5月下旬に熊が大接近して以来、その後すぐに捕獲用の檻罠が仕掛けられましたが、その日を境にピッタリと出没の気配が無くなりました。
新たな足跡も糞も見つかりません。
あたりを見回ってみましたが、何の痕跡も発見出来ませんでした。
一体、どこへ行ったのでしょうね?
かと言って、居るには違いないのです。
別な地区では、捕獲された例もあり、山都町内ですでに8頭と聞きました。
今、周辺では桑の実が熟れ盛りで、場所によっては地面に落ちた実が絨毯のようになっているところもあります。
先日出没したあたりにも、桑の実が沢山成っているのですが、一つも食べに来た様子がありません。
まあ、こんなところまで出てこなくても、山の中にもいっぱいあるのでしょうか。
とにかく熊の歩いた跡を発見したいので、少しずつ範囲を広げつつ見回っています。
ところで、熊の居そうな所にいく時は、鈴やラジオなどを持って音を立てながら行けとよく言われますが、私はそんなことはしていません。
それでは周りの音が聞こえないし、気配を察することも出来ませんから。
もし狩猟民だったら相手に先に気づかれるようではいたし方ないわけですし、それに危ないのは熊だけではなく、例えばスズメバチなどは羽音に気づくことが、回避の為に何より一番重要ですから、なるべく音を立てず、時々立ち止まって耳をそばだてることを繰り返すようにしています。
それで先日のことですが、林の中で何やらパリパリッと小枝を折るような音がするのですね。
ややっ!熊が桑の実を食っている・・・と、緊張しました。
しばらくその場にしゃがみ込んで両手を耳に当てていましたが、音が止む気配がありません。
夕方も近いし一人だし、深入りは止めておこうとその場を離れることにして、あることに気が付きました。
目の前に桑の大木があって、それこそ鈴なりに実が成っているのですね。
その熟れたやつが、一つ二つと落ちて下の葉に当る音だったのです。
やれやれ、良かった!
思わず笑ってしまいました。
そんなこともあり、今日もまた裏の林で杉の葉を焚いて、獣たちに立ち入り禁止の狼煙を上げています。
今のところ、熊も猿も猪も鹿も、近くにはいないようです。
その代わりではありませんが、アナグマ君(このあたりではマミと呼ぶ)はいつでも近くをうろついているようです。
顔に縦に二本縞模様がある、あのピーターラビットの絵本に出て来るやつです。
こいつらも、畑を荒らすので本当は追い出したいのですが、全く人馴れしていてまるでハエのようです。
熊みたいに怖くはありませんが、防御しないと、トウモロコシもスイカもキュウリも、みんなやつらのご馳走になってしまいます。
わざわざ餌付けして敵を増殖させるようなことをしていてはしようがありませんから、今年は罠を仕掛けて二三匹も捕まえてぶっ殺してやる!と気合を入れているところです。
畑では、かぼちゃが育っています。
今年は、畑は大方娘が一人でやっています。
私は、何だか忙しくて、出来ないでいるのです。
それでも今日は、ほんの少しだけ鍬を振るいました。ほんの少しだけです。
そのついでに、かぼちゃが良く育っているので写真を撮らせてもらいました。
かぼちゃあんぱんまであと100日というところでしょうか。
楽しみです。
そのためにも、熊さんをはじめお歴々には、ご遠慮願わないと・・・。