今週のコーヒー通信は、食工房の自家焙煎コーヒー豆を使っていただいているお店の一つを紹介します。
と言っても、全部で3軒しかありませんが、貴重な3軒のうちの一つ。
残る2軒はすでに紹介済みですね。(記事へのリンク)
さて「けむりの木」は、冬の時期に訪れると良く分かりますが、マキストーブを焚いていて、煙突から煙がたなびいています。
お店の名前は、実はそれとは全く関係なくて、「けむりの木」と呼ばれる植物を、オーナーがとても好きだということに由来しているそうです。
先ずとにかく行って見て、羨ましいようないい場所にあります。
建物もお店の中も、良くマッチした雰囲気で仕上げられていて、食工房の廃物利用・手作りの素人っぽい雰囲気とは違う、質の高さを感じます。
まあ、それぞれの良さではありますが、「けむりの木」はなかなかいい感じです。
そして、オーナー(女性)のメニューに対する研究熱心さも、話しを聞いていて面白いです。
うちの豆を使い、専用器具を使わないで、全くアバウトなやり方で入れてくれた水出しコーヒーの風味には、ちょっとショックを受けました。
食工房でも水出しコーヒー、研究してみようかなと思ったほどです。
焼き菓子も、食工房とは違った工夫が凝らされていて、新鮮でした。
自家菜園もやっているので、料理に使う野菜やハーブは、これからの時期はほとんど畑から取れたものです。
こんな個性のある小さなお店が、沢山あちこちに点在するようになれば、必ずその地域は活気が出て来るはずと私は思います。
★けむりの木の場所とお店情報は、こちらのリンクでご覧ください。
お知らせ
「食工房のパンだより」2007年7月盛夏号のpdfファイルを、食工房のホームページ・ダウンロードのページにアップしました。
投稿者「mikio aoki」のアーカイブ
地球は動いている
今日は定休日、このところ少しオーバーワーク気味だったので、朝は思い切り寝坊しました。
そして、久しぶりにまた河原へ・・・。
先日は大雨で増水していましたので、その後河原の様子はどんなだろうかと見に行ったのです。
河原の大石に作っておいたマスクは、当然のこと全部顔なしになっていました。
そこでまた思い思いに顔を作り直して来ました。
それより驚いたのは、河原の様子がずい分変わっていたことです。
全体として見ればそれほど大きく変わったわけではありませんが、部分的に見ると今まで河原だったところが流れの底になっていたりして、一体どれほど大量の土石が移動したのだろうと、水の力、自然の営みの巨大さを想わずにはいられませんでした。
そうです、一見不動のように見える大地も、とてもダイナミックなのですね。
「地球は動いている。」今日はそれを実感しました。
7月になった今でも、所々白く雪が残っている飯豊の山も、何十万年あるいは何百万年後には、なだらかな丘陵地帯になっているのでしょうか。
今日は用があって出かけましたが、車中ずっと、何万年前から何万年後といった現実離れした時間を想像しながら、会津の風景を眺めていました。
晴耕雨茶
今日はしとしと雨の降るお天気、お客様も出足をくじかれて開店休業かと思っていましたが、意外にも次々とご来店いただきました。
おかげさまで今週は、パンも売れ残りなく明日の定休日を迎えることが出来ます。
昨日のブログに紹介した若い研修生たちも、雨の中をお茶飲みに来てくれました。
相前後して日頃から親しくしている方々が次々いらしたので、計らずもカフェクラブの集い状態になりました。
晴耕雨読もいいですが、雨の日にお茶を飲みながらコミュニケーションもまたいいですね。
皆さんに、ほんの一時でもこんなゆったりした時間を過ごしていただくのが私たちの目的ですので、今日は日頃の願いが叶った思いです。
ちょうど私のPCサポーターのお一人も見えましたので、厚かましいお願いをして、先日やりかけのバックアップの設定を完了させることも出来ました。
今日は、頭が下がりっぱなしの私です。
皆さんありがとうございました。
農業志願
私は、以前から農業志願あるいは田舎暮らし、あるいは自給自足の生活を志向する人たちに、度々出会って来ました。
我が山都町には小川光さんという方がいて、大変積極的に農業志願の若者を、自分の農園の研修生として受け入れています。
今年も数人の農業志願の若者が研修中です。
さて、農業の大切さは今さら言うまでもないと思いますが、一方で日本の農業の置かれている現状は大変困難な状況であるのも確かです。
それは、大方の既存の農家の子弟たちが後を継がない選択をしていることからも明らかです。
そこへ、都会から農業の現実などおよそ知らない若者が次々とやって来て、大胆にも次々と入植するのを、私はここ20年くらいずっと目の当たりにしています。
かく言う私も、阿武隈の山中で真似ごとをやっていました。
