食工房のパンだより」カテゴリーアーカイブ

カレーの夏がやって来た!

カレーつまりカリーとも言いますが、今や日本の国民食的存在になったカレーライス。
本場のインドカレーがどうであれ、日本バージョンは独自のスタイルに進化して、もうすっかり私たちの食生活の中に位置を占めていますね。
そこへ、本来のインドのカレー、東南アジアのタイのカレーなんかがオリジナルな形で再上陸し、にぎやかなことこの上ありません。
食べる楽しみも、一段と増している最近のカレー事情です。


食工房では、私の若い頃(20代前半)からの趣味が功を奏して、20年くらい前にオリジナルレシピのカリーマサラを完成し、売り出しています。
これは、インドのガラムマサラを手本に、これだけで使えるオールマイティーな調合スパイスになっています。
20種類のスパイスを調合し、強烈な辛味の後に来るミントのような(ミントは入っていませんが・・・)爽やかな後味に、多くの方からご好評いただいています。


皆さま、今年も食工房のカリーマサラで、カレーの夏をお楽しみください!


当ブログ内のカレーに関する記事へのリンクを集めました。
お役立ていただければ幸いです。



「スパイスワークの一日」 2008.6.9
「カリーソース vol.1」 2008.6.28
「カリーソース vol.2」 2008.6.29
「スパイシーマサラチャイ」 2008.7.2
「ナン」 2008.7.3
「カリーソース vol.3」 2008.7.7
「カリーソース vol.4」 2008.7.13
「プラムのチャツネ」 2008.7.14
「カリーソース vol.5」 2008.7.20
「いざトマト」 2008.9.26
「挽き肉とナス科のカリーソース」2008.9.27



食工房のカリーマサラは、カリーソース約60皿分 100g入 800円 です。

パン食の日々

パン屋をやっていると、大体いつも売れ残りのパンがあって、それを自家用に食べています。
たまに多く残ってしまった時は、一週間ずっと三食パン食の日々が続くこともあります。

元々パンが好きで、しかも自分が食べたいおいしいパンにこだわって始めたパン屋ですから、売れ残りでも自分のパンを食べられるのは幸せです。

一週間ずっとパン食の日々だと、一体どんな食事内容になっているのか、想像が付かない方もいらっしゃるかも知れませんけど、特別変わったことはありません。
ご飯の時と似たようなおかずをつくって、肉と野菜でスープをつくる時もあれば、豆腐とわかめの味噌汁だったり、一汁三菜あればいい方で、スープの中身が多い時は一汁一菜ということもあります。
あとはご飯の部分が、単純にパンに置き換わるだけです。

食パンのトーストを一枚と黒パンかプンパニッケルを2、3切れ、ロールパン(ミックスナッツかプレーン)が残った時は、それも主食になります。
パンには、基本的に何もつけませんが、チーズを添えたりバターを塗ったりすることもあります。
三食のうち一食くらいは軽食にして、ハーブティーやヨーグルトジュース、コーヒーやチャイなどの飲み物とパンの組み合わせになります。
こんな時にみのりのパンがあれば、他に何も出さなくて済みます。

レーズンロールやカネリプッラは、コーヒータイムの軽食になりますので、およそどの種類が売れ残っても、我が家ではすべて無駄なく自分たちの口に入ります。
たまに完売してしまうと、逆に食べるものがなくて慌てることもあります。
こんな風に我が家では、パン食でも米食でもさして変わるところなく、その時の都合でどちらでもOKです。

麺類も好きなので、うどんやそばの他、スパゲッティや焼きそばにすることもあります。
年間通して平均すると、米とパンが半々の割合かややパンが多いかも知れません。
それで食事全体の8割くらい、あとが麺類その他になります。

ちなみに我が家では、家族で外食することは、覚えている限りここ十年以上の間記憶にありません。
私一人に限っても、それでも年に数回です。
食事はいつでも自分の家で、自分でつくって食べるのが、子どもの時からの習慣だったような気がします。
若い頃一人暮らししている時でも、完全自炊でした。
そして今家族と共に、自分で焼いたパンでパン食の日々を過ごしていることに、ある意味とても納得が行き幸せだと思っている私です。



これで空腹をやっつける!
その名も「ピストーラ」(ピストルの意)


今日は、スペインの主食パン「ピストーラ」をまねてみました。
余り生地のバタールを細身にしただけですが、食感が少し違いました。
焼き立ては、確かにうまい!
何もつけなくてOK。小麦の味がおいしいのです。

失敗は成功の母?

