月別アーカイブ: 2016年5月

自給自足のパン

自給自足のパン

件の農家さんから分けてもらった粉で、家の庭で拾い集めた胡桃を入れて焼きました。


自給自足のパン

膨らみ具合も、そんなに悪くありません。
むしろ私などには、適度な硬さがあって好ましい。
それより何より、麦芽の風味、酵母の風味、皮の部分の香ばしさがたまりません!

パンに関して自給自足を考えた時、パンを造ることは食工房の本業ですから先ずいいとして、小麦を作るのは地元の農家さんにお願いしていますから、これもまあいいでしょう。
今のところただ一つ、製粉の部分だけが自分たちの手に負えない工程です。

製粉会社というところは、とにかく仕事の規模が大きくて、小麦粉の場合は10トンくらいの量にならないと取り合ってもらえません。
食工房にも小型の製粉機がありますが、製粉会社のそれとは基本的に構造が違っていて、あのようなきれいな微粉は挽けないのです。

一方、あのように精製度の高い白い粉でなくても良いというのであれば、食工房にもあるような家庭用または農家用の製粉機で挽いて出来るだけ細かい目の篩を通せば、そこそこパンが焼けそうな粉が採れます。
その一例が、このところ何度か引き受けて焼いている農家さんの自給自足のパンというわけです。<参照>

伺ったところでは、製粉はそれほど大変ではないのですが、篩の作業はとにかく時間がかかるもののようです。
ですから、今のところ商売にはなりません。
もし、この篩の工程を効率良く出来るそれほど高価でない機械があれば、自家製粉のパンが現実味を帯びて来ることになります。

で、どうしてまたここに来て「自給自足のパン」なのかと言えば、それはもう美味しいからだ!と申し上げるしかありません。

今年は、地元の農家さんの小麦も量が確保出来そうですし、全粒粉だけでは使い切れないかも知れません。
たとえ簡易な方式でも、製粉工程が自前で出来るようになれば、これで自給自足が完結するのです。

いや、次々とやるべき事と言うか、やってみたい事があって、これはもう元気で長生きしていなくては始まりません。

ちなみに、ライ麦は全粒粉を自家製粉しています。
プンパニッケルは、ライ麦全粒粉100%ですから、これだけが今のところ自給自足が完結しています。

ブランデンブルク協奏曲

ブランデンブルク協奏曲と言えば、バッハの楽曲の中でも特別有名なものではないでしょうか。
6つの協奏曲からなる長大な楽曲で、演奏時間は全曲通して聴くと1時間半以上にもなります。

私は、多分中学も終わりの頃だと思いますが、母がこのブランデンブルク協奏曲の3枚組だったか4枚組だったか・・・レコードを購入したのをきっかけに、以来度々聴いていた覚えがあります。

しかしその後、クラシック音楽からは遠退いてしまい、私も世間並みの若者だったというわけで、ロックやブルースの世界にはまり込んでいました。

それがこの度、真空管アンプを復活していろいろな音源を試すうちに、オーディオの実力を試すにはやはりクラシックだなぁ・・・との結論に辿り着き、昔よく聴いた覚えのあるモーツァルトやバッハの楽曲を試聴するようになりました。

すると不思議なもので、三つ子の魂・・・でしょうか、子どもの頃いつも耳にしていた楽曲は、メロディーが皆頭に入っていて、一つ楽章が終わると、次の楽章の頭が口をついて出て来る、それがピッタリ合っているという楽しさを味わえるのですね。
それより何より、歳のせいもあるかもしれませんが、とても気持ちが良くてうれしいのですね。
そして、究極がブランデンブルク協奏曲だったというわけ。

手元にはそのレコードはないので、例によってYouTubeでいくつか見つけた全曲の演奏を聴き比べて、一番納得したものを皆さまにもご紹介する次第。
ブランデンブルク協奏曲に縁の深い、ドイツのケーテンという街にある元宮殿(現在は博物館)内で、当時使われていた古い形式の楽器で演奏されるブランデンブルク協奏曲は、演奏の質も高くまるで御前演奏の雰囲気です。
これを、PCを32inのTVに接続して、オーディオは別立てで再生すると、自分が伯爵で御前演奏を楽しんでいる気分になれるのですね。

