月別アーカイブ: 2009年2月

うーむ・・・!干し柿って難しい。

1kgの粉に、500gの干し柿と200gのクルミ
多過ぎるようには見えないところが、逆に悩み

先週に引き続いて、もう一度干し柿を使ったパンを試作してみました。
干し柿を提供してくださった方の提案で、干し柿の量をグンと増やしてみました。
約70%の増量です。
そしてクルミも、この辺で採れる鬼グルミを剥いていただいたのを使いました。
「Made in 山都」に一段と近づいた理想的なレシピです。

さて焼き上がって、少し冷まして焼き立てを食べてみました。

もちろん美味しくないということはないのですが、せっかく入れた干し柿が、ただ何か甘い味がするものが入っている、という程度のパフォーマンスなのですよ。
干し柿をそのまま口に入れた時のあの独特の味わいが、熱をかけると無くなってしまうんでしょうか。

単価の高い干し柿なので、今回の試作はすでにコスト的には破綻しています。
クルミの方は、香りは穏やかですが味わいは濃厚でとてもクリーミィ。
これで文旦ピールやレーズンなどが合わさると、シュトレンの中身みたいな感じになりそうです。
やはり干し柿は、パンや焼き菓子には難しい素材ですね。

あと一つの可能性としては、香り付けにスパイスやハーブを使うという手があります。
こちらは、イメージはあるのですがまだ試していません。
それより、今回で干し柿がおしまいになってしまいました。
製品化へのアプローチは、これで一旦休止となります。

今年の秋、また柿が採れる季節になって、その後ですね。
パンだけじゃなくて、ケーキやクッキー、スコーンなども試してみたい気がします。
干し柿に合いそうなスパイスレシピ、もう頭の中ではイメージが出来ています。
しばらく先の話ですけど、どうぞお楽しみに・・・。

なお、今回の試作品も、店頭にてご試食いただけます。

チャンスの神さま

「チャンスの神さまには、前髪しかない。通り過ぎてからいくら追いかけても、捕まえることは出来ない。」
ギリシャかどこかその辺りの国の諺だそうです。

なるほど、後ろは剥げているので、後ろ髪は掴めないってことなんですね。
それにしても上手いことを言ってますね。
「これってひょっとしてチャンス?」と思える時、しっかり確かめようといつまでも静観していると、はっきりそうと分かった時はもう遅いのですね。
リスクを恐れず、一歩踏み出して前髪をガッと掴めば、それが即ちチャンスというものだと・・・。

思い出してみると、私の人生の中にもその例えにピタッと来る瞬間がいくつかありましたね。
逆に見過ごして逃してしまったチャンスも沢山。

そしてピンチはチャンスとも言います。
行き詰ることによって、いつもなら捨てている可能性に目が向くということがあるものです。
そうしてみると、チャンスというものは最初からチャンスなのではなくて、自分でチャンスに出来る可能性のことを言っているように思います。

そういうことって、実は日常にいっぱい転がっているのかも知れません。
そして、自分はどんなチャンスを待っているのか、その次第によっては、大きなリスクに化けることだってありそうです。
「あなたの幸福論は?そのための日々の心がけは?」そんな問いかけを自らにしてみる私です。

今年もやって来ました!確定申告。

先日、大きく分厚い封書が一冊届きました。
一目みて分かる、税務署からの確定申告の書類です。

昨年の今頃、経理だけは何年やっても好きになれないと書いたのを、今読み返していたところです。
その時、初めてエクセル使いに挑戦してしているということにも触れたのですが、その後日談・・・。

私が予感したとおり、エクセルは私の頭にはすごく相性の良い機能だということが分かりました。
ああ、もっと早くにもっと本格的に勉強しておけば良かった。

毎日の売り上げや仕入れその他の収支を、計算したり帳簿に付けたりするのは本当に死ぬほど苦痛だと思いますが、数値を入力するだけで計算結果を自動的に出してくれる仕組みを考えることだったら、逆にこんな面白いことはないと思えるから不思議です。
私は、意外にソフト開発者に向いているかも知れません。
もちろんいくら向いてたってやりませんけど・・・。

そんなこんなで昨年分の経理は、少し不備ながらも毎日の収支は数値を入力するだけでいいというところまで実現しました。
今年は、試験的にやって来た納品書の発行も、もっとちゃんと使えるように、データベースの作り方や使い方を勉強したいと思っています。
特に納品書発行は、出荷土壇場になって変更が出て書き直しということがしょっちゅうありますので、手書きだと本当にストレスで頭がおかしくなってしまいます。
PCで発行すれば、変更になったところだけ訂正すれば、最後の請求額まで全て自動的に訂正されて、それをもう一度印刷すればいいだけなので、紙面が汚くなることもなくストレスからも解放されます。

