月別アーカイブ: 2011年12月

それでは、中締めということで・・・

大変な一年でした。

特に福島県は、言うまでもなく原子力災害で、一年の終わりに何も終わらない実感のまま、明日2012年を迎えます。

ここ会津では雪が積もって、少しだけ線量が下がったのがせめてもの慰め。
一息入れてくれとの天の計らいのようです。


餅もついて、そばも食いましたが、そんなことではけじめがつかないこの年末。


一年の終わりなんだから、何かけじめをつけたいじゃないですか!
でも何もかも実感は途中経過なのです。


それなら、同じシメでも中締めということで、区切りをつけたいと思います。


明日からまた気合いを入れて行きます。


それでは、一本締めで。


イョーーー、


ありがとうございました。

今日は餅つき、明日はそば打ち

年末の恒例というわけです。

餅つきのことは毎年のように申し上げていますので、今さら新鮮味のない話題ですが、今年はもち米25kgを搗きました。
家庭の餅つきとしては、これほど沢山!という量ですが、昔餅で稼いだことのある私としては、どうと言うことのない量です。


否、今日改めて分かったことは、パン焼きに比べたらどれだけか効率の良い仕事だということです。
小麦粉25kgをパンにするのはなかなか骨の折れる仕事ですが、もち米25kgは一人で軽々こなせます。
製品はコンパクトだし、単価もいいし、なかなかのものです。


でも結局餅屋では成功しなかったし、紆余曲折あってパン屋になって今は十分納得していますから、今日の餅つきは完全な楽しみです。


暮れは、この餅をあちこちに配るのが、私の楽しみなのです。
もちろん、裏のお稲荷様と家の神棚にもお餅をお供えします。


そして明日の大晦日は、そば打ちです。
全く下手くそなそば打ちですが、自分で打ったそばは実質以上の満足があるというわけです。
でもそれに毎年付き合わされている家族は、何と思っているでしょうか。


いつの頃からか、もうかれこれ20年以上も前から、毎年同じ年末の風景です。

事故調査・検証委員会、中間報告に接して

政府は、福島第一原子力発電所の事故について、原因の調査や検証を行う独立した委員会を立ち上げ、この度中間報告が出されました。

つい先日も、NHKの特別取材番組でこの報告の中身について詳しく報道していましたね。

あれを見ながら、次々と明かされる事実を目にして、憤りに堪えない感情に思わず我を忘れそうになっていました。

しかし実は、この事故調査・検証委員会(以下、事故調と略します。)には、いろいろと批判があって問題も多いようですが、とりあえず判明した事実だけでも、もう我々国民の忍耐の限度を超えていると思う私です。

膨大な資料ですが、例えば<参照1> ・ <参照2> などをご覧ください。


こうした報に接し私が感じるのは、あの時、官邸も保安院もほとんど何もせず(出来ず)、むしろ害になっただけじゃないのか!ということです。

余談になりますが、かの保安院には800人もの職員がいるのだとか!?
こういう人たちが、今でも高額の報酬を受け取っているのです。


否それでまた、事故調の基本方針というのが、個人の責任を問わないと言うのですから、もうどうにもなりません。


明らかに人災の側面が濃厚なのに、誰も責任を問われないなんて、あり得ない話です。


ちょっと話しが脇へ行きますが・・・。


たった今も、事故を起こした原発で収束作業に当たっている3000人超とも言われる方々の中に、現場の生の状況をツィッターで発信してくださっている方がいることは、もう沢山の方がご存じと思います。
そうです。Happyさんという方ですね。<参照>


彼のツィートを毎日拝見していますが、さっき申し上げた人災につながる組織の在り様が、今でも変わらず存在しているのだなと思わされます。


以下に、抜粋引用してみます。



Happy さんのツィートから


★そもそも今の汚染水処理システムや循環冷却システムは仮設なんだよね。


★仮設で何年もっておかしいと思うんだ。許認可とか法律とか色々あるけど国がそれこそ特例で早く造らせればいいのに、そんな動きもない。東電も各メーカーが恒久的なシステムや設備の案を提出しても、予算的な問題で発注しない。


