月別アーカイブ: 2009年4月

春うらら



道路沿いの土手に、今年もらっぱ水仙が咲きました。
年々、少しずつ株が増えています。


今日は、昨日にも増して暖かい一日でした。
うららかな晴天に誘われるように、午前中から閉店間際まで三々五々お客さまが見えました。
お天気の影響って、やっぱりありますね。
うちみたいに街中からずっと外れた場所は、尚更かも知れません。

このところ会津若松市方面は、駅カフェさんとさんでお求め下さる方が多くなっているようで、こちらまでお出かけくださる方が、若干少なくなったような気がしています。
それはそれで当然の成り行きですね。

それでも今日みたいな日には、遠方から思い立ってご来店くださる方がいらっしゃいます。
本当にこんな辺鄙な場所まで・・・、ありがたいことです。




今日はやっと、駅カフェのガラス窓のカットにピントが合いました。

それにしても、マニュアルフォーカスもファインダーもない
コンパクトデジカメの哀しさ・・・・。



それでまた今日は私は私で、午後から会津若松市内の玄さんと駅カフェさんに納品に出かけました。
寝不足でしかもポカポカ陽気で、車の運転が大変でしたが、駅カフェさんでアイスコーヒーを一杯いただいて、どうやら無事に帰って来ました。

明日はまた早朝からパン焼きです。
にも関わらず今夜は、「パンだより」の編集が追い込みです。
体調の管理に細心の注意を払いつつ、少しばかり無理をいたします。

明日はまた、皆さまのご来店お待ちいたしております。

業界は急激に変わりつつある

今、コーヒー業界は、急激な変化の途上にあるようです。
これは、先日届いた業界誌にいろいろと興味深い記事があり、それらを総合して私が感じていることです。

かつてコーヒーが舶来の珍しい飲み物であった時代、もっぱらコーヒーは喫茶店で飲むものでした。
喫茶店でコーヒーを嗜むことは一種のステイタスでもあり、誰もが喫茶店を憧れの眼差しで眺めていました。

そういう時代に、コーヒー焙煎業者は、喫茶店卸しのみがマーケットであり、それだけで悠々と経営を成り立たせて来たのでした。
しかし、時代の移り変わりに連れて、世界のコーヒー事情も日本のコーヒーユーザーのニーズも確実に変化を遂げて来わたけで、業界はそれに対応する努力を怠っていた部分がありました。

今、コーヒーは珍しい飲み物でも何でもなくなり、家庭でも道具を揃えてレギュラーコーヒーを淹れることが、当たり前のことになりつつあります。
一方、喫茶店業界も再編の様相で、カフェと呼び名を変えて、中身もギャラリー併設や雑貨販売、また自家焙煎やこだわりの食事メニューを揃えるなど、多種多様になって来ています。
今、コーヒーに求められているのは、飲み物として嗜好品として、本来の要求である「美味しい・・・」ということです。

この美味しい・・・を満足させるためには、農産物であるコーヒー豆の生産現場のことに始まって、脱果精製や選別保管、そして焙煎、さらに挽き方や抽出のノウハウなど、上げればキリのない沢山の要素が関わって来ます。
それらに一通り精通していることが求められるとしても、仕事としてやるとなるとどこかの部分に限られます。

これからコーヒーの仕事に求められるスタンスは、どういうものでしょうか。
何も一つのスタイルに限る必要は無いように思われます。
ただ、どの部分でユーザーを満足させられるのか、自分の力量と相談して、一番腕を揮える部分に深く関わるのが成功の秘訣と言えそうです。
そしてその他の部分は、如何に信頼に足りる業者と出会うかだと思います。

食工房は、コーヒーロースターとして腕を揮いつつ、皆さまに美味しいコーヒーを召し上がっていただくために、必要な情報をコーディネイトして行く、そんなポジションに居たいと考えています。


 


カタクリの花が咲いていました。   2009.04.08 撮影   Fuji Fine Pix A800



こちらに越して来て初めての春に見つけたカタクリです。
以来毎年、一輪だけ花をつけます。
川の辺に咲くこのカタクリは、多分上流の川入あたりから大水のときに流されて来たものに違いありません。
実生から花が咲くまでに数年、株が増えて群落になるまでに数十年。
この一輪が、二つ三つにそしてあたり一面紫になるには、一体どれ程の時間がかかるでしょうか?
今年も同じ場所に咲いているのを見つけた時、懐かしい友人に再会したような感慨を味わいました。

