月別アーカイブ: 2008年12月

PCは不思議な機械!?

コンピューターは、多分人間が作った機械の中で、最も複雑な機械でしょう。
それだけに、漕がなければ倒れる自転車のように、単純な説明では理解不能なところが沢山あります。
実際、不思議に思える動きをしますね。
よほどのマニアの人でも、PCの動作にはわけの分からないことが、時々起こるみたいです。

0と1という2個の数字列だけの情報で、最終的に文章の編集はもちろんのこと、綺麗なイラストが描けたり音楽が流れたり、そして様々な別な機械を連動させれば、実際にモノを作ることも出来るし、ロボットを動かすことも出来ます。
これらの動作を制御する約束事、つまり数字列(コード)の成り立ちは、情報量のスケールは桁外れに違うでしょうが、遺伝子に似ているなぁと私には思えます。
だから、コンピューターが動く仕組みはとても複雑で、一部始終を理解することなど、私には想像も及びません。

冬、寒い時に動作が不安定になるとか、その他いろいろあるみたいですが、私の経験から感じるのは、信頼に応えたり疑いに反応したりすることです。
私は、他の機械でも同じだと思っていますが、コンピューターには尚更そういうところがありますね。
くれぐれも、遅いからと言ってバカにしたりしないことですね。

うちのメインPCはもう6年前のマシンで、プロセサーはとっくに時代遅れですが、よく働いてくれています。
慌てないで、待ってあげるというのが、彼(?・彼女?)とのお付き合いのコツです。
また、仕事がしやすいようにメモリーを増設したり、なるべく一度に沢山の仕事をさせないようにしたり、まるで人を雇っているような気遣いが、とても有効だということを実感しています。

そしてこの春導入した2台目の、はるかに優れもののPCの存在にも、微妙な気遣いを要求されています。
PC同士がやっかんだりするのかどうか知りませんが、ネットワークが不調になったり、また調子が良かったりといろいろあります。
そうやって考えて行くと、ロボットというのは、なかなか微妙な問題を孕んでいそうですね。
人間の期待に十分応えるほど高性能になったロボットは、悪意のあるウィルスなどに感染して、その人の命令に反抗して手を焼かせたり、命に危険を及ぼしたりする可能性も出てくるのじゃないか、そんなことまで考えてしまいました。
人間の頭脳とコンピューターは、最後まで仲良くしていられるのかな・・・?そんな心配が頭をかすめる私です。


おしらせ
今週は、クリングラです。

「がんばっております。」

昔の私なら、こんな言葉は出て来なかったと思いますが、こうして忙しいこともありがたいと思えるようになりました。
去年の今頃のブログを読み返してみると、一年前の今頃私は、風邪をひいていたんですね。
今年は心がけが良かったのか、調子がいいのです。
おかげさまで、今日もいろいろはかどりました。
クッキー類がついに全滅してしまいましたので、今日は、どろんこクッキーとパタポンを焼きました。
売るものが無くなったのでは、売り上げは得ようがありませんからね。
明日は、ケーキ2種類と何が出来るでしょうか。
ミックスナッツなど、素材そのものも自家製していますので、やることはいっぱいです。

同業者と不本意な競争に引き出されないための食工房のスタンスは、面倒くさくて誰も手を出さないことを敢えてやって、真似の出来ないものを造ることです。
だから時には効率無視で、ただがんばるしかないこともあるのです。
でも、得てして、儲けにならない仕事の方が楽しかったり、やりがいが感じられたりすることがあって、良い人生勉強になりますね。
やっぱり、仕事の中に喜びがあるということが、一番大切なんじゃないかと思います。
それがあればこそ、がんばれるということですね。
疲れた時に少し休む時間さえもらえれば、いくらでもがんばれそうな気がしている今の私です。


「パンだより・38 冬至号」 編集作業が終わりました。
この後公開いたします。


更新情報 

「パンだより 38・冬至号」 アップしました。
<こちら> からご覧いただけます。

続・食品添加物の話

食品添加物の話、もう少しお付き合いください。

実は、昨日はちょっと熱くなり過ぎて、いろいろ見落としてしまったことがあります。
昨日は、食品添加物は一様に有害と受け取れる言い方に終始しましたが、少し訂正させていただきます。
例えば、豆腐を造る時に使う凝固剤(例えばニガリ)のように、必要不可欠で昔から使われていて、安全性にも全く問題の無いものがあります。
菓子造りにも、重曹が使われます。
そうでした。食工房でも、重曹だけは使っています。


やはり、個々の添加物について丁寧な解説を付けないまま、食品添加物全体を有害なものとするのは、いささか安易だったと反省いたします。


その上で申し上げますが、私は私なりの基準を明確に持っていて、危険あるいは安全性が疑問視されているものはもちろんですが、安全と分っているものでも、食工房の製品に不要と考えるものは使用しません。
今は、唯一重曹(炭酸水素ナトリウム)のみ使用しています。


