食工房のある山都町、相川地区は、飯豊連峰の一つ三国岳の直下、白布沢の大滝より流れ出る一ノ戸川添いにあります。
4月7日の記事にも書きましたが、河原は私の散歩コースの中でも特に好きな場所です。
河原に行くとあちこちに、写真のようなマスクを作ります。
これは私の遊びでもあり、真剣な祈りでもあるのです。
昔から、川には龍神が宿ると言われていますが、私もそのとおりだと感じています。
前に白布の大滝に詣でた時、そこはまさに龍の頭だという感じがしたことは、その後もずっと新鮮な記憶として残っています。
河原を歩く私は、命の水を恵んでくれる一ノ戸川の龍神の背中の上で遊んでいる子どもです。
川の流れに洗われて童心に帰った自分の心の喜びをここに残しておいて、それをだれかが目に留めて思わず微笑んでくれたら、それで私の願いが叶ったことになります。
月別アーカイブ: 2007年4月
カフェクラブの集い ケーキ3種類
今日は、カフェクラブのイベントを予定していましたが、参加のご連絡がありませんでしたので、流会ということにしてケーキを3種類焼くことにして作業を始めました。
一つ目を終えて二つ目にかかろうという時、使っていたミルミキサーから異音がして突然の故障!
おまけに重要な材料が一つないことに気づき、急遽作業を中断して買い出しに走りました。
ホームセンターで特価品のミルミキサーを1台1,980円で購入。
いくら何でもこんな値段でいいの?メーカーが気の毒に思えるほどでしたが、この急場をしのぐにはありがたい計らいでした。
それから、生乳100%のヨーグルトを見つけに生協に走り、売り切れ寸前の2個を買い占めて大急ぎで帰って来ました。
おかげさまで夕方までには無事作業終了。
店は、本日もまた思いがけないお客様のお出でをたまわりました。
昨日の東京の方が、ホテルで一泊の後、帰る前にもう一度立ち寄ってくださいました。
それから、遠く仙台からご家族連れの方が見えました。
それも本当に偶然に前を通りかかって、パン屋だと気づき立ち寄ったとのこと、パン好きのご家族で、喜んでいただけて、やっぱりこの仕事をしていて良かったと思うことしきりでした。
その後、Merry Landの編集長さんと同居人のヤッさんがカフェクラブめざしてご来店くださったので、流会のはずでしたが私も休憩して一緒にコーヒーをいただきました。
明日はまたどなたがお見えになるでしょうか。
食工房は明日も変わらず営業しております。
ちなみに3種類のケーキは、
エルフの焼き菓子・アールグレー ティーケーキ・アプリコットケーキでした。
いずれ詳しくご紹介申し上げます。
価値あるモノ
今日は、写真を沢山お見せします。
ダウンロードに時間がかかる方、申し訳ありません。
これでもご紹介するのは一部です。
モノの価値はどこにあるかと問われたら、私は、そのモノの物理的価値よりも、それに込められた造り手の情熱だと答えます。
実際そのとおりなんですから。
造り手が、打算を忘れて純粋に造ることに情熱を傾ければ傾けるほど、物理的価値も増すからです。
写真でどの程度お伝え出来たか分かりませんが、これらのモノたちは、どれをとってもそれぞれの個性で、人の心を惹きつける力を持っています。
似たようなものでもっとずっと値段の安いものを幾つ買うのを我慢しても、これ一個が欲しいと思わせるくらいその力は強いです。
そしていつまでも満足感が薄らぐことはありません。
それは、それを造る人が骨身を削って注ぎ込んだ何かがあるからに違いありません。
本日の食工房
ゴールデンウィークの初日は、何と、東京から再会するのが7、8年ぶりになる知人が息子さんと二人で、前ぶれなしに駅から6㎞の道を歩いて訪ねて来てくださいました。
嬉しかったですねェ。
掛け値なしに、こういう仕事をしていて良かったと思います。
明日はカフェクラブの集いですが、まだ誰からもご連絡をいただきません。
でも、明日になって見なけりゃ分かりません。
今日みたいに、またどなたが見えるかも知れませんから、楽しみに待っていることといたしましょう。
パン屋、のちコーヒー屋、そしてブロッガー
本日は全くいろいろなことをやりました。
と言ってもいつものことなんですが、どうしても一つのことに絞り切れない性格が、わざわいか幸いか知りませんが、して、ついつい色々なことに手を出してしまう私です。
おかげさまで、ある時は楽しく、またある時は自分を呪いながら、全く忙しい人生です。