ちょっと落ち着きません



ブログ初登場、モステです。
可愛いお顔ですが、もう11歳になります。
人間で言うと、還暦だそう。


今日はいい塩梅の、ただボーっとしていたような一日でしたが、そうも行きませんでした。
我が家の飼い犬(実はいたんですよ!)モステ君を予防注射に連れて行ったり、車を車検に出しに行ったり、昨日からやっている部屋の模様替えの続きをやったりして午前中が終わりました。
午後からは、パンだよりの編集を。
そして今回、新たに導入したPCが届いたので、セッティングもしながら今に至っています。
そんなわけで、結局ぼんやりしてはいられませんでした。


実は一年前にノートPCを導入して、それまであったデスクトップPCと2台動かしていたのですが、古いデスクトップ機を娘たち専用に譲ったのでノート1台になっていました。
最近では、食工房の仕事もPC依存度が高くなってきていますので、ノート1台では不安もあり、思い切りパワーアップしてデスクトップ機をリース導入しました。
贅沢と言えばそうかも知れませんけど、PCが2台あるのとないのでは、時間の有効性に断然差が出ます。
それからファイルのバックアップや、いざという時にシステムをダウンさせないためにも、それぞれのPCに同じアプリケーションやフォントをインストールし、ファイルもコピーして製品ラベルなどはどちらのPCからでもプリントアウト出来るようにしています。


と言いつつ実は、今までのところそれが功を奏するようなトラブルは経験していません。
ここでも、多分に私の道具好きの性格が発揮されてしまっていると言われても仕方ありませんね。


パンだよりの編集もまだまだですし、今日はちょっと落ち着きそうもありません。

いよいよ始動です。

今日は朝から暖かい晴天でした。
この陽気で、近所の農家の方々も何だか落ち着かない様子です。
どこからか、トラクターのエンジン音も聞こえて来るなと思ったら、いつもパンを買いに来てくれる近所の若者がトラクターに乗って店の前までやって来ました。

一週間ほど前に、「うちの畑、耕してくれない?」と頼んだら、二つ返事で引き受けてくれていたのでした。
そう言えば先週の水曜日、私は、雨の中を合羽を着て肥料を撒いたり、冬を越したネギを引き上げたりして、耕してもらえるよう準備しておいたのでした。
何しろ休みの時以外は、そんなことをする時間はありませんので。

クッキー焼きで手が離せず、ほとんどお構いなしで申し訳なかったのですが、きれいに耕して行ってくれました。
聴いたところ、彼は農業志願で今年が百姓一年目、何と!トラクターに乗るのも初めてだとか。
うちの畑が、初体験だったそうです。
確かに・・・、よく見ると苦戦の後が・・・。
でも、肥料は良く混ざったことでしょう。

あとは、それぞれの場所に畝を立てて種を蒔けば、今年もじゃがいもがゴロゴロ、とうもろこしがザワザワ、きゅうりがザランザラン・・・、と上手く行くにはこれから沢山沢山手間をかけなくてはなりません。
でもそれが楽しみです。



畑の向こうに見える家が食工房です。
私の夢は、店の前が小麦畑になることです。


   本日の食工房

今日もクッキー焼きをしました。
ジンジャークッキーとコーヒークッキーを焼いて、ナッツクッキーの生地を冷凍庫に入れるところまで出来ました。
で、昨日のどろんこクッキーは、今日にはもう半分以上無くなってしまいました。

つい先日、初めてのお客さまからお電話があり、お友達にもらったどろんこクッキーを食べてとてもおいしかったということで、ご注文いただいた10袋を今日お送りしました。
他に2軒のお店に5袋ずつ納品して、また自分の店に置く分が無くなりそうで焦ります。


「食工房のパンだより」編集中

今月は、先月末の「あぐりカフェ」イベントのために時間がとれず、発行が遅れています。
麦畑見学会や「沼ノ平の小麦麺」のことなど、お知らせすることが沢山あります。
明日、明後日の定休日の間に何とか公開したいと思っています。

「がんばっております。」と言うしか・・・

大変ありがたいことではあるのですが、製造が追いつきません。
特にクッキー類は、決定的に手が足りません。
今日も一日仕事をしていて分かりましたが、本当にいろいろな部分部分に手間をかけているのです。
まあ、それだからこそ他の業者が真似出来ないところにいられるのですが、最近あまりにも品切れが多くて自分でもほとほと参っています。