成功した人もいれば、挫折して離農してしまった人もいます。
それぞれ理由は様々ですが、そもそもこの国の経済社会の仕組みは、農業には厳しい環境だと思います。
そう言うと、農家は優遇税制と補助金で甘やかされているじゃないかという意見も出て来そうですが、現実がそんな甘いものではないことは、側で見て来た私にはよく分かります。
ましてや自分の土地を持たない人が、これから農業を始めようという時、一体どんな道があるのかと思います。
農業志願の若者の現状にもいろいろあって、今は、その生の感想や意見をブログやホームページで見聞することが出来ます。
皆さんにもぜひ見聞していただきたいと思います。
この若者たちが何十年か先に、日焼けした顔で「農業やってて良かったですよ!」と言ってくれるような世の中になってなかったら、もうこの国もおしまいだと私は思っています。
参考リンク
こみけんぶろぐ 現在研修中の若者のブログ
小川農園のホームページ 研修生が作ったホームページ 他にオフィシャルページもあり
akiraとnaoの田舎暮らし 入植準備中の若者夫婦のブログ
幡谷自然農園日記 入植14年のベテラン農家
とりのさと農園 入植25年の大ベテラン、草分け的存在
あるがまま舎 九重町 自給的暮らしを目指して活動している方のブログ
バックアップ
デスクトップ用 3.5インチハードディスク
私はパソコン(以下PCと略します。)に触り始めて2年半くらいで、まだまだ初心者です。
でも、店のお客様の中に高度な専門知識を持った方が何人かいて、いつも力を貸してくださるので、大変助かっています。
すでにもう何度も、貴重な勉強をさせていただきましたが、その知識を私よりもっと初心者の方に役立てていただけるかも知れないと思い、これはと思う情報を時々掲載して行きます。
お役に立てれば幸いです。
前置きが長くなりましたが、今回はバックアップについてです。
PCは大変複雑な構成の機器です。
部品の中の一つにハードディスクというものがあります。
PC上のすべての情報を記憶しておく場所です。
ほとんどが純粋な電子部品で成り立っているPCの中で、ハードディスクだけは物理的機械的仕組みで出来ています。
高速で回転する円盤とスキャンするためのヘッド、それを動かすためのアームが主たるパーツです。
と言うことは、時間の経過とともに確実に消耗していつかは壊れるということです。
事実、回転数の速くなった新しいハードディスクは、だいたい二年くらいで寿命だそうです。
そのハードディスクには、自分が作成した文書や画像、音声などのデータがいっぱい詰まっています。
また、システムそのものを動かすためのOSと呼ばれる情報もアプリケーションと呼ばれる情報も、とにかく全部ハードディスクの中にあります。
もしハードディスクが故障したら、大切なデータを取り出せないばかりか、システムそのものを作動させることも出来なくなります。
そこでバックアップの必要が出てくるわけです。
ところがこれがなかなか厄介で、自分で作成したデータはCD-Rなどのメディアにコピーしておけば良いだけのことですが、OSやアプリケーションデータと状況に応じて施してきたカスタマイズ情報を含むシステムデータは、一度失われると元に戻すのは至難の技です。
しかもシステムデータは、簡単にコピー出来ないのです。
データの安全ということを重要視するなら、最低でもハードディスクを二つ内臓出来るデスクトップタイプPCにして、システムまで含めたバックアップ体制をとっておくことです。
最近は、最初からそういう設定になっているPCも販売されていますから、これから先PCを購入する方はそういう条件も考慮したら良いと思います。
ちなみにノートPCは、スペース的にハードディスクを複数内蔵出来ません。
ノートPCの場合、バックアップの考え方はちょっと違ってくるみたいですが、私は詳しいことは調べていません。
さて、いま私がやっているのは、二つ目のハードディスクを増設して、そこに常時システムデータまで含めたデータをバックアップする仕掛けを作ることです。
一つ目のハードディスクが壊れた時は、すぐに二つ目が代わりをして短い時間で復旧可能となります。
そして、壊れた方を取り替えてまた同じ設定を作れば、ずっと安全性を維持出来るというわけです。
よく知られている方法として、RAID1というシステムがあるのですが、私は市販のバックアップソフトを使うことにしました。
ネットジャパンというところが出している「スタンバイディスク」というソフトです。
まだこれから設定するところなので、詳しいことはネットジャパンのホームページを見てください。
なかなか良く出来たアプリケーションだと思っています。
実はこれに先立ってファイルシステムの変換もやっているのですが、こちらはまた別な機会に説明することがあるかも知れません。
