日別アーカイブ: 2008年9月19日

木に癒される


ウリハダカエデの紅葉
素敵な音楽と一緒にどうぞ・・・。<こちら>


私にとって、山に住んでいて何がいいかと言うその一番は、木に癒されることです。
今住んでいる場所も、ほどほどに山の中と言う感じで悪くありませんが、以前山暮らしをしていた場所は、どちらかと言うと「鳥と獣の領域」と呼ぶのがふさわしいようなところでした。
その分、まわりの自然のエネルギーが直に伝わって来て、なかなか得難い経験をしたと思っています。

それはもう、実に沢山の種類の木や草花と触れ合いましたが、中でも特に好きだった木の一つは「ウリハダカエデ」。
あちらでは、家のまわりのそこら中どこにでも生えていて、実生もいっぱい目にしていました。
木肌が瓜のように、緑色に黒い縞模様が入っていて、中は年輪のない白っぽい木質で、薪にして燃やすととんでもない汗臭い臭いが鼻を突くのですが、紅葉がとても優しく美しいことは他に比類がありません。

こちらに来てからは、ほとんど見かけることがなくて寂しい思いをしていましたが、二年ほど前、飯豊の登山口から少し山に入ったあたりで久しぶりに見かけた時は、旧友に会った時のように胸が熱くなり、思わず木肌を撫でていました。

このところずっと忙しくて疲れ気味ですけど、こんなことを思い出すだけでも、少し元気になれるような気がして来るのです。
木と気心を通わせた記憶は、どこにいてもどんな時でも、自分の心を癒してくれるのですね。
また山に行って来ようと思っています。