日別アーカイブ: 2009年10月19日

勇断を支持

知人のブログその他からの情報で、私が以前暮らしていた、同じ福島県内双葉郡川内村と周辺市町村にまたがる広大な地域に、複数の巨大風力発電プラントが出来ることを知っていました。


そして今度は、すでに一部建設中の箇所もある中、同村の遠藤村長が、正式に建設反対の意向を表明したことが伝わって来ました。

     関連ニュース記事 <参照>


今、世を上げて自然エネルギーの開発を進める流れになっている中、何故この決断があるのか、そのことに関連して皆さまに色々とお伝えしたいことがあり、敢えてこの場に取り上げました。


ご存じのように大規模風力発電プラントは、たいていの場合海沿いや高い山の上など、風のとおりの良い地形を選んで計画されます。
そこは又たいていの場合、豊かな自然環境に恵まれた場所です。
川内村の場合も例外ではなく、現場は大切な水源の山だということです。


ところで、近頃何でもかんでもエコロジーを語るものごとが多くて、私など一体何が本筋なのか理解に苦しんでいます。
本来エコロジーとは、自然環境を保全し、むしろこれまで破壊されて来た分まで取り戻す方向を目指すものでなくてはならない、と私は思います。

自然エネルギーの開発のためなら開発も止むを得ないどころか、以て善しとする方向は、はっきり間違っていると申し上げたいのです。
産業革命以来たかだか200年余りの間に、いかに急速にしかも大規模に、この地球環境が損なわれて来たかを冷静に思い出すなら、もうここらでエネルギーと資源を浪費し続ける構造にきっぱりと決別して、もう一つ別な方向を模索しなくてはならないのではないでしょうか。


もう一度風力発電の話しに戻りますが、風力発電で得られる電力がどの程度の規模なのか、まずそれを取り上げてみましょう。
川内村に関わりのあるプラントは、約500ha(大きなゴルフ場1個半ほどの面積)の土地を使って、3万7,500kw の発電能力を持つ施設になるそうです。
大したものだと思われますか、それともその程度かと思われますか?
同じ福島県にある二つの原子力発電所は、400万kw×2の発電能力です。
危険を承知の原発も、もちろん大問題ですが、僅かばかりの電力のために広大な大地を損なうのも、賢明な選択とは言えませんね。


そして風車の寿命は、十二、三年程だということ。
その間に故障もあり得ますので、運転の停止や修理のための損失もあります。
強風で破壊されてしまった例もあります。
メンテ費用が捻出出来ないために、稼働を停止したままになっている施設もあるそうです。
また低周波公害という問題もあり、すでに健康被害が報告され始めています。


風力発電の問題点に関する検索結果 <こちら>


関連記事   <参照1>  <参照2>


十年後私たちは、ゴミの山となった廃棄風力発電施設を前に、なお一層難しくなった環境問題に頭を抱えているのじゃないか、そんなことを考えてしまう私です。


同じ500haに木を育て、薪を伐り出し炭を焼き、麓で米や野菜を作って自給自足する方が、はるかに効率がいいのじゃないかと思います。
それが本当のエコロジーだと。


 



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 今週のクッキー


どろんこクッキーとバタービスケットを焼きました。


マフィンは、そば粉マフィンの予定です。