いずれにせよ、仕事上でPCを使う方はなおのことバックアップについてはよく研究しておくことをおすすめします。
参考資料へのリンク
ハードディスク
RAID1
スタンバイディスク
楽器屋DON
会津に引っ越して来てしばらく経った頃でしたが、私と同じ高知県出身の人が楽器屋をやっているという話を耳にしました。 ところでDONのマスターと話をするのに、二人とも土佐の人間なのにまだ一度も土佐弁が出ないのです。
この会津に、私の他にも土佐の人間がいたのがうれしかったし、おまけに音楽好きの私は、その時からずっと気になっていたのです。
それが、ここ何ヶ月か前にある方のお引き合わせで、パンのご注文をいただき、配達方々初めてお目にかかることが叶いました。
それ以来、パンのお得意様にもなっていただき、私としては、これでちょくちょくお邪魔する口実が出来て喜んでいます。
今日も実は、何軒かご注文がまとまったので臨時に会津若松まで出かけて来ました。
もちろんDONにもお邪魔して来ましたが、お店に楽器が並んでいるのを見ていると、どうしても血が騒ぐんですよね。
私も、楽器はいろいろ触ったことがあって、ギター、鍵盤、ドラム、ベースなど手当たりしだいという感じでしたが、まあ、そこそこものにしたと言えるのは、ブルースハープと呼ばれるハーモニカですかね。
20代の頃、東京で某ブルースバンドでハープ吹いてました。
あちこちライブハウスにも出ましたので、知っている人は知っているはずです。
そうです、「MADのAOKI君」それは私です。
で、DONにお邪魔していると、何かまたバンドやりたい虫が騒ぎます。
ちらほら仲間になりそうな方とも出会ったことだし、あともう何人かメンバーが揃ったら、はっぴいえんどでもブルースでも何でもやれそうです。
MAD BLUES BAND Be in CHIBA 1974
周りの言語環境が違うからでしょうかね。
でもある時から突然、会津では通じない言葉でしゃべり出すかも知れません?
本日の食工房
今日もいつものように忙しい木曜日になりました。
朝4時過ぎに起き出して、間もなく作業場に入ります。
先ず何をおいても酵母の様子を点検します。
昨夜の最終点検は午後10時前くらいでしたから、6時間余り見ていないことになりますね。
もう今では、不測の事態になっているということは、ほとんどあり得ないのですが、それでも油断はしていません。
とにかく酵母の発酵具合で、その日のパンの出来がすべて決まってしまうからです。
それに天然酵母の発酵は、究極のところマニュアル化することは出来ないのです。
だから面白くもあるわけですけど・・・。
で今朝も、絶好調の酵母の様子を見て、否応なくテンションが上がります。
眠気でボーっとしていて一番怖いのは計量ミスで、今までにも何度か失敗して懲りていますから、作業を始める前にちょっとした儀式をやって気合いを入れます。
そして生地こねが終わるまでは、一気に作業します。
それから束の間の休憩です。
この時飲むコーヒーで、やっと本当に目が覚めるという気がします。
おかげさまで、今日のパンの出来は上々でした。
そしてまた今日は、ちょうど焼き上がり際にタイミング良くお客様が見えて、焼き立てパンを買っていただくことが出来ました。
何しろ無添加のパンは、時間が経つほどにどんどん食感が変わって行きますから、こんなタイミングでいらした方は本当にラッキーでしたよ。
さてその後は、急いで包装して配達に回ります。
今日も農民連に届けました。
予約してくださった方もありました。
毎度ありがとうございます。
それで、農民連直売所と食工房の場所の地図を見られるようにしましたので、お知らせいたします。
★農民連直売所★ ←ここをクリック
★食工房★ ←ここをクリック
アウトドアでコーヒー
登山、ハイキング、ピクニック、キャンプ、屋外に遠出をする時も、いつもついて回るのが飲むことと食べることです。
そこにもまた、一杯のコーヒーがあればいいなと思うのは、私でけではないでしょう。
時と場合によれば、インスタントコーヒーでさえ特別ありがたいと思えることもあるものです。
古い記憶でいつ頃のことだったか覚えていませんが、テレビドラマの中で、山にハイキングに出かける前に魔法瓶にコーヒーを入れて仕度するというシーンがあったのです。
もちろんそれは、レギュラーコーヒーらしいのですが、この「魔法瓶に詰めれたコーヒー」だけが妙に記憶の片隅にに残っています。
いずれにせよ、外で飲むコーヒーの味は格別です。
そこには、絵になる風景と後々語られるであろうストーリーがあるからです。
アウトドアの主役、パーコレーター
私が勝手にそう思い込んでいるだけかも知れませんが、アウトドアでコーヒーという時に一番ぴったりなのは、パーコレーターではないでしょうか?