失敗は成功の母という金言、どなたもよくご存じでしょう。
失敗から学ぶことは意外に多いもので、後に必ず成功への道が開けるということを言っているわけですね。
一方稀に、失敗そのものが実は成功だったということがあります。
こちらは、怪我の功名と言うのでしたっけ・・・。


今日は、クッキー焼きを3種類やりました。
バタービスケット、わらいごまと順調にこなして、最後にコーヒークッキーを焼きました。
コーヒークッキーは、絞り袋に星型の口金を付けて、天板の上に絞り出して成型します。
前回、計量ミスというわけではないのですが、調整範囲の一番少ない量の水分でやったら生地が固くて、絞り出すのにずい分力が入って腕が痛くなるほどでしたので、今日は多目の量にさらにプラスアルファして作業性を良くしようと試みたのです。


ところがこれが裏目に出てしまいました。
生地の切れが悪くてとんでもなく手間取り、ダレて形も良くないし、何より焼き上がった後の食感のことが一番心配でした。
既定の時間内で水分が抜け切らず、触ってみるとフニャフニャしています。
一時間余りの手間と材料代が無駄になったかと、暑さのせいばかりではない汗が滲みました。
ところがところが、冷えて包装する頃になって試食してみたところ、意外にもサクサクッといい感じです。
さあそこでまた、私は頭を抱えることになりました。


結果が悪くなかったからと言って、またあの作業性の悪さと付き合わなくてはならないのは、はっきり言ってご免こうむりたいのです。
何かもっとうまい方法が見つかるに違いないと、また課題が出来てしまいました。
いやー、一生勉強ですね。
今日のは、怪我の功名と失敗は成功の母と、両方に当てはまる状況だったと言えそうです。


 



ちなみに、食工房のコーヒークッキーは、自家焙煎のコーヒー豆を使っています。
香り自慢のコーヒークッキーです。

少しだけ、緩やかな一日に

今日は、月一恒例の会津若松市方面への配達日でした。
先月の「パンだより」を出せずじまいでしたので、ご注文は少なめ・・・。
そして先週からスコーン焼きのスケジュールも変更したので、今日は最近になく作業量の少ない午前中でした。
昼過ぎには配達に出る準備が整い、夕方までかかってゆっくりと回って来ました。
でもまあ、行く先々で、ゆっくりとお話し出来ましたので、こういう時間もたまには大切だなぁと思った次第。
今度、藤島晃一さんのライヴでお世話になる風街亭にも、顔を出して来ました。
そうしたら、ご縁のある方が集まっていらして、イベントの宣伝をさせてもらうちょうど良い機会に・・・。
こういうのを、間がいいと言うのでしょうね。
ありがたい計らいです。

さて、明日はまた張り切ってパン焼きです。
相変わらず今日も猛烈に暑かったので、パンの売れ行きが心配ですが、逆に新しいメニューの研究に意欲が湧きそうです。


  本日のサプライズ

Mojo Fuji / 藤島晃一 のアルバムより一曲
本人の許可を得ましたので、試聴サービスです!
※ 要 Quick Time Player




art by Fuji


 

パン屋泣かせの夏が来る

今日は、お昼頃からどんどん気温が上がって、蒸し暑い一日でした。
夕方になってもあまり気温が下がらず、吹く風も涼しく感じられません。
食工房の作業場は、オーブンの余熱で軽く30℃を超えています。

このオーブンの余熱が残ったまま店を閉め切ると、夜の間にサウナのような状態になってしまいます。
そこで、オーブンの扉をわざと開け、扇風機で風を当てて冷却しています。
換気扇はもちろん全開で回っていますが、それでも一時的に40℃くらいになります。
そうやってしばらくするうちに、やっと手で触っていられるくらいまで冷めたら、とりあえず終了します。
そして翌朝は、出来るだけ早く開け放して朝の風を入れます。
中で作業する私たち人間の方も、この時期は暑さに耐える我慢の季節です。

まあそこまでは、自分たちの忍耐力で何とでもなりますが、問題は夏場パンが売れ難くなることです。
パン屋泣かせの夏の真意は、実はここにあります。
いっそのこと、夏の間一カ月くらい休業したいところですが、そこまで極端なことをすると、その間に食工房はつぶれてしまいます。

やっぱり頑張るしかないということで、今年も「夏こそパンだ!」キャンペーンをやります。
詳しくは、今度発行する「パンだより」でお知らせいたします。

まあまあ、どんな時でも「愚痴はよそうぜ、青木さん!」と自分に言い聞かせつつ、サプライズする楽しみを見つけたいと思っています。

今日も、おいしいパン焼けてます。
みのりのパンも、土曜日を待たず今日焼きました。
ご来店お待ちいたしております。


  そうそう、忘れるところでした!


