日別アーカイブ: 2016年6月16日

ハンドメイド マーケットプレイス、面白さ、難しさ、そして可能性

ハンドメイド マーケットプレイス”Creema”に出店して以来2ヶ月余り、まだまだ初動期だとは思いますが、いろいろと感想めいたものも持つに至りましたので、備忘録を兼ねてご報告したいと思います。

まず面白さということですが、インターネットが普及することによって初めて、個人間の時空間に制約されない売買取り引きが、可能になったということでしょうか。

今までだったら、まず販売してくれる店を探して、そして決して安くない手数料を払って依託するか、自分でまたは何人か共同で店を持つか、そんな方法しか無かったのですね。
それがほとんどコストをかけずに販売することが出来、購入もほとんど無限に近い選択肢の中から選り取り見取りです。

ネット上ですから実物展示は出来ませんが、写真とテキストで大概のことは伝えられますし、それで事が足りる場合がほとんどです。
そうは言ってもやはりそこには一つのシステムが必要で、そこで”Creema”や”minne”や”tetote”や”Yahooオークション”などがあるわけですね。

ネットの知識が少しあれば誰でもすぐに出店可能で、ランニングコストもほとんどかからない、手数料は売買成約額の10数%以内、個人経営の製造業者はこれを利用しない手は無いでしょう。

さて一方で難しさもあります。
それだけ気軽に出店出品出来るということは、名乗りを上げる作者が数限りなく横並びになるということですから、そのシステムの中でどうやって自分を見つけてもらえるか、つまり目立てるか、それが唯一可能性を左右する条件になります。
どんなに優れた作品を持っていても、見つけてもらえないと売れる可能性は無いわけですから。

一方、好奇心の強いユーザーは熱心に探し回ってくれることも事実です。
自分の商品が、どれか一つでもいいポジションに上がって注目されることが一度でもあれば、そこから道が拓けるかも知れません。
一番いいのは、一つでも実際に売れて良い評価を得ることで、それが積み重なることによって、ますますその作家や商品への注目度が高まるという流れが出来るのですね。

多数の中に埋もれてしまわない・・・ということは、実際のところ大変です。
ネットはスピードが身上ですから、ちょっと気を抜いていると、たちまち圏外に押しやられてしまいます。

しかし、ただ目立てばいい的なプロモーションは、効果がないどころかかえって命取りになる可能性さえあると思っています。
物を作って売る以上、忘れてはならない基本中の基本があります。

それは、良い品質のものを、良心的な価格で提供すること。
もう、それに尽きます。
あとは継続あるのみじゃないでしょうか。

そして、一つでも売れたら、購入者とのご縁を最大限大切にすること。
これの繰り返しでしょうね。

否、手間ひまかかりますよ。

そして先々の可能性ということですが、それは個人企業が生き残る道の一つがそこにあるのではないかということです。
大企業の大量生産品と一線を隔すこだわりの良品を、双方納得の行く価格で売買出来る、それが可能になったのですから。
結局、産業も二極化して行くのでしょうね。

一方で巨大化、そしてもう一方で個人の手に帰る・・・。
大企業でなくては出来ない仕事もあれば、個人企業でこそ可能な仕事もあるでしょう。
要は、誰もが生きるに足りるだけの糧を得られればいいのですから。

私は、欲を張らずにコツコツと自営を続けて行きたいと思っています。