今日は私の住む集落で、各戸から一名ずつ出役して、道路清掃のボランティアをやりました。
朝8時までに集会所前に約50名が集合し、班を編成して分担を決め早速作業にかかります。
国道、県道、市道を含む地域の生活道路すべて、路肩に溜まった砂やゴミを掃き、沿線に捨てられた空き缶などのゴミを回収し、側溝の泥上げ、支障木の枝打ちもやります。
また集会所前広場にあった老朽化した遊具類の撤去、処分業者への搬送までも、全部自分たちでやるのです。
農業、林業はもちろん、皆さんそれぞれに土木建設業、機械設備業、電話工事業などなど、いろいろな職種のエキスパートですから、作業はどんどんはかどって午前中にはすっかりきれいに終わってしまいました。
人口の少ない地方の、そのまた周辺地区では、何でもかんでも行政任せにしていたのでは、何もはかどりません。
納税者が少ないのですから、当然執行出来る予算も少ないのですし、その上人家のまばらな田舎では、例えば、一戸あたりに必要な道路の延長も長いわけです。
わが集落の人々には、「自分たちのための自分たちの道路」という感覚がしっかり定着しています。
ですから、冗談交じりに文句を言いつつも、結局は一生懸命作業しています。
集会所になっている公民館も、管理を委託されて集落の中で役を選んで行っています。
だから遊具の撤去も、老朽化して危険で誰かが怪我をしてからでは遅いというふうに、自分たちの問題だと考えてやっているわけです。
それだけではありません。
我が集落には、まだまだ他にも自治的な取り組みがあるのです。
今や財政の大赤字を抱えている日本の社会、税金を拠出して必要なことをしてもらえるという前提が崩壊しつつあります。
そして地方は、先んじてその洗礼を受けています。
これからのことを考えると、小さな集落が高い自治意識の元に、必要なことをボランティアでやるという姿勢は、最も先進的、かつ必要とされていることではないでしょうか。
作業の後は、集会所で皆でささやかに懇親会でした。
これがまた地域の結束を確かなものにするのですね。