そして何だか分かりませんが、とても強烈な既視感に襲われるのです。
前世のどこかでこの音楽を聴いていた・・・という。
例えば私は、宮殿の下僕が何かで、二階で演奏されている音楽を、柱の陰に隠れて密かに楽しんでいたとか・・・。
ですからこれは、誰にも邪魔されずに一人で聴いていたい。

あと一つやはり特別なのは、フルートソナタBWV1034です。

一人でバッハを聴いていると、普通じゃいられない感動に浸ってしまう私です。


★食工房、明日と明後日は定休日です。お間違えのございませんように。

六条大麦

麦畑

新緑とコントラストを成す、麦秋の眺め
黄金の輝きに勝るとも劣らぬ素晴らしい色合いです。


麦畑

穂を真上から見たところ
ノゲが、きれいに六方向に伸びているのがよく分かります。


麦畑

まさに豊かな稔り!

今日は、微風快晴の空の下、山都町のすぐお隣の地区高郷町の農家さんを訪ねて、刈り取り間近になった大麦の圃場を見せていただきました。

食工房でいつもご好評いただいている大麦パンに使用される大麦は、こちらで生産されたものです。
品種的には、六条大麦でうるち種だそうです。
麦にも、うるちともちの二種あるというのは、今まで知りませんでした。
少し離れた圃場では、もち種の試験栽培も行われていました。

それにしても先ず感激したのは、いち早く麦秋の風景になった大麦畑の美しさでした。
六条というのは、真上から見ると良く分かりますが、茎の周りに六列実が付いているのですね。
ちょうど六角形をなしていて、ノゲも六方向に長く伸びて幾何学的な形状です。

とにかく見た目がにぎやか!
今日は、明るい日差しの下でノゲが光って、まさに最上の麦秋の眺めでした。

こんな素晴らしい風景を見せてもらったのですから、その麦で最高においしいパンを焼かなくては・・・という気にならないわけがありませんね。
本当にありがたい自然の営み!
パン屋も、がんばります。

さつまいもの植え付け

70本の苗を植えました。 すべて順調に育って、1本あたり1.5kg採れるとして105kg!? 獲らぬ狸の何とやら・・・。そううまく行くかどうかは、分かりません。

70本の苗を植えました。
すべて順調に育って、1本あたり1.5kg採れるとして105kg!?
獲らぬ狸の何とやら・・・。そううまく行くかどうかは、分かりません。

今日は良いお天気に恵まれ、畑はあれもこれも植え付けを待っている状況、先日入手したさつまいもの苗も、早や植え頃を過ぎてしまいそうです。
そこで、パン焼き仕事が終わって夕方が近付く時間から、上の娘と二人畑に出て植え付け作業をしました。

畝立てまでは、娘が終わらせてくれていましたので、植え付けのための穴を掘って肥料を入れ、少し埋め戻して良くかき混ぜ水を注いで、それからやっと苗を植え付けます。
丁寧に土をかけて埋め戻したら、もう一度今度はジョウロで水やりして完了です。

今年は、周期的に雨が降っていますので、昨年のような乾燥対策のための敷き草は、とりあえずしていません。
もしこの後少雨傾向になった場合は、青草を刈って敷き詰めます。

順調に育っても、収穫は10月です。
生育期間が長いので、間に除草作業を何回かしなくてはなりません。
ちゃんと収穫しようと思ったら、それなりに手をかけなくてはならない、それが畑の掟です。
でもそれは、ちっとも嫌なことではありませんし、面倒くさいと思ったこともありません。
畑が出来上がって行くのって、楽しいですよ。

さて、柚子きんとん丸まであと何日?
その前にこれから植えるかぼちゃが、さつまいもを追い抜いて先に収穫になります。
ですから、かぼちゃあんぱんの方が先に再開になります。
かぼちゃの植え付けも、実はもう間もなくです。
今、苗床で小さな苗が育っています。