皆さまご存知のように、食工房にはレジスターというものがありません。
本当は欲しかったのですが、電子経理と連動するためにどの程度のものを導入したら良いのか、まだPCも導入していなかった時にそんなことだけは頭をかすめて、結局買えずじまいになってしまった経緯があるのです。
今年は、そのへんも少しは理解が及んで来ましたので、ひょっとすると「レシートください。」と言われても、恥をかかずに済むようになるかも知れません。
エクセルのおかげで、少しだけ経理が楽しくなった私です。

ちなみに、今はOpen Office.org の Calk というアプリケーションに切り替えています。(基本的にエクセルと全く同じと考えて良いアプリケーションです。)

サガルマータ



世界最高峰「サガルマータ」  出展 ウィキペディアより


サガルマータとは、世界最高峰エベレスト山のネパール語の名称です。
ちなみにチベット語ではチョモランマと呼びます。
さて今日の話題は、もちろん山のお話ではありません。
ネパールで産出されるコーヒー豆のお話。

コーヒーのメインルートである中南米、中でもブラジルは文字通り世界一の産出量を誇ります。
では第二位はどこか・・・。
意外にもベトナムだとか・・・。
そうです。アジアは、世界の中でもう一つのコーヒーの大生産地なのです。

その中でネパールのコーヒーは、決して注目に値するほどの産出量も知名度もありません。
しかし、ネパールのコーヒー生産は、実は日本のサポートが効いているのです。
そしてその実態は、山間地に点在する零細な農園ばかりなので、資材を購入することが出来ず、結果的に無農薬有機栽培になっているということです。
どちらかと言えば紅茶の産地として知名度の高いネパールですが、コーヒーもなかなかのものです。

世界最高峰の名を冠したこのコーヒー豆、お味も世界一かどうか?それは皆さまのご判断に委ねたいと思います。

食工房では、「サガルマータ」の生豆を入手し、自家焙煎しています。
ぜひ一度お試しください。


480円/100g 100g以上、100g単位にて計り売りいたします。


サガルマータに関する資料は、<こちら> からご覧いただけます。


 おしらせ

「食工房のパンだより・40・節分号」がやっと出来ました。
ホームページ上に、pdfファイルを公開いたしました。
<こちら> からご覧いただけます。

オバマを巡る様々な意見

皆さまご存知のとおり、アメリカに新大統領が就任してから早や二週間。
今後のアメリカがどうなるかに、世界の命運がかかっていると言ったら大げさでしょうか。

アメリカは変わるだろうか?
アメリカは変われるだろうか?

一国の大統領一人にこれほど注目が集まったことは、人類史上かつて無かったかも知れません。
それだけに様々な意見があるのは当然と言えば当然でしょう。

そしていくら強い権限が与えられていると言っても、オバマは国王ではなく民主国家アメリカの大統領なのですから、アメリカがこれからどのように進んでいくのか、それを占うには、オバマがどういう人物で、何故、どうやって、大統領になったか、なれたのか、その背景にあるアメリカという国そのものを深く理解する必要があるでしょう。

私などは、そんな大きな問題をとやかく言うほどの情報も何も持ち合わせませんが、何と言うか臭いのようなものを感じることは出来ると思っています。
以下に、オバマを巡る様々な意見、あるいはアメリカに対する見解を述べたブログを紹介しておきます。

もちろん、狭い範囲からの私の偏った選定であることは否定しません。
ただ一つ確実なことは、もはや世界は運命共同体であり、良くも悪くもアメリカという国が鍵を握っているということです。
そしてオバマを巡るこれらの意見は、それぞれ私の考えていることや想像していることを代弁してくれています。


「君と僕のためにつくられた国」  <参照>

「オバマの怒りと人事院」  <参照>

「オバマ効果」  <参照>

「オバマ大統領就任演説」  <参照>

「意外にブッシュと変わらないオバマ政権」  <参照>


私自身は、アメリカという国は不可解でとうてい理解が及びません。
でも、そんな国の動向が自分の行く末に深く関わって来るとしたら、やはり真実を知らずにはいられない気持ちになりますね。


「アメリカは変われるだろうか?」  <参照>  私の昨年11月9日の記事です。

きびしい時代がやって来る・・・!