★今の仮設で問題が出たらその都度、処理と対策するスタンスみたい。保安院も具体的案や対策案なんて一つも持ってないんだ。まぁ今までも、ただ東電に説明受けてハンコ押してただけだし。その東電が出す説明資料も大半はメーカーが作ってるんだけどね。


★仮設なんだし、建屋床や壁の現耐震性も怪しいのに…。オイラ達はそこで検査したり記録数値とったりそれだけでも相当な被曝なんだけど…。でも東電や保安院の人は現場には来ないで報告書と検査記録の確認だけなんだよね。


★設備が本設になると東電や保安院も立ち会い確認になるから、線量の高いとこは全部仮設なのかなぁって疑ってしまうよ。


★直営もかなり被曝してるし、東電も作業慣れてないから大変かも。それに最近は、直営も東電も社員が退職してるみたいなんだ。だからメーカーに作業員出向者を出すように依頼してるみたい。これから廃炉に向かっての第一の問題は、やっぱ人なんだなぁ…って感じた1日でした。


★今まで実際の仕事はほとんど下請けでしていて、自分たちが作業となると退職ちゃうのか。廃炉に向けてベテランは被曝で作業できなくなり、慣れない方はだんだん被曝してベテランになるころには線量オーバーになりそうで。何十年という時間より被曝する方をどうするか心配。



・・・いやはや何とも。

現場で作業に当たっている方々に対しては、最大限の敬意を払いますが、それでも状況として見れば、全く先が思いやられるのですね。


話しは戻りますが、事故直後から福島県は、周辺のモニタリングをしていたのですね。
今でこそ、それらのデータを閲覧出来ますが、当時は計測しているのかどうかさえ、一般市民は知る由もありませんでした。<参照>

それで、大熊町の原発から5kmの所にあるオフサイトセンターに、現地対策本部が立ち上げられたものの、放射線量が上昇して危険になったため、福島市に移動しているのですが、その頃周辺の住民は、風下に当たる浪江町から川俣町を通って福島市に至るルート上を避難行動していたわけです。

中には、大変高い線量の場所に二週間以上、何も知らされないまま滞在してしまった人たちもいました。(浪江町赤宇木地区集会所)
件の現地対策本部は、この時SPEEDIのデータはもちろんでしょうが、すでに開始されていたモニタリングの結果を知っていて、線量の高い場所を迂回して福島に到着していたのでした。

こんなこと一つをとっても、本来一般市民の生命の安全を守るのが責務のはずの公務員が、職務放棄の状態で自分の生命を優先したことは、絶対に許されることではありません。


武士の時代なら、切腹ですね。
否、本当にそうしてもらいたいものだと思いますが、未だに何の咎も受けず給料までもらっているというのは、どういうことなんでしょう。


ただただ、悔しいと嘆くより他ないのでしょうか。

一年間のご愛顧、感謝

本日を以て、食工房の今年の営業を終了いたしました。
この一年とりわけ3月以来、大震災、原発事故と、大混乱の中、多くの方々に支えていただきました。
この場を借りて、改めて御礼申し上げます。


来年になって、何もかもが一気に好転するわけはありませんが、それでも少しは良くなることを期待して、がんばりたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。


これからパンだよりの新年号を編集して、お正月には公開したいと思っています。
なお新年の営業は、1月12日(木)からになります。
長めの休業でご迷惑をかけることになりますが、どうぞ悪しからずご了承ください。
それではどちらさまも良いお年を迎えられますように。


 






  「原発かるた」 発売!

