春の遅い東北にも、やっと桜の季節がやって来ました。
飯豊山を間近に眺めるここ山都町でも、これから花見のシーズンです。
食工房のある高野には、近所で一番先に開花する二本の桜の木があります。
「高野の種蒔き桜」と呼ばれるこの桜がここニ三日の間に咲き始め、それにピタリと合わせるように、今週末あたりはこの辺の農家はどこも苗代に種蒔きをしています。
こうして田んぼに水が入ると、春の実感もいよいよ確かなものとなり、農家ではない私でも、何やらそわそわと落ち着かない気分になります。
この季節、外の空気は清々しく気分は最高ですが、パン屋の作業場はこれからしだいにオーブンの余熱で暑苦しくなって来ます。
酵母にとっては活動に適した温度帯になりますが、人間にとってはちょっと大変です。
合い間、合い間に外に出て、外の空気を吸い花を眺めています。