おっと、説明が後になってしまいましたが、パーコレーターはコーヒーを入れる道具の一つです。
金属製のポットの中に、コーヒー粉が入るバスケットがあり、沸き上がったお湯が上からシャワーのように降り注いで、コーヒーを抽出する仕掛けになっています。
パーコレーターは、ポットの中でお湯が循環するようになっているので、粗挽きの粉を使って好みの濃さになるまで火にかけて抽出します。
布製のフィルターを使わないので、やはりコーヒー液は少し濁っています。
でも、風味は軽い苦みであっさりしていて、意外に飲みやすいという感じです。
それに沸かしている間中、コーヒーの香りが立ちのぼって気分は最高です。
簡単なセッティングで、コーヒーの香りをうんと楽しみたいという時には、パーコレーターが一番です。
そしてやっぱり、これは野立てでやるのが何と言っても気分が出る、と思うのですがいかがでしょう。
ちなみに、パーコレーターはアウトドア用品の店に行けば必ず置いてあります。
マイブログ中間報告 VOL.2
3/27スタートで、今日で3ヶ月が満了です。
書き始めの頃は、ネット上で見かけたブログ炎上の話題などにビビって、コメントを原則非公開にしたり、怖々手さぐりという感じでしたが、コミュニケーションツールとして役に立てるためには、そんな対応では意味がないと悟り、その後はコメントはオープンです。
そして毎日更新は、今も課題としていつまで続けられるか、やってみようという感じでいます。
ブログは、音楽で例えるなら生演奏みたいなものですね。
そしてまた後に残って行くものでもあるし・・・。
その時その時に、面白くあるいは興味深く読んでもらえて、尚且つ時にはふり返って読まれるようでもあれば、それはもう理想ですね。
ところで、ほとんど公開しないので皆さんはお分かりになりませんが、トラックバックというものがしょっちゅう送られて来ます。
だいたいコメントの数の2、3倍はあります。
この間は、「トラックバック送信代行します。」というトラックバックが何件か送られて来ました。
言わんとすることはよく分かります。
「あなたのブログのアクセスアップに貢献します!」というわけです。
で、そのサイトを訪ねて説明を読んでいるうちに、訳が分かって来てしまいに腹が立って来ました。
だってトラックバックは、この前も申し上げましたが、他人の家の玄関先に自分ところの広告ステッカーを貼り付ける行為なんですから、貼られた方にはこれといってメリットは無いのですよ。
相手が自分にリンクを貼ってくれて、コメントも送ってくれるなど、礼儀を尽くしたトラックバックなら大いに意義がありますが、一方的なものは私は即刻削除しています。
アクセスアップの正攻法は、ただひたすら真面目に記事を書き続けること。
コメントをいただいたら一回一回必ずお返事すること。
あと一つは、他人のブログにコメントを送ること。
私はそう思っています。
さて、この次にはもう少し面白い中間報告が出来るかも知れません。お楽しみに。
森のパン屋のビスケット
「大草原の小さな家」と言えば、もうどなたも良くご存じでしょう。
我が家でも子ども達が小さい頃、よく読み聞かせしたものです。
私は、テレビで放映していたものも、ほとんど欠かさず見ていました。
物語の中で、ローラの母さんが焼き菓子を造ります。
それがあまりにおいしいので、近所の奥さん方が「あなたの焼くビスケットはどうしてこんなにおいしいの?」と質問します。
母さんは答えます。「それは、サワードゥが入っているからですよ。」
そのサワードゥこそは、今、食工房でも使っているパン種のことです。
当時の翻訳では、サワードゥ=酸っぱい練り粉、となっていたりして、天然酵母パン種など全く認知されていなかったことがよく分かります。
西洋の家庭でサワードゥは、日本の家庭ならどこにでもあった糠床のように、家宝のように大切にされていたのです。
とは言え、最初はそれが分からず、ただどんなものだろうと想像しているだけでした。
それが、天然酵母パンを研究するようになって、すぐに合点が行きました。
早速、ローラの母さんが焼いたサワードゥビスケットを再現してみたい意欲をそそられ、いろいろ試しました。
試行錯誤の結果、正しく再現出来ているかどうかは別にして、現在、食工房の製品として3種類のサワードゥビスケットを焼いています。
そのうちの一つが、「森のパン屋のビスケット」です。
プレーンなパン生地に、植物油とミックスナッツとカレンツ(すぐりの一種のベリー類のドライフルーツ)を混ぜ、細長い棒状に成型して焼きます。
今風なサクサクの軽い口当たりではありませんが、しっかり噛みしめて食べると、本当にしみじみうまいと思います。
そして私は必ず、「大草原の小さな家」のその一節を思い出します。