毎年、版画カレンダーでお馴染みの古知屋恵子さんが、かるたを作りました。
それも今年事故を起こした原発がテーマになっています。
その名も「原発かるた」。
事故の状況、政府の対応、汚染の状況などを上手に織り込んで、ピリッと風刺も効いていて、なかなかの秀作です。




 


「原発かるた」は、一組1800円で売出し中です。

食工房にもありますので、どうぞお問い合わせください。
年末年始休業中も、このかるたのみご注文対応いたします。

線量下がる


線量下がる。室内、レーザープリンターの上において撮影。
0.06 も一瞬出たのですが、シャッターチャンスを逃しました。


雪が積もったら環境放射線量が下がるだろうと予想していましたが、その通りになりました。
現在、このあたりの積雪量は30~40cm。
根雪になりかけている状態です。


家の出入り口付近の線量で見ると、降雪前に0.12~0.14μSv/hだったものが、今日の午後0.09μSv/hで夕方まで変化なしでした。
激減と言って良いくらいの変化じゃないでしょうか。
ちなみに屋内では0.07μSv/h。
0.06という瞬間もあり、これは線量計を入手した5月以来、今まで出たことのない数値です。


これから3月末頃まではこの傾向が続くと思いますので、線量の低い所に避難しているのと同じ効果が期待出来ます。


素晴らしい自然の計らいです。
雪国万歳!

本年最後のパン焼き

お正月にパンを召し上がりたい方、案外いらっしゃるものです。
今日は、その方々のご注文分と店売りの分のパンを焼きました。


これで本年の造り仕事は終わりと言いたいところですが、実は明日もう一日、追加のスコーン焼きが入りました。
でもそれで今年はもうお終いです。


お店は明日と明後日の営業で終了です。


外は雪で寒くて、お出かけにはあいにくですが、皆さまのご来店をお待ちしております。


 


今年は本当にいろいろなことがあって、この年末はいつもと違う感覚に支配されている私です。
時間の流れが過ぎて2011年が終わったとしても、自分の中では3月から時間が止まったままのような、そんな感じです。


でなかったら、魔法にかけられて眠ったまま夢を見ているのかも知れません。


でも一つだけ確かなことがあります。


私の酵母が、この間ずっと変わることなく、いいにおいを放ちながらパン生地を膨らませてくれたことです。


やっぱり夢ではありませんね。
自分で言うのも何ですが、ずっとがんばって来たということでしょうか。


明日で忙しさから解放されて、少し考え込んでみようかな・・・。
答えが出るとは思えませんが、何かが変わるかもです。

クリスマス、そしてこの一年

今日は、クリスマス。
食工房のシュトレンも、あちこちで食べられているのかな?

おかげさまで、年末の忙しさもあと一日というところまでたどり着きました。
皆さま、本当にありがとうございました。


そこでこの一年をふり返って見ると、何と言っても3月の大震災と原発事故による放射能汚染が大きいですね。
60年間生きて来て、よりによって還暦のこの歳に、このような大きな出来事に巡り合うとは、思っても見ませんでした。

それも高知出身の私が、その時被災当地の福島県にいることになるとは、これが運命というものなのでしょうか。
それでも、津波にのまれて死ぬ目に遭ったわけではなく、8年前に会津に移住していたこともまた、何だか不思議な計らいのような気がしています。


