月別アーカイブ: 2008年10月

日が短くなりました。




「秋の日はつるべ落とし」と言いますが、今頃が一番その実感が強いですね。
本当に一日毎に、日の暮れが早くなって行くのが分かるような気がします。
今日はまた夕暮れ時になって、やがてやって来る冬の匂いのする風が吹き、雲間に見える月の光も青白く見えていました。
6時過ぎにはすでに外は真っ暗。
店内の明かりが暖かく感じられます。
これから先、屋根の下で仕事をしていられることがありがたく思える季節になります。
パン屋の仕事場は、とにかく暖かいですから。
その分、一生懸命おいしいパンを焼いて、皆さまのご来店をお待ちしております。

  ブラウニーが新食感に。
今まで卵を泡立てる時、卵白卵黄共立てでやっていましたが、今度から別立てにしました。
切り分ける時崩れず、口当たりも軽くなりました。
お味はもちろん今までどおりです。
文旦ピールと秘密のスパイスワークで、食工房だけのオリジナリティーをお楽しみください。
コーヒー党、紅茶党、どちらのお好みにもマッチします。

  みのりのパン、好評です。
とにかく名前で得してますね。
名付け親の方に、改めて感謝を申し上げねばなりません。
どんな味がするんだろう?どんな口当たりなんだろう?と皆さん興味深々のようです。
皆さんのご期待に外れないよう、生地のこね方や焼き具合など、細かいところを少しずつ改良しています。


  追加更新

「ドコノモリ」の新しい作品 <こちら> からご覧いただけます。

昨日の今日

昨日は、微妙に風邪かもと申し上げて、ご心配をかけてしまった向きもあるかも知れませんので、その後の経過をご報告に及ぶ次第。

で、その前に一言申し上げておきます。
私は、決して、素人療法を薦めているわけではありません。
私も、自分の手に負えないと思う時は、迷わずお医者さまの門を叩きます。
とにかくこういうことは、自己判断と自己責任が最前提で、人の話を鵜呑みにしてやるようなものではないということを、承知しておかなくはなりません。
今回は、自分で対応可能と判断して、自家治療で済ますことにしました。

さてあの後、お風呂に入って間もなく床につきましたが、やはり風邪が体中に回っているという感じがありました。
ちょっと息苦しくもありましたので、熟睡出来るかなと心配しましたが、横になるとすぐに睡魔が襲って来て、そのまま朝まで一度も目覚めず眠ってしまいました。
今朝は、朝起きしないと決めていましたので、8時まで布団に入っていました。
昨日ほどではありませんが、寝汗をかいて少し熱っぽい感じで起き出しました。
鼻の方は何ともありませんでしたが、今度は喉の方に来ている様子です。
だいたいいつものパターンなのです。
体は動くし、仕事は休むわけには行かないので、予定していたマフィンやスコーンを2時間遅れくらいのスケジュールで焼きました。
通常の動きでは何とも感じませんが、階段を上ったり、重いものを持ったりすると、いつもになく体に効くんですね。
やっぱり本調子じゃないってのが分かります。

それでも、明日のパン焼きの準備も終わりましたし、気持ちがしっかりして来ましたので、あと二日くらいのうちには一運動して邪気を吹き飛ばすことが出来るのではないかと思っています。
玄米食、黒パン、畑の野菜、そしてコーヒー!、いつでも私の味方です。
いずれまた後日談を。

微妙に、風邪かも・・・

一昨日あたりから、くしゃみと鼻水が止まらなくて、でも体の調子は別に悪くないので、ひょっとして花粉症になったかと怪しんでいたのです。
それにしても変だなと思っていたら、昨日の夕方から何やら疲れを感じて、風邪かも知れないと自覚しました。

さあ大変!明日はパン焼きという日にこんな状態では。
どうやって乗り切ろうかと思案したあげく、とにかく早く寝ることにして、急いで、と言ってもペースは上がりませんでしたが、支度を終えて食事をして、お風呂に入って間もなく床につきました。
そうそう、寝る前に梅肉エキスを飲みました。
早々に寝付いて熟睡したのは良かったのですが、夜中に目覚めてみると寝汗をかいていて、どうやら発熱の模様です。
脈拍はと触れてみると、思いの他しっかりとゆっくりとしています。
起きるまで一時間余りグズグズしていましたが、意を決して起き上がったら案外しゃんとしたので、仕事場へ。

