All Illusts by Machiko Aoki
文学の世界でも、コーヒーは様々な役割を演じます。
ノルウェーの児童文学作家、マリー・ハムズン作の「小さい牛追い」という物語の中で、ギュドブランドという名のコーヒー好きのおかみさんが登場します。
このおかみさん、コーヒーが切れると機嫌は悪い、仕事ははかどらない、それはもう大変なことになってしまいますが、一杯コーヒーが飲めるとなったとたん、いわく「日に照らされたバターのようにやわらかく、なめらかになり・・・」上機嫌で干し草を広げる仕事を片づけます。
またある時は、・・・ギュドブランドは機嫌が悪くなり、だまりこくってよく一人でどこかへ行くようになりました。
このごろは、小さいお茶碗に一日二杯きり飲めないのですから、そんなことで、どうしていい機嫌でいられるというんです?・・・。
いやはや何というコーヒー好きのおかみさん・・・!
物語の中では、このおかみさんは後にコーヒー店を開くのです。
その時反対する夫に向かって言った言葉がふるっています。
「だけど、どんなに時世が苦しくったって、人間はコーヒーをのまずにゃいられませんからね!」
そしておかみさんのコーヒー店は大繁盛するのです。
またもやフィンランド!
この物語の作者ハムズンはノルウェーの人で、物語の舞台もノルウェーなんでしょうが、実は北欧諸国は世界の中でも有数のコーヒー消費地なのです。
そしてここでまたもやフィンランドが登場するわけです。
何と、国民一人当たりの年間コーヒー消費量が世界一!
うーむ、恐るべしフィンランド!?
一体どういう国なんでしょう・・・この国は。
まだまだ、まだまだ、フィンランドへの興味は、そして北欧諸国への興味は尽きません。