日別アーカイブ: 2009年7月14日

もはや、居るだけで害になる人類!?

この地球上に人類が出現してどれほどになるのでしょうか。
類人猿や旧人類の時代から数えると数百万年。
現生人類であるホモサピエンスに限れば、僅かに数万年。
いずれにせよ、宇宙開闢、太陽系の誕生そして地球生命の誕生以来の歴史の長さからすれば、ほんの瞬きにも至らないほどの短い歴史です。

しかし、この地上に人類が現れてからというもの、この地球上の様相はいかにも急激に変化して来ました。
それも現在に近づくほどますます急激に、その度合いを強めています。

その中でいわゆる環境破壊という言葉で語られる、この地球上に起こっている沢山の問題の核心は、つまり私たち人類を含む全生命にとって、生存を脅かす状況が進行しているということです。
その深刻さは、私たちが思っている以上かも知れません。
そしてその原因は、全体的な状況から見ても、確認された事実から判断しても、私たち人類が及ぼす影響によるものであることは、もう間違いないことです。


「居るだけで害になる」と申し上げたその理由は、例えば今、北極海の氷がどんどん融けて、ホッキョクグマの生態が脅かされているわけですが、かと言って私たちが、わざわざ北極海に出かけて行って何をしたというわけではありませんね。
それでも確かに害が及んでいることを想えば、私たちはただここに居るだけで害になる存在だと申し上げたいわけです。
もっと身近な例をお話ししましょう。
今私が暮らしている場所では、熊の出没が問題になっています。
子どもたちの通学路で、農家の方が毎日仕事をする畑で、熊の足跡が見つかったり、熊の姿を目撃することもあります。
知人は、飼っている鶏が熊に襲われて、全滅させられたこともあるのです。
ではどうして熊たちがこれほど人里に接近するようになったかのでしょう。
いろいろ原因はあると思いますがその一つに、近年山が荒れて熊たちの食糧が不足していることが挙げられます。
原因不明?の病気で、楢や栗などブナ科の木々が立ち枯れしていることは、すでにご存じの方も多いと思います。
山が荒れたのも、いろいろな意味で人間活動が関係しています。
 
このブログの過去記事の中でも、一度触れたことがあります。 
<参照>

こういう事例を見て、私たちが自覚しなければならないことは、わざわざ山に入って木を切るまでもなく、私たちは木を枯らしているということです。
こんな状況の中で熊たちを山奥に追い返しても、どの道彼らは生きて行けないでしょう。


こんな風に、野生の生物たちに広範囲に間接的全体的に害が及ぶようになったことは、この次は私たち人類自らも被害に遭うことを示唆しています。


ではどうしたらいいのでしょうか。


もちろん、私ごときに具体的な提案が出来るわけはありませんし、あまり明るい未来を想像することも出来ません。
ただ一つ思っていることは、専門家の研究よりも私たち一人一人が生物としての感覚を取り戻すことの方が、ずっと重要なのではないかということです。
私たちの生死は、この母なる地球の生命とともにあることを覚悟していたいと思います。