヒー豆を提供する店が見受けられますが、食工房では焙煎は二度焼きしていて長時間を要するため、そういうサービスはしたくても出来ません。
良くも悪くも、大変独創的なコーヒーになっている思っています。



食工房おいしいブレンド
別名「いりむらブレンド」

本当は、焙煎度の違う豆をブレンドしています。


あとは、皆さんが実際にお召し上がりになって、お好みに合うかどうか、そこにかかっています。
そこのところ幸いにも、長年にわたり少なからぬ方にご好評をいただいています。
なお今後、さらに研究していっそうおいしいコーヒー豆を提供出来る様、努力したいと思っています。
どうぞよろしくお願いいたします。

アイスコーヒー


そのままブラックでも十分イケますが、ガムシロップや
クリームを入れても、さらにおいしいアイスコーヒーになります。


 


暑くなって来ると、とたんに人気が出るのがアイスコーヒー。
とは言え、「夏でもコーヒーはホットに限る、だってアイスコーヒーは不味いんだから。」と仰るコーヒー通の方も少なくありません。

いや確かに巷のアイスコーヒーは、ガムシロップでコッテリ甘くしなければ飲めません。
どうしてあんなに真っ黒でやたらに苦くて、後味も最悪なんでしょう・・・。
はっきり申し上げて、それはもう豆が悪いのです。


 


さてさて、ここで本当においしいアイスコーヒーの淹れ方をお伝えいたしましょう。


 



左がフルシティーロースト(深炒り)、右はミディアムロースト


先ず、豆は食工房のオーガニックコーヒー・コチャパンパ/フルシティーローストをお勧めいたします。


 



挽きは細目ですが、決して微粉になってしまわないように。
ちゃんと粒度の出せるミルで挽くのがベスト。


 



ペーパーフィルターで抽出します。

コーヒー豆の粉を入れる前に、必ず白湯を通しておくことをお忘れなく!


おいしいコーヒーの淹れ方 <参照>


 



豊かな泡立ちは、スッキリとした嫌味のない
コーヒーが抽出されるための、必要条件です。


アイスコーヒー用には、温度が高めの湯で抽出します。
ゆっくりと、少し濃い目になるよう、注ぐ湯の量を加減します。
3分セオリーは、ここでも同じです。



抽出が終わったコーヒーは熱いうちに、氷を満たしたグラスに注ぎます。

氷の上に流しかけるようにして、熱いコーヒーを急冷するのがコツです。

濁りのない透明なコーヒー液が得られます。


 


この時、大方氷が溶けてしまいますので、いっぱいに注がないでおいて、最後に氷を足します。
色が薄くて心配になると思いますが、大丈夫!
一口召し上がれば、すぐに納得が行くはずです。
何より感激するのは、ちゃんと香りが立ち上がることです。
後味にさえ、心地よいロースト香が残ります。



ストローが透けて見えている様子にご注目!


ペットボトルやパック詰めされた既製品のアイスコーヒーとは、はっきり別のものだということがお分かりいただけると思います。

ちよっと手はかかりますが、それだけの価値は十分。
ぜひぜひ、お試しください。



食工房のオーガニックコーヒー・コチャパンパ/フルシティーロースト

  100g 450円にて発売中

再び、休息の大切さを・・・

良い仕事をするためには、気力と体力の充実が求められます。
そのための健康管理です。
食べること、眠ることは基本中の基本ですが、それともう一つ、人はそれぞれ自分の中に泉があって、その水が何かを為すエネルギーになっていると例えることが出来ます。


湧いてくる以上に汲み続ければ、やがて底をついて枯れてしまいます。
泉の水が豊かであるためには、自らの内に木を植え森を養っておくことです。
そして草花を丹精し、緑豊かな庭を造ることです。
そうすれば、そこにはいつもきれいに澄んだ水が、こんこんと湧き出るでしょう。
それが出来る機会は子ども時代と、あと一つは休息の中にこそあると思う私です。



アジサイは、土壌によってデリケートに色合いが変わるらしいですね。
私は、秋の空のような青いのが好きです。ここのはちょっと色が薄い。



青い色の花って、案外少ないのです。アジサイ、ツユクサ・・・


昨日も今日も、いろいろやってやり過ぎかなと思える毎日。
コーヒー焙煎を途中にして、フラッと雨の中へ傘をさして散歩に出かけました。
ほんの15分間くらいの小休止。
きっとアジサイがきれいだろうと思って、カメラを持って行きました。
ここの集落の人たち全員(もちろん私も入れて)で手入れしている国道沿いのアジサイは、総延長500m余。
今ちょうど次々と咲いているところです。


