コーヒー自家焙煎を始めてもう20年余りになりますが、最近気が付いていることがあります。
その一つは、生豆の品質と言うか、選別の状態が悪くなって来たことです。
以前に比べ、欠点混入の割合が目立って多くなりました。
おかげで、焙煎前の手選別作業の負担が大きくなり、ご注文に間に合わないこともあるほどです。
どう贔屓目に見ても、選別を極端に甘くしたかあるいは全くしていないか、そんな風にしか見えない状態の生豆が入荷するようになりました。
これは一体どういうことなのでしょうか。
いつか輸入元に問い合わせて見たいと思っていますが、「そんなものですよ。農産物ですから。」とかわされてしまいそうな気がして、まだ実行していません。
それよりもう長い間、正確な手選別が優れた焙煎業者のお手並みだと、私なども大いに振れ込んだ覚えがありますので、いつの間にか選別は我々がやるべきものだという流れが出来てしまったのかも知れませんね。
この選別工程は、本当はかなりの程度まで機械化出来るのです。
ただし、設備には高額の費用がかかりますから、零細な生産者は導入出来ないという事情もあります。
全てを生産者に押し付けるのは可愛そうなことは分かりますが、我々の能力にも限界があります。
間に入る輸入元業者側でもう少し何とかならないものかと、頭を抱えている私です。
ところで、食工房テイストを支えて来たブラジル産の生豆が、次々と在庫切れ終了となり、遂に全て品切れとなりました。
彼のホアキンは、未だ再開の知らせが入りません。
ヴィーニョもそしてバージングランデも無くなりました。
そこで唯一の頼みの綱、セラード樹上完熟を一昨日オーダーしました。
しかしながらどんな豆が届くのか・・・、こちらは以前仕入れた時の状態が酷くて、物凄いロスを出してしまいましたので、正直恐々なのです。
今回、10kgだけの仕入れに止めました。
今、グァテマラ産のカフェ・マヤも凄い状態で、50%超えのロス率のため返品を考えているところです。
いくら無農薬有機栽培でも、他の条件は全て譲歩と言うわけには行かないのです。