真空管アンプは音がいい。
これは科学的結論でしょうか、それとも非科学的な感情論でしょうか。
これはなかなか難しいところですが、私は、とりあえず両方あると申し上げておきます。
確かに、真空管ならどんなのでもいいというわけには行きません。
一応でも、オーディオ用として適当な球、回路構成、CRパーツなどの条件は満たしていなくてはなりません。
それは、半導体のアンプでも同じです。
ここで申し上げようと思ったのは、先日学生時代の後輩からもらったコンデンサという部品を交換した時のことです。
カップリングコンデンサというものですが、それなりにこだわって手に入れたハイグレード品です。
さて交換直後の印象が、これが良くありませんでした。
ところが、長いこと電源を入れっ放しにして試聴を繰り返すうちに、しばらくすると何だか音が変わっていい感じになって来るのですね。
以前から、真空管もその他のパーツも、いわゆる慣らし運転が必要で、いい音が出るようになるまでには結構時間がかかるものだと言われているのです。
私、こういう言動には、半分眉につばを付けつつ、実際にはそうとしか思えない現象に、これまで度々出合って来ています。
今回も、やっぱりなー・・・と言う感じでした。
でもねぇ、はっきり言いますが、これもある線までのことです。
ある線を超えると、そこから先は主観論です。
ま、それはおいて。
今日また、その後輩からすばらしいサプライズでした。
PC直結で鳴らしていると知って、コントロールアンプを寄贈してくれました。
それも、組み立てキットを自分で製作したものです。
LUX A3300と言えば、マニアならどなたもご存知のはず。
これが、オーバーホール済みで届きました。
念のため、内部チェックと通電テストをし、異常なしを確認後セットして音出しテストをしてみました。
実は、ここでも軽い驚きがありました。
余計な経路を入れない直結の方が、本来いい音がするはずですが、コントロールアンプを通した方が、ずっと良かったのですね。
まあ、物事はそう単純ではないということなのですね。
いわゆる相性というものもあって、音源からスピーカーまで、いい組み合わせに当れば、やはり感激するようないい音になるということなのでしょう。
メインアンプの方も、もう少し調整が必要で、入手しなくてはならないパーツが揃うのを待っています。
そうやって少しずつ仕上がっていくプロセスが、この世界の楽しいところです。
食工房では、音楽を聴く楽しみも味わっていただけます。