月別アーカイブ: 2008年8月

「広島」デー(の日)

今から63年前の今日8月6日、広島に原子爆弾が投下されたのでした。
世界で初めて、実験ではなく実戦兵器として使用されたこの一発で、市民を含む十数万人が犠牲になったと言われています。
今朝テレビを点けたら、ちょうど記念式典の中継が始まったところでした。
一緒に黙祷しながら、その後少しの間テレビを見ていたら、小学生たちのメッセージの中で「・・・戦争は、遠い過去の出来事ではありません。・・・」という一言が、耳に残りました。
一年前の今頃、このブログの中で、戦争の記憶を語ってくれた人の話など、四編の戦争に関する記事を書いたのですが、過去の戦争の記憶を忘れないことはもちろん大切なこととして、もう一つ、戦争は今も現在進行形でこの地上に起こっている出来事であるということを、しっかりと胸に刻んで置きたいと思います。
イラクで、アフガニスタンで、中央アフリカ諸国で、イスラエル・パレスチナで、今も戦闘がくり返されています。
時々、そんなニュースが伝えられ、テレビの画面には爆発の瞬間などが映し出されていますが、遠い海を隔ててこちら側にいる私たちは、例えば夕食を口にしながらそれを眺め、次の瞬間には明日の予定が気にかかるといった具合です。
そんなリアリティーの無さが、とりあえず仕方ないことだとしても、渦中に置かれた人々が味わった戦争の苦しみの代償は、いずれこの世界の全員で清算しなくてはならない時が必ず来ると、私は思っています。
それがいつのことか・・・、それはとりあえず置いて、ここに、先んじて勇気ある行動を起こした人たちのことを、お伝えしておきたいと思います。

☆アフガニスタン・イラク帰還兵による、勇気ある報告 <その1>  <その2>
 
☆08市民平和まつり<こちら> 

※元ベトナム戦争従軍兵士、アレン・ネルソン氏の講演があります。

私の昨年の記事へのリンク  <7/30>  <8/8>  <8/13>  <8/15>

ちなみに、08市民平和まつりの3日間の日程のうち後半2日間、食工房も出店参加します。


※習刊 コーヒー通信は、お休みしました。

写真展へ

ちょうど1年ほど前、ある方のご紹介でお邪魔した写真展で、初めて顔見知りになった女性フォトグラファー(敢えて、プロとかアマチュアとかは言いません。)の二度目の個展が開催され、予めご案内も頂戴していましたので、今日またお邪魔して来ました。
写真をライフワークにしようと、ある時期憑かれたように撮り続けたものの、結局パン屋をやっている私にとって、こうした個展を開くことの出来るエネルギーの強さには、何か打たれるものを感じないではいられませんでした。
目に留まる何かに心が動いた時、それを写真に撮りたい気持ちになるのは、多分カメラを手にする者に共通の衝動だと思います。
そして作品を見た者の心が動いた時、それは両者にとって大きな収穫に違いありません。
そういう写真にたとえ1枚でも出会えたら、それはもうどれほどの収穫かということです。
撮った方の感性と自分の感性が、どこかで響きあったということですから。
もちろんありましたよ・・・。
そして、自分の中でまた虫が騒ぎ始めました。
というわけで、写真展の中身の方は、<こちら>ご本人のブログをご覧になってください。


 おしらせ
今週は、木曜日・クリングラ、土曜日・カネリプッラです。
「食工房のパンだより・35 出穂号」 公開しました。
<こちら>ご覧いただけます。

眠れぬ夜に・・・



ランプの灯りと暗い夜


たまに何の前ぶれもなく、真夜中にフッと目が覚めることがあります。
皆寝静まって、シーンと静まり返った夜の空気の中で、とりとめのないことを考えながら夢と現の境に意識を漂わせるのが、私の密かな喜びでもあるのです。
そう・・・、こうして夜を静かに過ごせることにも重要な意味があり、奇跡でもあるのだと思うからです。

敵を欺き、奇襲攻撃をかけるのも夜・・・・。
一方、恋人たちが愛を語り合うのもまた夜・・・。

夜が静かに過ぎて行くことは、とりもなおさず平和の証であると、そう思うからです。

今、世界のあちこちで、夜を静かに過ごすどころか、かえって白昼より不安と緊張が増す中、文字通り眠れぬ夜を息を殺して、朝が来るのを待たなくてはならない人々が少なからずいることを知れば、こうして布団の上に横たわり安心に身をゆだねていられる自分は、この幸せの代償に何を差し出せるだろうか・・・。
そんなことが頭に浮かんで来ると、あとはもう祈るのみです。
でも、神々の世界に言葉を送っているうちに、間もなく眠りに引き込まれ、いつもより少し眠気の抜けない朝を迎える私です。