ここに来てやっと、他のパン屋さんがクッキー類を手がけないわけが分かりました。
パンがちゃんと売れていれば、クッキーなどに手間ひまかけていられないのですね。
悔しい話ですが、今までうちはパンだけじゃ経営が成り立たなかったのです。
それがこのところ、スコーンやパンが少しまともに売れるようになったおかげで、手間のかかるクッキー造りにしわ寄せが行ってしまったわけです。

同じ時間を使うなら、少しでも売り上げにつながるものを採らざるを得ないのが今の状況・・・。
そして商売というのは、ある程度の規模にならないと回っていかないですから、いよいよスタッフを雇う決断をしなくてはならないのかと、自分自身に覚悟を迫っています。
何しろ、電気代だけで一ヶ月5万円を下らないコストですから・・・。

そういうわけで、まだいつからと決めてはいませんが、スタッフを募集したいと思います。
どういう内容の仕事で、どんな待遇で、何人くらい・・・?
人を雇った経験のない私には、皆目見当が付きません。
もしどなたか、食工房で働いてみたい、パンや焼き菓子の仕事を覚えたいという方がいらっしゃるなら、先に声をかけていただいてもいいと思っています。
そこから具体的なことを考えるのも一つの方法かと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。


本日の食工房
今日は、どろんこクッキー34袋とエルフの焼き菓子10本を焼いて、その後ミックスナッツを造りました。
食工房では、原材料として使う半加工品(例えばミックスナッツや文旦ピール)も全て自家製しています。
とにかく製品のグレードを上げるために、出来ることは全部やるというのが食工房のスタンスです。




どろんこクッキー ・ エルフの焼き菓子


ミックスナッッを造っているところ




パンこね機を使って砕いたナッツをミックスしています。
その後、小分けして脱酸素包装しておき、必要に応じて
出して来て使います。だいたい二ヶ月に一回くらい造ります。

ミツバチの大量失踪のニュースが示唆すること

今日のインターネット上のニュースの中で、特別私の関心を捕らえたのがこのニュースでした。 
<参照>  ※時間が経つとリンク切れになる可能性があります。

この現象の概要は、ミツバチの巣から女王蜂と数匹の働き蜂を残して、残りの蜂が突然いなくなってしまうというものです。
しかも、いなくなった蜂がどこに行ったのか、付近に大量の死骸も見つからないので、原因の究明に困窮しているとのこと。
いろいろな仮説が立てられているようです。
詳しい記事は検索すれば沢山出て来ますから、興味のある方はご自分でご覧になっていただきたいと思います。

このニュースを見て、私は過去にすでにいくつか報告されている、野生生物の不可解な大量死のことを思い出しました。
一つは、鳥です。
2000年に北海道で海鳥が大量死しているのが見つかった事例をはじめ、その後も複数の事例がありました。

それからもっと危機的だと思ったのは、ナショナルジオグラフィックという雑誌で知った、世界の両生類全体に広まっているツボカビ病という感染症のことです。
それのおかげで、カエルなどの両生類がこの地球上から激減してしまうかも知れないというのです。
事態はすでに相当に危機的だと言われます。

これらの事例に触れて思うことは、いよいよ地球環境も危機的状況に入って来たのか・・・ということと、その原因として私たち人間の活動が一番大きく影響しているということです。
もう何十年も前に、化学物質による汚染が取り沙汰されて「公害」という言葉が一般的になりましたが、その後「環境汚染」「環境破壊」といった言葉も使われるようになりました。

環境の名が示すとおり、全ての人が影響を受ける可能性のある汚染や破壊が、問題が指摘されながらも一向に解決しないどころか、さらに新たなリスクを生じ続けている人間活動。
そんなものを「文明」と呼んで、謳歌し続けている人類の未来に何が待っているのか?
こうした野生生物の動向が、今とても気になる私です。

べこの乳メニュー、ブレイク!



