日別アーカイブ: 2010年6月8日

現状維持、さらに縮小維持

一昨日の「土とITを活用せよ」に絡めて、また別な角度から私たちの未来を考えて見ました。

この前も申し上げたように、私たちの社会と言うか世界は、もう長いこと拡大の一方向に進んで来ています。
特に、産業革命後のここ二百年余りの間はその進み方が加速度的で、とうとう行きつくところまでたどり着いてしまった感があります。


人類にとって、安定した現状維持の状態を保ち続けることは、果たして不可能なのでしょうか。
否、そうではないと思います。


有史以前の先住民と呼ばれる人々の時代は、人口の増加はほとんどなく(今に比べれば、と言う話しです。)、資源の食い潰しも気にするほどのことではありませんでした。
言ってみればそこには、現状維持型の社会モデルがあったのですね。


私たちはその痕跡を、今でも世界各地に点在している先住民系の人たちの暮らし方に見ることが出来ます。


果たしてそれがそのまま、人類にとって理想の社会モデルかどうかそれは分かりませんが、一方文明の勃興そして産業革命への潮流も、とてつもない人類社会の拡大と様々な恩恵をもたらしたことは確かとは言え、それが今や行き詰っているわけです。

今の私たちの社会は、拡大を志向しなければ維持出来ない仕組みになっています。
人口が減り始めたら、とうていそれは維持出来ません。
ならば、そこでまた人口を増やす策を練るよりも、いっそ自然減を受け入れながら緩やかに縮小しながら社会を維持する方法を考えたらどうなのでしょう。


産業の構造、経済の仕組み、政治の仕組み、ありとあらゆる分野で見直しが可能だと思います。
しかしそれを可能にするためには、私たち自身の欲望も縮小させなくてはなりませんから、多分それが一番難しいかも知れませんね。


そういうことがらに対して昔は、神々があり、掟があり、長老やシャーマンと呼ばれる人がいて導きをしていたのですね。
今なら何でしょうか?やはり科学でしょうね。
そして真に科学的であるということは、案外直感や霊感と呼ばれる世界と一致していますから、あとは私たち自身の「分かっていることに従う」かどうかだけの問題かも知れません。


どうも話しが回りくどくなってしまいますが、仕方がありませんね。
この問題、最後は、私も含めて誰もが抱えている自己矛盾がテーマになりますからね。

でも、縮小維持の社会って、進むほどにしだいに気持ちが楽になって、案外素敵な社会なんじゃないか・・・、直感的ですけどそう思える私です。