高野通信」カテゴリーアーカイブ

マムシグサ



マムシグサの雌花


今日も忙しい一日を過ごしました。
途中、毎年今頃、裏の林の中の土手に花を咲かせる「人」のことが気になって、15分間だけと決めて、長靴を履いて入って行きました。
まだ時期が少し早かったようで、つぼみは葉に包まれていました。
でも、去年よりは確実に数が増えたようで、嬉しい気持ちで立ち去ろうと振り返ったところ、別な「人」がこちらを見ていました。
山暮らしをしていたころにも、家の周りでよく見かけた、特別存在感の濃いその「人」の名は「マムシグサ」。
決して美しいというわけでなく、どちらかと言えば気味悪がられそうな姿です。
初めてこれを見た時は、本当に気味悪く恐ろしい感じがして、草刈り機で狂ったように刈り倒したものです。
でも長年見慣れたせいか、この頃は親しみさえ感じるようになりました。
何だか「魔法使い」のイメージなのです。
マムシグサはサトイモ科の植物で、多くの人が愛でて止まない「ミズバショウ」の仲間です。
それにしては何という違いでしょう!
ほとんど人に顧みられることもなく、暗い林の中で、あちらに一本こちらに一本と、群れになることなく花を咲かせる姿に、私は妙に心を動かされました。
「美」とは、一体何なのか・・・?
一時、そんなことを考え込んでしまいました。


 お知らせ
ゴールデンウィーク中、4月29日(火)、30日(水)は定休日で、店はお休みです。
また5月6日(火)もお休みします。

黒光り・Ⅱ


黒光りが似合うものと似合わないもの、それぞれあるのだなと、気づきました。
包丁、フライパン、鉄釜、鍬・・・、どれも皆黒光りが似合います。
黒光りするまで使い込むほどに、使い勝手が良くなり価値が上がります。
一方、黒光りが似合わないもの・・・、沢山あります。
携帯電話やパソコン・・・、どうでしょう?
手垢で黒光りする携帯電話には、誰も触りたくないでしょう。
それよりも、それほど長持ちするのでしょうか。
否、それより早く陳腐化して、使う気もしないようなものになっていることでしょう。
炊飯器は?電子レンジは?全自動洗濯機は?液晶テレビは?・・・。
どれもこれも、耐久性以前に別な理由で使えなくなったり、使う気がしなくなったりするのじゃないでしょうか。
そんな消費の構造を作り出すために、技術革新が一役買っているのです。
世の中に、黒光りが似合わないものが増えることは、少しずつですが、世界が変わって行くことでもあるのです。
ではどんな世界に・・・?
それはまたいつか。




こういうのも黒光りと言うのでしょうか?
ちょっと違うような気がします。

もうすぐゴールデンウィーク



桜の写真は、私には本当に難しい・・・。


大半の方々が、一年で一番長い休暇をとるゴールデンウィークが、いよいよ来週から始まります。
皆さん方は、どのように過ごされるのでしょうか。
とこへお出かけになるのでしょうか。

この時期、私は連れ合いと共に、もう長年皆さん方とは逆に忙しくなります。
例年、滅多に来られない方が、遠方から遥々訪ねて来てくださるからです。
もちろんとても楽しみにしているのですが、一方で、せっかくご来店くださった時に、いろいろ品切れになっていたのでは申し訳ないと、緊張感が高まっています。
やっぱりこういう時、健康管理が一番大切だと感じますね。
心身ともにいいコンディションじゃないと、いい仕事は出来ませんし、皆さんに笑顔を見せることも出来なくなりますからね。

そう思って、定休日の今日、午前中に少し時間をもらって、下の川沿いに満開になった桜の写真を撮りに行きました。
久しぶりにいろいろ道具を持ち出して、ずっしりと重たくなったカメラバッグと三脚を背負って歩き回っているうちに、すっかり汗をかいてしまいました。
そして途中、我が藤沢集落に在住の写真家、二瓶宗一さんの家の前で声をかけられ、玄関先でいろいろアドバイスをいただいたり、作品を見せていただいたりして、とてもいい刺激になりました。

今日はあとは、残っていた雪囲いを外したり、用足しと買い物であっと言う間に過ぎてしまいました。

明日から、連休に備えてまたしても超多忙です。
ハイテンションが心地よいくらいのコンディションでがんばりたいと思っています。

ネットデビュー2年目

ブログを始めて1年余り、ホームページももうすぐ丸1年になります。
概ね毎日ブログを更新し、ホームページも少しずつ手を加えている間に、自分なりのインターネットとの付き合い方も、定まって来たような気がします。

