日別アーカイブ: 2014年9月6日

熊騒動奇話

先日、熊が捕獲されたことをご報告に及びました。

これは、我が家の中での話ですが、今回の熊騒動にはもう何年も前から、実は前触れがあったのです。
末娘が時々、白昼あるいは就寝中の夢の中で強い予感に出遭うことがあり、今までにもずい分いろいろなことが符合していました。

熊のことでは、ここ二三年前からだと言いますが、毎年雪融けの頃に「このまま何も手を打たなければ、そっちへ出て行くよ・・・。」と熊のメッセージを受け取っていたそうです。

そして実際に家の畑に被害が出る少し前のことですが、いつものように早朝のジョギングをしていた娘は、国道に出たところで、黒い人影がはるか先の道路を横切って山の方に行くのが見えたので、訝しく思いながらその場所までやって来ると誰もいる気配が無かったということがありました。

その後に、国道のちょうどそのあたりで熊の足跡が見つかり、近所の方にも気をつけるようにと言われました。
娘曰く、「あれは、ひょっとして熊だったのかな・・・。」と。

そうこうしているうちに畑に被害が出て、わなを仕掛けて一週間が過ぎた頃、今度は夢の中で、東側から年寄りの雄熊がやって来ると知らされたそうです。
夢の中で娘は、部落の中の川沿いの道を年寄りの男の熊が歩いているのを、一段上の道から見下ろしていたとのこと。

その一週間ほど後、わなにかかった熊を見に行った時、娘は瞬間「あっ、あいつだ!」と思ったそうです。

そんな話とは少し違いますが、カラスやヒヨドリが熊の動きを教えてくれていたことも、後になって分かりました。

ある時、早朝のジョギングに出ようとした娘二人は、その朝間近でカラスが騒いでいるのに気づきました。
そしてヒヨドリが一羽娘の目の前に降り立ったそうです。
「どうしたんだろう・・・?」と思った時、ちかくの茂みで、バキッと小枝が折れるような音がして驚きました。

いつもリスがいるのを目撃しているのですが、リスにしては大きな音だったので、熊だったら嫌だなー・・・と思ったとか。
それも、熊が捕まる数日前のこと。

私も、とうもろこしがやられた日の明け方、私の寝ている部屋のすぐ外で、カラスが一声「カァ!」と鳴いて飛び去って行く音に目を覚まされました。
瞬間、「カラスが教えに来たんだ。熊が出たにちがいない。」そう思って畑に行ってみたら、あの有様でした。<参照>

スイカをやられた時は、ただ憎たらしいだけのカラスでしたが、以来カラスの動向には殊更注意しています。
何しろ奴らは、空の上から見ているのですから。

それにしても私は、今回撃たれて死んだ熊のことは、もちろんあのままうろうろさせておくわけには行きませんでしたが、一方本当に申し訳なかったと思っているのです。
あれだけ前触れをもらっていながら、どうすることも出来なかったからです。

あの熊には、いろいろ学ばせてもらいました。
とてもとてもいい勉強になりました。
今、熊の霊を慰め天に返すための何かをしなくてはならない、という思いに捕らわれている私です。