麦がきれいです。

麦

ライ麦です。
穂の高さは、大人の目線よりやや上です。


麦

ノゲの長さが特別長くて、見た目の派手さは一番です。
これは、畑の隅に植えておいた、デュラム小麦です。

漉乃あん丸、製造休止

このところ夏のような暑さが続きます。
これでは、小豆あんは持ちません。
それに、暑くなると、あんぱんは売れなくなります。
そんなわけで、明日を最後にしばらくの間、漉乃あん丸(小豆あんぱん)の製造を休みます。

この次は9月から、ご好評いただいている「かぼちゃあんぱん」が再開となります。
突然のお知らせになりますが、どうぞご了承ください。

たまねぎパンが旬です!

たまねぎパン

たまねぎパン 1個 320円

ただ今、ひかり農園産の新玉ねぎを使っています。
甘くておいしい新玉ねぎをいっぱい入れて焼いています。

そのままでも十分おいしいですが、バターを絡めて食べると最高です。
あと、カレーに合います。
お試しください。

Creema出店で、面白そうな展開

4月初めから始まった、ハンドメイドマーケットプレイスCreemaのフードカテゴリー、食工房も最初から出店するチャンスを得て、もうすぐ2ヶ月になろうとしています。
相変わらず新しい出会いが大半を占める中、おかげさまでリピーターも数人になりました。
多い方は、早や4回目のご利用です。

よろしかったら、ちょっとサイトを覗いて見てください。
Creemaの面白いところは、その店の活況ぶりが外から見えるようになっていることです。
上には上がいますが、食工房の健闘ぶりも垣間見えると思います。

それで最近知ったのですが、今ネット上では、個人が手作りしたもの(主に衣類・アクセサリー・雑貨品など)を自由に販売出来るサイトが数多く立ち上がっているのですね。
その賑わい、過熱ぶりは、なかなかのもののようです。

ほとんどのサイトが、出店すること自体は無料としており、売買が成立した分の一定割合を手数料として徴収する方式なので、とても敷居が低く誰でも気軽に出品販売を試すことが出来るのですね。

私などが申し上げるまでもなく、もうすでにご存知どころかご利用中の方も沢山いらっしゃるでしょう。

ネット上だから出来る、場所・空間に制約されることのない作り手と使い手のつながり、流通に頼らない一対一の取り引き、そのシステムが確実に出来上がりつつあるのが、今という時代なのですね。

そんな中、食品を対象にしているのは、まだまだ数少ないサイトに限られます。
食品を製造して売るためには、それぞれのカテゴリーでの製造許可が必要ですし、取引形態も雑貨品の様には行きません。
逆に、製造許可を得ているということが、品質に責任を持っている証拠にもなりますから、雑貨品などに稀に見られるらしい・・・粗悪品云々・・・という事案が発生する可能性はなくなります。

この、何と言うか、商売の原点でもある売り手と買い手だけの直取り引き、運営サイトは不必要に介入しないやり方、ネットの時代だからこそ可能になった原点回帰だと、私は思うのですね。

ネット販売というと、いかにも新しいやり方、考え方があるように受け取られがちですが、私は基本は何も変わらないと思っています。
要は、造り手として良質の製品を造り続けること、ご注文をくださったお客さまに、感謝を忘れないこと、誠実に対応すること、これだけです。
上手なプロモーションは、あればもちろんいいけれど、本業を疎かにしてまでやることではありません。

これから3ヶ月、半年、さらに一年が過ぎて行く間に、どんな展開になって行くのか、ある意味とても楽しみなことだと、私は思っています。

熊出没

いきなり至近距離です。
前の畑の中にある堆肥の山を荒らしに来ました。
中に米糠が入っているのを嗅ぎつけたらしいです。

周りに糞をしています。
安心している証拠です。
糞の個数からして、少なくとも3回のご来訪です。

足跡が残っており、辿って行くと、郵便局の前まで判別出来ました。
そこまでのルートは、分かりません。
裏の山にいるらしいことは確かなので、国道を渡って来るということですね。

