投稿者「mikio aoki」のアーカイブ

一週間、ありがとうございました。

毎週木曜日から始まる、食工房の一週間です。
本日が週末で、明日明後日が定休日となっております。


このところ、この一週間一週間が過ぎて行くことが、何だかとても重いというか濃厚と言うか、奇跡のような感覚があります。


本当に、この日本という国はこれからどうなって行くのだろう・・・。
いつまで、こうして毎週同じようにパンを焼いていられるだろう・・・。
そんなことを思いながら仕事をしていると、一週間が終わる頃には、エネルギーを使い切ってしまったような、かと言って一種心地良い疲労感があります。


パンも焼き菓子も、このところ自分で言うのも何ですが、良い出来です。
気合いが入っているなと、自分でも思います。


そんな気持ちが通じているのか、ご来店のお客さま方のお顔も今までと違うような気がしています。
こうして、喜んでいただいていると確信を持って仕事が出来るというのは、本当に幸せなことです。


今一度申し上げます。
一週間、ありがとうございました。




   今週の焼き菓子


クッキーは、くるみびすけっと、ジンジャークッキーを焼きました。
他に、どろんこクッキー、バタービスケットの在庫があります。


マフィンは、シマリス君の朝ごはん、スィートハート、そば粉マフィンの3種類を予定しています。

ケーキが揃っています。
エルフの焼き菓子、アールグレーティーケーキ、アプリコットケーキを焼きました。
ブラウニーも在庫があります。

ありがとうございます

本日も、少なからぬ方のご来店を賜りました。
はるばる東京からお出でになった方もありました。
この時期に、わざわざ思い立って福島を訪ねて来てくださったことに、とてもとてもありがたくうれしく思われました。


この場を借りて、お礼申し上げます。


ここ会津は、何度も申し上げますが、地震の直接的な被害は軽微で、食工房もすでに平時の体制で仕事をさせていただいています。


この間、沢山の方々からお見舞いや励ましのお気持ちをいただき、また仕事が始まってからは次々とご注文もいただいており、何だかかえって申し訳ないような恐縮の気持ちでいます。


かくなる上は、安心安全な食べ物を皆さまにお届けしているという責任を今一度自覚し、皆さまのご信頼を裏切ることの無いよう、今後なお一層諸々注意を怠らぬよう留意する所存です。


ただ今、「パンだより 62・希望号」を編集中です。
今週中には完成させて、皆さまにお届け出来る予定です。




原発を知るために・・・その2


 http://www.stop-hamaoka.com/kikuchi/kikuchi2.html


 http://www.youtube.com/watch?v=gNWVljrvl3o&feature=share


お時間のある時にご覧ください。

孫の顔


翔君・0歳3ヶ月3週 


今日もいろいろなことがありました。

まずは早朝からのパン焼きです。
うれしいご注文にお応えして、少量多品目を焼きました。
食パン3種類、ロールパン2種類、堅焼き黒パン、プンパニッケル、みのりのパン、たまねぎパン、そしてクリングラ(プレーン、チーズ)。


本日はあいにくの雨模様でしたが、その中を三々五々ご来店いただきました。


午後、千葉にいる二男が、仕事で会津に来たついでだと言って、立ち寄ってくれました。
今大型トラックの運転手をしているのです。


それに合わせて会津若松市内にいる四男夫婦が、孫を連れて顔を見せに来てくれました。
昨年末に生まれた孫は、ちょっと見ない間にずい分大きくなっていました。


何でもないことのようですが、今日は孫の顔を見られて、とても幸せな気持ちになれました。


この子たちの未来を不安なものにしてはいけません。


まだまだ私にも役割があります。
隠居どころではありませんね。

放射能の二つの害

放射能の害その一は、放射線被ばくによる健康被害です。
これは数値で評価可能です。
もうすでに沢山の実例を基に研究がなされており、科学的に検証することが出来ます。


これとは別に、放射能にはもう一つの大変深刻な害が存在します。


放射線は、目に見えることはなくまた浴びても何の実感も伴いません。
  
   ※実感を伴うほどの強い放射線を浴びる時は、ほとんど即死ですから。


測定器で感知することはもちろん出来ますが、仮に高い数値が出ていても体には何の実感もないのが普通ですから、放射能の害というのは大変現実感の希薄な、しかしながら知らずにいたからと言って何の割り引きも無い、冷酷無比の悪霊のような害を及ぼすのですね。