さてここで、参考までに掲げておきますが、私が食品添加物のことを勉強する際に役立った一冊の本があります。
「加工食品の実際知識」という本です。
古い本で、とっくに絶版になっていますが、古本市場ではまだ入手可能です。
個々のデータは、古くなってしまったものがあると思いますが、基本的な情報は十分役に立ちます。
興味のある方は、ぜひ入手されて読まれたらいいと思います。

食品添加物の話

加工食品と言えば、食品添加物のことが先ず頭に浮かぶのは、私だけではないと思います。
長年、自然食に親しんで来た私は、食品添加物についてはいろいろと勉強もして来たつもりです。
その結果、無添加の大切さを承知しているからこそ、今やっているパン屋の仕事は無添加にこだわっています。

現在日本国内では、388種類の食品添加物が認可されていますが、ちょっと考えても恐ろしい数字だと思います。
当然、安全性が十分に検討された結果、認可されたという点では、筋は通っているわけですが、その安全性の認識にも、全く問題が無いわけではないのです。

そもそも「添加物」の名が示すとおり、栄養素のような食品本体の成分ではありません。
そしてたいていの場合、それらは有毒な薬物(化学物質)です。
安全性と言っても、濃度的に安全なラインを決めているだけで、毒性が無くなるというわけではありません。
ということは、複数の食品から何種類もの食品添加物を継続的に摂取することにより、複合的な有毒性が生じる可能性がありますし、物によっては体内に蓄積される可能性もあり、総量が危険なラインに達することも考えられます。

食品の品質表示には、添加物の化学物質名そのものが表記されることはなく、「品質改良剤」「品質保持剤」「保存料」など、耳ざわりの良い名称ばかりが使われます。
ほとんどの人は、その中身や有毒性に関する知識を持っていませんし、知る機会も少ないと思います。
そして、添加物が使われた口当たりの良い食品を、当たり前のものとして受け入れているわけです。
皮肉なことですが、そんな食品に慣らされた口には、無添加の素材そのものの持ち味が生きている食品が、かえって不味く、低品質のもののようにさえ感じてしまうことが珍しくないのです。

味覚の基礎は、離乳期に始まる幼児期に決まってしまうと言われますが、こういう時期に添加物浸しの食品に接することは、何としても避けたいことです。
食品添加物の本当の毒性は、私たちの味覚を毒することであると思っています。

クッキー類、品切れのおわび

只今、年末体制でシュトレンの製造に手を取られているため、クッキー類の製造がほとんど出来ていません。
品切れのものが多くなっております。
毎週、2、3品目をどうにか製造していますので、ものによっては棚に並んでいることもあります。
しばらくの間ご迷惑をかけますが、ご了承ください。


印刷版の「パンだより38・冬至号」、只今編集中です。
今週中には、Web上に公開出来そうです。

☆シュトレン、引き続きご予約を承っております。


おいしいコーヒーのいれ方・総集編


おいしいコーヒーを召し上がっていただくために、コーヒーを何倍も楽しんでいただくために、今までにずい分いろいろなことを、毎週水曜日の「習刊、コーヒー通信」で取り上げて来ました。
それらの情報を、手早くご覧いただけるように、各記事へのリンクをまとめて見ました。

何と言っても、おいしいコーヒーを召し上がるためには、先ずは良い豆を見つけることですが、これはもう時間をかけて楽しみながら、いろいろな豆に出会う中で、好みに合った豆を見つけていただきたいと思います。

それで一つ、良い豆の条件の筆頭は何かというと、焙煎の鮮度です。
「炒り立てであること」、これは何より大切な品質であるとご理解してください。
焙煎の鮮度は、抽出の際の泡立ちの良さで判断出来ます。
炒り立ての豆は、湯を注ぐほどにどんどん泡が膨らみ、こんもりとドーム状に盛り上がります。



 


食工房の自家焙煎コーヒー豆は、少量ずつ二度焼きで仕上げています。
ロースト香の深さと味わいのまろやかさを兼備するための配慮です。

さあそれでは、各記事へご案内いたしましょう。


☆2008.01.23 「おいしいコーヒーの淹れ方」
☆2007.05.09 「こだわりのネルドリップ」
☆2008.01.30 「コーヒーミル」
☆2008.08.20 「水で決まるコーヒーの味」
☆2008.08.27 「体調で変わるコーヒーの味」
☆2007.12.05 「カップを選ぶ楽しみ」
☆2008.03.12 「コーヒーには生クリームを」
☆2008.05.09 「ブレンドコーヒーのススメ」
☆2008.11.12 「コーヒーの酸味」


