日別アーカイブ: 2011年7月2日

この事実を、一体どう受け止めればいいのか!?

一昨日の夕方、「福島の子どもの尿からセシウム検出」のニュースの第一報があり、昨日は各報道機関でも取り上げていました。


そして相も変わらず、官邸筋は「ただちに健康に影響はない!」を繰り返し、原子力安全委員会の斑目委員長は「十分低い値。健康への影響は疫学的に考えられない。」との見解を示したそうですね。


しかし、尿の採取が5月だったことを考えれば、3月の当時にはもっと濃厚な被曝をしていた可能性があったと思いますし、今後何年か過ぎるうちに何らかの影響が出るかも知れません。


ま、それはそれとして、先月(6月)の12日に福島県のある町で、年間推定被曝量が20mSvを超えることが判明したために、原子力安全保安院や放射線医学研究所など専門機関が出向いて、住民説明会を開いていました。


この時、地元住民として参加した方のメールを以下に転載(転載の転載になります。※元記事は<こちら>)いたしますので、どうぞ隅から隅までよくお読みになってください。





以下転載


6月12日(日曜)に、住んでいる地区が(霊山町小国)年間積算推定量20ミリシーベルトを超えた為、住民説明会が開催されました。
放射線医学総合研究所・原子力安全保安・文科省からそれぞれ来ていて、基本的に繰り返している基礎知識を一時間くらい話した後、質問の時間が取られました。


かなり鋭い突っ込みがたくさん出て、最初はみんなの前では恥ずかしい人は後でそっと電話で質問してくださいなんて余裕な事を言っていた専門家の人達も最後は東京の本部に伝えます、ごめんなさいという言葉まででるような状況もありました。


最後の質問は、結局は自己責任で考えてくださいとしか言えないという答えと、実際の生活に則したアドバイスが何もないまま(山へは近づかない方がいい・アスファルトの上を歩くというアドバイスに→うち、山の中だし、アスファルトありません。とか)結局何も進まないと住民はプンプンで帰った感じでした。
 
その中で、ある方が今後内部被爆に関して、健康被害が出た場合、国は補償してくれますかという質問をされ、皆さんの安全安心を考えて補償しますと原子力安全の方が言いました。
 その前に放医研の方のお話の中で、放医研では低線量の被爆による健康被害は科学的に因果関係が証明できない為、認めていないとあった事・その後質疑応答の中で、現在示されている他の研究機関のデータに、統計的に放射線によるものと見られる疾病データがあったが、という質問に対し、信憑性がなく、認める事はないという答えをもらっていました。
 
再び質問して現在の医学では因果関係を認める事ができなければ、結局、今後補償も受けられないのでは?・・という事は補償するというケースは今のところあり得ず、補償します、安心してくださいという言葉は不適切で今後使って欲しくないと言ったところ、すみません。そのとおりです。と言われました。
 
昨日(月曜日)に会場に来ていた方、一人の認識だと困るので、東京の原子力安全保安院にも電話をし、結果として、現在の医学のレベルでは内部被爆に関する補償は有り得ないのではというと、そのとおりという答えでした。
 
県民の健康調査をするという話ですが、そこから突出しているデータを示しそうな人をピックアップして医療検査を行うとは言いましたが、全員を検査するとはいいませんでしたし、結局調査しても補償の話にならないのでは、県民の税金は医療の研究に使うだけ?となってしまいます。
 
先の原子力安全保安院の考え方は公に示して欲しいと言ったところ、一般的な答えで、検討しますという答えだったので、ネット上で公開してもいいですか?と聞いたらもちろんそれは個人の自由と言われました。


以上


※この方の、ネット上に公開の意志に基づき、私の一存で転載させていただきました。





この一件でも分かる通り、政府および関係機関は、3月以来(実はそれ以前から)一貫してこの姿勢なのですね。


私の知人は言いました。
福島医大は10年後には、放射線医学の世界的権威になっているだろう。
さらにその方の知り合いの医療関係者は、福島市は人体実験室だ。とも・・・。


出ている被害に対してこういう態度、そして未だに原発推進を取り下げない政府・電力会社、もう一度、もっとシビアな事故が起こらないと分からないのでしょうか。


その時には、この国に人はいなくなっているかも知れませんが。