時間的には、早朝未明の頃だろうとの推測です。
ですから、目撃者はいません。

足跡の大きさからすると、昨年親から離れて一年の間に成長して大人に近づいた、例の小熊ではないかと思われます。

今年は、すでにこの集落および周辺で、合計4頭の熊が捕獲駆除されており、異常なペースです。
熊、いるんですねぇ・・・。
人家に近付きさえしなければ、居てもまあいいか・・・ですが、至近距離では捕獲しかありませんね。

近々手が打たれることになるでしょう。

熊地図更新・20160524

明日、明後日は、定休日です。

毎度申し上げて、恐縮です。
明日、明後日は、定休日です。
お間違えのございませんよう、ご注意ください。

明日もお天気は良いようで、暑い一日になりそうです。
私は、大方一日草刈り作業になりそうです。
何しろ、家の周りは次第に草薮になりつつあります。
獣対策のためにも、早急に刈り払ってしまわなければなりません。

幸い体調はすこぶる良好ですから、外作業は運動にもなるし、むしろ喜んでやっています。
実は、今日も仕事が終わった後、8kmほど歩いて来ました。
そしてその後日が暮れるまで、草刈りをしていました。

夜は、さすがに、ゆっくり休みます。


お宝・その2

井上憲一フォークロアライブ1974.10 “Railroad Blues”

麦畑通信16.05.22

今シーズンは、ライ麦を2軒の農家さんに、小麦も2軒の農家さんに、そして大麦を1軒の農家さんに作っていただいています。
今日は、ライ麦の圃場と小麦の圃場を見て来ました。

この冬は特別雪が少なかったので、春先の芽吹きが早まり、穂が出る時期も二週間以上早くなっています。
そして、晴れの日と雨の日がうまい具合に交互にやって来たせいもあって、生育はとても順調です。
この後のお天気次第で、昨年よりも豊作になる可能性十分です。
ライ麦も小麦も、何とか食工房の一年間の必要量を満たすことが出来るのではないかと、大いに期待しているところです。

この次、美しい麦秋の風景をお目にかけることが出来ると、今から楽しみにしています。

麦畑通信

沼ノ平 中川圃場(ライ麦) 元水田で初の試みです。


麦畑通信

沼ノ平 中川圃場(ライ麦) 近影 少し雑草が多いですが、生育は順調です。


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千咲原 大江第一圃場(小麦) 今シーズン3年目の連作になり、やや生育状態に不安を感じました。


麦畑通信

千咲原 大江第二圃場(小麦) こちらも3年目になりました。


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千咲原 渡辺第一圃場Ⅰ(ライ麦) 昨年コンバインからこぼれた種で、このような見事なライ麦畑になってしまいました。
耕転、種まきなど、一切手をかけていません。全くの自然生えです。


麦畑通信

渡辺第一圃場Ⅱ(ライ麦) こちらは、耕して種まきした圃場です。
左側半分が、極端に発芽率が悪いですね。(種が悪かった可能性があります。)
全体に草に負けてしまっています。いいところは、全体の1/4くらい・・・。


麦畑通信

千咲原 渡辺第二圃場(小麦) ここでの小麦は初作です。
生育は、まずまず順調です。収量も期待出来ます。

ご来店ありがとうございました。

本日は、午前中は晴れていたのですが午後は曇り、その後雨が降るという思いがけない変化に慌てました。
しかしその割には、三々五々ご来店のお客さまがお見えになりました。
ご来店くださった方々に尋ねてみましたが、午後のにわか雨は、どうやら山都町のこの辺りだけだったようで、何ともため息の出る話でした。

明日はまた晴れてくれるようです。
新緑がまぶしいさわやかな一日になるといいですね。

ところで明日は、麦畑見学会を予定しておりましたが、結局どなたからもお問い合わせや参加のお申し込みなどはありません。
明日になって誰もお出でにならなければ自然流会とし、私一人で見て参ります。
ご報告は、明日のブログにて。

それでは、明日も引き続きご来店をお待ちしております。