今日は、午前中はスコーンとジンジャークッキーを焼き、昼の合い間に明日のパン焼きに備えて酵母を起こし、午後からはコーヒー豆の焙煎をやりました。
ちょっとした時間の隙間にPCの前に座り、来月の「パンだより」の編集も。
コーヒー焙煎が終わったところで一息入れ、明日のパン焼き用に粉を計量して本日の作業が終了となりました。
そして今またPCの前に座ってブログ書きをしているというわけです。
本当は、今日のネタは頭の中では出来上がっていたのですが、古い写真が見つからなかったし、長くもなりそうだったので止めました。
さて明日からゴールデンウィーク、普段なかなか来られない方が、思いがけなくひょっこりと顔を見せてくださったりしますので、私は店を開けて楽しみにお待ち申し上げております。
古いオーブン
写真のオーブン、只今食工房で現役です。
佐々木製作所1981年4月製とありますから、もう25年も経っています。
資金もろくに用意出来ずに始めたパン屋なので、設備は全部中古です。
ところが運の良いことにパン屋を廃業した方がいて、いらなくなった機械設備をまるごと譲っていただきました。
このオーブンもその中の一つです。
古いものですが、至って調子よく使っています。
ただ、製造メーカーはもうとっくに廃業してしまっていますので、メンテナンスサポートしてくれるところはどこにもありません。
それがちょっと不安といえば不安、いや、かなり不安かも・・・。
とにかく毎日、故障しないことを祈ってから電源を入れています。
写真では分かりにくいかも知れませんが、このオーブン、温度調節は自動ではありません。
手動式の切り替えスイッチを操作して、ヒーターの出力を加減して温度を調節します。
大きなスイッチハンドルが、いかにもレトロな感じで私は気に入っています。
庫内の温度は温度計が付いていて大体は分かりますが、あまり正確ではないようなので、必ず実際に手を突っ込んで勘をはたらかせて測ります。
このオーブンで、庫内温度とヒーター温度を使い分けながら、何でも思い通りに焼けるようになるまでに2年はかかりました。
でもおかげさまで、ものすごくいい勉強を沢山させてもらいました。
物が焼けるためにどんな熱が必要かということを学びましたので、今ならどんなオーブンに触っても大丈夫です。
もっとも買い換える気も、資金も、どっちもありませんが・・・。
昔のモノは丈夫、の手本のようなこのオーブンが壊れたら、その時は私がパン屋を止める時だと思っています。
カフェクラブの集い
「カフェクラブの集い」のご案内
4月29日(日) 午後2時から、皆さんの時間の許す限り。
参加費 お一人1000円
今回は、新作焼き菓子を試食しながらコーヒー飲み放題でおしゃべり。
食工房では月に一回、コーヒー好きの方にいろいろお楽しみいただける「カフェクラブの集い」というイベントを開催しています。
店内のカフェスペースにて、毎回一つテーマを決めて時に真剣に、時に楽しく、薀蓄をかたむけおしゃべりを楽しんでいただいています。
今までに、コーヒー豆の銘柄別テイスティング、入れ方別テイスティング、コーヒー抽出の実践教室、コーヒーに合う焼き菓子の試食評価、そして何も決めずにコーヒー飲み放題でただおしゃべりだけ、等々いろいろやっています。
昨年の暮れには特別バージョンで、アイリッシュミュージックのライブ演奏付きで、クリスマスカフェパーティーも実現しました。
ただ少し残念なのは、参加者が今一少なくてちょっともったいない感じがしていることです。
自分で言うのも何ですが、参加費一回1000円ポッキリで、こんなに中身が濃くて楽しめるイベントは滅多にないと思いますので、皆さんどうぞ奮ってご参加ください。
※カフェクラブは会員制です。
ただし、どなたでもその場で会員になることが出来ます。
会費は無料です。
食工房の自家焙煎コーヒーが飲めるお店
空色カフェ
コーヒー、紅茶の他、オーナー手づくりのチーズケーキをはじめ焼き菓子がおすすめです。
おなかのすいた方には、特製カレーライスも。
空色カフェは、福島県大沼郡三島町にある美坂高原の中にあります。
山の上の公園内のため電話は携帯のみです。
090-1938-8119
なお、ホームページやブログもありますので、先ずそちらをご覧になってからお出かけください。
くさの根
新鮮な魚を使ったお食事メニューが沢山あって、どれもこれも皆おいしい!