その結果、ブログの方はサイトのサービスに大きな不満はありませんが、ホームページの方は、サービスにいろいろ不満があって、想い描いているようなページがまだ出来ていません。
別なwebホストサービスに乗り換えようかと考えたこともあるのですが、その間にも次々と新しいwebホスティングサービスが開始されて目移りしてしまいましたし、乗り換えも案外面倒だということが分かって来ましたので、無料を良いことに、また改善も少しずつ進んでいるようですので、
とにかく現在のサービスを使い倒してみようと思っているところです。

それで、この1年間を振り返ってみて、自分なりに良かったと思えることは、ブログを毎日更新し続けたことと、独自ドメインのホームページを作ったことです。
ブログは、とにかく真面目に更新し続けていれば、必ずアクセスは増えて行くものだということが分かりましたし、ホームページのURL shokuko.com は、そのまま通称にしてもいいくらいシンプルで、食工房という正式名と上手くマッチしていることが、実はとても大切なことだということも分かりました。
そして1年間やってみて、だいたいネットスタンスに関しては基礎が固まりましたので、これからはコンテンツの充実が課題だと思っています。
あともう一つは、インターネット一辺倒で過ぎてしまった一年の間に、ついに一度も出せなかった印刷物としての「高野通信」の刊行を復活し、ネット手段を持たない方々とのお付き合いも忘れないように、これもネットデビュー2年目の課題です。

これからますます多チャンネル志向で展開して行きますので、皆さん「飯豊の空の下から・・・」を、どうぞよろしくお願いいたします。

いつの間にか50000アクセスを通過していました!

何日か前、ふと気がついたらトータルアクセスが5万を越えていました。
今回は、何もイベントをやりませんでした。
10万の時は、また何かやります。
どうぞお楽しみに!

  おしらせ
食工房のメニュー一覧表を更新しました。
<こちら>から、ご覧いただけます。

すみれの花咲く頃


定休日の今日、ありがたいことにいいあんばいで、ポカポカと暖かい陽射しの下で、午前中は雪囲いを外したり、自動車のタイヤを取り替えたりしました。
それでも、「この暖かさならきっと・・・」と思い、いつもの場所(と言っても、半径50メートルの中ですが)に行って見ると、予想通りすみれの花が咲いていました。

うす紫の、まさにすみれ色の可愛らしい花を見るたびに、私が決まって口ずさむメロディーは、あの「すみれの花咲く頃」です。
私が子どもの頃には、もう何度か耳にした覚えがあるこの歌は、1930年(昭和5年)に宝塚歌劇団で歌われた歌だそうです。
私が知っている一節は、


   すみれの 花咲く頃
   始めて 君を知りぬ
   君を思い 日ごと夜ごと
   悩みし あの日の頃
   すみれの 花咲く頃
   今も 心奮う
   忘れな君 我らの恋
   すみれの花 咲く頃


これだけでしたが、この記事を書くに当って「すみれの花咲く頃」でネット検索して見たところ、NHKのドラマのことが冒頭に出て来たり、歌詞はもちろん、試聴も出来るし、まあにぎやかなこと!私は、何も知りませんでした。

ところで、すみれは可憐な姿からは想像出来ませんが、とても生命力の強い植物で、やせた土地を好んで生息しています。
山道や川沿いの土手に行くと、わりあい簡単に見つけることが出来ます。
野生のすみれにもいくつか種類があるのですが、互いに交雑して次々に亜種が生まれるので、正確に種を特定するのが難しいです。
ここに咲いているのは、多分「タチツボスミレ」で間違いないと思います。
すみれの花を見つけて、元気をもらったような気になりましたので、午後から買い物に出るついでに、春を見つけに回り道をして来ました。

会津平らと呼ばれる平野部は、川がいくつもあって、蛇行を繰り返しながら合流するので、川沿いの眺めはどこでも本当に絵になります。



まだまだ、ほとんど知らない所だらけですが、今日一番気持ちの良かった所の写真です。
私は、こういう場所に立っているだけで、だんだん元気になって来ます。

人足(にんそく)

今日は、我が集落各戸から一人ずつ人が出て、集落内の道路周りの清掃と整備をやりました。
人足(にんそく)は、田舎の集落ではどこにでもある、風習あるいは制度みたいなものです。
自分たちの生活環境を、自分たちの手で保守管理していく姿勢は、田舎暮らしの基本中の基本であるということを、私は、ここで生活するようになって学びました。
実は昨年のこの時期、始めたばかりのブログの記事に、この人足のことを取り上げています。 <参照>
で、今年は、昨年よりも断然ハードな作業になりました。
国道沿いに丈高く茂ってしまった松林を、伐採してきれいに片付けたのですが、はっきり言って、こんな作業を誰も怪我なく、しかも誰が指図するわけでもなく淡々とスムーズにこなせるというのは、全くすごいことです。
我が集落には、山仕事のプロが何人かいるとは言え、一人一人が心得ていなかったらこういう動きにはなりませんね。
私も14年の山暮らしで、伐採も後片付けも一応経験がありましたから、何とか足手まといにならずに皆さんと一緒に作業することが出来ましたが、今日もまた、田舎で足が地に付いた暮らしをして来た方々の底力を、見せ付けられたような思いがしました。
自分たちで出来ることは自分たちでやるという姿勢は、これからの日本の社会の中で、最も必要とされるはずです。
そして、自分たちの生活環境は自分たちで守って行くという自負がある限り、その地域が衰退することはないと思います。
ますます、この場所への愛着が深まって行く私です。