 



赤いノコギリソウと緑のコントラストがドラマチック。元気が出ます。


一回りして家の前まで戻ったら、庭の草花もにぎやかでした。


 



アストロメリア



長女の誕生日に苗を買って以来、ずっと自分で世話をしているホワイトクリスマス

山暮らしをしていた場所から、掘り上げて持って来ました。


お天気のいい日の、はつらつとした花も素敵だけれど、雨に濡れそぼった花も、また別な趣がありますね。


散歩の後、コーヒーがおいしかったのは言うまでもありません。


 


「パンだより 44・七夕号」 公開しました。

<こちら> からご覧いただけます。

ブラウニー、新食感


新食感、食工房のブラウニーです。


おいしいコーヒーというのは、砂糖もクリームも必要なく、ただブラックで飲んでも十分満足出来るものですが、そこに良質の甘みと香りの備わったお菓子が少しあれば、もうこれ以上の満足はありませんね。


ところでカカオと言えば、コーヒーと並んで嗜好品の代表格。
互いに似たもの同士でありながら違った個性を持ち、そして取り合わせればこれまたとてもいい相性という、コーヒーとカカオの不思議な関係です。
そのカカオから造られるのが、ご存知のとおりチョコレートとココアです。
そしてチョコレートもココアも、お菓子の材料としてなくてはならぬものです。

前置きが長くなってしまいましたが、チョコレート菓子の傑作の一つ、それがブラウニーというわけです。
このブラウニー、造り方は至って簡単そうに思えますが、やって見るとアレンジの巾が広く、案外奥の深いお菓子であることが分かります。


食工房のブラウニーは、高カカオ系と言われるカカオを沢山使うタイプです。
でも、カカオ特有の渋みやクセのある香りは、全然と言って良くらい気になりません。
文旦ピールの柑橘系の香りとバニラと、そして秘密のスパイスワークが合わさって、カカオの風味のいいところだけを上手く引き立てているからです。

おかげさまで、発売以来ご好評いただいて来ました食工房のブラウニーですが、最近、食感が少しかわったのにお気づきでしょうか?
実は、また一工夫しました。

材料のミキシングの順序を一部変更し、焼成温度と時間も再検討し、若干調整しました。
その結果、以前のしっかりとした歯応えのある食感に比べて、モッチリとした柔らかい食感になりました。
それぞれお好みがあるかと思いますが、ナイフで切った時に崩れにくくなっている点は、好ましいと思っています。

新食感のブラウニー、ご賞味いただければ幸いです。

コーヒーを飲みながら・・・

あなたは、コーヒーを飲みながら、何をしていますか。
コーヒーや一緒に出されるお菓子などを味わうことに、集中しているということもあるでしょう。
でも、たいていの場合、何か他にしていることがあるのじゃないでしょうか。
新聞雑誌、テレビ、インターネットなどを見る、あるいは読書文筆、また何か考えを巡らせるということもあるでしょうね。

近頃すっかり肩身の狭くなった喫煙ですが、一杯のコーヒーに一服の紫煙というのは、これも一種お似合いの風景かも知れません。
40年近く前、うんと若かった頃の私にも、コーヒーと煙草の煙で至福の時間を味わっていた時代がありました。


ところで前にも申し上げたと思いますが、コーヒーの香りにはリラックス効果があるそうですね。
一方、コーヒーの微量成分の代表であるカフェインには、覚醒効果があります。
つまりコーヒーを飲んだ後は、ゆったりした気分の中で頭が冴えている状態だということになります。
自ずと、頭を使うのに都合のよい環境が出来ているのですね。
道理で、コーヒー片手に突然いいアイディアが浮かんだりするわけです。


 



コーヒーに生クリームが私の定番
今日は、アプリコットケーキが付きました。


今日の私は、午後のコーヒータイムに、届いたばかりのミニコミ紙を拝見していました。
「じねんと」というこのミニコミ紙は、奥会津の昭和村の方が発行している、なかなか秀逸な読み応えのある紙面が魅力です。

そうしたら、最後のページの最後の一角に、「コーヒー」の文字があって目が留まりました。
曰く・・・「毎朝、A店と食工房のコーヒーを楽しんでいるが、違いが今一分かりませんが・・・」
うーん、微妙ですねぇ。

Sさん、自嘲的に「俺は違いの分からん男」だと茶化して笑いを取ろうとしておられるのか。
それとも、A店も食工房も甲乙つけ難いと、褒めてくださっているのか。
まあいずれにしても、同じ味がするのだったら、値段が安い方がいいですよと申し上げるしかありませんね。



  「じねんと」

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