2008年・会津の夏
「福島県の農業は、これから大変なことになるだろう・・・。」と、近所の人と話していたことが、やはり現実になってしまいました。
県は、県内全域の農家に対し、今年の作付けを当面延期するよう要請したのです。
そしてその間に、土壌の汚染状況を分析してデータを公開し、それを元に各農家で判断して営農計画を立てることを求めています。
それはそれとして会津の場合、米はちょうど今種籾の準備を始める頃ですから、蒔くか止めるかまさに瀬戸際です。
分析結果が問題なくても、風評被害を心配して作付けを止める農家もあるでしょう。
もし今年の稲作が取り止めになって、広大な会津平(盆地)の田んぼに水が入らなかったら、一体どんな風景になるのでしょう・・・?
そしてきっと水が入らないことによって地温が上がり、夏の気候が一変するのではないかと思うのですね。
写真のような風景は、ひょっとすると今年は見られないのでしょうか。
会津の夏に稲穂が見えないなんて、死の風景に等しい・・・。
100kmも離れた原発一つのおかげでこんなことになるとは・・・。
でもそれは、もしもの時の可能性として、当然私たちが覚悟しておかなくてはならないことでした。
そして私の心配は、今雪の下で春の訪れを待っている小麦とライ麦のことです。
もう皆さまにはお察しいただけると思います。
地元産であるということが、安心安全の証となり得ない事態です。
そんな状況の下で、今まで通りパンを焼き続けられるか・・・、いずれ私も判断を迫られる時が来るはずです。
この際、皆さまにも率直なご意見などいただければと思います。
どうぞ、コメントをお寄せください。