昨年の後半あたりから、にわかに景気後退が取り沙汰されるようになり、年末には派遣労働者の大量失業が社会問題になりました。
そしてその流れはまだまだ底が見えないようです。
生産も落ちていると、ニュースでも伝えていました。
かつての大恐慌に迫る急激な景気減速だとも・・・。

さてこんな社会状況を、適切な例えかどうか分かりませんが、私はまたしても薪ストーブのことを思い起こすのです。
つまり、私たち社会の産業と経済の勢いは、ストーブの中で燃えている火のようなものだと。
それで部屋が暖まるように、この社会も明るく活気に満ちるのですね。

さてストーブの火が燃え続けるためには、当然のことながら薪をくべなければなりません。
その薪を確保するためには、山に行って木を伐り、短く切って割って、乾燥させて、積んで置かなくてはなりません。
火が燃え続けるために、背景には沢山の仕事があるということです。

さて、バブルに象徴されるような異常な好景気は、どのように例えることが出来るでしょうか。
それは言うまでもなく、風を送って火の勢いを煽っているのと同じですね。
多くの人が、木を伐ることや薪割り仕事を嫌って、ストーブの側にかじりついて煽ることばかりしていると、一時部屋は暖まるかも知れませんが、やがてストーブの中の火種が尽きて火が落ちてしまいます。

日本の産業と経済の力がこれまで持ち堪えて来たのは、ストーブの中に先人たちがくべた薪が沢山入っていたからでしょう。
いつの間にか贅沢になってしまった私たちは、裏づけになる地味な仕事からは遠ざかって、煽っては浮かれ騒いでして来たんじゃないでしょうか。

一旦落ちてしまった火を、また勢い良く燃やすのがいかに大変なことか、薪ストーブを使う人なら良くお分かりでしょう。
そのためにどうしなければならないかも。
そして、その例えの意味するところは何でしょう・・・。

今の日本の状況は、とても危ういと私は思います。
内需と言いますが、はっきり言って私たちはこれ以上欲しいものなんかないのです。
足らそうと思えば足りる程度に物はあるのですから。

これから二、三十年間に、この国でそして世界で何が起こるでしょう。
少なくとも私は、楽観などしていません。
そうです。今のうちに、コツコツとソダ拾いでもしておこうと思っています。

クッキー類が揃わなかったわけは・・・


焼きムラなく、焦がさないように焼くのは、なかなか大変です。
オーブンの熱の回り具合のクセを、よく把握するまでにずい分
失敗したものです。


このところやっとクッキー類が棚に並ぶようになりました。
去年の12月からつい最近まで、2ヶ月近くも商品棚にクッキー類は1袋もありませんでした。
風邪を引いたりしたことも影響していますが、そもそもクッキー類の製造はいろいろ課題を抱えています。
第一は、手間がかかりすぎること。
第二に、天板効率が悪いことです。

ご覧に入れた写真は、ナッツクッキーの一回の作業で焼ける量です。
製造の手順は、別な日に丸い棒状に成型して冷凍しておいた生地を、包丁で小口切りして天板に並べます。
切って並べてが、約1時間。
この9枚の天板が一度にオーブンに入ります。
焼き時間は20分少々。
計量と包装に、やはり1時間ほどかかります。
後片付けも、そこそこ時間がかかります。

クッキー類は、うんと頑張っても一日に三種類焼くのが精一杯。
たいていは二種類しか出来ません。
後片付けと翌日の支度もあるからです。

それでこのナッツクッキー、袋の数にして27個分です。
この日は、他にパタポン <参照> を同じく27袋分焼きましたので、売り上げにして20,520円の仕事です。

娘たちと3人で一日かかってやる仕事ですから、材料代と経費を除いて幾ら自分たちの日当になるか・・・。
クッキーばかり焼いていたのでは、当然のことながら商売を続けることは不可能です。
幸いなことに食工房のメニューの中には、それよりはずっと効率の良い品目もありますので、満遍なく仕事していれば一応何とかなる計算です。

それならいっそのこと、クッキー類は止めてしまえばいいようなものですが、それでは何と言うか、楽しみがなくなってしまうような気がします。
買ってくださる方も、食工房のクッキーの中に楽しみを見つけてくださっているのが分かりますし、造る私たちの方でも、遊び心を発揮出来る楽しみな部分があるのです。
ですから、少しでも余裕がある時・・・つまり暇な時は、クッキー造りが出来て、棚がにぎやかになるというわけです。

今日も、ジンジャークッキーとコーヒークッキーを焼きました。
おかげさまで、クッキー類はいつも製造待ちの状態なので、造る側から無くなって行きます。
明日は、スコーンの追加製造とどろんこクッキーです。