春になって暖かさが増して来ると、体の代謝がにわかに活発になります。
秋から冬を過ぎるまで、体は代謝を抑え、エネルギーを蓄える方向に回っています。
ということは、老廃物も幾分一緒に溜まっているということになります。
春になって代謝が盛んになると、そうしたものが一時にあふれ出して来ます。
その結果、いろいろと体に変調を来たすことがあります。
医学的にはどういう見解なのか分かりませんが、マクロ的には、そういうふうに捉えています。
ところで私は子どもの頃、3月から4月にかけて、たいてい風邪のような症状に始まって体調を崩し、一週間から十日間くらい、長い時には半月くらい寝込んでいました。
医者に行って注射を打ってもらったり、薬をもらって飲んでも、どうしてもそのくらいは治りませんでした。
今になって理解出来るのは、当時の私は極端なくらいの偏食で、特に野菜嫌いだったので、血液の状態が良くなかったのだろうということです。
それはそれとして、食べ物が体をつくるという理屈は、どなたも概ね異論はないと思います。
その際、食べ物の良し悪しは、先ず血液に反映されます。
私たちの血液は、10日間くらいのうちに再生更新されて行くそうですから、食生活が変われば、10日後には血液の状態が変わります。
そして私たちの体細胞は、数ヶ月のうちにやはり再生更新されていると言いますから、半年くらい経つと体質そのものも変わって来ます。
昨年、夏の終わりから秋にかかる時期の体の状態が、一年の健康の要だと申し上げましたが、<参照>つまり夏バテした状態で代謝が落ちて行く時期に入り、その後を過ごすと、春を迎える頃に大きく体調を崩すしてしまうことがあるということなのです。
で、春の健康管理の要点は、活発になって行く代謝にのせて、溜まった老廃物を上手に排出することにあります。
食べ物で言うと、動物性食品を減らしつつ、木の芽山菜の類を沢山とり入れ、主食は玄米や黒パンなど繊維質の多いものを心がけます。
一時的に体が痒くなったり、痛くなったり、いろいろ変調が来ることがありますが、水分の補給と適度な運動は忘れないようにします。
暖かい日に、汗ばむくらいの運動は、ぜひとも必要です。
そうやって、夏の暑さを迎えても、活動的に過ごせる下地をつくることが出来ます。
ただし念のために申し上げておきますが、大きな病気をされて後遺症が残っている方、薬の服用で健康管理をなさっている方は、この限りではありません。
あくまでも医者の指示を尊重し、安易な自己判断はしないでください。
ちなみに私の場合、20代で玄米食を始め、その後マクロビオティックに走り、さらにその後自己流の健康食になって、通算35年を経過しますが、病弱な幼少の頃とは違い、おかげさまで今のところ、歯の治療以外医者にかかることなく済んでいます。
そして今、春の訪れとともに、体の中が少し騒がしくなっているのが分かりますが、何とかクリアしていい夏を迎えたいと思っています。