13日の午後に熊捕獲用の罠を設置したことは、このブログでもご報告しました。
あれから一週間余り、罠には未だ何も入りません。
この罠はハコ罠と言って、四角いオリの一ヵ所に扉が付いていて、中に熊の大好きなハチミツが仕込んであります。
ハチミツにつられて中に入り手を出そうとすると、扉が閉まって出られなくなるようになっています。
今日、担当の方が見回りに来て帰り際、オリの様子が何か変だと思って裏側に回って見ると、オリの下側に向かって熊が土を掘った跡があったと報告してくれました。
どうやら熊は、この箱が危険だということを知っているのですね。
下から侵入出来ると考えたのでしょうか、それともオリを傾けて横倒しにすれば扉は開きっ放しで閉まらないことまで知っていて、オリを倒そうとしたのでしょうか。
しかし、下側は鉄板ですし立木に縛り付けて固定してあるのです。
それにしても、厄介なことになりました。
頭がいいのですね。
罠には、多分入らないでしょう。
そして、野放しの熊を追い詰めて撃ち取れる猟師は、もう喜多方管内にはいないのだそうです。
否、会津全体を見渡しても、果たしているのでしょうか。
そうこうしている間に、熊は人間が自分たちをどうすることも出来ないのだということを知ってしまうでしょう。
この後に及んでも未だ、熊がわざわざ人を襲うことはない、熊の方が先に気づいて逃げて行くように、例えば音の出るものを鳴らしながら行けば大丈夫だと、無条件に信じている人が多いことに、全くガッカリしてしまいます。
野生動物と人の間のいい意味での緊張関係は、我々人類の太古の昔からの不断の努力によって勝ち取って来たものだということを、もっともっと深く認識すべきです。
野生の鳥や獣たちが人を恐れることを、天与の特権だと思ったら、それはとんでもない勘違いです。
今、人間たちは、野生に対して全く不用意に大きなスキを見せてしまっているのです。
一旦バランスが崩れたら、私たちはこれから先大変な苦労をすることになるはずです。
あぁ・・・、どうしたものでしょう。
今日は、日暮れ時から裏の杉林で火を焚きました。
もうこの時間、立ち消えてしまいましたが・・・。
話しは全く飛びますが、以前、畑に椅子を持ち出して娘と二人で星空を眺めたこと、そしてその時に思ったことをお話ししたと思います。<参照>
あの記事に、「もしかしたら、畑の畔で星を見ているのを山の中の動物たちが見ていたかもしれませんよ。」とコメントがついたのですが、今改めて思います、本当に近くに熊がいてそれも母子で星空を見ていたんじゃないか、畑の畔にいる恐れを知らぬ風変わりな人間たちのことも・・・。
そう遠くない将来、本当に熊とご対面する時があるのじゃないか・・・と思っている私です。