そうです・・・。
放射能のもう一つの害とは、目に見えず体感することも出来ないことによる、無限大の恐怖です。
こちらは、本物の放射線よりさらに実体の無い、ある時には全く人の手に負えないとてつも無く深刻な代物となり得ます。
人の心を蝕むその害は、人から人へと恐ろしい速さで伝染します。


どうやら、その害はもうすでに蔓延し始めているようです。


でも考えてみてください。
何の実体も無いその害は、実は反応する人の心が造り出しているものだということを。


どうぞ今一度肝に銘じてください。
正しい知識を持つことで、その害を遠ざけることが出来るのだということを。

それでも春はやって来る


 


写真の風景は、今日配達に出た折に撮影したもの。
会津坂下町内の川沿いの土手道の上からの眺めです。
地元の方ならお分かりでしょう。


毎年決まって小麦を植えている一角があります。
今ちょうど芽吹いて来たところです。
土手にはツクシンボウがいっぱい出ています。


今、人の世は混乱を極めていますが、地上には約束どおり春が訪れるのですね。


やがてウットリするような柔らかな緑に覆われる大地。


それを眺められるというだけでもう十分。


今日という日もまた上々でした。


ありがとうございます。

明日は、パンを焼きます。

3月11日以来、毎日毎日が特別な日のような気がして仕方がありません。
それまでの時間とそれ以後の時間は、全く違う時間のように感じています。

だからこうして、「明日は、パンを焼きます。」と宣言しておかなくてはならないような気持ちになっているのです。
いつものように、また忙しい木曜日がやって来るだけのことなのですが・・・。


酵母は、絶好調です。
明日もきっと、いい焼きになるはずです。


そう・・・やっぱり特別なんですね。
いつもと同じようにパンを焼けるということが。


何もかも失ってしまった人が、いっぱいいらっしゃるのですから。


明日も、おいしいパンを焼いて、皆さまのご来店をお待ちいたしております。

データは出揃って来た

震災発生以来40日、原発が危機的状況になって以来35日、国の情報公開に対する態度には全くガッカリさせられどおしでしたが、市民からの要望、海外からの圧力、また民間有志による自主的な測定データの公開などに促される形で、最近では詳しい測定結果が公開されるようになって来ました。


中には、「何だ、早くから測定してたんじゃないか!どうしてもっと早く公開してくれなかったんだ!」と言う例も・・・。


そんな中、一昨日あたりに発表された地域別の環境放射線モニタリングメッシュ速報値は、各市町村の複数個所において地上1m地点と地表面(地上1cm)の二地点の測定結果が出されているので、自分の居住地域の実態により近い汚染状況が分かります。


それによると、我が山都町の相川地区のデータも見られ、自分が密かに予想していたものと符合する結果でありました。 <参照>

それにしてもこうしたデータを見るにつけ、ますます線量計が欲しくなります。


放射線は目に見えないのはもちろん、においもまたその他何の実感も伴わないのですから、検知器以外に存在を確認する手段はありません。


ところで、測定器を入手したいと思いネットで検索していますが、需要が殺到しているためかどこも在庫切れになっています。
また混乱に乗じて、使い物にならないと思われる機種を販売しているケースもあり、なかなか油断がなりません。
いずれにしても、特需のせいか価格も高めで、しばらくは入手をあきらめるしかないと思っています。


それにしても思うことは、もっと早くにこうした情報は公開されるべきだったということです。
中には、いち早い避難の判断の参考になったはずだと思われるケースも見られるからです。


そして今出されたデータをどう判断するか、それは私たちが自分で引き受けるしかないと思っています。
そのために少しでも勉強して、自分の行動を自分自身決定するのでなければ、情報公開を要求する意味がありませんから。

むしろ問題は精神的疲労

震災以来一か月余りが過ぎています。

福島を除く他の地域では、着実に復旧復興に向けて動きがありますが、原発事故を抱える福島は未だに今後を思い描くことが出来ずにいます。


このことが、多くの方の精神的疲労を限界に近づけています。


毎日毎日、ふと気が付いて見ると、原発と放射能のことばかり考えたり話したりして一日が終わっている、そんな日々が続いているからです。


食工房にご来店くださる方々のお顔にも、お疲れの様子が見られます。


お迎えする私たちも、ひょっとすると疲れた表情をしてはいなかっただろうか、ふと思い出しては気にかけています。


無理もありませんね・・・。


こんな時、やはり一番の慰めになるのは、自然の営みに触れることじゃないでしょうか。

福寿草まつりは中止になりましたけど、福寿草を見に来られる方は沢山いらっしゃいます。
もうすぐ沼のほとりの「鏡桜」も咲くことでしょう。
逞しい植物たちは、何事も無いかのようにいつものように芽吹き、花を咲かせるのですね。