今日いらしたお客さまの一人が、先日の「ランプの灯り」の記事に触れて灯油ランプに興味を示されましたので、今でも入手可能だと教えて差し上げました。
これをご覧の皆さまの中で灯油ランプに興味のわいた方は、どうぞ <こちら> をご覧になってください。
さらにエコロジー全般に関心のある方、併せて <こちら> もご覧ください。

雨の中、ご来店者あり、パン売れる・・・。

今日は、畑の野菜たちにとって本当にいいあんばいの水やりになりました。
シトシトと細かい雨が、植物たちの世話をしているみたいでした。
そして食工房には、雨天にも関わらず三々五々ご来店くださる方があり、ちようど焼き立てのパンを買っていただくことが出来ました。


店には年中、本当にいろいろな方がお見えになりますが、最近の傾向として、ネット上で食工房を見つけてそしてわざわざ訪ねて来てくださる方が少なくありません。
そういう方々は、食工房ホームページやこのブログなどから、食工房のパンや焼き菓子あるいはコーヒー豆などをイメージして来られますので、果たして実際にお出でになってご期待通りだったかと、とても気になります。


加えて最近は、会津若松市内や新潟また仙台、あるいは神奈川県の販売委託先でお買い求めいただく方も少なくありませんので、お客さまとの距離が遠い分、それぞれのお店のお得意様方にどんな評判なのか、詳細を知りたいという気持ちがいつも働きます。


それだけに、こうして直接ご来店くださる方々と交流出来ることは、それらを間接的ながら判断出来る手がかりになる、とてもありがたい機会だと思っています。


以前に比べて、おかげさまで販路が広がった食工房ですが、それでも自店での店売りが売り上げの中心であることに変わりはありません。
街はずれの辺鄙な場所で申し訳ありませんが、どうぞよろしくお願いいたします。

クッキー在庫回復作戦

昨日今日とクッキーを焼きました。
やっぱり、棚ににぎやかにお菓子が並んでいないと、お店がさみしく見えるんですね。
お客さまが入って来られた時、何かパッと明るい気分になっていただくためにも、そうした見栄えというのも実は大切な要素です。
こんなところでも、本当はうんとサプライズしたかったのですが、ちょっとエネルギーが足りませんでした。
幸い、ここらで少し気持ちを入れ替えて、やれるだけやってみようという気になれましたので、これからは少しずつでも棚がにぎやかになると思います。


 





 


    ジンジャークッキー
男の子の型と女の子の型は、形の違いにより焼き時間も微妙に違って来ます。
四角形のものは、それはそれでまた焼き時間が違うのです。
そこでご覧のとおり、三酒類それぞれ別の天板に並べて窯に入れます。
袋に入れる時も、偏らないように男の子7人と女の子7人、あとは四角形で目方を調整します。
一人ずつ多くても少なくても、出来上がる袋の数に対して均等になりません。
細かいことなのですが、こんなところにも気持ちを込めておきたい、これはうちの娘たちの心意気です。


    パタポン
15枚入りと表示している通り、目方は計りませんので枚数だけ数えて袋詰めします。
その代わり、型抜きする前の生地の厚みには神経を使っています。
時間が経過するうちに、少しずつ生地の弾力が強くなって来ますので、機械のローラーの感覚を少しずつ詰めて行きます。
厚みが揃っていれば、何よりまず焼き時間が揃うということが第一。
そして、製品の目方も枚数できっちり出せるというわけです。


仕事で同じものを沢山造るようになると、毎回同じ出来上がりになることが一番大切なって来るのですね。
そう言いつつ何回やっても、その度に難しいと思わされるクッキー焼きです。


 


 


 藤島晃一ライヴ @ 風街亭 チケット発売中!