暑い一日、ご来店ありがとうございました。



会津の夏、日本の夏


今日は多分、確めたわけではありませんが、この夏一番の暑さではなかったかと思える一日でした。
いかにも夏の盛りらしい強い日差しの中、ミンミンゼミの鳴き声がさらにその雰囲気を盛り上げていました。

さて日曜日の今日、あちこちから三々五々ご来店をいただきました。
つい先日も、ガソリン代がさらに値上りしたばかりのところ、こんなところまでお出かけいただき恐縮です。
地図をたよりにいらして、「いやー、こんなところにあるとは思いませんでした。」と驚かれる方も・・・。
しかしまあ、だからこそこの良い環境の下でおいしいパンづくりが出来るわけですから、そこはご勘弁いただくより他ありません。
皆さん、このブログもよくご覧くださっているとのこと、改めてこの場を借りて本日のご来店に感謝を申し上げます。

さてさて今日はこの他、ケーキを二種類焼いた後は食工房の作業は終わりにして、印刷版の「パンだより」の編集を進め、先ほどやっと終えてpdfファイルにしたものをホームページにUPしました。
ご覧いただければ幸いです。
<こちら>からご覧いただけます。

これからお盆を過ぎる頃まで、真夏の暑さと太陽のエネルギーを体いっぱい取り込んで、秋冬に備えたいと思います。
皆さまもどうぞ、暑さに負けずお元気にお過ごしください。

試作品・その3



「旅の口糧」として、かさばらず軽くつぶれず、
カロリー十分で繊維質、微量要素までも豊富に
含有するスーパーフーズをコンセプトに開発中。




もっともっと沢山、クルミとドライフルーツを入れた方が良さそうですね。


7月12日に試作したものの第2作を、原材料の割合を変えて、今日焼いてみました。        <参照>
今日の試作には、もちろん先日来話題に取り上げている、地元山都町内産の小麦の全粒粉を配合しました。
今回は、食工房で常時使用している2種類の国産小麦粉を合わせて60%、山都産小麦全粒粉30%、オートミール10%です。
それに、カレンツとレーズン、クルミを入れ、オリーブ油を加えて生地をつくりました。
表面には、山都産小麦全粒粉を振りかけましたので、焼き上がりはいかにも野性味を感じる外観となりました。
早速、何人かの方に試食していただくことが出来、ご感想もいただきました。
次回の試作のプランを、もう考え始めているところです。
なお、今回の試作品を試食用に小分けして用意しています。
ご来店の方に、無料で差し上げます。
山都産小麦を何とか使いこなしたいと、頭をひねっています。
率直なご感想、ご意見、ご提案などをいただければありがたいと思っています。
どうぞよろしくお願いいたします。

よそ者の会津考 vol.5



会津の象徴、会津磐梯山


先日のこと、生まれも育ちも会津の地元の方と話している時、こんな話題が出たのでした。
曰く、会津の人間は、なかなか前に出られなくて、いつも他所から来た人に活躍の場をさらわれてしまってばかりだと・・・。

本当にそうなのかなァ?
自分もよそ者だけど、ちっとも活躍なんかしていないけど・・・と思いながら聞いていて、一方で思い当たる節がありました。

それはちょっと想像していただくと、すぐにお分かりになることですが、その土地に縁もゆかりもない者が、そこで生活しなくてはならないということになった時、先ずどんな心境で何をするだろうかということです。
どんな事情でやって来るか、人それぞれに違うとは思いますが、見知らぬ土地で頼れる伝も限られていますから、とにかく何をやるにも必死になります。
生活を落ち着かせるために、仕事であれ暮らしのあれこれであれ、チャンスには貪欲にならざるを得ないのです。
そこへいくと地元の方は、代々暮して来た生活の基盤があり、それら有形無形の沢山の資産に裏付けられた、不動の安心感みたいなものがありますから、そんなに貪欲になることもないのだと思います。
それよりもよく見ていると、そういう基盤に裏打ちされて、家業や要職で素晴らしい活躍をされている人が、地元の方の中にもいくらでもいることが分かります。
そういう中で、何も無いところから叩き上げたよそ者の頑張りは、少しばかり目立つだけなんじゃないか、それも必要に迫られて必死になっているだけの姿かも知れないぞ、と今度は自分のことを思っていました。

それにしても、会津は豊かな土地だと、今日も急きょ配達に出かけた「駅カフェ」までの道々、磐梯山の見える田園を前にしながら、しみじみ感慨に浸る私でした。