音楽も、オーガニックで

農産物や食品の世界では、オーガニックという概念はもうすっかり定着しています。

私は、音楽の世界でもオーガニックという概念が使えると思っています。

電気的音響手段もなく、録音技術も存在しなかった時代の音楽は、生演奏だけでした。
もちろん楽器は、人が演奏するものだけ、歌は肉声のみ。

それがデジタルの時代になって、音に関して出来ないことはないというほどの技術革新が現実になっています。
録音技術も再生装置も完璧!

しかし私はどうも、最近の何でもかんでも電気仕掛けの音作りに、違和感を覚えるのです。
最近、真空管アンプを復活して、そこそこの音量で音楽を聴くようになって、気が付いていることがあります。

生演奏をその場で聴くのが一番いいのは言うまでもないとして、録音されたものでも、いろいろプロセスしない方がいいですね。
無添加・・・ですね。
それよりさらに大事なのは、素材・・・つまり演奏そのものですが・・・。
つまり、オーガニックたる所以です。

ですから私は、最近の大会場、巨大PA、そして電気仕掛けのステージは、見る気にも聴く気にもなりません。
多分、歳のせいもあるのでしょうけれど・・・。

心が動くとしたら、せまい会場でノーPAで、例えば教会のような場所で、小編成のバンドの演奏ということになるでしょうか。
ホールの自然の残響だけを飾りに、最大限楽器や歌声のディテールが損なわれない、そんな配慮が行き届いているコンサートを聴いてみたいですね。

幸いなことに、YouTubeサイトには、私を喜ばせてくれる質の良い録画が沢山あります。
先日ご紹介した、Kristine Westのリコーダー演奏も素晴らしかった!

ご覧になった方、お気づきでしたか?
録音のマイクが、どんなセッティングになっていたか。

各楽器の前にマイクは立っていなかったでしょう。
あるシーンで、1本だけ中央にマイクが立ててあるのが見えます。
そして、左右両脇に1本ずつ目立たないようにマイクがセットしてありました。
それで、あの音がとれているのです。
ひょっとすると、会場の後ろの方に別なマイクを立てて残響を拾っておいて、あとでミックスしたかも知れませんが・・・。
でも、基本的に無添加ですね。

またいつか、かの藤島晃一君に来てもらって、家のカフェスペースでノーPA ・膝づめライブをやりたい・・・。

と言うわけで今日は、また別なYouTubeコンテンツをご紹介します。

バッハ ブランデンブルク協奏曲 第5番 クロアチアン バロック アンサンブル

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