売り出し開始、まだまだ余裕があります。

どうぞ皆さま、お誘い合わせてご参加ください。

商売の基本はサプライズ

このところ趣味の話題に流れてしまっていて、本業は大丈夫なのか?と、お叱りの声も聞こえて来そうなところ、あるお客さまが「食工房は、こうやって時々番外の企画をしてくれるのが、とても楽しみだ。」と仰るのが耳に入りました。
ああ、それはよかった!と、胸を撫で下ろした私です。

パン屋の本業はもちろん一番大切にしていますが、その他のことでも機会があれば、多くの方の喜び楽しみに奉仕することは、同じくらい大切だと思っています。
それが直接的利益につながらなくても、先に行けばきっと何か良い結果となって返って来ると思っているのです。
何より、他ならぬ自分も楽しめるのですから。
サプライズは、商売人の心意気、基本だと思っています。




山の子クッキー
どろんこクッキー

袋は、底の方が開いています。
中身を入れてから、底を閉じます。





1g目盛りのシビアな台秤。 検査済みです。
シール機は、もう30年近く使っている古いもの。
 


今日は、本当に久しぶりに「山の子クッキー」を焼きました。
カレンダーを調べてみたら、何と3月以来です。
経営破綻メニューだと、そのころのブログで申し上げた覚えがありますが、今日の山の子クッキーもある意味サプライズかも知れません。
どうせならついでだと、同じく手間のかかるどろんこクッキーも焼きました。
軽量包装の後、残ったものを口に入れた時、自画自賛ではしょうがないとは言え、しみじみ美味しくて胸がジーンとしてしまいました。

何にせよ、造って幾ら、喜んでいただいて幾ら。
商売の基本は、サプライズにありと心得ている私です。

まずはお知らせから

「パンだより 」が間に合いそうになくなって来ましたので、急ぐ情報のみ、この場にてお知らせいたします。
インターネットをご覧になれない方のためには、別な方法を考えなくてはなりませんが・・・。


  会津若松市方面、戸別配達のお知らせ

今月は、6月26日(金)になります。

ご注文は、二日前午前中までにお願いいたします。
当日は、午後3時頃からの巡回になります。
配達時間の厳密なご指定はご容赦ください。


  マフィン、製造休止のお知らせ

6月中を目途に、夏場の暑い時期、マフィンの製造をお休みいたします。

対象となるメニューは、
シマリス君の朝ごはん・ココリス・スィートハート・そば粉マフィンの四品目です。

スコーンは、二種類とも継続します。

お間違えのありませんよう、よろしくお願いいたします。


 



このポスターのpdftファイルを公開しています。<こちら>



藤島晃一ライヴ @ 風街亭 チケット販売開始!



予約の受け付けもしています。
前売り・2000円(ワンドリンク付き) 当日・2200円
40名限定となっておりますので、ご予約お求めはお早めに。


 


  今日のビックリ!!

今日の夕方突然、思いがけない人が訪ねて来ました。
35年来の友人、このブログでもご紹介したことのあるtakさんです。<こちら>

何でも、会津若松に取材の仕事で出張だったそうで、時間が取れたので回ってくださったとのこと。
十数年ぶりの再会でしたが、このところ毎日お互いのブログを見合っているせいか、あまりそんな感じがしませんでした。
それでも、直接顔を見なければ出て来ない話の数々に、コーヒーを飲みながら旧交を温めました。
急ぎの道中故、あまりゆっくりしていただけませんでしたが、再会を約束してお別れしました。

今年は、何か流れが違って来たような気がしています。


 


本日のサプライズ ・ 「麦秋」




こちらは、配達の途中見かけた、会津坂下町内の小麦畑です。


 

パン屋は、菓子製造業


食工房の売れ筋四役


パン屋は、食品営業許可上何に分類されているかと言いますと、これが「菓子製造業」なのですね。
あるいは「パン・菓子製造業」と呼ぶ場合もあるようですが、うちの営業許可証には、菓子製造業としかありません。

初めの頃、この菓子製造業という名称が、妙に頭にひっかかってムカついていました。
「パンは主食であって、お菓子のような間食品ではない。」と一人で憤ったりしていました。
でもこれはよく考えてみると、やってる方にするととてもいい分類なんですね。
だって、パンを焼くのはもちろん、その他焼き菓子全般何でも造れるわけですから。

実際食工房だって、本当にパンだけに限られたら、とうてい売り上げが達しません。
マフィンもスコーンも、クッキーもケーキも、クリスマスにはシュトレンも焼いて、それで何とかやれているわけですから、やはり菓子製造業というのは正しいのです。

その菓子製造業・食工房も、今年の11月には6年間の期間が満了となり、営業許可の更新をしなくてはなりません。
長かったような、それでいてあっという間のような6年です。
何より良かったことは、この間幸いにして一度も事故を起こさずに済んだことです。
もちろんこれからも、油断せずにキッチリと衛生管理して、良い仕事を続けて行きたい・・・。

今日は、壁に貼ってある許可証の「菓子製造業」という名称に、とても納得した私です。