 


会津の食の幸、「会津中央乳業」の低温殺菌牛乳「会津のべこの乳」を原材料にとり入れるようになって、かれこれ4年ほどになります。
最初はプレーンスコーンだけでしたが、その後カネリプッラ(シナモンロール)、クリングラ、そしてバタービスケット、只今4品目が水分の代わりにこのべこの乳を使っています。

おかげさまで最近スコーンを筆頭に評判は上々で、このところ製造量が飛躍的に増えてブレイク状態です。
他のメニューの製造が滞るようになって来ました。
毎週金曜日は、もうほとんどスコーン焼きの日になりつつあります。
やはり原材料の良さが効いているのだと思います。


明日は、同じくべこの乳だけで練った生地を使って、カネリプッラを焼きます。
あの「かもめ食堂」のシナモンロールです。
シナモンに、フィンランドで好んで使われるカルダモンをブレンドしていますので、香りがとてもいいのです。
まだ召し上がったことのない方、ぜひぜひ一度お試しを!


これだけお世話になっている「会津のべこの乳」です。
今度酪農家さんや乳業プラントなどを取材見学させていただこうと考えています。
またその時は、皆さまにもご報告したいと思っています。

お役立ちリンク、まとめてみました。

今日は、パン焼きで忙しかったので、ちょっと手抜きネタで申し訳ありませんが、過去記事の中で後々もお役に立つ記事をノートしてみました。

その1
スコーンの焼き戻し方 <参照>
スコーンだけでなく、マフィンやロールパンにも応用出来ます。


その2
おいしいコーヒーのいれ方・総集編 <参照>
コーヒーのいれ方に関する複数の記事へのリンク集になっています。


その3
文旦ピールのつくり方 <参照>
下ごしらえから仕上がりまで、食工房のノウハウの一端をご紹介しています。


今日はとりあえずこんなところで・・・。

いずれ、食工房のホームページ上にライブラリーのページを作りたいと考えています。
それまでの間、こんな形で皆さまのお役に立てれば幸いです。

道具の楽しみ・エスプレッソ編

以前、「ドンミリとした暗褐色の液体・・・」という印象的なフレーズにまつわるお話をご紹介したことがありましたが、覚えていらっしゃるでしょうか?     <参照>
その液体とは、即ちエスプレッソコーヒーのことだったというお話です。

さて世界のコーヒーの中でも、エスプレッソは一際個性的に見えます。
まあ、イタリアではずっと前から当たり前のコーヒーだったのでしょうけれど、日本の私たちには今更ながら新鮮な魅力があります。
今日本での主流は、何と言ってもエスプレッソマシンを使うやり方だと思いますが、イタリアの家庭では直火ポット式が定着しているそうですね。
ちょうど日本のどの家庭にも急須があるのと同じように、エスプレッソポットがあるのだそうです。
それだけに、いろいろなメーカーの器具が出回っています。
今回、やはりイタリア製のものでとても出来の良いものを見つけましたので、珍しく衝動買いしてしまいました。
でも、その価値が十分ある素晴らしい道具です。
そこで皆さまにもご紹介申し上げる次第。



直火ポット式エスプレッソメーカー ILSA イルサ




何と言っても、美しい形に先ず目を奪われます。
上蓋が閉まっている時も、開いている時も、角度の感じがとても綺麗だと思いませんか。
取っ手が金属製なので、火にかけて使う時は熱くなって素手で掴まない方が良さそうですが、逆にプラスチック製だとすぐに熱で変形してしまいますから(これには実例を経験済み)、賢明な配慮だと思います。





今回6カップ用のものを購入しましたが、中にセットするバスケット部分には段が切ってあり、別物のスノコを入れて底上げすると半分の3カップ分が淹れられるようになっています。
本当に良く出来ていると思います。



 


もう一つ唸ってしまったのは、ガスコンロにかける時に安定するよう、アダプター(あてがいもの)が付属していることです。
直火ポットは小さいので、そのままだとコンロのゴトクに上手く座ってくれないのです。
今まで、餅焼き網を置いてその上にポットを乗せていましたので、この付属品には泣けました。


それから、ステンレス製であることもメリットです。
アルミニューム製のものが多いのですが、ちょっと手入れが悪いとすぐに黒ずみが出たり、白く粉を吹いたように錆が出てしまいます。


さてさて、今日届いたばかりなので、まだ実際に使って見たわけではありません。
来週は、このポットの使用感をリポートいたします。
どうぞお楽しみに。


ちなみに、食工房ではエスプレッソとカフェ・オ・レに兼用出来る、フレンチローストをご用意しています。
ペルー産オーガニック コチャパンパ フレンチロースト 450円/100g
どうぞよろしく。


なお、このポットの購入サイトは  <こちら>