パン屋の仕事場は幸い暖かいので、さほどのこともなく作業開始。
そのまま、午前中はいつも通りでした。
ああ、途中ちょっと眠気がさして来ましたけど。
午後になると、もう調子が悪かったんだか何だか分からなくなって、配達も差し支えなく回って来られました。
夜になって、現在は鼻の頭がちよっと冷たいのが気になりますが、鼻水も止まり快調です。
一体何だったんでしょうね。
大事を取って、この後お風呂に入ったらすぐに寝ます。

風邪だけは、どうにも防ぎようがありませんし、かからないように気をつけるよりも、軽く済ませる対策をした方が賢明だと思っています。
果たして、明日になったらどんな状態でしょうか?
もう若くはないので、一晩寝れば平気なんて油断はしていません。

コーヒーにトースト

「茶菓子」と言って、お茶にお菓子は付き物ですね。
渋茶には、こってりと甘いお菓子が合いますが、コーヒーもその苦さに甘いお菓子が合います。
クリームの乗ったケーキなど、多くの方に好まれます。
でも私は、トーストです。
カリカリトーストに、バターとメイプルシロップ、あるいはマーマレードが好みです。
以前「コーヒー好きは、お焦げ好き」の記事<参照>でも申し上げたとおり、コーヒーにトーストはごく自然な嗜好と言えますね。
コーヒー好きの皆さんにはぜひお奨めしたい。
と言うまでもなく、すでによくよくご承知の方も多いかも知れません。
私も、トーストの香ばしさとコーヒーの香りくらい相性の良いものは、そんなに沢山あるものではないと思っています。

さて話しは変わって、先週サンプルとして取り寄せた新銘柄のコーヒー。
スペシャルティーコーヒーの名門として、確実に知名度を上げている「セラードコーヒー」の味がどのようなキャラクターなのか、興味深々で焙煎に臨みました。
そうですね。
良し悪しは別にして、今までに出会ったことのないキャラクターです。
豆が新しいからかも知れませんが、微妙に気になる臭いが混ざっています。
それでも、ロースト香の深さは素晴らしいの一語に尽きます。
気になる臭いも、多分生豆のシーズニングなど前処理でキャンセル出来ると思いますので、食工房のテイストにまた新しいキャラクターが登場することになりそうです。
問題は、「ジョアキン」の代わりになるものがないということ・・・。
でも、と言うことは、「ジョアキン」はなかなか得難い個性を持っていたということになりますね。
全く余談になりますが、「ジョアキン・Joakin」は、ホアキンと発音するはずだと、つい最近気がつきました。

地元産原料への期待

国産小麦の粉でパンを焼いている者として、出来れば同じ国内産でも地元で採れた小麦を使いたいと考えますが、品質や入手の容易さから、今のところ岩手県産を選択しています。
それでも、すでに何度かご紹介しているように、地元山都町の農家の産によるあおば小麦を、一部のメニューに全粒粉で使用しています。

ところで小麦は、政府が補助金を付けて買い取り、業者には安く売り渡すいわゆる逆ザヤのシステムになっているため、我々が農家から直接買おうとすると、お互いにとってかなりの損失を覚悟しなくてはなりません。

かと言って、外国産小麦の売り渡し価格を意図的に高くして、そこから得られる利益を国産小麦への補助金の財源にしている現状のままでは、国産小麦のシェアを伸ばすことは、甚だ心許ないと言わざるを得ません。
生産者は高く売りたい、加工業者は利益を出したい、そして消費者は安く買いたいと、それぞれが我がままを言っていたのでは、食糧の自給はままなりませんね。
ここは、三者がお互いに少しずつ我慢し合って、信頼に基づく良い関係を培って行く以外、他に方法はないと考えています。

幸いにも地元に、意欲的で私の考えにも理解を示してくださる農家があり、今後協力を得られそうです。
来年に向けて、これから小麦とライ麦の栽培に取り組んでいただけることになりました。
製粉の方法や価格の問題など、課題は沢山ありますが、少しずつ努力して現実的な取り組みにして行きたいと思っています。
どうぞご期待ください。