おしらせ
Machikoの 「ドコノモリ」 に新着記事が入りました。
<こちら> からご覧ください。

いいあんばいの昨日、今日



先日の、冬将軍の別れの挨拶かと思える大嵐の後、また一段と暖かさが増しています。
明日はまた少し荒れるとの予報ですが、昨日も今日もここらはいいあんばいでした。
雪もすっかり消えて、田畑の準備も始まっています。
今日はすぐ前の畑で、近所のばあちゃんが野焼きをしていました。
枯れ草を燃やして灰にすると、畑のいい肥料になるのです。
うちの畑も、写真の画面からちょっと外れていますが、そのあたりにあります。
家庭菜園にちょうどいいくらいの畑を、この家と一緒に貸していただいています。
今までずっと、息子に任せっきりでしたが、今年は私も、畑仕事に関わりたいなと思っています。
会津は、いよいよ本格的に何もかもが動き始める季節になりました。










ところで昨日、ちょっとの合間にまた川原に行きました。
冬の間ずっと見なかった「顔」を、探しながら歩き回りました。
その結果、無事な姿だったのが写真の三人でした。
この三人には、何かが宿っているみたいです。
ちょっと顔を整えて、まわりもきれいにして来ました。




川は今、雪融け水で増水していてすごい水量です。
でも、大雨の後の洪水とちがって、濁っていません。
それが、これから一ヶ月あまりは続きます。
「雪は天然のダム」とはよく言ったものです。
川に下りていくと、まさにそれを実感出来ます。
太平洋側の地方で、春先、土ぼこりが風に舞っているのとは大違いです。
この水があるからこそ、生命の爆発を思わせる劇的な春の風景が見られるのですね。
会津は今、一年の内で最高の時を迎えています。

撮ることは、再び愛すること



2002年春、「獏の空の下から・・・」


春は花の季節、多くの人が花を写真に撮ります。
花は美しいから、花は生命力にあふれているから、心惹かれるものがあるから、私もまた花の写真を撮ります。
そして、撮った写真を人に見て欲しいと願うのは、感動を共有してもらえるかも知れないと思うから。


写真は面白いジャンルだと思っています。
道具と技術と被写体、この三つのどれ一つ欠けても写真は撮れませんね。
先ずカメラは、どうしたって一台必要です。
それを使いこなす技術も、高いに越したことはありません。
そして、人物であれ何であれ、被写体がなければ写真は成立しません。
どんなカメラを手にするのか、どんな技術を磨くのか、そして何にカメラを向けるのか、写し撮った一枚の写真にそのすべてが現れます。
もう一つ決定的なことは、そこにないものは撮れないということです。
絵画は、頭の中で想像したことを描くことが出来ますが、写真はそこにあるものや情景を写すことしか出来ません。(心霊写真は別ですが・・・!?)
ある意味、写真は真実です。
そのようにとてもリアルであるが故、逆にものすごく感性を働かせ、注ぎ込むことも出来るのだと、私は思っています。
アメリカの作家で画家でもあったヘンリー・ミラーは、「描くことは、再び愛すること。」という有名な台詞を残しました。
これはもちろん、絵画のことを言っているわけですが、いい台詞ですねェ。
私も、「撮ることは、再び愛すること。」、そんなスタンスで写真を撮りたいものだと思いますね。
それが叶うかどうかは別にして・・・。

  更新情報 08.04.06 22:45
食工房のホームページ、雑貨の部屋をリニューアルアップしました。
Blue Lace の春物新作ブラウスが5点入荷しました。
<こちら>からご覧いただけます。