昨日、郡山からいらした方も、こちらはまだ空気が清々しく感じられると仰って、深呼吸をしていました。


まだ真っ白に雪をいただいた飯豊山の姿が、ことさらに美しく見えるのもこんな状況だからでしょうか。


放射能の害は物理的で割り引きの仕様は無いのかも知れませんが、心の疲れは癒す方法があるような気がします。


 



2008年春・地元、相川の桜です。






  今週のクッキーとマフィンのおしらせ


今週は、ジンジャークッキーとどろんこクッキーとバタービスケットを焼きました。
他に、コーヒークッキーの在庫があります。


マフィンは、シマリス君の朝ごはんとココリスの予定です。

これからのこと 2

皆さまご存じの通り、本日、東京電力の正式な見解として、原発事故の収束までの時間的な見通しが示されました。

これで私たちとしても、今後への対応を考える根拠が得られたことになります。


とは言えこれは、決して楽観出来る見通しでも何でもなく、大変厳しいと言わざるを得ません。


放射線量が着実に減少傾向となるまでに3ヶ月、放射性物質の放出が管理され、線量が大幅に抑えられるまでにさらに3~6カ月程度かかる見通しだそうです。


逆に言うと、まだこれから3か月間はある程度の放射性物質が漏れ続けること、さらにそれから半年間は不測の事態が起こる可能性を排除出来ないということです。


大きな余震あるいは誘発による巨大地震の発生があれば、再び大きな損傷によって手が付けられなくなるかも知れません。
また予想しない困難にぶつかって、スケジュールが大幅に遅れる可能性もあります。


それでもまあ順調に運んだとして、今後どの程度の放射性物質が放出され、どのくらいの範囲に汚染が広がるのか、ある程度正確な予測が出来ないものでしょうか。


多分ですが、ここ会津でも場所によっては危機的状況が生じる可能性があると、私は思っています。
やはり、個人的に測定器を入手して、ローカルな放射線の測定を実現したいものです。


またもっときめ細かに土壌や農作物の汚染度を検査する体制を整備するよう、行政に要求することもして行かなくてはならないと考えています。


放射能との付き合いは、まだまだこれから先が長いのです。
今は福島だけがまるで被爆地のような扱いですが、いずれそのうちに日本中が要警戒地域になると思います。


そうなった時に、食工房のパン造りにどんな意義が見出せるでしょうか。
そのことは今のうちから考えておかなくてはならないと思っています。




  ご来店ありがとうございました。


本日も、多数の方にご来店いただきました。

パンも次々売れて、新発売のたまねぎパンは早々と売り切れてしまいました。

おかげさまで、毎日忙しく仕事させていただいております。

パンを焼いております。

何はともあれ、パンを焼いております。

放射能汚染の問題は、全く掴みどころのない実感の伴わない、そうかと言って危険であることには変わりない、もううんざりするような厄介な問題です。


そして、これまでの経過で気が付いていることは、汚染は結構細かく地域差があるということです。
もう一ヶ月が過ぎているのですから、もっと混ざって平均化するかと思っていましたが、濃い所はずっと継続して濃いままだし、薄い所はずっと薄いままです。


環境放射線量の高い所は、結果的に土壌の汚染も進んでいるようです。


全体として見れば高濃度の汚染を免れているかに見える会津ですが、その中にもかなりの地域差があります。
今後時間の経過と共に、土壌や水源の汚染が無視出来ない箇所が発生するかも知れません。
そうなった時には、やはりその事実を厳粛に受け止めて対応するしかないと思います。


食工房は、今のところ支障なくパンを焼いております。


先日出荷制限がかかった「会津のべこの乳」もその後制限解除となり、また従来通り「会津のべこの乳」を使用して、クリングラやバタービスケット、カネリプッラなどを焼けるようになりました。


あとは一日も早く汚染の拡大が終息して、再び出荷制限の事態とならぬことを願うのみです。


それから、今成長を再開したばかりの小麦とライ麦ですが、どうなるか・・・全く分かりません。
検査するつもりでいますが、どこに持ち込んでどんな検査をしてもらえば良いのか、どのくらいの費用がかかるのか、これから調べなくてはなりません。


その方面に精通しておられる方がいらっしゃいましたら、ご助言をいただきたいと思います。


最後に、今回の事態に対し、多くの方から励ましのお言葉やご注文などを賜っております。
この場を借りて、厚く御礼申し上げます。