  おしらせ
今週は、木曜日・カネリプッラ、土曜日・クリングラです。

「パンだより」の発行が遅れています。まだまだ先になりそうです。

とりあえず、会津若松市方面への戸別配達の予定を、この場にお知らせしておきます。
今月は、10月17日(金)を予定しています。
どうぞよろしくお願いします。

小麦の味

滅多にないことですが、それでもたまに、他所のそれも大手パンメーカーのパンを口にすることがあります。
その度にがっかりするのは、小麦の味がしないことです。

パンは加工品なので、ストレートに穀物としての小麦の味が出ないのは分かるのですが、小麦以外の原材料、それもたいていの場合油脂分と香料の味を強く感じてしまいます。
そしてその油脂分が、お世辞にも上等とは言えない代物であることは、いつもバターと一番絞り菜種サラダ油しか使わない私にはすぐに分かります。

米飯なら、コシヒカリだのひとめぼれだのあきたこまちだのと、多くの方が、銘柄による味や食感の違いをうるさく言いますが、パンに関して小麦の品種のことをどうこう言うのは、聞いたことがありません。
パンは、まだその程度にしか認識されていない証拠だと、私は思っています。
本来主食であるパンも、この日本では、もうずっと長い間、菓子としての方向に迎合し続けて来ました。
そのおかげで、食パンでさえ小麦の味がしないようなものが出来上がって来たわけです。
菓子パンは菓子パンとして一つの方向であり、いいものも沢山あります。
一方、主食としてのパンは、穀物の美味しさが先に立つべきです。
そのためには、国産小麦を使いそして、あおばだのゆきちからだの南部だのと、それぞれの小麦の持つ美味しさを、最大限引き出す努力をパン屋はしなくてはならないのだと思います。
それを怠っていたから、主食としてのパンの地位は、ちっとも向上しなかったのだと、私は思っています。
確かに米飯は美味しいですが、パンにもまた小麦の美味しさがあって、両方楽しめるのです。
昔、日本にも確実に存在していた麦食文化を、本当に美味しいパンによって再興したいと、食工房は夢を大きく持ってパンを焼いています。

ちなみに現在食工房では、岩手県産「南部地粉」と同県産「ゆきちから」を50%ずつミックスして使っています。
また一部、地元山都町産「あおば小麦」の全粒粉を使っています。

国際交流フェスティバル

今日は予定通り、国際交流フェスティバルへ、出店参加して来ました。
そう・・・、写真の一枚もないのかと思われますか?
迎える側に回ると本当に忙しくて、写真を撮ることもよその展示を見て回ることも、結局出来ませんでした。
朝、搬入の時、顔見知りの方に何人か出会いましたが、その方たちも持ち場を離れられなかったらしく、開催中は一度もお見えになりませんでした。
お天気も上々で、会場はなかなかの盛況。
朝8時に現場に入ってから、午後4時前に退出するまで、一度も座ることなく立ち通しで、ちゃんとした飲み食いもなしで、それでもテンションは下がりませんでしたね。
娘たち二人も同じでした。
他のブースをいっぱい見て来て欲しいと思ったのは、ちょっと考えが甘かったようです。
その代わり、自分の持ち場で多勢の人と出会えたので、それはそれで良かったかなと・・・。
面白かったのは、娘たちを日本人じゃないと思った人がいたことです。
長女は、スリランカの人にチャイニーズかと質問されたそうですし、私は私で、ここはどこの国のブースですかと質問されましたし、なかなか面白いやりとりでした。


それで今回気がついたことを一つ。
国際交流に関心を持っている人は、概して好奇心が旺盛で積極的だということですね。
食べ物に関しても、体験したことのない目新しい味覚に対して感覚が開いていると言うか、いわゆる「喰い付き」が良くて、普段食工房の品物を手にとっていただいた瞬間に、時々感じる「大丈夫かな?」という心配は、全く感じませんでした。
あと、福島県内天栄村にある、「ブリティッシュヒルズ」<参照>が今年も出展しており、定評のあるスコーンとマフィンを販売していましたので、これはぜひともと思い、売り切れないうちに一通り買いこんで来ました。
うちのスコーンも、結局全部売り切れたのですが、ここはやはり研究材料として、見逃すわけには行きませんからね。
それからすぐうしろ隣のブースでは、インドの方がヒヨコマメのカリーを出していたので、これはぜひともあとで食べようと思っていたら、早々に売り切れてしまっていました。
他にも沢山沢山、興味の湧く展示があったのですが、見ることが出来ませんでした。
それでも、また来年もきっと参加したいと、娘たちと話したことでした。