しかも良心的価格で超お得。
そしてコーヒーは、食工房自家焙煎の「くさの根オリジナルブレンド」を召し上がっていただけます。
いわき市四倉漁港エリア内にある、ふれあい物産館の一角にあります。
TEL 0246‐32‐6460
営業時間:AM.10:00~PM.8:00 定休日:毎週火曜日
モノづくり
私たちのような製造業の仕事を、この頃はモノづくりと呼ぶようになりました。
モノとは、実体があって手触りのあるもの、それに相対するものはバーチャルということになるのでしょうか。
ネット上で情報を作り出すことの簡単さに比べれば、モノづくりは手間暇がかかります。
でも私は、モノづくりは人間にとって無条件に楽しみや喜びであると思っています。
頭と五感と手足と、そして道具を使って何かをつくることは、人間の本能的な願望だとも思います。
で、それを職業としてやるとなると、いろいろな矛盾に苛まれることになるわけですが、それでもやはりそこに基本的につくる喜びがなかったら、良いモノは出来ないと思うのです。
小さなものから大きなものまで、何をつくっている人にもそれぞれに楽しみや喜びがあることは、パン屋というモノづくり商売をしている私にはよく分かります。
だからというわけではありませんが、食工房の一角で知り合いの作家たちが作った衣類や陶芸品、木工品などの雑貨を展示販売しています。
どれもこれもそれぞれに作者の人柄が凝縮していて、手に取ればもちろんのこと、眺めているだけでも喜びが伝わって来ます。
つくった人の心を宿したモノに巡り会えることは、それをつくることと同じくらい大きな喜びを得られる、そんな気がしています。
皆さん、どうぞ価値あるモノたちに会いにお出ください。
工房 「かし」 山脇 隆 作 東急ハンズ大賞展 マインド賞受賞者
ひぐらし農園
わが山都町には、他所から移住して来た方が多勢います。
何故か、それには理由があるのですがそのお話しはまた別な機会にすることとして、「ひぐらし農園」は食工房のあるところからすぐ近くの早稲谷という集落にあります。
無農薬有機栽培を基本的方針として、米、野菜の他、平飼い自然養鶏の卵、農家の加工品なども作って販売しています。
食工房では、こちらの卵をケーキ用に供給していただいています。
何と言っても、おいしくて安全が第一ですが、お菓子造りの現場から評価させていただくと、卵白を泡立てた時の腰の強さと卵黄の油の乳化力が素晴らしいことが、何よりありがたいところです。
ところで、会津の山奥で新規就農というのは、現実的に考えるとかなり厳しい選択であったと思うのですが、もう入植十周年を過ぎてまだまだ意気盛んに頑張っていらっしゃいます。
都会から農業や田舎暮らしに憧れて話を聞きに訪ねて来る方も少なくないとか。
こうした地道な生産者のおかげで食の安全が維持されているということを、もっと沢山の人に知って欲しいと願わずにはいられません。
当農園のブログ「ひぐらし農園のその日暮らし通信」を、皆さんぜひご覧ください。
http://white.ap.teacup.com/higurasi/
本日の食工房
私の方は、一週間の仕事が終わって明日は定休日です。
あ、それから思い出しました。
今日は私の妹の誕生日でした。
関係ない話ですみません。
このところちょっとくたびれ気味で、明日は思い切り朝寝をしようかなと思っています。
ご来店、ご注文、お待ちしております。
この記事は、2013年4月16日に更新いたしました。
当ページにアクセスいただき、ありがとうございます。
おかげさまで、このブログも開設6周年を過ぎ、食工房も開業10年目を迎えております。
当ブログは、2013年3月28日より別なサイト<飯豊の空の下から・・・ http://shokuko.com/myblog/ >にて更新継続しておりますが、相変わらずこのページへのアクセスが多いことから、当ページも最近の状況に合った内容に更新させていただきました。
食工房の営業については、ホームページがありますので、そちらをご覧ください。
<「天然酵母パンと焼き菓子の店・食工房」http://shokuko.com/ >
