今朝の会津は雪でした。
次々と発表される放射線量の数値について、報道関係者は故意にかあるいは無知ゆえか分かりませんが、それが安全だとする根拠として、例えば胃のX線検査の1回当たりの被ばく量を引き合いに出します。
福島県が毎時発表している県内各所の環境放射線量の数値についても、それが胃のX線検査の1回当たりの被ばく量に比べて十分低いから安全の範囲だと説明しています。
これは大変大きな誤解です。およそ正しい理解ではありません。
昨日私が、会津での線量が全く問題なしと言った根拠を、説明しておきます。
昨日も今日も、会津若松市では、0.5マイクロシーベルト/毎時以内の数値で推移していました。 <参照>
これは1時間当たりの放射線量ですから、1日24時間・365日ずっとこの線量を浴び続けたとすると、一年間で0.5×24×365=4380マイクロシーベルトの放射線被ばくということになります。
4380マイクロシーベルト=4.38ミリシーベルト
人が1年間に自然界から浴びる放射線量が2.4ミリシーベルトだそうですから、2倍近い数値にはなります。
ただし、私たちは一日中外にいるわけではありません。
屋内では、半分あるいは10分の1以下ということもありますから、単純計算で2倍近い数値だからと言って、すぐにパニックになるには当たらないということです。
胃のX線検査の1回当たりの被ばく量(600マイクロシーベルト)と単純に比較することが、全く無意味であることを理解していただけるでしょうか?
私はそのように計算評価しました。
もし間違っているぞ!という方がいらっしゃいましたら、どうぞご遠慮なくご指摘を。
それにその1年当たりを何年間続けて浴びることになるかによっても、危険度は変わって来ますから。
もう一つ注意したいのは、計測された環境放射線量は、自然界に元々ある放射線と原発の影響によるものが合わさって計測されている可能性があるということです。
合わせてこのぐらいならという見方も出来るのではないでしょうか。
ところで、よく言われる白血病が発症する線量というのは、400ミリシーベルト、急性致死量(過半数致死)は4シーベルト=4000ミリシーベルトです。
赤ちゃんや妊婦など特別配慮しなくてはならない場合を考慮しても、まだ余裕のある範囲だと思います。
それでも、わざわざ雨に濡れたり、無造作に屋内に出入りしたりすることは、避けた方が良いに決まっています。
さて、kankeさんのコメントにもありましたが、東風が吹いたらやはり危険なのではないか・・・。
それは、ごもっともなご指摘です。
それでも私が少しは安心材料と考えているのが、会津の地の利です。
中通りとの間に山脈が走っていること。
それも結構標高の高い山々が連なっています。
今、福島市の線量が高くて、危機感が増しているようですが、南側の郡山、さらに南の白河の線量が比較的高めであるのに比べ、会津に入った途端5分の1以下になっています。
やはり、風向きと地形による風の通り道には、留意している必要があると思っています。
今後も、破滅的な事態にならない限り、会津地区は避難可能な場所と認識して良いのではないかと思います。
最後に念のために付け加えておきまます。
私は専門家でも何でもありませんので、これはあくまでも私個人の見解です。
信用されるかどうかは、読者お一人お一人のご判断に委ねます。
いずれにせよ、事態の収拾に尽力されている方々のご健闘をお願いし、成功をお祈りするのみです。
何としても、この原発を管理下から逃してはなりません。
今はまだ辛うじて、手綱は切れてはいないようですから。
冷却は、何が何でも絶対に完遂しなくてはなりません。
その成功を、どうぞ皆さんも一緒に祈ってください。