あと、ちょっと補足ですが、ドリップしたコーヒーは、温め直さずにすぐに召し上がるのが一番です。
そのためにも、カップは十分に予熱しておいてください。

国産小麦のパン



食工房製 地粉角食パン


先日のこと、「国産小麦のパン」をキーワードに検索したところ、いくつかよく知っているパン屋さんの名前が上がっていて、サイトを拝見したりブログを読んだりしましたが、一つ気になるパン屋さん(ではありませんけど・・・)の名前が上がっていました。

そうです、業界最大手の「山崎製パン」です。
うーん・・・、「ヤマザキよお前もか!」ではありませんが、こういう大手が国産小麦に手を出す時代になったのかと感心する一方、これは我々のような国産小麦で独自路線を歩んで来たパン屋にも、少なからぬ影響が及ぶだろうと思った次第。
早速サイトを覗いて見ました。

その結果分かったことは、確かに国産小麦100%だということ・・・。
何々!とよく見て行くと、国産小麦は製パンに適さないところを、独自の研究開発で克服した旨が宣伝されています。
そしてその中身も、公開されていました。
それは、パン生地の改良材として、臭素酸カリウムを使用する方法でした。

この臭素酸カリウムというのは、私などは、30年くらい前に勉強してよく記憶に残っている、製パン用の食品添加物の一つです。
※臭素酸カリウムに関する、検索結果 <こちら>

当時、盛んに使用されていましたが、遺伝毒性が認められるということで、使用を自粛することになった危険な添加物です。
イギリスでは、使用禁止措置がとられているとのこと。
日本では、禁止ではなく自粛という方向で、代わりにLアスコルビン酸を使用しています。

そこを何故敢えて臭素酸カリウムなのかというと、やはり生地改良の能力が格段に優れているということなのですね。
そこでヤマザキさんは、最終製品のパンに焼き上がるまでに、この臭素酸カリウムの残存を限りなく0にする技術を研究したらしいのですね。
残存が0ならいいじゃないかという話になりそうですが、あまり気持ちのいい話しではありません。

まあ、考え方感じ方の違いで、支持する方もいるでしょうから、輸入小麦の価格がさらに高くなってくれば、大手の製パンメーカーもどんどん国産小麦に乗りかえて来るでしょうね。
そうなると、私たちのような小さいパン屋は、今までどおり安定して小麦粉を仕入れられるか、ちょっと気になったという次第。

食品行政や農政に、もっと国産重視の姿勢をとって欲しいと思わずにはいられません。

今年もまた・・・



キルトのクリスマスツリーにオーナメント
そして天使の楽隊が並ぶのが、定番です。


今年もまた、クリスマスを待つ季節になりました。
昨年のブログにも登場した、同じ飾り付けを今年もまた出して来ました。<参照>
今年も同じようなアングルで写真を撮ってみましたが、同じものが同じように並んでいるのを見て、何だかとても幸せな感じがしました。
そうです、少なくともこの一年間、落ち着いていられた証拠ですから。
そして今年は、いくつか新しい飾りつけも増えました。




星型のカットがいかにもクリスマスにピッタリでした。






こちらは、通販で買ったもの。
派手さはありませんが、とても
素敵です。さすが、ドイツ製。


一番目をひかれるのは、連れ合いが今年の誕生日に、親しいお客さまからプレゼントにいただいた、ステンドグラスの入ったプレートです。
それから、ドイツの品物だそうですが、レーザーカットで作られた切り紙細工のクリスマスカード。
あとはいつもどおりの、連れ合いや娘たちの手仕事で少しずつ増えて来た、キルトのツリーやオーナメント。


 




カトリンさんは、ステッチで雪の結晶を模って
いるのが、
とても気に入ったみたいでした。



そうそう先日のことですが、西会津町にある「国際芸術村」<参照>に招請されているアーティストの一人、ドイツ人のカトリン・パウルさんが、今日こそはとプンパニッケルを買いに見えたのですが、その時このクリスマスの飾り付けが目に留まったようで、沢山写真を撮って行かれました。
あとで彼女からメールが届いて、彼女のブログにその写真をアップしてくれていました。<こちら>


今年の娘たちは、店の仕事で忙しくさせてしまったため、昨年のように沢山オーナメントを作ることが出来ず、とても残念そうです。
以前は、リースやアドベントカレンダーやクリスマスカードなど、全部手作りして楽しんだものです。

まあその代わりと言っては何ですが、皆の活躍で今年のシュトレンの出来は昨年以上です。
おかげさまで、バターの入荷もどうにか間に合いそうで、製造は順調に進んでいます。
皆さまから、次々ご注文をいただいていますが、まだ少し余裕がありますので、引き続きご注文をお待ちしています。


シュトレン 1本 2,600円 1/2カット 1,500円
※ギフトパッケージは、プラス200円