イベントサンデー

明日の日曜日は、先刻お知らせしましたとおり、会津若松市内にて「国際交流フェスティバル」に出店参加いたします。
明日は造り仕事は出来ませんので、イベントの準備も兼ねて、今日はいつもの二倍量の仕事をしました。
おかげで、後片付けがたった今やっと終わったところです。
これからまだ、明日の準備です。

ところで明日は、あっちでもこっちでもイベント開催のようで、人出も分散されるのではないかと、ちょっと余計な心配も頭をかすめます。
実は、この山都町でも、毎年恒例の「みちくさ通り」賑わいイベントが予定されています。
こちらからも、出店のお誘いをいただいていたのですが、国際交流という貴重な場に娘たちを参加させたいという親心で、そちらを採らせていただくことにしました。
お時間のある方、ご都合のつく方は、ぜひ両方の会場へお運びいただきたいと、手前勝手なお願いです。


「国際交流フェスティバル」のご案内は <こちら>
会場の地理のご案内は<こちら>
「みちくさ通り」及び山都町内のイベント案内は <こちら>

同じような話しで恐縮ですが・・・

昨日、知り合いが「忙しい!忙しい!」を連発していたという話で、どちらも忙しい人ばかりみたいだと申し上げましたが、今日は今日で、うちによく来る知り合いが、このところ一ヶ月間休みなしで出勤しているという話しでした。
聞いてみると、会社にしても雇われている人にしても、とにかく余裕を持って仕事が出来るという状況じゃないらしいですね。
こんなに休みなく働いて、上がった成果はどこに行ってるんだろうと、その知り合いは言うんですね。
それで、休みたいと言えば、来てもらわなくていいよと、あっさり首になってしまうわけです。
今は、身分に保障のある正社員雇用は本当に少なくて、どんな条件でも仕事があるだけましだと思わなくてはならない状況ですからね。
体を壊さないで欲しいと思わずにはいられませんでした。

うちは自営業で、やはり自分たちの身の上に何の保障もありませんが、それでもこうして自分の造ったものが売れて、寝起きの場所を確保出来て、毎日の食事に事欠かないだけでも、ありがたいことだと思っています。
健康だけが財産、それでいいと思っています。
でも出来れば、もう少しだけ時間が欲しいです。

配達一回り、2時間の気分転換

木曜日はいつもの事ながら忙しいのです。
早朝から昼過ぎまで、コーヒーとパン一切れだけで、あとは喉が渇くので水を飲みながら仕事しています。
その後、ちゃんと食事をして、もう一仕事してから配達に回ります。

今日は、ちょうど日の暮れ時にさしかかって、気持ちの良い秋の夕暮れの風景を眺められました。
夕やけの空を背景に、山々の稜線がくっきりとシルエットになり、少し上に「鎌を研いだ」の例えがまさにピッタリの三日月と宵の明星・金星がかかっていました。

そうなんです。
配達に回ると言っても、走るのは大方山道と田園風景の中ですから、至ってのんびりしたものです。
そして運転中は、運転以外のことはしませんから、逆にそうやって外の景色を眺めながら気分転換出来る、貴重な時間になっています。

ところで今日は、途中買い物に寄ったスーパーマーケットで、市内の知り合いにバッタリ出会いました。
全く久しぶりだったので、ちよっと立ち話をしたのですが、出て来る言葉は「忙しい!忙しい!」の連続。
どうやら東奔西走の日々が続いているらしい・・・。
私もこのところ結構忙しいのですが、お互いため息つきながら別れました。
やっぱりどの方面も忙しい、おいそが氏ばかり。
歳のせいもあるかも知れませんが、この頃やたらと時間が過ぎるのが速いですね。
運転中が一番暇な時間とは・・・、それでも本は読めませんけどね。
今日は、夕やけ空を見られただけでも、何か得したような気分です。
あ!カメラ忘れて、写真はありません。