オンラインでお買いものしていただけるサイトも立ち上げました。
<「食工房・キビタン市場店」http://kibiichi.com/052/ >
それぞれ、皆さまのアクセスご利用をお待ちしております。
また印刷版の「食工房のパンだより」を発行しています。
創刊号から最新版まで、すべてのpdfファイルをご覧いただけます。
<「食工房のパンだより」pdfファイル http://shokuko.com/libraly/panda/ >
上記にアクセスされましたら、ご覧になりたい年号をクリックし、
開いたページにあるご覧になりたい号のpdfファイルリンクをクリックしてください。
eメールでのお問合せ・ご注文も受け付けております。
< mikke@shokuko.com > 宛、ご遠慮なくお寄せください。
以下、過去記事です。
本日の会津は一日ずっと雨でした。
それもかなりまとまった雨量になったようです。
そんな雨の中を、会津若松市からお一人、遠く福島市からお一人、他にもう何人かの方々にご来店いただきました。
ご覧の通り、ここはいたって長閑な風景が広がる場所です。
こんな辺ぴなところまで、わざわざパンを買いに来てくださるお客様に、いつもただただありがたく頭が下がります。
こういう場所で店を始めたことを、全く後悔していないかと言われれば微妙ですが、天然酵母パンの仕事は、まず一つに職住接近でないと不可能な仕事であること、二つ目に水質に恵まれたよい環境を求められることがあり、この場所には納得しています。
あとはお客様に、わざわざ来た甲斐があったと言っていただけるような仕事をするだけだと思っています。
さすがに店売りだけではやって行けませんので、宅配便を使って通販もやっています。
皆さまからのご注文やお問い合わせをいただければうれしいです。
「食工房のメニュー一覧表」や「食工房のパンだより」を、やっとのことでPDFファイルにすることを覚えましたので、必要な方にはメール添付でお送りすることも出来ます。
ホームページは、まだ当分先の事になりそうなので、ブログ上に載せられるかどうかこれから試してみます。
もちろん、ご希望なら郵便でもお送りいたします。
なお、食工房へのご連絡は、とりあえずFAXをご利用ください。
0241-38-3104 FAX専用
※画像が多少不鮮明になりますが、FAXでメニュー表、パンだよりなどをお送りすることも出来ます。
以上、2013年4月16日更新
堅いパンをどうぞ
最近の食べ物に対する多くの人の好みは、いわゆる口当たりが軽く、やわらかく、なめらかで、ほとんど何の抵抗もなく喉を通って胃袋にすべり込むようなものに偏っているような気がします。
反対に、堅くてしっかり噛まないと喉を通らないものは敬遠される傾向です。
これは、この頃の私たちがやたら忙しくて、ゆっくり食べている暇がないというのも理由の一つじゃないかと思います。
ところで、ものを食べた満足感というのは、顎の筋肉を使わないと得られないそうですね。
だから、噛まないで食べるといくらでも胃袋の中に入れられるので、満足するというよりは、ただ物理的に満杯になって苦しくなったり気持ちが悪くなるまで食べてしまうわけです。
その結果肥満になるか、逆に胃腸を悪くして虚弱になるか、どちらにしてもあまりいいことはありません。
皆さんは、「噛みは、神なり」 という金言をご存知ですか?
「健康は、あごから」というのもあります。
要するに、よく噛んで食べることがどれほど大切か、ということを 言っているのですね。
顎の運動が脳を活性化するとか、背骨や足裏の土踏まずにも影響を与え、立ち姿勢が良くなるとか、そういう話をお聞きになったことがあると思います。
そうです!
だから、堅いパンをお勧めしたいのです。
ライ麦全粒粉が入っている堅焼きの黒パン。
食べ慣れないうちは、不味い(?)と思われるかも知れませんが、食べ慣れてくると、これほど何と一緒に食べても相性のいいパンは他にありません。
ふだんはご飯でも、たまにゆっくりと洋風に、黒パンとスープと(みそ汁でもOK!)、そしてチーズやワインも添えて食事を楽しむというのも、また目先が変わっていいと思いますがいかがでしょう。