考えてみると私は、実はいろいろなことが見渡せる位置にいるのだと気が付きました。


今回、福島県の住民だったおかげでよく分かったこと、それは日本がこんなに酷い国だったのかということです。


誤解されないように申し上げておきますが、私が個人的に酷い目に合ったということではありません。
むしろ身の回りは小さな善いことでいっぱいだったと思っています。


でも、国として見る時、この日本という国は明らかに機能不全に陥っていますね。
本当に酷い!
政治が、メディアが・・・。


私は評論家ではありませんので社会時評はこの際控えておきますが、素人目に見てもお粗末な成り行きだと思うのは、私一人ではないでしょう。


今、福島県がどういう扱いをされているか、そこに日本という国の姿が象徴されているような気がします。


本当に悩みの尽きなかったこの一年。
震災以来、心の底から笑ったことは、ついにありませんでした。

年内の営業のご案内

クリスマスイヴの今夜、外は大雪になっています。
明日の朝には、あたりの風景が一変していることでしょう。
さて今年も残すところあと一週間です。
食工房の年内の営業のご案内を申し上げます。
年内は、12月28日(水)まで営業しています。
年末に限り、27日・28日の定休日も休まず営業いたします。
いつもはパンを焼かない月曜日(26日)、臨時にパンを焼きます。
定番メニューを一通り焼く予定です。
お正月の間にパンを召し上がりたい方、最後の確保のチャンスです。
あいにくの大雪かも知れませんが、ぜひご来店ください。
雪の日ポイント2倍適用は確実。
もしご来店時に大雪や吹雪の時は、3倍ポイント進呈いたします。
なお、最後の「かぼちゃあんぱん」が残りわずか。
店頭にて販売中。今シーズンは、これで終了です。
本年も最後まで、どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、クリスマスキャロルを一曲
<こちら>

ナナオ サカキの命日


私たちがナナオと初めて出会ったのはこの山の中て゜した。


今日は、詩人ナナオサカキの命日でした。
2008年12月23日朝。


ナナオは、国民的に知られた詩人と言うわけではありませんが、彼を惜しむ人は今でも少なくありません。


ネット上には、ナナオのホームページが立ち上げられ、そこにもまたそれ以外にも、ナナオの詩、本人の画像や音声また動画などを沢山見聞することが出来ます。 <こちら>


大震災の今年、それに続く原発事故で放射能に汚されてしまった大地・・・、ナナオを知る人たちから異口同音に漏れた言葉は、「ナナオが生きていたら何と言うだろう?」でした。


仏教で言えば三回忌でしょうか、とにかく命日の今日、同じことを思っている人が沢山いるのだと思います。


ナナオが、この地球のことを想って歌ったこの詩を、皆さまにも紹介したいと思います。


 


  ラヴレター


半径 1mの円があれば
人は 座り 祈り 歌うよ


半径 10mの小屋があれば
雨のどか 夢まどか


半径 100mの平地があれば
人は 稲を植え 山羊を飼うよ


半径 1kmの谷があれば
薪と 水と 山菜と 紅天狗茸


半径 10kmの森があれば
狸 鷹 蝮 ルリタテハが来て遊ぶ


半径 100km
みすず刈る 信濃の国に 人住むとかや


半径 1000km
夏には歩く サンゴの海
冬は 流氷のオホーツク


半径 1万km
地球のどこかを 歩いているよ


半径 10万km
流星の海を 泳いでいるよ


半径 100万km
菜の花や 月は東に 日は西に


半径 100億km
太陽系マンダラを 昨日のように通りすぎ


半径 1万光年
銀河系宇宙は 春の花 いまさかりなり


半径 100万光年
アンドロメダ星雲は 桜吹雪に溶けてゆく


半径 100億光年
時間と 空間と すべての思い 燃えつきるところ
   
そこで また 人は 座り 祈り 歌うよ


  人は 座り 祈り 歌うよ
                 
              (ナナオサカキ)


ナナオ自身による朗読も聴くことが出来ます。 <こちら>


私も、今夜は寝る前に、静かに地球のお母さんのメッセージに耳を澄ませてみたいと思います。

はまりそうです

You Tube で見つけた、またまた面白い音楽。はまりそうです。


どうぞ!


 


 ジューズハープ、口琴(こうきん)と呼ばれる楽器。
私も少し演奏出来るのですが、この人のはもう次元が違う。


 


アカペラコーラスがかっこいい!
そして真ん中で座って歌っている彼のステップがこれまたいい!
 


 


真ん中で座っている彼、パスカルさんは、ただ者ではない!?
驚いてください!!!


今日は、まともに頭が働きませんので、You Tube でご勘弁。

それにしてもこのバンドは凄い!

“Genticorum”


発音も意味も分かりません。

これから調べます。