自然治癒

風邪が回って来たなと感じてから一週間近くになりますが、その間、医者を訪ねることなく、薬を飲むことなく、特別なこともしないで、動くに耐えられなくなったら休み、自然の計らいに任せていました。
少し気をつけていたのは、睡眠不足にならないようにすることと、食事の量と質的なこと、それから夜寝る時に鼻や喉が乾いて息苦しいので、マスクをして寝たことくらいです。
そうやって自然治癒に任せていると、病気の経過に伴って体が様々に反応しているのが分かって、とても興味深いものです。
鼻が詰まったり、痰が絡んだり、咳が出たり、喉が痛かったり、頭が痛かったり、声が出なくなったり、食欲がなくなったり、熱が出たりと、次々あるいは同時にそれらが体を襲撃して来ます。
実際にはかなり辛い時もあるわけですが、そういう時こそ自分の体が何を欲しているのか、本当に必要としているものが分かるチャンスだと思っています。
今回もまたたいていいつでもそうですが、私は風邪をひいていても、風呂に入るのは休みません。
物凄い高熱で、息も絶え絶えというなら別ですが、もう何十年来そういう状態になったことはありません。
体の節々が痛くなるような熱を出すことは時々ありますが、体温を測った覚えはほとんどないので、何度くらいだったのか定かではありません。
つまり熱のことは気にしないで、風呂には必ず入っているわけですが、そういう時は低温長時間浴にしています。
そして好みの香りのハーブを入れることもあります。
私が、風邪に感染したなと感じた時先ず注意していることは、出来るだけ睡眠を多くとることと食事量を減らすことです。
そして食事は、動物性食品、乳製品、甘味品、油脂分の多いものを避けます。
食物繊維の豊富な玄米や黒パンを主食に、徹底して粗食小食にしています。
これを、はっきりと回復期に入ったと自覚出来るまで続けます。
体はとても正直で、回復して来ると、心底空腹を感じるようになります。
でもそういう時、食欲に任せて手当たり次第に食べると、失敗することが多いので気をつけなくてはなりません。
体は、時間をかけて少しずつ回復して行くのだということを、意識していることです。
一度炎症を起こした鼻や喉の粘膜は、元の状態に戻るのにさらに何日かかかるわけですから。
まあそのようにして、今回はだいたい一週間ほどで回復して行くようです。
あと一日、二日、用心して過ごせば、その後は逆に積極的に体を動かすことで、完全に治ると思っています。
実はここ何日間、こんなことをブログに報告したせいで、多くの方々にご心配をいただいてしまいました。
私のこのような対処法が、皆さまに何かのご参考になるなら、それがせめてもの報いです。

ニッケルハルパ/nyckelharpa



スウェーデンのフォークグループ、「ラーナ・リム」
メンバーのニクラスの奏でるニッケルハルパ


今日は、久しぶりにまた楽器のお話しです。
もうずい分前から、実は、いつかご紹介しようと目論んでいたものです。
世界の国々には、それぞれの国の民族楽器が必ず一つや二つあります。
日本なら、三味線や琴、尺八などが上げられるでしょう。
北欧の国々にどんな楽器があるのか、私など、50代になるまで何も知りませんでした。
ルーツミュージックの音源を聴いても、初めのうちは、自分がすでに知っている楽器かシンセサイザーの良く出来たものかくらいの認識しかありませんでした。
音からして、フィドルの一種だろうくらいしか想像がつかなかった私が、ニッケルハルパの写真を目にした時は、まさに晴天の霹靂と言うほどの驚きでした。
そういう発想の楽器があるということに、全く想像が追いついていませんでした。
先ず、バイオリンと大正琴とシタールを合わせたような楽器に思えましたね。
そしてこの楽器を深く知るにつれ、楽器を通してさえ、その国の文化に奥深く触れることが出来るのが分かって、以来ずっと新鮮な驚きの連続です。
説明が後になってしまいましたが、ニッケルハルパはスウェーデンの民族楽器です。
この楽器が、どのくらい国民的な楽器かということは、通貨の50クローナ札の裏に、ニッケルハルパが印刷されていることでも明らかです。
ちなみに、この札の表は、かの童話作家アンデルセンの恋人としても知られ、有名な歌姫でもあるイェニー・リンドの肖像です。
よく見ると、楽譜も刷り込まれています。
お国柄を感じますね。



まさしくニッケルハルパです。
チューニングの音程まで印刷されています。



北欧を旅したことのある方から貸していただきました。
同じヨーロッパでも、スウェーデンとノルウェーは、
今でも
ユーロじゃないそうです。


そしてもう一つのエピソードは、この楽器が決して宮廷で使われるような気取ったものではなく、いたって庶民的な楽器であったという話しです。
その昔、酒場で、楽師が愛用のニッケルハルパを置いて休憩している間に、酔った客がそれを勝手に手にとったところ、楽師が激怒して乱闘になり、客を殺してしまったというのです。
何でも「ニッケルハルパ殺人事件」と呼ばれる、よく知られたお話しだそうです。
さてさて、楽器というからには、音を聴いていただきたいですね。
幸いにも今はいい時代で、You Tube サイトに沢山ビデオがアップされています。
リンクを貼り付けておきますので、いろいろお楽しみください。
それから食工房店内でも、度々ニッケルハルパの音が、実は聴こえています。
この次ご来店の節は、ちょっと気にしてみてください。

You Tube  nyckelharpaの検索結果は<こちら>
から
Wikipedia 「ニッケルハルパ」の検索結果は<こちら>から